第137回 今年のソムリエ実技を振り返る 2

   

久しぶりの更新です。本業の仕事の方は相変わらずですが、こちらの更新がこの調子なので、かなりのんびりしています。

のんびりついでに、試験にもワインにも全く関係のないフランスに住んでいた時のお話です。

もう10年以上前、パリのワインバーで働いていた頃のことです。営業を終え、一杯飲んで帰ろうと思っていた時に携帯電話が鳴りました。着信を見ると友人の日本人女性からです。電話に出てみると、いきなり金切り声が聞こえました。

『水がとまらないー!』

そんな感じの言葉だったと思います。かなりパニックになっているようでイマイチ話が掴めません。ゆっくり話している余裕もないらしい。
それでも、なんとか落ち着かせて話を聞くと、どうも、トイレから水が あふれて止まらないとのこと。

そこで、たまたま残っていたフランス人の同僚に相談して、消防署や水道管理会社に電話をしてもらいました。こんなときにやっぱり地元の人間は強い。片言のフランス語で話しても相手にされないことが多いのです。

しかし、フランス人の同僚が電話してくれたにも関わらず、「今、人がいないから無理!」 ガチャン、とか、「だったらあそこに電話しなよ、 0143…」ってそこはさっきかけたらダメだったの!って感じで、埒があかない…。フランス人の同僚に礼を言って、とりあえず急いで友人宅に向かうことにしました。

その途中でパリ在住の日本人の便利屋さんに連絡がつき、彼に何とか出てきてもらうことになりました。

友人宅に到着してトイレの様子を見ると確かにヒドイ。トイレに流すための水を貯めるタンクにつながる排水菅が破裂して、水が噴き出しているのです。それもかなりの勢いで。

シャワーとトイレがくっついたタイプで、幸いなことにトイレの扉の内側にかなりの段差があり、あふれた水はそこで堰きとめられていました。

その部屋の住人とその友人達数人で、なんとかトイレの床に溜まった水を汲み取り、シャワーの排水溝に流していきます。ここは運の悪いことにシャワーは一段高い位置にあり、溜まった水はそこには流れていかないのです。

しばらくするとその便利屋さんの日本人とフランス人がやって来ました。

二人はトイレに入り、水浸しになりながらもなんとか排水菅の穴を塞いでくれました。時間にして一時間くらいかかったでしょうか。
そして、もう大丈夫だからと皆が一安心している時に、トイレから火花が散りました。

最初はアレって感じでしたが、そのフランス人が様子を見に中に入った瞬間に…。

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第137回 今年のソムリエ実技を振り返る 2

いただいた報告を振り返ります。

場所 ホテルメトロポリタン盛岡 本館

私は調理師で日常的にワインサービスする機会がほぼなく、この3次試験が一番の難関でした。それに加えて極度の緊張屋であるため、サービスの流れとお客様への説明は徹底的に身体に植付けて本番に臨みました。

試験は2名1組で行われました。入室するとテーブルが2台、50センチほどの間隔をあけて部屋中央に並んでおり、そのテーブルの1メートル後ろの長テーブルにサービスに使う道具類やワインが1人につき1セット並べられてました。あまりの近さに少しやりにくさを感じました。

試験官より、サービスするワインはシャトー・タサン2014、リンスの必要は無し、そのワインに即したサービスをすることと説明され、質問もなかったため即スタート。

「シャトー・タサン2014年でございますね。かしこまりました」かなり緊張してましたが、声は出ていたと思います。
慎重にパニエに入れて運び、「こちらは若いワインでございまして、香りを開かせるためにデカンタージュさせて頂きます。よろしいでしょうか?」

試験官「…」無言の上、完全ノーリアクション。←これはきついですねぇ。試験官の問題だと思います。

もしかして間違えていたからリアクションが無いのでは!?などと不安になりながらも備品の用意。近いので振り返っただけで準備に入れます(笑)。一度デポライトをトレーの上で倒してしまい結構派手な音が部屋中に鳴り響きました。
「失礼いたしました」と一言。普段やらないミス。やはり緊張で身体が硬くなっているようです。
さらに緊張が緊張を呼び、失敗を誘います。サービステーブルにデポライトを置く際にもまた倒してしまい「失礼いたしました」

