第56回 オーストリアワインについて

   

今日、5月1日はミュゲ(すずらん)の日です。
フランスでは大切な人やお世話になった人、愛する人にミュゲを贈る習慣があります。ミュゲを手にした人に幸運が訪れるのです。

”幸せ”って自分で掴むもの、呼び込むもの、維持するもの、そして、与えるものだと私は思っております。人の幸せを望み、自らも幸せになる。幸せな人の周りには幸せな人が集まるものです。

この講座をお読みいただいている全ての方に小さな幸せのおすそわけです。

今日からオーストリアです。

オーストリアは地理的に(時計の12時の位置に)チェコ、(3時)スロバキア、ハンガリー、(6時)スロベニア、イタリア、(9時)スイス、ドイツに囲まれています。緯度はフランスのブルゴーニュと同じくらいでしょうか。

ソムリエ試験対策としては重要度が増してきている国の一つで、日本の市場でも見かける頻度が上がってきております。また、シニア試験のテイスティングにグリューナー・ヴェルトリーナーが出題されたのも記憶に新しいところです。そして、いつになるかわかりませんが一般呼称のテイスティングでも出題される日が来るでしょう。

グリューナー・ヴェルトリーナーはしっかりとした酸とミネラルに支えられた比較的厚みのある爽やか系ワインとなります。ただ、まだ秋の二次試験には出題されたことがないので、”合格”する為にグリューナー・ヴェルトリーナーは視野に入れないでテイスティング対策を進めましょう。中途半端に意識すると必要以上に迷ってしまい失敗する可能性が高くなると私は思います。

近年、グリューナー・ヴェルトリーナーのみならず、素晴らしいオーストリアワインを度々見かけるようになりました。試験に合格した後に是非お試しください。

※表紙はヴァッハウのグリューナー・ヴェルトリーナーの畑

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明日ではなく、今日少しだけでも頑張りましょう。

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第56回 オーストリアワインについて

2009年以降、急激に出題が増えており、その後はコンスタントに出題されています。2016年度はソムリエ呼称で三問、エキスパート呼称で四問の出題がありました。

A オーストリアの概要
・栽培地域は北緯47~48度でこれはブルゴーニュとほぼ同緯度です。また、大陸性気候で降水量が少なくドイツより温暖です。
・ワイン法はドイツに近いですが、ワインはよりボリューム感のある辛口に仕上げられます。

・栽培面積の2/3が白ブドウです。

B 主なぶどう品種
●白ブドウ
・Gruner Veltliner(=Weiβgipfler)←全栽培面積の1/3を占めます。白黒合わせてもダントツ一位!
・Welschriesling→伝統的に日常ワインに
・Muller-Thurgau(=Rivaner)
・Pinot Blanc(=Weiβer Burgunder)
・Riesling(=Rheinriesling)
・Chardonay
・Sauvignon Blanc(=Muskat Sylvaner)
・Neuburger

→W・M・Nが頭についたら白…

●黒ブドウ
Zweigelt(=Rotburger)←栽培面積第二位!(黒ブドウで一位)=Blaufrankisch×St.Laurent
・Blaufrankisch(=Frankovka)
・Blauer Portuguiser
St.Laurent
・Pinot Noir(=Blauer Burgunder)

→同様にBがついたら黒…black。まだ白ブドウか黒ブドウかを判別できればいいと思いますよ。ただ、おそらくここオーストリアは年々難しくなっていくんじゃないかなとも思っています。

C ワイン法と品質区分

・DACについては次回
・KMW糖度(クロスターノイブルガー・モストヴァーゲ)1869年、純粋な糖のみの重量%

◆品質区分←ドイツに近い。

1.地理的表示なしワイン
KMW糖度10.6度以上

オーストリア産ブドウのみを使用すること

2.地理的表示保護ワイン(g.g.A)

KMW糖度14度以上、栽培地方名表記
単一地域の35認可ブドウを使用

3.原産地呼称保護ワイン(g.U)

●Qualitatswein
KMW15度以上、アルコール度数9度以上

限定的生産地域産の35認可ブドウを使用、補糖可

・Kabinett KMW17度以上、補糖不可。
→Qualitatsweinの中のカテゴリー。オーストリアではKabinettがPradikatsweinのカテゴリーに入らない!

