第128回 三次試験対策!2013年のソムリエ実技を振り返る

   

さて、前回の続きで、私が勝手に盛り上がっている”フランス料理の香り”についての考察です。

ここはワインを勉強するところですが、フランス料理に携わっている方、フランス料理が好きな方もたくさんいらっしゃると思います。
で、お伺いしますが、フランス料理ってなんでしょうか?フランス料理の定義とは。

昔からいろんな料理人に聞いてみるのですが、意外と難しいようで、黙り込んでしまう方のほうが多かったように思います。

その前に、この料理ご存知ですか?

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こちらの写真を見て何かわかる方はフランス料理にかなり精通していらっしゃいます。

この写真の料理は”ピジョン・アン・ヴェッシー ソース・アルヴェッフェラ”。

ポールボキューズのスペシャリテはこちらのピジョン(鳩)がブレス鶏になります。

ヴェッシーとは膀胱のことで、豚の膀胱に主に鶏類を一羽丸ごと入れて密封し、風船状に膨らませて湯煎し続けるというお金と手間と時間のかかるクラシックなフランス料理です。中の鶏が見えない以上、感覚・経験も大切です。今、日本でこの料理を食べられるレストランは限られていると思います。

・ヴェッシー解説
中に含まれる水分の影響で膀胱が風船状になることで加圧加熱されることになります。またそれほど高温にならないため蛋白質が凝固せず水分も奪わない均質な火入れになるため、肉がしっとりと仕上がります。少し前に一世を風靡した低温調理の一種と考えられます。

この料理、わざわざ豚の膀胱に入れなくてもと思われるかもしれません。フランス料理は肉料理の文化で、食べれるものは何でも食べてみよう、使えるものはなんでも使ってみようという時代のクラシックな調理法なのですが、現在であれば耐熱のビニールや真空調理等で同じ効果が期待できそうなものですが、違うんです。

さて、ここからどうフランス料理の香りにつながるのか。

話はちょいとずれますが、シャネルN°5といえば名前くらいは誰もが知る香水だと思います。香水の歴史を180度変えたこのシャネルN°5に関して有名な逸話が残っています。

20世紀初頭、ココ・シャネルが天才調香師エルネスト・ボーに最高の香水製作を依頼しました。

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第128回 2013年のソムリエ実技を振り返る

さて、2013年度のソムリエ呼称の実技の報告です。

お題は「シャトー・ポンテ・カネ 2006年」でした。

”若いワインを空気に触れさせる為のデキャンタージュ”なのか”澱を取り除くための移し変え”なのか悩むパターンです。←ちなみに2012年も同様に「シャトー・パルメ 2006年」でした。

これまで何度も申し上げておりますが、結果としてどちらでもいいんです。いただいた報告を見ますと、どちらの想定でデキャンタージュを行っても、皆さんちゃんと合格を勝ち取っていらっしゃいます。どちらのやり方を選んだかによって合否に影響するということはなかったと言い切れます。

ただ、どちらかに決めたら絶対に迷わないこと。ここに尽きます。二次の実技は“通してあげよう”というスタンスなんですから。

ただ、2015年度から”澱を取り除くためのデキャンタージュ”が復活したので、澱がある想定でも練習してください。1cm残しをめざして。→20年熟成程度のワインであれば1cmくらいがベストです。

いただいたコメントからいくつか抜粋してみました。

・受験者は一度に六名。入室すると真っ正面に試験官が三名座っています。試験官の正面に立つ受験者が四名、コの字型に配置されたテーブルの両サイドに一名ずつが立ち、受験番号と名前を名乗り、確認が行われます。

その後、一番年配の試験官が無表情のまま注意事項を読み上げます。緊張感が高まる瞬間です。

・グラスは自分用とお客様用でふたつ使用すること。
・ライトは黒いボタンを押せばつくこと。
・デキャンタージュのリンスは不要。
・制限時間は七分。

「今から2006年、シャトー・ポンテ・カネをサービスしてもらいます。それでは開始して下さい」

少し戸惑い気味に誰かが「はい、かしこまりました。シャトー・ポンテ・カネ、2006年でございますね」と発し続いて皆同じように復唱し次々とスタートします。両サイドの壁に各三つずつワインなどの備品が配置されています。それぞれ三名が同時にラックに入ったワインを取りにいくので、一番離れた人は少し待ちになります。

