第64回 ギリシャのワイン

   

ギリシャと言えば、数年前にギリシャショックという言葉が新聞を賑わしたこと覚えていますか。昨年のイギリスのEU離脱以上に、EUの問題を浮き彫りにしました。文化も経済レベルも違う国々で構成される統一経済圏を維持する難しさが露呈した結果でした。→おそらくこのような不安も含めての昨年のイギリスの件だと思います。また、スイス、ノルウェーがEU非加盟であることもEUの問題、難しさを表しているのかと。

このギリシャ、今でもEU問題の中でちょこちょこ名前が出てきます。

話は逸れますが、日本にいて感じることは、日本のメディアは世界情勢に関してあんまり報道しないということです。反対にフランスで報道と言えばEU情勢、世界情勢が主体で、日本人好みのどこかの政治家が何をした、不倫をしたとか、殺人事件、交通事故、火事があって民家が全焼というような報道はほとんどありません。どちらが良いのかわかりませんが。

さて、ヨーロッパにもおいてドイツ以北は真面目な印象ですが、南に下るにつれて”細かいことは気にせず、今を楽しく生きよう”という感覚が強くなるようです。ラテン気質というものです。

フランスもそのラテン系に入ると言われますが、感覚的には中間くらいのように思えます。→世界標準で見ると、日本がかなり異端で、あまりにもまじめで大人しいレンジに属しています。だって、有給休暇を一ヶ月まとめて取れないでしょ?有給だけがこの指標ではありませんが。

そして、今回のギリシャはその超陽気な人達のところです。そんなに頑張らないし、休みはしっかりとる。仕事や経済よりも自分達の生活が大切で、このゆる~い国民性が真面目な国(ドイツを中心に北の国々)の足を引っ張る形になり世界を混乱させたのがギリシャショックです。

ギリシャが国として破綻しそうになったにもかかわらず、ギリシャ国民は『世界や国が困っているからって、私達がもっと働いて、何かを我慢するなんてありえない!』などと声高に叫び、大騒ぎしたのが数年前でした。→ギリシャの緩慢財政が原因です!

EUとしての責任、ユーロという統一通貨のこともあり、ギリシャは指導される立場になったにもかかわらず『急に真面目なこと言われても困っちゃうよ』ってな感じで、浮足立つ世界をよそ目にそのままちょっとじっとしていれば誰かが助けてくれるものと思っていました。そしてその助けた側の国の一つが日本だったりするのです。今も何食わぬ顔をして楽しく過ごしているはずです。
→ちょっと想像してみてください。仕事が山のように残っていても定時になれば当然のように家に帰る人たち(ギリシャ)とその処理に追われる真面目な人たち(ドイツをはじめとする真面目な国々)。
ちょっと違いますが、私がパリ時代にアルバイトをしていた日本人経営の寿司屋は、定時になるとどれだけ山盛りの洗い物があろうと、片付けが残っていようと帰る人は帰ります。契約ですから全く問題ありませんが、それらを残って対処するのはほとんど日本人でした。笑

その真ん中くらいに位置するフランスはバカンス(有給休暇)が一ヶ月以上あり、その休んでいる間の引き継ぎ等を一切行いません。その案件は担当者が戻ってくるまでの約一ヶ月間完全に止まってしまいます。そして、おそらく日本以外ではこれが普通です。

それでも、これだけ有給を取って引き続きをせずを、残業せずに定時で帰っているフランスと日本の経済レベルはそんなに変わりません。この感覚が私にはしっくりきたので、フランスで生きて行こうと思ったんです。諸事情ありまして帰って来ましたが。

そして、ギリシャは日本人的にはもっとひどい全体としてゆる〜〜い国です。

経済的には安定していますが働く為に生きて、それでも多くの人が将来に不安を抱えているように思える日本人と、経済が破たんしようと国の将来が見えなかろうと、自分の生活を大切にし楽しむ為に生きているように思えるギリシャ人、はたしてどちらが幸せなのでしょうか?

