第73回 ピエモンテ、リグーリア

   

 少し前になりますが、このようなメールをいただきました。

勉強を始めるのが遅く、6月でまだシャブリなのですが、必死にやると間に合いますでしょうか?

いただいたコメントに対する私の返答はこちらです。

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正直申しまして、ちょっと厳しいかもしれません。

ただ、この状況からでも合格する方はいらっしゃいます。実際に、昨年いただいた合格しましたメッセージに書かれていた一次試験対策の最短記録は二か月弱でした。

あと二ヶ月間と少し、もうこれ以上無駄な時間はないというくらい真剣に努力すれば何とかなるような気もします。 そして、それくらいやりきることができれば、人生においても何かが見えるようになるかもしれません。ソムリエ試験合格以上に素晴らしい経験になることは間違いありません。さらに、来年以降受験を考えているのでしたら、今年思いっきり努力したことは200%生きてきます。

私なら今日から思いっきり頑張る方を選択します。ただ、もし一瞬でも明日からでいいやと思われたならもうあきらめましょう。

本気で頑張ると決めても時間もありませんからドイツ・スイス・ブルガリア・クロアチア・スロヴェニア・ルーマニア・カナダ・イギリス・ルクセンブルクはあきらめましょう。 もしくは試験直前の三日間で詰め込みます。

テイスティングは週に一回は行ってください。ただ、一次試験が終わるまでテイスティングコメントは覚えなくていいです。ワインを比べて違いを感じてください。

テレビは一切見てはいけません。今日くらいと思った瞬間に負けです。さようなら。

二ヶ月くらい本気になってみてはいかがですか?大変だと思いますよ、きっと。でも、二ヶ月後、今とは違ったあなたがいるかもしれません。
ーーー

このあとに前向きなメールをいただきましたので今はかなりハイペースで頑張られていることと思います。

このメールをいただいた方に限らず、これから二か月間、本気で100%やりきることができれば、その達成感を持って試験当日を迎えられたなら、それはソムリエ試験合格以上に価値のあることだと私は思います。

さて、

前回、イタリア対策をどうするのか考えてみました。そして、膨大と思われたイタリアワインの世界も何とかなりそうな気がしてきたところです。

始める前に、しばらくイタリアの地図を眺めましょう。ある程度イメージがつかめたところで、各州の名前を見ておよそどの辺りにあるのかわかるようになればいい感じです。その後は勉強を進めながら、各州にどんな特徴があるかを思い浮かべられるようになるまで頑張ってください。

この講座でDOCG全てについてふれることはありませんが、参考書や教本に記載がありますから頑張って覚えてください。私はシニア受験の時にこちらのサイトを利用しました。

VinoVinoVino.com

うまく利用してみてください。→実はさらにDOCGは増えていますが。

この講座のイタリア対策の特徴はDOCG・DOCをイタリアの地方料理と合わせて確認し、その州のイメージに組み入れて暗記してもらおうと思っていることです。料理の印象がDOCG・DOCを覚えるためのツールでもあるという一粒で二度おいしい作戦です。料理に関しては今年どうなるかわかりませんが。少なくとも教本に乗っている料理のみに絞りました。

まとめると、
一、各20州それぞれを一つの箱のようにとらえる。
二、そのさまざまな色形の20個の箱の中に、ワインがあり、料理がある。

といった感じでイメージしていただけるといいかもしれません。

※写真は地中海のリゾート、Cinque Terreの観光地。世界遺産だそうです。

明日ではなく、今日少しだけでも頑張りましょう。今日疲れている人は明日も疲れているんですから!

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第73回 ピエモンテ、リグーリア

A Valle d’Aosta ヴァッレ・ダオスタ州

アルプスの麓、山岳地帯にあるイタリア最小の州。明確な個性を持ちクリーンなワインが造られていますが、生産量が少なく州外ではあまり見かけません。赤ワインの方が多い(65%)。→ほとんど出題されないと思いますが、ピエモンテの上と覚えておきましょう。日本の市場でもほとんど見ません。

B Piemonte ピエモンテ州

ピエ(足)モンテ(山)の名前の通り、アルプスの南麓に位置し、イタリアとしては比較的冷涼な気候です。バローロ、バルバレスコなどの高級赤ワインが有名で、白トリュフの産地としても世界に名を轟かせております。州都はトリノです。
→細かい地図の問題が出されるとすればこのピエモンテかトスカーナでしょう。他の地方からの出題であれば誰もできませんので、あきらめましょう。