私はパニエを持たないでワインを先に動かしてしまう痛いミスを犯しました。部屋を見渡して先に動きをイメージをすると、こういったミスは防げたかもしれません。トーションも何枚か用意されていました。ただ、大きめに折り畳んであるので、自分で折り直さないと使えない状態です。
→パニエが先ですね。できる限りボトルを動かさない、固定するためのパニエです。でも、ちょっとした減点で、全く問題ありません。ここで動揺しないことが何よりも大切です。少々失敗を繰り返しても全然大丈夫なんです。
そもそも一目見ただけで、慣れているか経験がないか一発でわかるんですから。

2006年という微妙な年代のワインのため「香りを開かせるためにデキャンタージュをさせて頂いてよろしいでしょうか?」と他の受験者が言っているのが聞こえてきました。私は澱がある理由にしました。

機材を取りに行った際に、ライトの点灯方法はわかりましたが、念のため一度点けて試してから持って行きました。ライトは10センチちょっとの細長いタイプで安定感がないため倒さないか心配になりました。試験官は三名なので二人ずつを見ているのだろうと思いましたが、イマイチ誰が誰を担当しているのかわからず、目があった試験官をお客様に見立てました。

実技を進めていざ、デキャンタージュを開始するとデキャンターの口が練習していたよりもずっと小さく、やりにくさを感じました。それでも慎重に移し変えボトルの底に一センチほどワインを残しました。

中には「オリが全くなかったため最後の一滴までお楽しみいただけます」と言っている受験者もいました。

ここからが疑問なのですが、私は協会のDVD にあるとおりに、デキャンタージュし終えたボトルをパニエに入れ、デキャンターを皿の上にのせ、実技を終了しました。

一通り終えたところで、試験官が「ワインをパニエから出して下さい」と言うので、言われた通り出して周りを見回すと、自分とおそらくほとんどぶっつけ本番だと思われる隣の人を除いて、皆がワインボトルを皿の上に置き、デキャンターをテーブルに直置きしていました。独学の私には知らないやり方があったのでしょうか。来年受験することになっても一体どちらがいいのかわかりません。
→最後の「ワインをパニエから出して下さい」はどれだけワインを残したかを見るためと、次の受験者のセッテイングの為だと思われます。万が一(こんなことで減点する意味がわかりませんが)減点されてもほんの些細なことです。素晴らしい実技です。

・抜栓時、赤ワインがブシュッと吹き出しました。「失礼いたしました」と言ったかどうかは、動転してしまったため覚えておりません。手にかかったので、ワインの口を拭いてから自分の手を拭きました。
→ちょっとした減点です。ただ、「失礼いたしました」と試験官に謝罪しましょう。そしてこの後、気持ちを落ち着かせてデキャンタージュに進めば問題ありません。

・時間切れとなってしまい片付けができませんでした。
→発表までドキドキしますが、まず問題ありません。

・周りの人は終わっていましたが、「どうぞお楽しみください」と言おうとしたら、タイムアウトとなってしまいました。結果、お客様にサービスは完了しましたが、パニエなどが残っているという感じです。
→こちらも片付けられていないところは多少減点ですが、致命的でもなんでもありません。

・リンスしなくていいとの指示が聞き取れず、リンスしてしまい、緊張してキャップシールを床に落としてしまいました。
→リンスをしたこと、キャップシールを落としたことはたいしたことではありませんが、そこから動揺して連鎖的にミスをしないように踏ん張りましょう。また、時間がないと焦る気持ちもわかりますが、多少片付けが間に合わなくてもそんなに問題ではないので、丁寧にしっかりと実技を続けることが大切です。

デキャンタージュで何年のワインから澱があると判断すべきかについてですが、スクールでは殆ど古いワインを想定して練習していた為に、明確な指導は受けていませんでした。ただ、以前のスクールの模擬試験で2000年以降のワインがお題となり、その場合は澱を取り除く為のデキャンタージュと言わずに、香りを開かせるためのデキャンタージュと解答した方が良いという話は聞いていました。

試験の後、スクールの先生に2006年のワインがお題だったと話した際には、「2006年は若いけど、 澱があるかどうかはワイン次第。今回のシャトー・ポンテ・カネなら、本当に細かい澱があるかもしれないくらいだと思う。実際にデキャンタージュしたとして、澱があってもほんの少しだけ、たぶん5mmも残さないんじゃないかな」と言っていました。→私もほぼ同じように答えると思います。ちなみに2013年に2006年のワイン、ー7ですね。

その辺りのさじ加減はやっぱり普段からデキャンタージュするようなワインを扱っている方でないと判断が難しいのかなと思いました。
→若いワインと想定できる場合、実技としてデキャンタージュしたソムリエ(受験者)が『澱がない!』と言っており、実際に目の前にあるワインには澱がないのですから、お客様(試験官)に文句を言われる理由がありません。