※表紙は1900年代初頭のアッティカの収穫風景

あきらめたらそこで試合終了ですよ…? by スラムダンク

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第64回 ギリシャのワイン

たまに出題される程度ですが、それなりにソムリエ試験として魅力的な項目が並ぶ為、出題しやすい国の一つだと思います。数年前までは出題範囲の指定などがあった為か、出題される年は二問ほど出され、その後数年間出題がないという繰り返しが続いていました。

→2014年、2013年度は出題がありませんでしたが、2015年はソムリエ呼称にのみ出題が見られ、2016年度は両呼称で一問、ちょっと微妙な問題でしたが。

ここは軽く地図を頭に入れて、大まかに理解する程度でよいでしょう。

A ギリシャのワインについて

・気候は典型的な地中海性気候
・紀元前3000年にはクレタ島やサントリーニ島などでワインを取引していた記録
・松脂ワインのレツィーナが有名です。→現在は松ヤニをティーパックのようなものに入れている。
・EUワイン法:PDO35地区が認められている。

B 主なブドウ品種
表記を見て白ブドウか黒ブドウかを判断できるようにしましょう。主要産地のところに出てくるものはある程度一緒に覚えましょう。

白ブドウ
・Savatiano サヴァティアノ→栽培面積一位!
・Rhoditis ロディティス→同二位

・Monemvasia モネンヴァシア(=マルヴァジア)
・Muscat マスカット
・Robola ロボラ(イタリアのリボッラ)

黒ブドウ
・Agiorgitiko アギオルギテイコ(=ネメア)→同三位
・Xinomavro クシノマヴロ→同四位、ギリシャの黒ブドウといえばこれ。

・Liatiko リアティコ
・Limnio リムニオ
・Mavrodaphne マヴロダフネ
・Mandelaria マンデラリア
・Kotsifali コツィファリ
 

C 主なワイン産地
地図を見ながら記載があれば主要ブドウ品種と共にぼちぼち確認してください。

●ギリシャ地方北部
ナウサ 赤:クシノマヴロ、1971年最初に原産地呼称認定
・コート・ド・メリトン:ドメーヌカラス

●中央ギリシャ地方
アッティカ:最大の産地。サヴァティアノ種からレツィーナ。ここの土壌がサヴァティアノに最適と言われています。

●ペロポネソス半島
ネメア:アギオルギティコ種から「ヘラクレスの血」と呼ばれる赤ワイン。←ギリシャ神話ではヘラクレスの生誕地として有名。

・パトラス:ピンクのロディティスから白ワイン、マスカットから酒精強化ワイン

●イオニア諸島
・ケファロニア:ロボラの白、マスカットの甘口、マヴロダフネの赤

●エーゲ海の島々

・サントリーニ島:独特の火山土壌からアシルティコ、さらにVinsanto

●クレタ島
ギリシャでもっとも大きな島

さて、試験ではどのように問われてきたのでしょうか?

【過去問 2016】
かつてギリシャ特有の Retsina の運搬・貯蔵に用いられた器物を 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. アンフォラ
2. イノス
3. ピエス
4. コッキネリ

【解説】
もし知らなくても、ソムリエ試験を受けるのであればこのくらいはワイン界の常識として答えたいところです。それほど重要とは思えませんが、正解以外の選択肢も確認しておきましょう。

【過去問】
ギリシャのネメアで「ヘラクレスの血」と呼ばれる赤ワインの生産に使用されるブドウ品種を 1 つ選んでください。

1. クシノマヴロ
2. マヴロダフネ
3. アギオルギティコ
4. リムニオ

【過去問】
次のギリシャワイン生産地の中から、主要生産地方のペロポネソス半島に位置するものを1つ選んでください。

1. Cotes de Meliton
2. Nemea
3. Santorini
4. Rhodos

【過去問】
次のギリシャのワイン用ぶどう品種の中から、白ぶどう品種を1つ選んでください。

1. リムニオ
2. アシルティコ
3. クシノマヴロ
4. マンデラリア

【過去問】
ギリシャ特有の松脂による独特の風味をもったワインを1つ選んでください。

1. Assyrtiko
2. Retsina
3. Mavrodaphne
4. Agiorgitiko

【過去問】
次の1~4のギリシャのぶどう品種の説明の中から正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. モネムヴァシアはエーゲ海のパロスとシロスで栽培されている黒ぶどうである。
2.. サヴァティアノはレッチーナの主要白品種で主にアッティカ等で栽培されている。
3. マヴロダフネは主にパトラスで栽培され辛口の赤ワインとなる。
4. アシルティコは主にサントリーニ島で栽培され骨格のある赤ワインとなる。