ということで、まずピエモンテのDOCGについてです。

ここ数年ピエモンテでは多くのDOCGの昇格が見られます。例えば、Alta Langa、Nizzaなどです。このあたりはDOCG名を見て、どこの州に属しているかわかることが第一です。→どうしても時間のない方はこれだけで良いかもしれません。

そして、地理的レベルまで問われるかもしれないDOCGについて書き出してみます。それぞれ地図に照らし合わせて、なんとなくでいいので位置関係をイメージできるように頑張ってください。

Piemonte201612

まず、主要都市トリノ、アスティ、アルバを押さえましょう。→何となくでいいです。

① Ghemme
② Gattinara
③ Roero
④ Barolo
⑤ Barbaresco
⑥ Barbera d’Asti/Asti
⑦ Brachetto d’Acqui
⑧ Gavi

※上記赤字は赤ワイン青字は白ワインが認められていることをしめします。Roeroはイタリアでは珍しい白・赤共に認められたDOCGです。

まずは太字のDOCGの位置を暗記、あとは余裕があれば。位置関係まで確認するのはこれくらいで十分だと思います。時間の無い方は一瞬だけ見てあとは本番前の暗記に賭けましょう。
→この地図を見ると山麓の産地であることが良くわかりますよね。ここに限らずこの地形が素晴らしいワインを生み出す条件の一つです。

◆主要DOCG(と相性が良いとされる料理)

ネッビオーロより

Barolo
料理:Brasato (牛肉の赤ワイン煮)

brasato-2016l2

バローロで煮込むとBrasato al Baroloとなります。

Barbaresco
料理:Tajarin con Tartufo Bianco
(タヤリン《細めの手打ちパスタ》の白トリュフがけ)

Tajarin22016

このあたりは白トリュフの産地です。BaroloでもOK。
→トリュフは一般的に”高級”赤ワインと合わせます。こなれていて複雑な香りを持つ赤ワイン。で、熟成している方が圧倒的に良い相性です。でも、白トリュフに限らずタヤリンにはバルバレスコ。この地域の郷土料理でもあります。

※教科書的にバローロにはこの料理、バルバレスコには、としましたがバローロとバルバレスコの味わいの違いと料理との相性を簡単に語ることは非常に難しいです。ある意味、そんなに変わりませんから。ですから、何よりも重要なことは地方料理にその土地のワインを合わせるというところです。

このピエモンテに限らず、地方料理がどこの州のものかを確認して、赤・白の判断をした後、その州のワインを選ぶという流れがよいと思います。ただ、ワインの格や強弱は考慮する必要があります。

・Gattinara
・Ghemme
・Barchetto d’Acqui
Roero (赤・白・泡)←イタリアでは珍しいが認められるDOCG

Roeroまではすべて赤ワインのみのDOCGで、さらにブドウ品種はRoeroの赤を含めて、すべてネッビオーロです。ただ、GattinaraとGhemmeではこのネッビオーロがスパンナと呼ばれます。

このネッビオーロの呼び名の違いは要注意です。

※イタリアのDOCGは単色であることが多く(ただ、やたらと発泡ワインが認められているんですが)、Roeroのように赤・白(+発)ともに認められることは非常に珍しいと言えます。発泡の白・ロゼの組み合わせを除くと、あといくつかしかありません。

その他のブドウ品種より

Barbera d’Asti
料理:Agnolotti del Plien
(アニョロッティ:肉を詰めたラビオリ)

Agnolotti 2016

トマトソースなど赤い料理およびビーフシチューのような濃い色の料理仔羊などの赤い肉は基本赤ワインです。

Asti→甘口白ワイン(泡・微発泡・スティルワイン)

GaviまたはCortese di Gavi→コルテーゼというブドウ品種です。
料理:Bagna Cauda (バーニャ・カウダ)

Bagna Cauda

最近、イタリアンのお店以外でも見かけるようになってきました。いろんな野菜をアンチョビ、ニンニク、オリーブオイルを合わせた温かいソースに付けて食べます。だったら、この白ワインでなくてもよさそうなものですが、地方料理ということで、同様にこの地方の白ワインを合わせます。

◆覚えておきたいDOC

・Barbera d’Alba、Dolcetto d’Albaなど
なんとかアルバが有名ですが、ブドウ品種名にアルバが付いているので、覚えなくてもいいでしょう。
・Langhe
ランゲ・ネッビオーロが有名ですが、白ワイン・ロゼから発泡までブドウ品種も含め幅広く造られています。

