第99回 ソムリエの職責とサービス実技

   

とうとう8月になってしまいました。まだまだ先のこと、時間がたくさんあると思っていたのに、あっという間に一次試験20日前…。

皆さん、苦しいのは同じです。また、三通のメッセージを紹介いたします。

暗記が追いつきません。覚えても覚えても忘れてしまうのです。時期的に一通り勉強は終わったのですが、振り返ってみて自分の忘れっぽさに呆然、また一からやり直しです。年齢的なこともあるのでしょうが、覚えられないストレスからか、スムーズに勉強を始められずにダラダラしてしまうとその日一日が潰れてしまいます。どうすれば覚えられるかなんて野暮なことは申しませんが、心の持ちようをお聞かせください。

程度の差こそあれ、おそらく誰もが同じことを感じながら暗記を繰り返しているはずです。うひょー、らくらく覚えられるぜ!という方はなかなかいらっしゃらないのではないでしょうか。

ですから、忘れてしまうのが人間だということを受け入れてから、どうするかだと思います。 どうすれば覚えやすいのか、忘れないのかはわかりません。一次試験まであと20日ですからこの時期に何も覚えていないのであれば厳しいですが、そんなことはないでしょう。どんどん問題をこなしながら自分の弱いところを見つめ直し、その都度覚えてからまた時間をおいて挑戦する、私にはこのようなスタイルが合っているようです。

現在、過去問を受験スタイルで解答して何割ほど取れるのでしょうか?5割以上クリアできるのであれば、あと三週間でそれを7割程度まで持っていくことは十分可能だと思います。

一度ダラダラしてしまうと一日ダメになってしまう。気持ちは良〜くわかります。今日は(たまたま)ダメだったから明日からしっかり頑張ろうと自分を誤魔化してしまうんです。

この講座を始めた頃にもお伝えしましたが、最初の一歩、スタートが肝心です。とにかく家に帰ってやるべき事を終えたら、そのまま止まらず休憩せず試験対策に取り掛かりましょう。静止しているものを動かすより、動いているものを(さらに)動かす方が圧倒的に容易です。

ただ、厳しいことを言うようですが、この時期に”明日頑張ろう”ではダメです。これはソムリエ試験対策だけでなく、今後の人生においても大きな差になるはずです。今日、この瞬間に変わりましょう。

一次試験当日までの生活スタイル、特に勉強を始めるまでの手順をきっちりと決めてください。自宅に帰り、食事を終えたらそのまま勉強する。そこにお風呂、シャワーをはさんでもかまいません。ちょっと何かをしてから、少しだけ休憩してというところで止まってしまうと次に動くことが億劫になります。

もう時間がありません。無駄に止まることなく、ちょっとしんどくても続けて試験対策に取り掛かるように努力してみてください。

大丈夫です。誰もが多かれ少なかれ同じことを思っていますから。

これからの20日間、どのように勉強を進めていったらよろしいでしょうか?受かりますか?

人手不足で調理場兼ホールを担当しており、仕事に追われていて一日の勉強時間が二時間位しか取れません。今はまたフランスに戻りブルゴーニュを復習していますが、結構忘れています。

もしアドバイス頂けるなら幸いです。お忙しい中、申し訳ございません。絶対に受かりたいのです。

こちらの講座にあわせて勉強し、一通り対策は終えたつもりです。
そして、今はひたすら過去問を解き、わからなかったところを確認するという繰り返しなのですが、残りの日々この調子でいいのか不安でいます。あと残り少ない時間ひたすら過去問を続ける形でいいのでしょうか?

受かりますか?と聞いてみたくなる気持ちはわかります。
”絶対に受かりたいのです”とおっしゃるなら「不安もあるけど、絶対に合格します!」と言い切ってください。願望では言葉として弱いんです。例の言霊の話です。

また、この時期に一通り一次試験対策を終えられたこと、素晴らしいと思います。一通り終えることができない人がたくさんいるんですから。

さて、「あと20日間で何ができるのか?」

最初の方も”またフランスに戻り”と書かれていらっしゃるので、一通りの勉強は終わったのでしょう。であれば、一次試験二、三日前まで、過去問または問題集を徹底的にやっつけましょう。どんどん進めて、できなかった事項、疑問に思った箇所のみを書き溜めます。その書き溜めたことを最後の二、三日でしっかり復習する。先日も同じことをお伝えしたように思います。