・実技のデキャンタージュは2006のシャトー・ポンテ・カネということでしたので、若いワインであることを理由にデキャンタージュし、すべてのワインをデキャンタに移しました。最後に一言、澱が無く最後の一滴まで味わっていただける旨を伝えました。
→私はどう考えてもこちらの方が簡単でミスが少ないと思うのですが。

・デキャンタージュは緊張しました!完全に雰囲気に飲まれました!
コルクが途中で千切れて、残り3ミリくらいでなんとか抜き切ったのですが、動揺してしまい手を震わせながらデキャンタージュとなってしまいました。ワインをポタリと落としてしまい、終わった後、ライトを消しわすれ、片付けるのかどうか迷っているうちに、試験終了の合図!周りの人たちはとっくに終わっていました!
→コルクが折れると焦りますよね。多少の減点かもしれませんが、この緊張感、焦りの中なんとか抜ききったことは賞賛に値します。ワインを垂らす、ライト消し忘れ、片付けが間に合わない等、ドキドキしますがこの程度は問題なく合格圏内です。

・実技は普段10分でやっていたので7分はかなり短く感じました。
→2012年まで10分でしたが、2013年から7分になりました。確かにスピードも重要ですが、特にデキャンタージュはゆっくり行うことで効果があることもあります。まぁ、ある程度手馴れているかどうかを見たいのでしょう。

仙台会場は3名ずつでした。お題はポンテ・カネ2006年。直前の試験官の説明で、「デキャンタのリンスはいらない」「デキャンタの下皿は要らない」とのこと。その時点で頭の中はぐちゃぐちゃです。

他の二人はワインの復唱をせず実技に入ったので不安になりましたが、一人で復唱しました…笑。またグラスの香り、汚れも確認していないようだったのでまたまた不安に…。でも練習を思い出し、自分のペースで続けました。
→ワインの復唱は大切です。言わなければ減点でしょう。グラスの汚れも確認して問題になることは絶対にありません。実際の営業では必ず行いますから。
誰しも緊張し、極限状態です。少々ミスを犯そうと、他人と違おうと自分のペースを守れたことが良かったと思います。

キャップシール切るのに震えたのは初めてでした(笑)

作業が終わり、他の方はデキャンタの下皿をつけたので、またまた不安に…「私の聞き間違えですか??」と帰りに一緒の方に聞きましたが「緊張で覚えてない…」と言われ、少し安心。
→そんなことで減点になるとは思えません。そして、小さなミスはまったく気にしなくてよいのです。そのミスでつまずかないことが一番大切ですから。

・デキャンターのワイン…ボトルにかなり残してしまいました。確認したような気がするのですが覚えていません。2フィンガー以上は残し、しかも若いワイン想定だったことを思い出し落ち込みました。
→まぁ減点ですが、大丈夫ですよ。ただ、デキャンタージュとしては失格です。若いワインで澱がないのにボトルにワインを残す理由は全くありません。もし、万が一残ってしまった場合は「若いワインですが、少々澱が見られました」と付け加えましょう。理想は0.5ミリ以下ですが、1cmくらいまでは許容されるかもしれません。
というか、若いワインの想定ならとにかく全部入れてしまえばいいんです

・大きなミスは無かったものの緊張のあまり完全にその場の空気に飲まれてしまい、もの凄くぎこちなかったと思います。

・ 実技は2006年シャトー・ポンテ・カネでした。澱はなさそうだと思ったのですが、極度の緊張で「澱がございますのでデカンタージュしてもよろしいでしょうか」と言い放ちました。デカンタージュは完璧だったと思います。一番遠かった女性の受験者が「若いワインですので」と作業を進めていました。

・六人でしたが僕以外の全ての人が「澱があるのでデキャンタージュを」としてワインを残していました。

僕は作業終了時にパニエとライト等を下げるよう指示があったのを聞き逃し、パニエに空き瓶を入れたまま実技を終了してしまいました。(大きな減点では無いと信じたい!)
→ミスだとも思えませんが、もしかするとほんのちょっと減点されるだけです。私は実際に(デキャンタージュを終えたボトルを)パニエに入った状態でお客様にお見せすることの方が多いです。

