第72回 ピエモンテ、リグーリア

   

いただいたメッセージをご紹介します。

飲食業界的には考えさせられる内容で、私はこのような状況における線引きをしっかりと行う必要があると考えています。

私は現在、トラットリアにサービスとして勤めております。シェフはイタリア料理にとてもこだわりを持っている人で料理は心から素晴らしいと自負しております。

ある時、ご年配のお客様がいらした際に「お箸はありませんか?」と聞かれました。イタリア料理店ですから箸の準備はなく、まかない用が厨房にあるくらいです。
その旨をシェフに伝えたところイタリア料理店に箸があるわけないのだから「準備がございません」と伝えるように言われ指示に従いました。

たしかにイタリア料理を箸で食べることはないと思うのですが、私はそのお客様がとても食べづらそうにしているのを見てなんだか申し訳ない気持ちになりました。

この件に関して松岡様はどう思われますか?

お店の立地、環境、価格帯、お客様とお店との関係などさまざまな要因が複雑に絡み合いますからこの件をひとまとめに考えることは難しいとは思いますが、私なりの意見を述べさせていただきます。

このお箸の件に関して、2015年まで勤めていた和歌山のフランス料理店ではお客様から要望があった時のみお出ししておりました。→今は日本料理店勤務なのでお箸はマストです。笑。ただ、海外のお客様にナイフ・フォークをお出しすることはありません。ギリギリ木製のスプーンです。地方都市ですのでフランス料理に慣れていらっしゃらない方も多くご来店いただくことも理由の一つです。ただ、雰囲気的に『お箸をください』とは言いづらいのか、ほとんど言われることはありませんでした。

また、フランス料理店ですが、”おしぼり”をお出ししておりました。しかし、私個人としては本当は出したくないと思っていました。さらに使用後すぐに下げるように指示していたのですが、お客様から『下げないでください』、下げた後にまた『おしぼりをください』と言われることが実はとっても苦痛でした。

それは、整然とナイフ・フォークやお皿が並んだテーブルに使用済みのおしぼりが存在していることが美しくないからです。(当たり前ですが)テーブルクロスは毎回交換し、アイロンがけをして折り目・しわをキチンと伸ばしておりますし、ナイフ・フォークは全てクリストフル、お皿はリモージュのベルナルドを使用しております。そこに使用済みのおしぼりはどう見ても場違いなんです。

ドレスコードを設けているわけではありませんでしたが、ドレスアップして来ていただきたいと思っているクラスのお店です。お召し物に気を遣っていただくのですから、使用済みのおしぼりをテーブル上に放置することもある意味ドレスコード的に反すると私は思うわけです。

一度、親友でもあるパリ在住の建築家(努力を努力と思わないあの人です)が和歌山のお店に来てくれました。→彼女とはフランス時代におそらく100軒以上のレストランを共に食べ歩きました。シャンパーニュ・ブルゴーニュにも精通している美食家です。

その彼女がアペリティフとしてシャンパーニュを飲みながら私に一言「おしぼりを下げてよ」と言い放ちます。私も下げようと思っていましたが、一刻も早く(彼女的には見苦しい)おしぼりを視界から消したかったのでしょう。和歌山という土地柄、おしぼりを下げないでそのまま置いておくことを望む方がいる中での彼女の発言は和歌山のサービススタッフには新鮮に映ったようです。それ以来、より徹底しておしぼりを下げるようになりました。

これはフランス料理店に勤めていた私の感覚です。もちろん、この視点がお客様側ではなくレストラン側によるものであることも認識しております。

ちなみに、フランスに”おしぼり”の文化はありません。役割が多少違いますが、ナフキンがありますから。

次回に続きます。

さて、前回、イタリア対策をどうするのか考えてみました。そして、膨大と思われたイタリアワインの世界も何とかなりそうな気がしてきたところです。

始める前に、もうしばらくイタリアの地図を眺めましょう。ある程度イメージがつかめたところで、各州の名前を見ておよそどの辺りにあるのかわかるようになればいい感じです。その後は勉強を進めながら、各州にどんな特徴があるかを思い浮かべられるようになるまで頑張ってください。