試験問題を解き続けることで、試験本番に向けた良いウォーミングアップになりますし、うまくリズムに乗ることができればそのまま合格です。

時間がないのは皆同じです。ソムリエ呼称を受験する方はたいてい夜遅くまで働いているものです。

「今はひたすら過去問、わからなかったら確認の繰り返し」
過去問や問題集を繰り返して、わからないところを確認しているうちに出題者レベルの感覚を掴めてきていませんか?「ははーん、ここはこのように問うわけね」「この問題は意図がわかりづらいな」、この域に達すれば、合格は間違いありません。

友人の弁護士が言っておりました。資格試験対策は「過去問をやりつくす」ことに尽きると。

新しい何かを探し求めて研究しているわけではないんです。答えのない命題に挑戦しているわけでもない。ただ、単純に暗記してある一定のラインを超えれば合格、大学受験と同じです。

その調子で、どんどん過去問を突き詰めて行きましょう。ソムリエ試験対策の問題集も売られています。



いろいろ探してみてください。他にもあるはずです。そして、アマゾンならすぐに届きますし。

大丈夫です。ここまで頑張ったのです。
「合格する!」と強く意識して、限られた時間を最大限に活用してください。

さて、今日のテーマはワインのサービス実技です。以前、スクリューキャップに関する私の思いをお伝えしましたが、サービス実技にちょっとだけ関係あるかななんて思ったので続けます。

もう十年以上前になりますか、ニュイ・サン・ジョルジュのある生産者を訪ねた時のことです。多くのブルゴーニュの生産者と同様にその生産者も低価格のAOCブルゴーニュから村名ワイン、プルミエクリュといくつかのクラスにわけてワインを仕込んでいました。

セラーの中を見せてもらった後に一通り試飲させていただいたのですが、最初のAOCブルゴーニュがスクリューキャップだったんです。そこで私は「スクリューキャップなんですね」と聞いたところ、「スクリューキャップの何がいけないんだい?」とやや感情的に聞き返されてしまいました。私の聞き方が否定的であったことは反省すべきですが、おそらく度々同じようなことを問われているのだろうなと思いました。彼はスクリューキャップ推進派のようで、スクリューキャップの良さをとうとうと話し始めました。

しかし、彼が造る村名ワイン以上はコルクが打ってあるんです。「本当は全てスクリューキャップでもいいと思っているんだけど、いろいろ反対も多くて」と複雑な表情であったことを思い出します。

スクリューキャップはコルクを使用しないのでブショネ(コルク臭)がないと言われます。でも、あるんですよ。私の少ない経験でもスクリューキャップのワインでブショネに出会っていますので、確率は下がるのでしょうが存在します。
→ちょっと話がそれますが、ブショネをどの程度判断できますか?

ソムリエ試験的にはTCAを知っておけば良いくらいですが、ワインを知る上でブショネを含む”劣化”を判断できるということはものすごく大切です。ただ、二次のテイスティングにおいては重要視されませんからご安心を。

フランスにおいてはスクリューキャップの導入にまだまだ時間がかかるであろうと感じます。そして、レストランに勤めるものとして、スクリューキャップはどうしても味気ないものと思っていましたが、日本に戻って、これはこれで良いかなと思い始めました。

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困難の中に、機会がある。by アルベルト・アインシュタイン

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第99回 ソムリエの職責とサービス実技

このカテゴリーも毎年必ず出題されており、よく読めば解答できる問題が多いため、得点源になりやすいと思います。特にソムリエ呼称の為の項目とも言えます。

早速、はじめます。

ソムリエ試験 過去問

【過去問 2016 S】
ワインの温度を上げることによって際立つ(強くなる)要素を 1 つ選び、解答欄 にマークしてください。

1. フレッシュ感
2. 果実香等の第一アロマ
3. 酸味
4. 甘み

【過去問 2016 S】
フランス語で「Liteau」と呼ばれるワインサービス用の備品を 1 つ選び、解答欄 にマークしてください。

1. じょうご
2. 温度計
3. キャンドル立て
4. サービスナプキン

【過去問 2016 S・E】
ワインと料理を合わせる上で考慮すべき点として適しているものを 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. シンプルな料理ほどワインは複雑味のあるタイプが合わせやすい
2. デザート類には辛口ワインを合わせる
3. 強く余韻の長い料理には、さっぱりと軽いワインを合わせるべきである
4. ワインを使った料理には、それと同じワインか、同系の格上のワインが合わせやすい

