第76回 トスカーナ、ウンブリア

   

もう10年近く前になりますが、フィレンツェに住むソムリエの友人と現地のイタリアワインの試飲会に参加した時のことです。

いろいろとテイスティングしたあとに印象を聞かれた私は『イタリアワインは総じて甘く感じる』と答えました。するとその友人は『私は反対にフランスワインは酸っぱいと感じるのよ』と。

基準が違うので同じワインをテイスティングしてもこのように感じ方の違いに表れるんだなととても興味深く感じたことを覚えています。

同じように、フランスワインに慣れてしまった今、私はどんな日本酒であろうと甘く感じます。でも、”甘く感じるようになった日本酒”も変らず大好きです。
→そして、今や日本酒をガンガン売っております。笑

ビールに慣れない子供がホップの苦味をより強く感じ、日本酒に慣れない外国人が米の旨味を甘く感じる気持ちがよくわかります。

※表紙はBrunello di Montalcinoの長閑な風景

明日ではなく、今日少しだけでも頑張りましょう。疲れているのは皆同じです!
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第76回 トスカーナ、ウンブリア

I Toscana トスカーナ州

北のピエモンテと並ぶ高品質ワインの産地です。背後にアペニン山脈がそびえるため、山岳・丘陵地帯らしい野獣肉料理向けの力強い赤ワインが中心です。

世界中に名を馳せた下克上ワイン”スーパートスカン”に象徴されるようにイタリアワイン界をリードする立場でもあります。また、この地方のVin Santoは有名です。

◆最初にこの州のDOCGをまとめます。
●の付いたDOCGは地図上で確認すること!

サンジョヴェーゼシリーズ
Chianti
→あまりにも範囲が広すぎて地図上では問われないと思います。
Chianti Classico
Brunello di Montalcino
●Vino Nobile di Montepulciano
→以前は、プルニョーロ・ジェンティーレ種(サンジョヴェーゼ)を覚えたものですが。
●Carmignano
→カベルネを混ぜることが特徴。のちほどコジモ三世でも出てきます。
●Morellino di Scansano

→こちらもサンジョヴェーゼ(この地域ではモレッリーノと呼ばれる)トスカーナ最南端。

さらに最近認められた下記もサンジョヴェーゼ系ですね。

Suvereto+ボルドー品種
Montecucco Sangiovese

Val di Cornia Rosso

上記全てのみが認められており、トスカーナのほとんどのDOCGがサンジョヴェーゼ系主体のワインということになります。

サンジョヴェーゼ系以外のDOCG二つ

●Vernaccia di San GimignanoブドウはVernaccia。
と新しい
Elba Aleatico Passitoパッシート・赤甘口、Aleaticoがブドウです。

◆主要DOCG(と相性が良いとされる料理)

Chianti

Chianti Classico
料理:Bistecca alla Fiorentina(牛肉の炭焼きTボーンステーキフィレンツェ風)
これは超有名です。ちなみにここの州都はフィレンツェなので、Fiorentinaとあればトスカーナ州の料理です。

◆覚えておきたいDOC(と相性が良いとされる料理)

Elba Bianco
Parrina Bianco
料理:Ribollita(白隠元豆と野菜のスープ・パン入りグラタン風)

La Ribollita

地元の軽めの白ワインと。

●Bolgheri
サッシカイアの大成功によって。

J Umbria ウンブリア州

海のない州で、イアリア半島のほぼ真ん中に位置します。平地はほとんど見られず、山と湖の美しい風景が広がります。トリュフやジビエ料理が有名です。

◆主要DOCG

→DOCGは二つです。

Montefalco Sagrantino
サグランティーノ、タンニンの強い黒ブドウです。

Torgiano Rosso Riserva
こちらはサンジョヴェーゼです。

◆覚えておきたいDOC(と相性が良いとされる料理)

Orvieto Classico
グレケット種から造られる主に辛口の白ワインです。

もう一つ有名なDOC Torgiano(赤・白・ロゼ・発)

※上記に記載済みですが、Torgiano Rosso RiservaとなればDOCGです。

Torgiano Rosso
料理:Porchetta alla Perugina(ハーブを詰めて丸ごと焼いた仔豚)

Porchetta al Finocchio

仔豚の丸焼き、ポルケッタにはウイキョウが必ず使われるそうです。こちらの州都はペルージャです。

さて、しっかり【過去問】で確認しましょう。

ソムリエ試験 過去問

【過去問】
D.O.C.G.Chianti の特定地域(ソットゾーナ)を 1 つ選んでください。

1. Rufina
2. Sassella
3. Valpantena
4. Cartizze

【解説】
この問題は無視しましょう。このレベルまで求められるならブルゴーニュのプルミエ・クリュも覚える必要があるでしょうし、この重要性をいまいち理解できません。これまでのソムリエ試験の流れから考えると100点を取らせないための超難問といえます。