・かなり驚いたのですが、試験官3人の真ん中のボスの方が、なんとDVDに出ているソムリエの方で緊張に拍車をかけました。

・私が「若いワインのデキャンタージュ」を選択したため、隣の方が動揺したようで、固まっていました。仕方がないこととはいえ、ちょっと申し訳なかったです。

・ 2006年のワインであった為、香りを開かせるためのデキャンタージュだと思いました。そう説明したものの、ボトルのワインをすべてデキャンタに移すべきか、少し残すべきか、最後の最後まで迷ってしまいました。スクールの先生は、全て移すべきという方と若いワインにも多少の澱はあるから少し残すという方がいました。
→澱があったならそれをお客様に伝えなければ、ワインを残す理由になりません。

結局、私は全てデキャンタに移しました。終わってみると、私以外の方は全員ボトルにワインを少し残していました。かなり動揺して「澱が見られなかったので」という説明をする余裕がありませんでした。そして、さらに動揺して、自分がテイスティングしたグラスを下げ忘れました。終了後、試験管から指摘され気付きました。
→”香りを開かせるため”のデキャンタージュを選んだのですから、澱にふれなくても問題ないと思います。一言添えた方がより試験官受けは良いでしょうけど。

”香りを開かせるため”の理由を選んで、もしボトルにワインが残ってしまった場合、またはどうしても残したい場合は先ほどお伝えしてように「若いワインですが、少々澱が見られました」と付け加えなければ私が試験官なら失格にするレベルです。

・盛岡会場は受験人数が少なく、二名一組での実技でした。以前メールにてアドバイス頂いた通り、 若いワインでしたので、テイスティング後に『香りを開かせる』為のデキャンタージュを了承してもらいました。そして、全て移し替えた後『澱が全くございませんでしたので全て移し替え致しました。最後の一滴までお楽しみ頂けます』とコメント出来ました。私なりには実技はノーミスだった…はずと信じております。

・お題のワインは2006年ポンテ・カネでした。2009年 Chateau Tassinというワインを使用しての実技でした。

4人一組の受験者(岡山会場)、3人の試験官で制限時間は7分でした(10分と想定してましたので少し焦りました)。

松岡さんのサイトの通り、若いワインということで「若いワインである為、空気に触れさせて開かせるデカンタージュ」を行いました。ボトルのワインは全てデキャンタに移し変えて「こちらのワインは澱が見られませんでしたので最後までお楽しみ頂けます」と答えました。

各人終了後試験官が、「ボトルの残りのワインの量を見せてください」と言うので空のワインボトルを見せました。

・実技は緊張のあまり細かいミスを連発!あげく、デキャンタージュのときにワインをこぼしてしまいました凹。→緊張しますからね。まぁ、大丈夫ですから。

・2000年代後半のワインであれば”若いワインを開かせる”為のデキャンタージュを行うと決めていたのに、周りの人の”澱が”という声にビビッてしまい、”若いワイン”想定ながら(澱がない状態にもかかわらず)ボトルにワインを残してしまいました。
→繰り返しますが、この中途半端さが一番ダメです。

・本当に人生で初めてくらい緊張しました。隣のCAのお姉さんが綺麗だったかどうかもわからないくらい…。

・この講座で読んだようにとにかく全員が緊張している状態であると自分に言い聞かせ、一つ一つしっかりと行うことを心がけました。細かいミスは大丈夫であると信じ、とにかく自分のペースで最後までやり通すこと、まわりにつられないことに最大限の注意を払いました。とはいえ、制限時間が7分と聞き、いきなりぶっ飛びそうになりましたが…。→この心構えがとても大切です。

・無事終わりました。そう信じたいです。自分としてはうまくやれたと思っております。ただ、あまりの緊張によく覚えていないのです。

・デキャンターにワインを移している最中に手が震え、ワインが見えなくなりパニックになりました。ちょっとこぼしてしまったり、その後はなんとか取り繕ったつもりですが、大丈夫でしょうか?
→少なくともライトを通してワインを見る必要はありません。実技用のワインには澱なんてないんですから。最初に正しい位置にライトを設置すれば、ライトのことは忘れて、デキャンターに移しているワインに集中しましょう。多かれ少なかれ、皆緊張して半分パニックのようなものです。ちょっとこぼした程度では合否に関係がありません。

・あれだけ練習したのに、全く思うようにできませんでした。私は澱があることにして、ワインをボトルに残すはずでした。でも終わってみると1/5くらい、3~4センチもワインを残してしまいました。その後は動揺してしまって…。
→十数年前の私と同じです。1/4くらい残ってました。なぜあれだけ残ったのか未だにわかりません。

以上、2013年度の実技報告でした。次回、ソムリエ呼称実技対策について考えます。

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koza★majime2.com 松岡 正浩

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