【解説】

ワインと料理の項目の問題ですが。

【過去問 2016 S・E】
シャンパーニュのボトルサイズの名称で「サルマナザール」と呼ばれるものを 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. 12,000ml
2. 9,000ml
3. 6,000ml
4. 4,500ml

【過去問 2016 S・E】
Vintage Port に適する基本的なサービス温度の目安を 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. 6 〜 8°C
2. 10 〜 14°C
3. 14 〜 16°C
4. 18 〜 20°C

【解説】
ポートは基本甘口ワインですが、熟成を経たポートは赤ワインと同じか少し高いくらいの温度で提供します。

【過去問 S】
一般的なワインの温度に関する記述で、温度を下げた時に感じる味わいとして適切なものを1つ選んでください。

1. 香りの広がりが大きくなる
2. 苦味、渋みがより快適な印象となる
3. ふくよかなバランスとなる
4. 味わいがドライな印象となる

【解説】
温度を下げることで、香りはよりフレッシュに軽く、味わいはよりドライに酸味を強く感じるようになります。

【過去問 S】
デカンタージュをする際、リンスをする主な目的として正しいものを1つ選んでください。

1. カルキ臭除去とよごれ落とし
2. ワインの味見をするため
3. 酸化を促すため
4. 香りを広げるため

【解説】

デキャンターは洗浄し乾燥させることが困難である為、カルキ臭を含めいろんな匂いがこもりがちです。最初にほんの少量のワインでリンスすることでデキャンター内のほとんどの匂いを除去することができます。私は必ず行います。

【過去問 S】
ワイン系アペリティフを1つ選んでください。

1. Dubonnet
2. Pernod
3. Amer Picon
4. Campari

【解説】
Dubonnet:
フランスのフレーヴァードワインで食前酒向きです。

【過去問 S】
シャンパーニュのボトルサイズ「Mathusalem」の容量に該当するものを1つ選んでください。

1. 3,000 mℓ
2. 4,500 mℓ
3. 6,000 mℓ
4. 12,000 mℓ

【解説】
こちらを復習してください。

【過去問 2015 S】
ワインの温度に関する用語で「Chambré(シャンブレ)」に該当する温度帯を1つ選んでください。

1. 12°C~14°C
2. 16°C~18°C
3. 20°C~22°C

【解説】
フランス語で部屋をchambre(シャンブル)といいます。室温(赤ワインの適温)に戻すことですね。

【過去問 A・E】
一般的なワインの温度に関する記述で、温度を上げた時に感じる味わいとして適切なものを1つ選んでください。

1. フレッシュ感が際立つ
2. 酸味がよりシャープな印象となる
3. 熟成感、複雑性が高まる
4. 果実香など第一アロマが際立つ

【解説】
先ほどの反対で、香りはボリュームが増し、より複雑さを、味わいは柔らかく、穏やかに甘みを感じるようになります。

【過去問 A・E】
ヴィンテージポート供出温度の適温(基本的な目安)としてもっとも望ましい温度を1つ選んでください。

1. 6°C~ 8°C
2. 10°C~14°C
3. 18°C~20°C
4. 23°C~26°C

【過去問 A・E】
次の食前酒の中から、スピリッツ系アペリティフであるものを1つ選んでください。

1. Pastis 51
2. Noilly Prat
3. Ambassadour
4. Pommeau de Normandie

【解説】
1. Pastis 51はアニス系リキュールで、スピリッツベースです。
2. Noilly Pratははフランスのヴェルモット
3. Ambassadourはスコッチウィスキーまたはテキーラベースのカクテルの名前
4. Pommeau de NormandieはフランスのVdLです。

