第18回 シャンパーニュの製造工程

   

前々回のロワールに関してコメントをいただきました。

いつも楽しく勉強させていただいております。
Van de Loire
16回で下記の疑問点がございます。

①アンジュ・ソーミュール地区の土壌Tuffeauの解説で「白亜質石灰岩」とありますが、「白亜期石灰岩」ではないですか。
②アンジュ・ソーミュール地区の主要AOCのロワール4大ロゼに「カベルネ主体」とあるのは、地区の主要品種であるカベルネ・フランを指すと理解してもよいのでしょうか。カベルネ・ソーヴィ二ヨンを略して「カベルネ」と記載されているのでしょうか。

①「白亜質石灰岩」でも「白亜期石灰岩」でもどっちでもいいんじゃないですか。翻訳する人や時代によって多少の言い回しの違いがあるということです。気になるようでしたら、教本の記載が正しいことにしましょう。ちなみに2017年の教本には「白亜質の石灰岩の一種」と書かれています。

②ロワール地方のブドウ品種に関しては、なんとなくでいいんです。ということを前提に、ロワール地方でカベルネ主体といえば概ねカベルネ・フランを指します。それはブドウ品種のところで説明した通りです。ただ、カベルネ・ソービニヨンも使用してもよいということになっています。ちなみにカベルネ・ソービニヨンはカベルネ・フランとソービニヨン・ブランの自然交配なので、仲間(親)でもあります。

このような小さな疑問に関して、しっかりと理解し納得した方が試験対策・暗記がはかどるならどんどん調べてみてください。時間はかかりますが、調べる過程で暗記の定着につながりますし、とても良い勉強になります。さらに教本の間違いもちらほら見つかるでしょう。

一方で、このようなちょっとしたことが気になって試験対策が進まないようであれば大問題です。特に①のような些細なことは、こんなものだと流してどんどん先に進むべきです。

この件に限らず、何が重要なのか、どこをスルーして良いのかが感覚的にわかってくると一次試験突破は近いと言えます。

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いろんな意味でフランスらしいと感じるシャンパーニュ。これほどまでに世界中から愛されるワインはないかもしれません。

シャンパンを発明、発見したと言われる修道士ドン・ペリニヨンさんのお話です。

修道士ドン・ペリニヨンは本当に泡のあるワイン、シャンパーニュ(シャンパン)を発明したのか? ~ワインの歴史~

ようやく教本にもこの話のさわりが書かれています。シャンパーニュについて勉強する前にご一読くださいませ。

明日ではなく、今日少しだけでも頑張りましょう。疲れているのは皆同じです!

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第18回 シャンパーニュの製造工程

Champagne

毎年数問、多い年で3、4問ほど出題されてきましたが、この二年間は2問のみの出題となりました。ただ、覚えるべきことが少なく比較的なじみやすい地域であるため、それほど苦にならないと思われます。

【ポイント】
・シャンパーニュの製造工程について流れを押さえた上で、特定の用語をフランス語で覚えることが必要です。
・シャンパーニュの規定とエチケット表記
・グラン・クリュ100%のコミューン
※シャンパンメゾン(生産者)は一切覚える必要ありません。

A シャンパーニュに使用されるブドウ品種

●主要三品種
シャルドネ コート・デ・ブラン、コート・デ・セザンヌ
ピノ・ノワール モンターニュ・ド・ランス、コート・デ・バール
ピノ・ムニエ ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
※AOC的には上記以外のブドウ品種も認められています。そして、実際にそれらを使ってシャンパーニュを造っている生産者もいます。試験には関係ありませんが、興味のある方は調べてみるのも面白いと思います。

白ブドウ100% Blanc de Blancs
黒ブドウ100% Blanc de Noirs→品種は問いません。

※ブレンドが基本であるシャンパーニュは2/3程度が黒ブドウ、残りが白ブドウであることがほとんどです。

B シャンパーニュの製造工程

特にここはしっかりと理解してください。一般的なワインと違い工程が複雑です。

●圧搾
収穫されたブドウを圧搾します。
1 Tete de Cuvee(La Cuvee)は4000kgのぶどうから2050リットルを搾汁する。 シャンパーニュ地方の樽Piece(205リットル)×10樽分。
2 Taille さらに500リットル搾汁する。 合計で4000kgのぶどうから2550リットルのジュース得ることになります。
※試験ではTete de Cuveeの数字が問われているのか、1と2の合計が求められているのかを注意して解答してください。