●Pradikatswein
以下、補糖・ズュースレゼルヴェ不可、アルコール度数9度以上
・Spatlese KMW19度以上
・Auslese KMW21度以上
・Beerenauslese KMW25度以上
・Eiswein KMW25度以上→凍結
・Strohwein KMW25度以上→藁の上、吊るして乾燥 
・Trockenbeerenauslese KMW30度以上→樹上で自然乾燥した貴腐

・Ausbruch イジードラーゼー西岸のルスト村で作られるトロッケンベーレンアウスレーゼに対する呼称。→ルスター・アウスブルッフ

品質区分ではありませんが、伝統的に…

・Bergwein 傾斜角が26度を超える斜面のブドウから造られたワイン

出題されてきたのはまだこのレベルです。過去問で確認してみましょう。

ソムリエ試験 過去問

【過去問 2016】
次のオーストリアワインの説明文の中で正しいものを1つ選び、解答欄にマークしてください。

1. ドイツと国境を接しているがワイン法などは全く違う考え方である
2. 栽培面積は白ブドウよりも黒ブドウの方が多い
3. 気候はドイツに比べ温暖である
4. 黒ブドウの栽培比率が最も大きい品種は Blaufrankisch である

【過去問 2016】
オーストリアワインに伝統的に認められてきた表記で、傾斜が 26 度を超える段丘や急斜面に植えられたブドウ樹から収穫したブドウを原料としたワインを 1 つ選 び、解答欄にマークしてください。

1. Bergwein
2. Strohwein
3. Ausbruch
4. Gemischter Satz

【解説】
もし、正解を知らなくても2.〜4.は必須暗記事項なので、消去法でいけます。

【過去問】
オーストリアで栽培比率が最も大きいワイン用黒ブドウ品種を 1 つ選んでください。

1. Merlot
2. Blauburger
3. Blaufrankisch
4. Blauer Zweigelt

【過去問改題】
次の記述に該当するオーストリアのプレディカーツヴァインの格付けを 1 つ選んでください。

「過熟したブドウ、および貴腐化したブドウを用いる。果汁のKMW糖度は25度以上」

1. Eiswein
2. Strohwein
3. Beerenauslese
4. Trockenbeerenauslese

【過去問】

次の記述に該当するオーストリアのプレディカーツヴァインの格付けを 1 つ選んでください。

「完熟したぶどうを藁や葦の上、もしくは吊るして 3 カ月以上自然乾燥させ、糖度の高くなったぶどうで造るワイン」

1. Auslese
2. Beerenauslese
3. Strohwein

4. Ausbruch

【過去問】

次のオーストリアのワイン法による品質分類「Qualitatswein」に関する記述中、下線部(1)~(4)で誤っている箇所を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

「このカテゴリーの中には、単なるQualitatswein と(1)Kabinett の2 つが属する。どちらも(2)単一のぶどう栽培地区のぶどうを使うことが義務づけられ、それをラベルに表記することが許されている。また、(3)Qualitatsweinは補糖が許され、(4)製品のアルコール度数は10.5度以上となっている」

1. (1)
2. (2)
3. (3)

4. (4)

【解説】

(1)はドイツと違うところ、(2)と(3)は同じです。

【過去問】

次のオーストリアのワイン用ぶどう品種の中から白ぶどう品種を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Blaufrankisch
2. Blauburger
3. Neuburger

4. St.Laurent

【過去問】

次の中から、完熟したぶどうを藁(わら)もしくは葦(あし)の上で、あるいは空中にひもで吊るして3ヶ月以上乾燥させてから造るオーストリアワインの品質区分名称に該当するものを1つ選んでください。

1. Auslese
2. Strohwein
3. Ausbruch

4. Eiswein

【過去問】

次のオーストリアのPradikatsweinの中から、果汁のKMW糖度規定が最も高いものを1つ選んでください。

1. Eiswein
2. Ausbruch
3. Beerenauslese

4. Strohwein

【過去問】

オーストリアワインはドイツワインとの類似点が多くみられるが、白ワインについての違いとして最も適切なものを下記の中から1つ選んでください。

1. より爽やかで、辛口が主流
2. よりまろやかな半甘口が主流
3. よりボリューム感のある辛口が主流

4. より軽快な辛口が主流

次回はオーストリアのワイン産地についてです。

何かございましたらこちらまで

koza★majime2.com 松岡 正浩

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