こちらの地図は紀行地図様のサイトからお借りしました。

DOCGに関しては、少なくともどこの州に属するかのみは覚えてください。時間のない方はそれだけでイイです。ちなみに私はシニア受験の時にこちらのサイトを利用しました。

VinoVinoVino.com

うまく利用してみてください。→実はさらにDOCGは増えていますが。

※写真は地中海のリゾート、Cinque Terreの観光地。世界遺産だそうです。

努力したものが成功するとは限らない、しかし成功するものは皆、努力している by ベートーベン

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第73回 ピエモンテ、リグーリア

A Valle d’Aosta ヴァッレ・ダオスタ州

アルプスの麓、山岳地帯にあるイタリア最小の州。明確な個性を持ちクリーンなワインが造られていますが、生産量が少なく市場でもあまり見かけません。赤ワインの方が多い(65%)。DOCGもありません。
→ほとんど出題されないと思いますが、ピエモンテの上の山のあたりと覚えておきましょう。

B Piemonte ピエモンテ州

ピエ(足)モンテ(山)の名前の通り、アルプスの南麓に位置し、イタリアとしては比較的冷涼な気候です。2014年にこの地のぶどう畑の景観が世界遺産に登録され、白トリュフの産地としても世界に名を轟かせております。州都はトリノ、赤ワインが55%を占めます。→意外と白ワインが造られております。

◆主要ブドウ品種
→一気に覚えなくてもイイです。DOCG等の名前に使われていたりしますし。

白ブドウ:コルテーゼ、モスカート・ビアンコ、アルネイス(DOCG Roero)
黒ブドウ:ネッビオーロ(GattinaraとGhemmeではこのネッビオーロがスパンナと呼ばれます。このネッビオーロの呼び名の違いは要注意です)、バルベーラ、ドルチェット、ブラケット

続いて、ピエモンテのDOCGについてです。

◆ピエモンテ州のDOCG一覧

一通り書き出してみます。

Baroloネッビオーロ
Barbaresco /ネッビオーロ
Gattinara / ネッビオーロ
Asti(白・甘発)/ モスカート・ビアンコ
Brachetto d’Acqui / Acqui(赤・甘発)
Ghemme / ネッビオーロ
Gavi / Cortese di Gavi(白・発)/ コルテーゼ
Roero(白・赤・発)/ アルネイス、ネッビオーロ
Barbera d’Asti
Barbera del Monferrato Superiore
Dolcetto di Ovada Superiore / Ovada
Dolcetto di Diano d’Alba / Diano d’Alba
Ruche di Castagnole Monferrato / ルケが黒ブドウ
Erbaluce di Caluso / Caluso(白・発)/ エルバルーチェが白ブドウ
Alta Langa(白発・ロゼ発)/ ピノ・ネーロ、シャルドネ
Dogliani / ドルチェット
Nizza / バルベーラ

※上記赤字は赤ワイン青字は白ワイン、ピンク字はロゼワインが認められていることを示します。Roeroはイタリアでは珍しい白・赤共に認められるDOCGです。

ちょっとしんどいですねぇ。そして、とにかく細かいことはいいので、(そりゃもちろん、できる人はしっかり覚えて方が良いですよ)これらがピエモンテのDOCGであることがわかるようになってください。そのために、まずネッビオーロ系のDOCGから確認しましょう。
→その他も、ブドウ品種が名前についていたりするので、そこをイメージするのもよいでしょう。また、赤ワインが多いので、白、発泡系を意識すると少しは楽かも。

また、そんなに意識する必要はありませんが、上から昇格した年月が古い順に並んでいます。これは今後もイタリアのDOCGに関してはこの順番で記載します。
→時折、「もっとも新い…」とか、「●●年に昇格した…」なんて出題があるものですから。そんな時になんとなく、ぼんやりとこの順番がイメージできれば、選択肢があるわけですから助かることがあるはずです。特に近年、新しいDOCGが一気に増えたので。