【過去問 2015 A・E】シャンパーニュのボトルサイズ「Nabuchodonosor」の容量に該当するものを1つ選んでください。

1. 6,000 mℓ
2. 9,000 mℓ
3. 12,000 mℓ
4. 15,000 mℓ

【過去問 2015 A・E】
ワインの温度に関する用語で、「Frappé(フラッペ)」に該当する温度帯を1つ選んでください。

1. 0°C~  2°C
2. 4°C~  6°C
3. 8°C~10°C

【解説】
知らなくてもなんとなく冷たいイメージですよね。で、何度かというと冷蔵庫くらいの温度を指します。

【過去問 S】
一般的なワインの温度に関する記述で、温度を上げた時に感じる味わいとして適切なものを 1 つ選んでください。

1. フレッシュ感が際立つ
2. 味わいがドライな印象となる
3. 酸味がよりシャープな印象となる

4. 甘味が強くなる

【過去問 S】

一般的なワインサービス手順に関する記述で、一番最後に行うサービスを 1 つ選んでください。

1. ホストへのワインサービス
2. ホストのテイスティング
3. ソムリエのテイスティング

4. メインゲストへのワインサービス

【解説】

チェックして、メインゲストからサービスしますから…。

【過去問 全呼称】

スクリューキャップの利点として、適切でないものを 1 つ選んでください。

1. 垂直保存が可能である
2. 開けやすく閉じやすい
3. 散発的な酸化の恐れがない
4. 保管場所の湿度に影響を受けやすい

【過去問 全呼称】

ワイン系アペリティフを 1 つ選んでください。

1. Dubonnet
2. Berger
3. Ouzo

4. Ricard

【解説】
1. フランスのフレーヴァードワイン
2. 3. 4.はアニス系のお酒です。
有名どころのアニス系リキュールを挙げると
・ペルノ(PERNOD) 
・リカール(RICARD) 
・サンカンティアン(51) ←フランス語で”五十一”のこと。
・アブサン(absinthe)←復活!
・ウゾ(Ouzo)←ギリシャ、柔らかく飲みやすい。
・プラド(Prado) 
・ベルジェ(Berger) 
・カザニス(CASANIS) 
・デュバル(DUVAL) 
・ハプスブルグ・レッド(Hapsburg Red)←アニス系最高アルコール度数、85度

※試験的には問われないと思いますが、厳密に言えばEUの規定では「パスティス」と「アニス酒」は別物で、本家の”Pernod”がパスティスに分類されずアニス酒に、一方で”Ricard”はパスティスになります。なかなか興味深いのですが、時間がないのでこれくらいで。

【過去問 全呼称】

食後酒として提供される V.D.N. の中からコート・デュ・ローヌ地方で生産されるものを 1 つ選んでください。

1. Maury
2. Banyuls
3. Muscat de Beaumes-de-Venise

4. Rivesaltes

【解説】

復習も兼ねて、それぞれがどの産地であるか確認しましょう。

【過去問 全呼称】

シャンパーニュのボトルサイズ「Salmanazar」の容量を 1 つ選んでください。

1. 4,500ml
2. 6,000ml
3. 9,000ml
4. 12,000ml

【過去問 S】

1 トノー (Tonneau) の容量を 1 つ選んでください。

1. 400L
2. 600L
3. 900L

4. 1,200L

【解説】

3.です。

【過去問 E】

一般的なワインの温度に関する記述で、温度を下げた時に感じる味わいとして適切なものを1つ選んでください。

1. 香りの広がりが大きくなる
2. 熟成感、複雑性が高まる
3. 味わいがドライな印象となる

4. ふくよかなバランスとなる

【過去問 全呼称】

ワインの温度に関する記述として最も適切なものを1つ選 んでください。

1. 温度を上げると果実香など第一アロマが際立つ
2. 温度を下げると味わいがドライな印象となる
3. 温度を上げるとバランスがよりスマートになる

4. 温度を下げると甘みが強くなる

【過去問 S】

ワイン系アペリティフを1つ選んでください。

1. Dubonnet
2. Pernod
3. Amer Picon

4. Pineau des Charentes

【解説】

3.オレンジとハーブの香り、ほろ苦く爽やかな飲み口、ビター系リキュール。アメールはフランス語で”苦い”。

【過去問 S】

シャンパーニュのボトルサイズ「Rehoboam」の容量に該当するものを1つ選んでください。

1. 1,500ml
2. 3,000ml
3. 4,500ml

4. 6,000ml

【過去問】

次の1~4 の中からワインのサービスにおいて、味わい、香りにもっとも大きな影響を与える要素を1つ選び、その番号を解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. 温度
2. グラス
3. 料理