C Liguria リグーリア州

ピエモンテの南側、フランスのプロヴァンス地方から続く海沿い、アルプスの急斜面にブドウ畑が細長く広がっています。州都はジェノヴァです。
→DOCGはありません。

◆覚えておきたいDOC(と相性が良いとされる料理)

Riviera Ligure di Ponente (生産色は赤・白)
白はピガート、ヴェルメンティーノなど。←スッキリ系主要品種です。州都がジェノバで、有名なジェノベーゼはこのようなスッキリ系白ワインを合わせます。

Cinque Terre (白のみ・ボスコ種)←個性派・複雑系主要品種です。
料理:Cappon Magro (魚貝と野菜のサラダ仕立て)

Cappon Magro2016

もともとは地元の漁師さんたちが、漁から戻った後、しっかりと栄養を摂るために魚と野菜をふんだんに使った料理を食べることから生まれたようです。ただ、これだけたくさんの魚介類を使うことから、家庭料理には向かなくなり、作るところが少なくなってきたそうです。このCappon Magro、以前、なんだかとっても興味を惹かれて今でも食べられるお店を探したことがあります。

Rossese di Dolceacqua
ブドウはロッセーゼ。赤のみのDOCです。

ここリグーリアではドルチェットをOrmeasco(オルメアスコ)と呼びます。

いやいや、かなりハードですね。普段かイタリアワインにふれている方は問題ないのでしょうが、あまり接することのない私はちょっと苦労しました。

【過去問】を見てみましょう。

※DOCGがどんどん増えていることからわかるように、時と共に解答が変化する問題があります。また設問として成立しない場合も考えられます。現状に則した解答を心掛けてください。

ソムリエ試験 過去問

【過去問 2016】
次の中から Gavi の主要ブドウ品種を 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. Trebbiano Toscano
2. Friulano
3. Ribolla Gialla
4. Cortese

【過去問】
次のイタリア
D.O.P. ワインの中で白ワイン、赤ワインともに認められているものを1 つ選んでください。

1. Vernaccia di San Gimignano
2. Conero
3. Roero
4. Morellino di Scansano

【解説】
白・赤共に認められているDOPというところに反応すべき問題です。今回はじめてイタリアに進んだ方は先を急いでよいのですが、この問題に限らず、一通り勉強された方は正解以外の選択肢のDOPもしっかり意識して、わからないものはその都度確認するようにしてください。この小さな積み重ねが合格をグッと引き寄せるんです。

【過去問】
次の中より
D.O.C.G. 銘柄を1 つ選んでください。

1. Oltrepo Pavese
2. Pomino
3. Gattinara
4. Elba

【過去問】
次の中から発泡性の赤ワインを造る銘柄を
1 つ選んでください。

1. Brachetto d’Acqui
2. Colli Orientali del Friuli Picolit
3. Bolgheri
4. Asti

【解説】
「発泡性」はイタリアワインにおいて地味にポイントとなる事柄です。全てを確認するのは難しいのですが、ひとまずDOCGの”発泡”は意識しておきましょう。

【過去問】
イタリア
D.O.P. チーズ「Murazzano」と最も相性が良いとされるワインを地方性も考慮し、適切なものを1 つ選んでください。

1. Oltrepò Pavese
2. Ciro Bianco
3. Gavi
4. Recioto di Soave

【解説】
有名なチーズですが、今年から記載がなくなりました。

【過去問】
イタリア
D.O.C.G. Gavi に最も相性が良いとされる同じ地方の料理を1 つ選んでください。

1. Pollo alla Romana(鶏肉と野菜の煮込み)
2. Bagna Cauda(バーニャ・カウダ)
3. Baccala alla Vicentina(干しダラのヴィチェンツァ風)
4. Zuppa Molisana(モリーゼ風スープ)