そして、地理的レベルまで問われるかもしれない主要DOCGについて書き出してみます。それぞれ地図に照らし合わせて、ある程度位置関係をイメージできるように頑張ってください。

まず、主要都市トリノ、アスティ、アルバを押さえましょう。→何となくでいいです。なんとなく。

① Ghemme
② Gattinara
 Roero
④ Barolo
⑤ Barbaresco
 Barbera d’Asti/Asti
 Brachetto d’Acqui
⑧ Gavi

まずは太字のDOCGの位置を暗記、あとは余裕があれば。→アルバを挟んでバローロとバルバレスコが、その横がアスティです。おおよその位置関係まで確認するのはこれらのDOCGだけで十分だと思います。時間の無い方は一瞬だけ見てあとは本番前の暗記に賭けましょう。
→この地図を見ると山麓の産地であることが良くわかりますよね。ここに限らずこの地形が素晴らしいワインを生み出す条件の一つです。

覚えておきたいDOC

・Barbera d’Alba、Dolcetto d’Albaなど
なんとかアルバが有名ですが、ブドウ品種名にアルバが付いているので、覚えなくてもいいでしょう。
・Langhe
ランゲ・ネッビオーロが有名ですが、白ワイン・ロゼから発泡までブドウ品種も含め幅広く造られています。

C Liguria リグーリア州

ピエモンテの南側、フランスのプロヴァンス地方から続く海沿い、アルプスの急斜面にブドウ畑が細長く広がっています。州都はジェノヴァです。→DOCGはありません。

◆覚えておきたいDOC

Riviera Ligure di Ponente(赤・白)
ブドウはピガート、ロッセーゼなど。
Cinque Terre
ブドウはボスコヴェルメンティーノ。甘口もあります。
Rossese di Dolceacqua
ブドウはロッセーゼ。赤のみのDOCです。

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ソムリエ試験 過去問

※DOCGがどんどん増えていることからわかるように、時と共に正解が変化する問題があります。また設問として成立しない場合も考えられます。現状に則した解答を心掛けてください。

【過去問 2017】
Piemonte 州に接している州を次の中から1つ選び、解答欄にマークしてください。

1.  リグーリア州
2.  トスカーナ州
3.  ヴェネト州
4.  トレンティーノ・アルト・アディジェ州

【解説】
地図が出てきませんが、地図の問題です。

【過去問 2016】
次の中から Gavi の主要ブドウ品種を 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. Trebbiano Toscano
2. Friulano
3. Ribolla Gialla
4. Cortese

【過去問】
次のイタリア
D.O.P. ワインの中で白ワイン、赤ワインともに認められているものを1 つ選んでください。

1. Vernaccia di San Gimignano
2. Conero
3. Roero
4. Morellino di Scansano

【解説】
白・赤共に認められているDOPというところに反応すべき問題です。今回はじめてイタリアに進んだ方は先を急いでよいのですが、この問題に限らず、一通り勉強された方は正解以外の選択肢のDOPもしっかり意識して、わからないものはその都度確認するようにしてください。この小さな積み重ねが合格をグッと引き寄せるんです。