4. 事前抜栓

【解説】

この問題に限らず、私はワインを飲む上で一番大切なことは温度管理だと思っています。

確かにグラスによってワインの印象がかなり変ります。しかし、温度ほどワインの印象を変えてしまうことはありません。夏の暑い日に室温で飲む赤ワインは罰ゲームのようなものです。グラスの違いがワインを全くダメにするということはありません。

料理もワインの味わいに大きな影響を与えます。チーズを食べながら安ワイン(あまり特徴のないワイン)を飲むと美味しく感じます。反対にアンパンやチョコレートを食べた後に、辛口ワインの飲むと、ただ酸っぱい、渋いだけの液体になります。
ただ、
料理はワインの香りにはそれほど影響を与えないとも言えます。

事前抜栓によってワインの印象が変わることもありますが、その他の要素に比べると影響はそれほど大きくありません。

ですから正解は1.温度になります。

【過去問】

次の1~5 のワインサービスについて好ましいものを1つ選び、その番号を解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Montrachet 1992 を9 度でサービスした。
2. Chambertin 1993 の後に、Chateau Cos d’Estournel 1997 をおすすめした。
3. 冷えた赤ワインというリクエストのお客様にChinon 1999 をおすすめした。
4. Chateau Lafite-Rothschild 1970 をバロン型グラスでサービスした。

5. 渋みが強いものがお好みのお客様にVosne-Romanee 1999 をチューリップ型グラスでサービスした

【解説】

どれも絶対に間違いとは言い切れませんが、それなりのルール・セオリーがあるという問題でしょう。

1. × Montrachetクラスのワインは9度では冷たすぎて、ふくよかで華やかな香り・味わいが台無しです。
【個人的には】

9度は低すぎるかもしれませんが、Montrachetクラスのワインならボトルで注文されることがほとんどで、たとえばお二人でこの一本を食事を通して楽しまれる、そんな状況であれば、私は最初は少し低い温度で出すことも考えます。たとえば、前菜がサラダ系であるとか、夏の暑い日で最初に飲むワインがこのMontrachetであるとなればなおさらです。最初に「ぬるい」とお客様が思ってしまえばMontrachetも台無しです。

2. × ヴィンテージの若いワインから飲むことがセオリーです。
【個人的には】

1993年のブルゴーニュは比較的強い年である一方、1997年のボルドーは線が細いです。ですから、この順番で飲んでも全く問題ない可能性は大いにあります。そして、このクラスのワインであれば、一言でこの順番と言えるものではありません。

3. 〇 模範解答がこちらになってます。ロワールの軽めの赤、ボジョレー、軽めのピノあたりが比較的冷やして飲むことに寛容です。

4. × バロン型グラスはブルゴーニュ用です。 

5. × 渋みが強いものを希望される方にはボルドーを薦めた方がよいでしょう。グラスもチューリップ型は使用します。
【個人的には】
私は料理、ワインの順番、その他によってグラスを選択するため、いつもブルゴーニュにはバロン型のグラスを使うとは決めていません。また、同じワインでも違うグラスを使用することもあります。基本は基本でありますが、私はグラスによってワインがどのように変わるかをイメージし、その時の状況との兼ね合いを優先させます。

また、味わい等にかかわらず、お客様の雰囲気次第で大きなグラスで出した方が盛り上がるだろうと判断すればセオリーを無視することもあります。あっ、やっぱり試験には全く関係ありませんでした。

【過去問】

次の1~4のワインの中からサービス温度を最も低くすべきものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Entre-Deux-Mers 2002
2. Hermitage Blanc 1997
3. Savennieres Coulee-de-Serrant 1999

4. L’Etoile Vin Jaune 1989

【解説】
何よりも上記のワインが全てわからなくてはなりませんが、いかがでしょうか?この場合、単純にフレッシュ、フルーティーな白ワインを選ぶと良いのです。
温度を低くするのは、フレッシュな酸を生かすという理由が一番です。反対に温度を高くするのは華やかな香りやふくよかな味わいを楽しむ為です。