抜栓は今までの中で一番スムーズにそして綺麗に出来ました。キャップシールを剥がした後、抜栓後の2回、瓶の口をナフキンで拭う事も忘れませんでした。

「少しお味見をさせて頂いてもよろしいでしょうか?」

試験官「…」またまたノーリアクション(涙)。
「ワインは大変すばらしい状態です」

いよいよデカンタージ。練習に使っていた店のデカンターよりも口が狭く、かなり重い。この日一番の緊張でしたが、なんとか溢すことなく、デキャンタージュを終えました。

そして一言「澱はございませんでした」

コルクを差し出し、味見をお願いし、ワインをサーブ。「ごゆっくりお楽しみくださいませ」

ホストテイスティングのサービスの際、手が滑りかけ、とっさに左手を添えてサーブ。その姿は日本酒をお酌して回る温泉宿の仲居さんの如く。2回目のサーブは練習通りに行えました。
お断りをいれコルクを下げ、片付けて、ワインをテーブルに置き「終了しました」

隣の方も十数秒後終了し、試験官から「残り30秒ありますがよろしいですか?」と聞かれ「大丈夫です」と二人で答え終了。

ホっとしていたのも束の間、試験官が立ち上がり、パニエに入っていたボトルを調べ始めました。注ぎ切ったと思っていたら私のワインからほんのごく少量(たぶん2ミリくらい)、音で言ったら”チョロン”くらいのワインをグラスに注がれました。お客様のワインを無駄にしてしまい大減点かと感じました。さらにサーブする時には気付かなかったのですが、直径1センチほどの赤ワインのシミが2つ、お客様のテーブルに落としていました。

更に、私はお客様用のグラスを置く際にも、お客様に味見、サーブする際にも2つのテーブルの間を通って私の正面にお客様がいる想定でサービスを行っていました。即ち試験官に背を向けてサービスを行っていたのです。今さらですが、その時スゴイ視線を感じたのを思い出し、膝から崩れそうになりました。

ここで私自身が気づけた失敗をまとめます

①デポライトを2回倒す。
②テーブルの向こう側にまで渡ってグラスを置いたり、ワインをサーブした。
③両手を使いワインを注いでしまった。
④ワインを注ぎ切らずに少し残してしまった。
⑤ワインをこぼしていた。(失礼しましたのお詫びもなし)

気付いただけでこんなにあります。正直合格は難しいかなと思いました。
→ご心配なされているようですが、ソムリエ試験実技的には全く問題ありません。100点満点、70点合格であれば、最低でも85点は取れています。
多くの方が緊張し、やってしまうレベルの普通のミスで些細な減点です。ソムリエ試験の実技はそのくらいしか求められていないということ、二次のテイスティングも全然完璧ではなかったと思いますがパスしましたよね。
何度も言ってますが、ボトルを落として割って実技不可能くらいまでやらかさないとダメにはなりませんって。
試験官がボトルの残りのワインをグラスに注いだのは澱の有無を見たのだと思います。まぁ、これも気にしなくていいです。何かあっても些細なの減点ですから。

私のソムリエとしての技術力の無さ、人前でサービスをする際の落ち着きのなさ、緊張しすぎるという人としての弱さが露呈した3次試験となりました。
→慣れていない事ははっきりとバレていたと思います。

昨年度の3次試験は合格率96%と出ましたが、昨年度で言う4%に入りそうです。→この4%の方達のほとんどは書類不備です。昨年もお一人から報告をいただきましたが、ご自身の不合格に対してソムリエ協会に問い合わせたようで、「必要な書類が届いていなかったため、審査できませんでした」と返答が来たようです。私は協会が返答したことにも驚きましたが。

手応えとしては一番不安が残る試験となりました。ですが、この素晴らしい講座のおかげで私はここまでこれました。1年間お世話になりました。ありがとうございました。

〜〜〜

後日、ソムリエ呼称合格発表後、改めてご報告をいただきました。

第137回の講座で取り上げて頂いたものです。おかげさまであれだけの失敗しても無事合格できました。かなり弱気になったところ、松岡様からの返信でかなり救われました。→だから、ソムリエ試験的にはこれくらいたいした失敗じゃないんですって。笑
これからがスタートです。技術、知識を高めてお客様にワインを楽しんで頂けるよう日々精進して参ります。
本当に1年間ありがとうございました。
→合格おめでとうございます。

三次試験を無事に終えることができましたので報告します。

私の練習方法です。ソムリエ協会のビデオをみてシナリオを作りました。字幕はチェックポイントと想定し特に注意。行動をパート分けして繰り返し練習。直前はカミさんに試験官役になってもらい仕上げました。