【過去問】
次の中より
D.O.C.G. 銘柄を1 つ選んでください。

1. Oltrepo Pavese
2. Pomino
3. Gattinara
4. Elba

【過去問】
次の中から発泡性の赤ワインを造る銘柄を
1 つ選んでください。

1. Brachetto d’Acqui
2. Colli Orientali del Friuli Picolit
3. Bolgheri
4. Asti

【解説】
「発泡性」はイタリアワインにおいて地味にポイントとなる事柄です。全てを確認するのは難しいのですが、ひとまずDOCGの”発泡”は意識しておきましょう。

【過去問】
下記の地図 A ~ D の中から D.O.C.G.Barbaresco が生産されるクーネオ県を1 つ選んでください。

Barbaresco2016

1. A
2. B
3. C
4. D

【解説】
クーネオ県なんて名前は知らなくていいです。

【過去問】
白ワインと赤ワインの生産が許可されている D.O.C.G. を 1 つ選んでください。

1. Erbaluce di Caluso
2. Dogliani
3. Roero
4. Ruche di Castagno le Monferrato

【過去問】
海に迫る断崖の上に家々とぶどう畑が連なる、Cinque Terre地区がある州を1つ選んでください。

※選択肢省略:地図から上記に当てはまる州を選ぶ問題です。

【過去問】
ピエモンテ州のD.O.C.G.を1つ選んでください。

1. Ghemme
2. Bardolino Superiore
3. Suvereto
4. Oda

【過去問】
次のD.O.P.(D.O.C.)の中からPiemonte州以外のものを一つ選んでください。

1. Malvasia di Castelnuovo Don Bosco
2. Fara
3. Valcalepio
4. Coste della Sesia

【解説】
私はこのレベルはあきらめます。ここに出ているDOCだけは覚えるかもしれませんが、このレベルまで追ってしまうと時間が足りません。3.はLombardia州です。

【過去問】
次のPiemonte州に関する記述の中から誤っているものを1つ選んでください。

1. Piemonteは「山の足」を意味し、ヨーロッパアルプスの麓から南に広がる山の裾野の州である。
2. 白ワインの生産が認められているD.O.P.(D.O.C.G.)は、AstiとGaviの2つのみである。
3. その偉大さから、「ワインの王であり、王のワインである」と讃えられて来たD.O.C.G.は、Baroloである。
4. Asti Spumanteは、Moscato Bianco種から造られる。

【過去問】
次の中からリグーリア州の海岸地方で白ぶどうのボスコ種主体で造られる D.O.C.ワインを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。
1. Lugana
2. Riviera Ligure di Ponente
3. Cinque Terre
4. Rossese di Dolceacqua
【解説】
リグーリア州にはDOCGはありませんが、意外と試験によく出題されるような気がします。少し注意が必要です。

【過去問】
次の 1-4 のイタリアワインの中からネッビオーロ種系のぶどうから生産されるD.O.C.G.銘柄を 1 つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Gattinara
2. Barbera d’Asti
3. Brachetto d’Acqui
4. Cinque terre

【過去問】
次のイタリアワインの中からピエモンテ州の D.O.C.G. 銘柄を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Dolcetto d’Alba
2. Dogliani
3. Barbera d’Asti
4. Conero

【解説】
現在は正解がいくつか選べます。

【過去問】
次の1-4 のイタリアワインの中から白、赤ともに生産が認められている D.O.C.G. 銘柄を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Vernaccia di San Gimignano
2. Bolgheri
3. Roero
4. Ramandolo

【過去問】
次の中から北イタリアの赤ワインで昔から「ワインの王であり、王のワインである」と言われているものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Valpolicella
2. Bardolino
3. Barbaresco
4. Barolo

【過去問】
次の中からピエモンテ州においてワイン用黒ぶどう品種で最も生産量の多いものを1つ選んでください。

1. Nebbiolo
2. Barbera
3. Dolcetto
4. Brachetto

【解説】
イタリア全体で見ても生産量が多いはずです。

【過去問】
ピエモンテ州のD.O.C.を1つ選んでください。

1. Lacrima di Morro d’Alba
2. Langhe
3. Piave
4. Sant’Antimo

【過去問】
主にピエモンテ州で栽培されているワイン用ぶどう品種を1つ選んでください。

1. Cesanese
2. Schiava Gentile
3. Dolcetto
4. Aleatico

【過去問】
次の記述について、正しい場合は1を、誤っている場合は2を選んでください。

「Valle d’Aosta州は「アオスタの丘」という意味で、イタリア最小の州である。比較的平坦な地形のため、ローマ時代はイタリアとフランスを結ぶ交易路として栄えた。」

1. 正    2. 誤

【解説】
ほとんど出題されませんが、この州はとにかく”山”です。このような言い回しにも慣れてくださいね。

いや~、お疲れ様でした。
これからは私もテンポよくいきます。

何かございましたらこちらまで
koza★majime2.com 松岡 正浩
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