●一次発酵
ひとまず一般のワインと同様の醸造工程でワインを造ります。

ーーここからがシャンパーニュ独自の製造工程になります。ーー

●調合
その後出来たワインと保存してある過去のワインを各生産者の考えのもとブレンド(Assemblage)します。

●瓶詰め
ブレンドされたワインに酵母と1リットルあたり24gの糖を加え瓶詰め(Tirage)します。
Liqueur de Tirageとはこのときにワインに加えられる少量の天然酵母と糖液のことです。

●瓶内二次発酵
加えられた糖が再びアルコール発酵し、発生する二酸化炭素が瓶内に閉じ込められることにより発泡性ワインになります。

●澱とともに熟成
そのまま澱とともに熟成させます(Maturation sur lie)。熟成させる期間はノンミレジメでTirage後最低15ヶ月ミレジメは最低3年になります。
→この期間以上熟成させる生産者が多いように思います。

●倒立
溜まった澱を取り除かなくてはならない為、その前段階として澱下げ台に瓶口を下にして差し込こみます。

●動瓶
毎日8分の1ずつ回転させ、瓶の口元に澱を集めることをRemuageと呼びます。
Remuage
※現在はほぼ機械(ジャイロパレット)で行われます。反対に、手作業で行っている生産者はそれらを売りにしています。

●澱抜き
-20度の塩化カルシュウムの水溶液で、瞬間的に瓶口のみを凍らせます。栓を抜くと、ボトル上部に溜まった凍った澱の塊が内部の圧力で飛び出すというわけです。この作業を澱抜き(Degorgement)と呼びます。

こちらは基本的に出荷直前に行う為、上記の最低熟成期間を過ぎてから以降、各生産者の考えの下に行われます。一般的にシャンパーニュは出荷された時が一番の飲み頃と言われています。
→ここは賛否わかれるところですが、飲み頃がいつという話は別にして、その後も瓶内熟成は続きます。

●門出のリキュール
澱抜き後糖分を加える作業をDosageと言い、シャンパーニュの場合は原酒のワインに蔗糖などをあわせたものを加えます。これはLiqueur d’ Expedition「門出のリキュール」と呼ばれています。
→DosageとChaptalizationの違いがわかりますか?

●打栓/ラベル貼り
最後にコルク打ち(Bouchage)を行い、口金を留め、フォイルを被せラベル貼って(Etiquetage)出荷されます。
→以前は(ソムリエ協会でも)Habillageといってました。近年Etiquetageになったとおもっていましたが、2017年の教本には記載がないかも。まぁ、言どちらでも間違いではなく、さらに今グーグル・フランスで検索してみましたが、Habillageの方が検索結果が多かったです…。
また、コルクの上部を覆う金属のキャップをミュズレ (Musulet)と言います。
→集めている人も多いので、ミュズレという言葉は試験にはでないかもしれませんが、知っておいたほうがいいと思います。

C グラン・クリュ(100%クリュ)の17村

※このグラン・クリュの17村(9.2.6)を覚えるかどうかは悩むところです。私はなかなか覚えられませんでした。しかし、資格を取った後、実践においては話題にのぼることが多いので、覚えた方がよいかもしれません。

●モンターニュ・ド・ランス地区(9)←ピノ・ノワール主体
Beaumont sur Vesle
Verzenay
Mailly
Sillery
Verzy
Puisieux
Ambonnay
Louvois
Bouzy

●ヴァレー・ド・ラ・マルヌ地区(2) ←ピノ・ムニエ主体
Ay
Tours-sur-Marne

●コート(Cote)・デ・ブラン地区(6)←シャルドネ主体
Cramant
Avize
Chouilly
Oger
Mesnil sur Oger
Oiry

●グラン・クリュの覚え方
・3地区共にAで始まるコミューンがあります。
・Vallee de la Marne地区はAyさえ覚えてしまえばOKですから問題ありませんね。
・Cote des Blancs地区は、CoteにちなんでCOから始まるコミューンが多いんです。←嘘です。