会場はホテル雅叙園東京。

到着するとロビーには既に試験を終えた受験者がワインの袋を下げてガヤガヤと話をしている。

着替え(ジャケットを脱いでエプロンをつけ)を済ませ六人席が並ぶ控室へ。静まりかえった控室。緊張してるのは皆同じかな。

オリエンテーションのあと前の席から順に試験会場へ案内される。試験会場は大広間にコの字型に組んだテーブルが沢山並べてあり、一つの控室全員が試験会場に入り一斉に試験が行われる。

放送を使って試験の説明。内容は昨年の受験者さんからの報告と同じ。ワインも昨年と同じシャトー・タサン 2014年だ。若いワインでいけると一安心。もう一度聞きますかと放送され、どなたかが希望されたので、こちらも再確認する。

開始の合図。受験者が一斉に動き出す。狭い空間で動きが重なるが、ちょっと譲り合ってスムーズな流れを作る。
家で何度も練習してきたので迷いはない。パニエに入れたワインをプレゼンして「若いワインですので空気に触れさせて…」とデキャンタージュする理由を伝えると女性の試験官が笑顔でうなずいてくれる。

備品を取りに行く。グラスとパニエは透かすよう確認。パニエはきれいなものとしてと事前に説明があったが、パニエをみて納得。続けて試験をするので使い回していて、赤ワインの痕跡がみられる。
試験テーブルは狭いが備品を練習とおりに配置、キャップシールは念のため上下二回づつカット。コルクを抜いて、味見の了承を得てグラスに注ぐ。このあたりからから緊張が増してきて手が震える。

ワインは大変素晴らしい状態です」と伝えデキャンタージュをはじめる。足の震えが大きくなりこぼさないように必死。練習では若いワインでサラサラの澱があったときに残す練習をしていたので慎重にボトルのワインを観察する。澱は無い、よしっ!注ぎ切って「澱はございませんでした」。

味見をしてもらい、サーブ。「ごゆっくりどうぞ」のあとライトを消してコルクを下げる了承を得て備品を片付け「終了しました」。1分半ほど残して終わる。

緊張したけど焦りはなく、となりの人のペースが自分より早いが、マイペースでミスなくてきたと思っている。←これが一番大切です。

あぁ、やっと終わった。フワーッとした開放感。長い一年だったけどこの講座に励まされてここまで来ることができました。松岡さまに感謝申し上げます。ありがとうございました。

講座とテイスティングセミナーで大変お世話になりました。来年の方のために報告させていただきます。

大阪の試験会場はホテル阪急インターナショナル。12時10分開場ですが、電車が遅れてもいいように早めに出て、1時間早く着きました。部屋の前には8人がけの丸テーブルが6セットほどあり、勉強しながら待つことができるのは二次試験の時と同じでした。また、早く着いた方は、開場前でもロッカールームで着替えることができますので、事前準備もバッチリです。

開場時間になり、控室に入ると様々な制服の方がおられます。割烹着・着物姿やコック姿、コンパニオン風の方までおり、まるでコスプレ大会のようでした。

呼ばれると実技会場に移動です。会場入りし、4人が並んだ状態で受験番号と名前を伝えます。制限時間は7分であること、ワインの名前など伝えられて、質問がなければそのまま開始となります。

まずはグラスを取りに行き汚れを確認するのですが、試験官が紙を見つめていて全くこちらを見ていません。それでもしっかりと大げさに確認をしてサイドテーブル兼お客様テーブルに運びます。

ワインはシャトー・タサン 2016年でした。隣の方は”澱を取り除くためにデキャンタージュさせていただきます”と言ってました。私は2016年のワインにはさすがに澱は無いので、”若いワインですので香りを開かせるためにデキャンタージュをさせていただきます”と伝えました。そして、試験官が大きくうなずきます。

キャップシールを切る際に、緊張していつも以上に時間がかかったり、コルクを出す前にお味見のワインを入れてしまったり(注ぎ終わってから、コルクを出して確認お願い、その後ワインのテイスティングお願いしました)デキャンタからグラスにワインを注ぐ時に手が震えて少しワインがこぼれたりと失敗も多くありました。

ただ、失敗しても笑顔と自信満々の気持ちで取り組み終了しました。→全く問題ありません。細かいミスなんて(ソムリエ実技的には)何も気にする必要はありませんから。

とにかく、ソムリエ協会の動画を毎日しっかり見る事。毎日抜栓の練習はできないので、イメージトレーニングが大切だと思います。合否はまだ出ておりませんが、大変お世話になりました。今後とも、よろしくお願い致します。

 ご報告ありがとうございます。来年の方につなげます。
何かございましたらこちらまで

koza★majime2.com 松岡 正浩

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 - ●試験を終えて