今後もこのレベルの出題が無いとは言いませんが、100点取 る必要はないのです。コンクールでもありませんから、人より上に行く必要もありません。筆記試験で7割、できれば8割とれれば一次試験は楽々突破です。イタリアワイン業界の方へ、ここまで覚える必要があると思いますか?メッセージをいただければ幸いです。

【過去問】
フィレンツェとシエナの間に広がる丘陵地帯(8コムーネ)の D.O.C.G.を1つ選んでください。

1. Vino Nobile di Montepulciano
2. Carmignano
3. Brunello di Montalcino
4. Chianti Classico

【解説】

コムーネ…、試験中にこんな知らない単語が出てくるとビビります。イタリアの自治体を表す語で、フランスでいうコミューンのようなものです。
この出題のポイントはある程度DOCGの地理的情報が頭にあることに加えてフィレンツェとシエナの位置関係がわからなくては解答できません。私はこの地方 に行ったことがあるので、イメージがありますが、なかなかシエナまでは勉強できないものだと思います。今後、このレベルまでソムリエ協会が求めるのであれ ば、暗記するしかないのですが。まだ、ここまで勉強しなくてもよいのではと思っています。

【過去問】

トスカーナ州において、最も南に位置する D.O.C.G. を 1 つ選んでください。

1. Pomino
2. Morellino di Scansano
3. Chianti Classico

4. Carmignano

【過去問】
次の中から、主要品種がNebbiolo以外で造られる赤ワインD.O.P.( D.O.C.G.)を1つ選んでください。

1. Gattinara
2. Roero
3. Valtellina Superiore
4. Torgiano Rosso Riserva

【過去問】

次のD.O.C.G.ワインの中からToscana州以外のものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Morellino di Scansano
2. Vino Nobile di Montepulciano
3. Montefalco Sagrantino

4. Vernaccia di San Gimignano

【過去問】

次の 1-4 のイタリアワインの中から白、赤ともに生産が認められている D.O.C.G.銘柄を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Vernaccia di San Gimignano
2. Bolgheri
3. Roero

4. Ramandolo

【過去問】

次の中から中部イタリア、トスカーナ地方の地方料理「Bistecca alla Fiorentina」に最も相性の良いワインを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Albana di Romagna
2. Orvieto Classico Secco
3. Chianti Classico

4.  Frascati Secco

【過去問】
次の中からウンブリア州で生産されているD.O.C.G.ワインを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Torgiano
2. Rosso Orvietano
3. Orvieto Classico

4. Montefalco Sagrantino

【過去問】
下記のトスカーナ州の地図A~Dの中からD.O.C.G.Brunello di Montalcinoに該当するものを1つ選んでください。

※地図上から上記の産地を答える問題

【過去問】
下記のトスカーナ州の地図E ~ Hの中からD.O.C.Bolgheriに該当するものを1つ選んでください。

※同上。

【解説】

正直、DOCまで地図上で問うのかと思ってしまいました。Bolgheriはちょっと特別ですけどね。今後、ピエモンテとトスカーナの超有名どころは地理的位置関係も確認しておきましょう。 

【過去問】
次のA~C のイタリアワインの品質特徴に、適合する州を下図の1~20中からそれぞれ1つ選び、その番号を解答用紙の解答欄にマークしてください。

A. イタリア北部にあって、山地、丘陵地(10%)、海岸まで平地(40%)で、イタリアで最も雨が多いところで、ぶどうは主に丘陵地で平地でも少量造られている。高品質志向の白ワインが多く造られ、特に白の甘口は有名である。
B. 山岳地帯のワインに属しているが平地が中心で、生産量は国内2位であり、1960 年以前にカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロなどが栽培されていた。Reciot やAmarone などのタイプのほか、フルーティなスプマンテなどがある。

C. 丘陵地が多くD.O.C.G.は、国内2位の州で、Vin Santoも有名であり、近年カベルネ種やメルロ種から造られたワインも世界的に注目されている。

※地図省略

【解説】
復習です。生産量やDOCGの数などは現在と違っていることがあります。
A. フリウーリ=ヴェネツィア・ジューリア州
B. ヴェネト州
C. トスカーナ州

お疲れ様でした。この調子で、また明日。

何かございましたらこちらまで
koza★majime2.com 松岡 正浩
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