Avize(シャルドネ、ジャックセロスの本拠地です)Ayを覚えて、Ambonnay(私が一番好きなシャンパーニュ、エグリ・ウーリエの本拠地です。ここのフラッグシップはブラン・ド・ノワールです)と区別できるようになれば、Cote des Blancs地区はC””O”が付きます。
あと残りはすべてMontagne de Reims地区と答えるって感じでいいと思います。全部覚えなくても対処できるでしょう。選択肢がありますから。

では、さっそく【過去問】です。

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ソムリエ試験 過去問

【過去問 2017】
シャンパーニュの製造規定の中でブドウ 4,000kg に対しての最大搾汁果汁量を次の中から1つ選び、解答欄にマークしてください。

1.  2,000ℓ
2.  2,050ℓ
3.  2,400ℓ
4.  2,550ℓ

【過去問】
Champagne Non Millesime の Tirage 後の最低熟成期間を 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. 12 ヵ月
2. 15 ヵ月
3. 18 ヵ月
4. 24 ヵ月

【過去問】
シャンパーニュ地方でグラン・クリュのコミューン数が最も多いものを 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. Montagne de Reims
2. Vallee de la Marne
3. Cote des Blancs
4. Cote des Sezanne

【過去問】
シャンパーニュ地方のグラン・クリュに指定され、コート・デ・ブラン地区に属するコミューンを1つ選んでください。

1. Avize
2. Ay
3. Verzy
4. Bouzy

【解説】
Cote des Blancsですから、”C”か”O”がつきます。それとは別にAのつく村をしっかり覚えていないといけません。

【過去問】
Tirage後ヴィンテージシャンパーニュの法律上の最低熟成期間を1つ選んでください。

1. 15 ヶ月
2. 2 年
3. 3 年
4. 5 年

【過去問】
シャンパーニュ地方でシャルドネを主体に栽培している地区を1つ選んでください。

1. モンターニュ・ド・ランス地区
2. ヴァレー・ド・ラ・マルヌ地区
3. コート・デ・ブラン地区

【過去問】
次の中からシャンパーニュの醸造工程の圧搾でTete de Cuveeにおける4,000kgのぶどうから得られる搾汁量に該当するものを1つ選んでください。

1. 2,050ℓ
2. 2,550ℓ
3. 2,660ℓ
4. 2,880ℓ

【解説】
ここで問われているのはTete de Cuveeについてです。

【過去問】
次の中からシャンパーニュ地方のグラン・クリュ100%のコミューンで、ヴァレー・ド・ラ・マルヌ地区に位置しているものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Ay
2. Bouzy
3. Avize
4. Mailly

【過去問】
次の中から Champagneの製造工程で「Tirage」と呼ばれる工程の意味に該当するものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. 動瓶
2. 滓抜き
3. 圧搾
4. 瓶詰

【過去問】
次の1~5のシャンパーニュ・グランクリュ村の中からCote des Blancsに位置する村名を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Ay
2. Avize
3. Puisieux
4. Verzy
5. Verzenay

【過去問】
次の 1-4の法定ぶどう品種の別名の中からシャンパーニュの生産に認められていないものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Beaunois
2. Spatburgunder
3. Schwarzriesling
4. Serine

【解説】
この問題は現段階ではわからなくても問題ありません。今後復習したときにちゃんと確認してください。シノニムの問題です。余裕のある方は上記のそれぞれが一般的になんと呼ばれているか調べてみてください。

【過去問】
次の中からChampagne Millesimeの熟成規定で最低熟成期間として正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Tirage の後 1 年
2. Tirage の後 2 年
3. Tirage の後 3 年
4. Tirage の後 4 年

【過去問】
シャンパーニュの瓶内熟成において関連の深い語彙を1つ選んでください。

1. Maturation sur lie
2. Carbonique
3. Batonnage
4. Micro-oxygenation

【過去問】
次の1~5の中からシャンパーニュ製造規定の中で、ぶどう4,000kgに対しての最大果汁量として正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. 500 リットル
2. 1,500 リットル
3. 2,050 リットル
4. 2,550 リットル
5. 3,550 リットル

シャンパーニュが高価な理由はいろいろとあります。この複雑な工程とブレンドするワインをストックしておかなくてはならないこと、さらには熟成期間が他の地域よりも長いことなどが挙げられます。

私もシャンパンは大好きですが、いろんな意味でちょいとマーケティングが先行しすぎのような気もしています。

何かございましたらこちらまで
koza★majime2.com 松岡 正浩

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