【過去問】
下記の地図 A ~ D の中から D.O.C.G.Barbaresco が生産されるクーネオ県を1 つ選んでください。

Barbaresco2016

1. A
2. B
3. C
4. D

【解説】
クーネオ県なんて名前は知らなくていいです。

【過去問】
白ワインと赤ワインの生産が許可されている D.O.C.G. を 1 つ選んでください。

1. Erbaluce di Caluso
2. Dogliani
3. Roero
4. Ruche di Castagno le Monferrato

【過去問】
海に迫る断崖の上に家々とぶどう畑が連なる、Cinque Terre地区がある州を1つ選んでください。

※選択肢省略:地図から上記に当てはまる州を選ぶ問題です。

【過去問】
ピエモンテ州のD.O.C.G.を1つ選んでください。

1. Ghemme
2. Bardolino Superiore
3. Suvereto
4. Oda

【過去問】
イタリアの地方料理「タヤリンの白トリュフがけ」と最も相性が良いとされるワインを地方性も考慮し、適切なものを1つ選んでください。

1. Brunello di Montalcino
2. Frascati Secco
3. Bardolino Chiaretto
4. Barbaresco

【過去問】
イタリアD.O.P.チーズ「Murazzano」と最も相性が良いとされるワインを地方性も考慮し、適切なものを1つ選んでくだ さい。

1. Oltrepo Pavese
2. Ciro Bianco
3. Gavi
4. Recioto di Soave

【過去問】
次のD.O.P.(D.O.C.)の中からPiemonte州以外のものを一つ選んでください。

1. Malvasia di Castelnuovo Don Bosco
2. Fara
3. Valcalepio
4. Coste della Sesia

【解説】
私はこのレベルはあきらめます。ここに出ているDOCだけは覚えるかもしれませんが、このレベルまで追ってしまうと時間が足りません。3.はLombardia州です。

【過去問】
次の中からリグーリア州の郷土料理「魚介と野菜のサラダ仕立」に該当するものを1つ選んでください。
1. Cappon Magro
2. Cacciucco alla Livornese
3. Brodetto Pescarese
4. Brodetto all’Anconetana

【過去問】
次のPiemonte州に関する記述の中から誤っているものを1つ選んでください。

1. Piemonteは「山の足」を意味し、ヨーロッパアルプスの麓から南に広がる山の裾野の州である。
2. 白ワインの生産が認められているD.O.P.(D.O.C.G.)は、AstiとGaviの2つのみである。
3. その偉大さから、「ワインの王であり、王のワインである」と讃えられて来たD.O.C.G.は、Baroloである。
4. Asti Spumanteは、Moscato Bianco種から造られる。

【過去問】
次の中からリグーリア州の海岸地方で白ぶどうのボスコ種主体で造られる D.O.C.ワインを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。
1. Lugana
2. Riviera Ligure di Ponente
3. Cinque Terre
4. Rossese di Dolceacqua
【解説】
リグーリア州にはDOCGはありませんが、意外と試験によく出題されるような気がします。少し注意が必要です。

【過去問】
次の 1-4 のイタリアワインの中からネッビオーロ種系のぶどうから生産されるD.O.C.G.銘柄を 1 つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Gattinara
2. Barbera d’Asti
3. Brachetto d’Acqui
4. Cinque terre

【過去問】
次のイタリアワインの中からイタリアの地方料理「Bagna Cauda」に最も適したものを1 つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Valpolicella
2. Taurasi
3. Asti Spumante
4. Gavi

【過去問】
次のイタリアワインの中からピエモンテ州の D.O.C.G. 銘柄を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Dolcetto d’Alba
2. Dogliani
3. Barbera d’Asti
4. Conero

【解説】
現在は正解がいくつか選べます。

【過去問】
次の1-4 のイタリアワインの中から白、赤ともに生産が認められている D.O.C.G. 銘柄を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Vernaccia di San Gimignano
2. Bolgheri
3. Roero
4. Ramandolo

【過去問】
次の中から北イタリアの赤ワインで昔から「ワインの王であり、王のワインである」と言われているものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Valpolicella
2. Bardolino
3. Barbaresco
4. Barolo

 

【過去問】
次の中からピエモンテ州においてワイン用黒ぶどう品種で最も生産量の多いものを1つ選んでください。

1. Nebbiolo
2. Barbera
3. Dolcetto
4. Brachetto

【解説】
イタリア全体で見ても生産量が多いはずです。

【過去問】
ピエモンテ州のD.O.C.を1つ選んでください。

1. Lacrima di Morro d’Alba
2. Langhe
3. Piave
4. Sant’Antimo

【過去問】
主にピエモンテ州で栽培されているワイン用ぶどう品種を1つ選んでください。

1. Cesanese
2. Schiava Gentile
3. Dolcetto
4. Aleatico

【過去問】
次の記述について、正しい場合は1を、誤っている場合は2を選んでください。

「Valle d’Aosta州は「アオスタの丘」という意味で、イタリア最小の州である。比較的平坦な地形のため、ローマ時代はイタリアとフランスを結ぶ交易路として栄えた。」

1. 正    2. 誤

【解説】
ほとんど出題されませんが、この州はとにかく”山”です。このような言い回しにも慣れてくださいね。

いや~、お疲れ様でした。
これからは私もテンポよくいきます。

何かございましたらこちらまで
koza★majime2.com 松岡 正浩
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