第12回 グラーヴの格付け

   

前々回、メドックの格付けに対して思うがままに言わせていただきましたが←まぁ、ネットですから、このような意見をいただきました。

第10回のAOC Margauxに関する意見、とても面白かったです。
特に「第2級」の格付けから考えて残念という意見を読んで、私も同じように思っていたので、ちょっと嬉しくなりました。味音痴でなくて良かった!って…。と言うのは、「Margauxで2級格付」けというと、私の周りのワイン好きな人達は、「美味しいよ~」と言います。「AOC Margauxはやっぱり美味しい」と…。私も頑張って買って飲んだのですが、その美味しさがわかりませんでした。もちろん、飲み頃とかいろいろあるのでしょうが…。

松岡様の残念!の感想を読んで何か共感できるものがありました。

”味わい”というものが純粋に五感で感じることだけではないことはご存じだと思います。

ブラインドテイスティングを繰り返すとよくわかりますが、先入観のあるなしで確実に味わいが変わります。最初はわからなかったソービニヨン・ブランの”青さ”をブドウ品種がわかってからは感じるようになるなど、私たちは自分がイメージした何かを探してしまうようです。

また、特にシャンパーニュは”味わい”よりも完全にイメージ先行です。

大きな声では言えませんが、世界一の販売量を誇る超有名シャンパーニュのスタンダードキュベが純粋に味わいだけであれば、シェアナンバーワンである理由が全くわかりません。完全にマーケティングワインに成り下がっています。←私は絶対に選びません。

ワインに限らず、テレビやCM等で目にするから良いものという刷り込みも同様でしょう。

ただ、イメージ先行が全て悪いとはいいません。それも含めて”味わい”と考えることもあるからです。高級レストランでの食事は料理だけでなく空間と時間、イメージも提供していますから。

さて、マルゴーのワインは女性的と言われることがあります。あの素晴らしいシャトー・マルゴーがあるからでしょう。

私のAOCマルゴー全体のイメージはちょっと田舎っぽくてくすんだ感じです。さらに、他の三つの村(ポイヤックなど)に比べいまいちなワインが多いと感じます。知らないAOCマルゴーのワインは当たらないことが多いですし…。

マルゴーという名前勝ちの部分に便乗しているシャトーがあるのでしょう。また、鉄道を通す際の土地の分断など、土壌的にも他の三つのAOCに劣っているところがあるようです。とはいえ、78年以降のシャトー・マルゴーは本当に素晴らしい。世界を代表する赤ワインだと断言できます。また、他にも素晴らしいシャトーがいくつもあります。

(プロとして)ワインを選ぶ際に最も大切な最後のポイントは”誰が造ったか”です。いまいちな生産者のAOCマルゴーやシャンベルタン(ブルゴーニュのグランクリュ、世界最高の赤ワインの一つ)よりも、優秀な生産者のAOCオー・メドックやAOCフロンサック、またはAOCジュヴレ・シャンベルタンを私は躊躇なく選びます。

ただ、ソムリエ試験では生産者レベルの問いはほとんど見られませんから、試験的には全く知る必要はありません。

明日ではなく、今日少しだけでも頑張りましょう。疲れているのは皆同じです!

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第12回 グラーヴの格付け

F Gravesの格付け

・1953年に最初の格付けが行われ、1959年に現在の16シャトーが認定されました。
・1987年にAOC GravesからAOC Pessac-Leognanが独立しました。
・格付けシャトーのAOCは全てPessac-Leognanです。
シャトーにより格付けされているワインのタイプ(ワインの色、赤・白・赤白)が違います。このタイプ分けを覚えなくてはなりません。コミューンは余裕のある人以外は覚えなくてもよいです。
→私は長くワインの世界にいますが、この赤白タイプ別の格付けが役立ったことは一度もありません。しかし試験では好んで出題されるようです。Ch. Haut Brionをはじめとする赤のみが格付けされたシャトーも素晴らしい白ワインを造っています。

【赤のみが格付けされた7シャトー】
Ch. de Fieuzal
Ch. Smith Haut Lafitte(コミューン:Martilac)
Ch. Haut Bailly
Ch. La Tour Haut Brion(ラ・オーブリオンはTalence)
Ch. La Mission Haut Brion(ラ・オーブリオンはTalence)
Ch. Pape Clement(Pessacは二つだけ)
Ch. Haut Brion(Pessacは二つだけ)
→La Tour Haut Brionは2005年で生産終了、La Mission Haut Brionに併合されました。

【白のみが格付けされた3シャトー】
Ch. Couhins(Villenave-d’Ornon)
Ch. Couhins Lurton(Villenave-d’Ornon)
Ch. Laville Haut Brion(ラ・オーブリオンはTalence)
→Laville Haut Brionは2009年よりLa Mission Haut Brionの白として販売されるようになりましたが…。世界最高の白ワインの一つが名を失いました…。

【赤白共に格付けされた6シャトー】
Ch. Olivier
Ch. Carbonnieux
Ch. Malartic Lagraviere
Domaine de Chevalier
Ch. Bouscaut(Cadaujac ここのみ)
Ch. Latour Martilac(Martilac)
※上記コミューン記載なしはコミューンLeognanです。
→アカデミー・デュ・ヴァンの矢野先生のゴロ合わせで赤白共には「軽母乳のブスっ娘・オリビエがシュヴァリエになんたら…」って書いてあったような。