【解説】
1.と4.は産地名がわからなくてもブドウの色が違うので、除外できます。模範解答は2.です。

【過去問】

次の1~9 の文章のうち正しいものを3つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. オーストリアの白ぶどう品種で最も名の知られた品種はNeuburger で国内の白ぶどうの約37%を占めている。
2.. オーストリアワインのKabinett はドイツワインのカテゴリーと異なり、クヴァリテーツヴァインに含まれている。
3. ホイリゲはウィーンで生産されるワインの名で、主にGruner VeltlinerやSt.Laurent等で造られる新酒の事である。
4. Furmint はハンガリーのぶどう品種で、Harslevelu 等と共にトカイの甘口ワインの原料となっている。
5. Chasselas はスイスの白ぶどう生産量の約50%を占め、Ticino 以外の全土で栽培されている。
6. スイスロマンドはスイスのフランス語圏の地域で、ZurichやBern がこの地域に当たり、主に白ワインが生産されている。
7.. Epitrapezios OinosはフランスのVinsde Tableと同様のカテゴリーであるがギリシャではこの中に更に3つのカテゴリーを設けている。
8. Xinomavro は主にギリシャ北部で栽培されている優良黒ぶどう品種でタンニン豊かなボルドータイプの赤ワインとなる。
9. の主要ぶどう栽培地は通常6 つに分けられ、そのうちの一つ、テッサリア地区ではレッチーナが主に生産されている。

【解説】
5. 7割近いはずで、スイスロマンド以外ではほとんど見られないと思われます。

6. チューリッヒはドイツ語圏です。
8. Xinomavroは酸が豊かでどちらかというとピノ・ノワールに近いと言われます。
正解は2. 4. 7.になります。

【過去問】
次の 1-4 のサヴァティアノに関する文章の中から正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. ギリシャのぶどう栽培面積の約 15% を占め、レッチーナの主要品種となる。
2. サントリーニ島やハルキディキ地域で栽培され、ヴィンサントにも使われる。
3. サモス島の代表的な品種で辛口から甘口まで幅広く利用される。
4. エーゲ海の島々やハルキディキ、サントリーニ島などで栽培され柑橘系の香り豊かなワインとなる。

【解説】
余裕のある方はそれぞれの選択肢がどのブドウ品種を指しているか確認してみましょう。

【過去問】
次の 1-4 の中からクシノマブロを主原料とし、優れた赤ワインを生産しているナウサに属する地方を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. 西部ギリシャ
2. 北部ギリシャ
3. ペロポネソス半島
4. 中央ギリシャ

【シニア過去問】
次の中からギリシャでレッツィーナに使用される主なワイン用ぶどう品種に該当するものを1つ選んでください。

1. Aidani
2. Robola
3. Sideritis
4. Savatiano

【シニア過去問】
次の中からギリシャのペロポネソス半島のコリント近くに位置し、ギリシャ神話ではヘラクレスの生誕地とされるワイン生産地区を1つ選んでください。

1. Mantinia
2. Patras
3. Nemea
4. Attica

【シニア過去問】

ギリシャでDomaine Carrasのぶどう園があるO.P.A.P.を1つ選んでください。

1. Cotes de Meliton
2. Naoussa
3. Nemea

4. Paros

いかがでしたでしょうか?なかなか大変ですね。ひとまず終えて次に進みましょう。

何かございましたらこちらまで

koza★majime2.com 松岡 正浩

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