※シャトー名にHaut や Brion の文字があれば基本のみです。”マル”なんとかは白赤両方
→Ch. La Mission Haut Brionの白がリリースされ始めました…。格付け的には考えなくても良いと思うのですが…。

・最初は赤・白・赤白のどのタイプが格付けされているかを覚えてください。コミューン名(村の名前)は無視して進みましょう。本当に余裕があるときに眺める程度で問題ありません。

G 左岸その他

・クリュ・ブルジョワ
出題される可能性はかなり低いと思います。ものすご~く余裕があれば教本の記載をなんとなく読む程度でよいと思います。

・セカンドワイン
各シャトーがセカンドワインをリリースしています。手ごろな価格で(そうでないものもありますが)有名シャトーの雰囲気を味わえることが人気のようです。ただ、最近試験にはほとんど出なくなりました。ですから、余裕ができた頃にメドックの一級のセカンドワインを覚えて、さらに頑張る方は下記のシャトーまで手を広げる感じでいきましょう。

Ch. Cos d’Estournel(Saint-Estephe)
Ch. Montrose(Saint-Estephe)
Ch. Pichon-Longueville Baron(Pauillac)
Ch. Pichon Longueville Comtesse de Lalande(Pauillac)
Ch. Ducru Beaucaillou(Saint-Julien)
Ch. Leoville Las Cases(Saint-Julien)
Ch. Palmer(Margaux)
→覚える人は調べてくださいな。

だから今回は無視しましょう!

※Ch.Haut Brionは2007年からセカンドワインの名称を
Ch. Bahans Haut-Brion から
Le Clarence de Haut Brion
に変更しました。
→狙われるならこのあたりかも…。

さて、

【過去問 2016】
グラーヴ地区で白・赤共に格付けに入っているシャトーを 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. Ch. Olivier
2. Ch. de Fieuzal
3. Ch. Pape Clement
4. Ch. Smith-Haut-Lafitte

【過去問】
グラーブの格付で白のみが格付けされているシャトーを 1 つ選んでください。

1. Chateau Olivier
2. Chateau de Fieuzal
3. Chateau Carbonnieux
4. Chateau Couhins

【過去問】
グラーヴの格付けで赤ワインのみが格付けされているシャトーを 1 つ選んでくだ
さい。

1. Chateau Couhins
2. Chateau La Mission-Haut-Brion
3. Chateau Carbonnieux
4. Chateau Bouscaut

【過去問】
グラーヴの格付けで白のみが格付けされているシャトーを 1 つ選んでください。

1. Chateau Olivier
2. Chateau de Fieuzal
3. Chateau Carbonnieux
4. Chateau Couhins

【過去問】
グラーヴの格付けにおいて、赤ワインだけが認められているシャトーを1つ選んでください。

1. Chateau Carbonnieux
2. Chateau Olivier
3. Chateau de Fieuzal
4. Chateau Laville Haut-Brion

【過去問】
次の記述の中からボルドー地方 Graves 地区の特徴に該当するものを 1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. ボルドー市の南東にあり、ミクロクリマに恵まれ収穫を遅らせるとボトリティス・シネレア菌が繁殖する地域である。
2. ドルドーニュ川の右岸にあり石灰岩の台地に石灰質、砂、粘土質等バリエーションにとんだ地質である。
3. ガロンヌ川とドルドーニュ川のふたつの川にはさまれたぶどう畑は、きわめて変化に富み辛口白ワインの一大名産地である。
4. ボルドー市のはずれから南に位置し、ぶどう畑は小石、砂利で形成されている。

【解説】
上記の1.~4.のそれぞれの記述がどこの産地を指しているか考えてみてください。

【過去問】
次のシャトーの中から Graves 地区に属するものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Chateau de Fieuzal
2. Chateau Gazin
3. Chateau Suduiraut
4. Chateau Haut-Batailley

【解説】
ちなみに2.はポムロールのワインです。3.はソーテルヌで出てきます。

【過去問】
グラーヴの格付けにおいて、赤だけが認定されているシャトーを1つ選んでください。

1. Chateau Latour Martillac
2. Chateau Haut-Brion
3. Domaine de Chevalier
4. Chateau Carbonnieux

【過去問】
次の中から Graves の格付けで赤ワインだけが認められているシャトー数に該当するものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1.  3 シャトー
2.  4 シャトー
3.  6 シャトー
4.  7 シャトー

【過去問】
次の中から Graves の格付けで白ワインだけが認められているシャトー数に該当するものを 1 つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. 2 シャトー
2. 3 シャトー
3. 4 シャトー
4. 5 シャトー

【解説】
しかし、いくら試験とはいえ、こんなこと(いくつあるかなんて)を覚えても意味がないと個人的には思うのですが…。しかも、La Tour Haut Brion、Ch. Laville Haut Brionあたりは微妙だし…。

【過去問】
次の1~5 の中から( )内にSecond Vin の名称として適当なものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

Carruades de(    )

1. Mouton Rothschild
2. Lafite Rothschild
3. Cheval Blanc
4. La Mission-Haut-Brion
5. Haut-Brion

本日もまさに試験のための勉強という感じで大変でした。一度ですべてを覚えることは不可能ですから何度も繰り返し確認することが大切です。まだまだボルドーが続きます。

何かございましたらこちらまで

koza★majime2.com 松岡 正浩

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