高級白ワインは若いうちからフレッシュさというよりはふくよかさ、華やかさを楽しみますので、やや高めの温度で提供します。また、どの白ワインも熟成するとフレッシュさが失われ、香り、味わいに深みが増しますから少し温度を上げた方が良いと言えます。

【過去問】

18℃の白ワインをワインクーラーに充分な氷と水で満たし、冷やした場合、そのワインが8℃に到達するのに要する時間として正しいものを次の1~3 の中から1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. 約3 分
2. 約7 分

3. 約11 分

【解説】
意外と時間がかかるものです。一概に言えませんが、10分で10℃も下がらない、そんな感じです。

【過去問】

白ワインのサービスについて次の1~3 の文章の中から正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Batard Montrachet 1997 を、13℃で管理されているワインセラーから出してすぐにお客様のグラスにサービスした。お客様の好みを伺ったところ、このままの温度が快適だとおっしゃったので、13℃の水を入れたワインクーラーに入れたままにしておいた。
2. Batard Montrachet 1997 を、13℃で管理されているワイン セラーから出してすぐにお客様のグラスにサービスした。お客様の好みを伺ったところ、このままの温度が快適だとおっしゃったので、ボトルをお客様のテーブルに置いたまま1時間30分のお食事をサービスした。

3. Batard Montrachet 1997 を、7℃で管理されているデイセラーから出してすぐにお客様のグラスに注ぎ、氷を沢山入れたワインクーラーに入れ最後までサービスした。

【解説】
2.はありえないですね。室内に置かれたワインの温度は上昇します。
3.たとえグランクリュの白ワインでもキンキンに冷えたものが好みの方はいらっしゃいますが、一般的には7度は冷えすぎです。
【個人的には】

このクラスの白ワインでも13度はスタートするには高すぎる場合があるので、私は11度くらいから始めることもあります。少し低めですが、徐々に温度が上がり、香りが開いてくる感じを楽しんでもらいたいと思っているからです。「ぬるい」と思われるくらいなら「冷たい」と言われた方がいいとさえ思っています。どう考えても「ぬるい」方が不快です。(もちろん人によって「ぬるい」と感じる温度は違います)もし、「冷たい」と言われたときは、グラスに注ぐ量を減らして温度が上がりやすい状態を維持しながらサービスを行います。

【過去問】

ワインセラー内でのワイン管理について次の1~3 の文章の中から誤っているものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. ワイン業者から配送されたChateau Margaux 1982 一ケースを、直ぐに木箱から出しワインセラー内に12 本全て立てておき、その後棚に寝かせて2 段に積み整理した。
2. ワイン業者から配送されたChateau Margaux 2001 一ケースを、直ぐに木箱から出し棚に寝かせて2 段に積み整理した。

3. ワイン業者から配送されたChateau Margaux 1982 一ケースを、直ぐに木箱から出し棚に寝かせて2 段に積み整理した。

【解説】

熟成したワインには澱が生成されていることが多いので、配送されたヴィンテージワインをそのまま寝かせてはいけません。数週間は立てておき、澱をビン底に沈めてから横に寝かせなくてはなりません。

【過去問】

次の 1-4 のワインの中からお客様に「シェリーのフィノに似たワインが飲みたい」と言われた場合、お勧めするのに最もふさわしいものを 1つ選び、解答用紙の解答欄にマーク してください。

1. Chateau Grillet 1998 年
2. Chateau Chalon 1985 年
3. Chateau Canon 1996 年

4. Chateau Climens 1983 年

【解説】
この中から選ばなくてはならないなら産膜酵母つながりで2.を選ぶべきでしょう。
【個人的には】

タイプとしても、味わい的にも理解できなくもないですが、お薦めするには、価格が違いすぎます。一概に言えませんが、Chateau Chalonはフィノの3倍以上します。また、レストランでフィノを注文されるお客様はおそらくグラスで食前酒、またはその時の料理にピンポイントでグラスでというイメージだと思います。Chateau Chalonをグラスで提供できるレストランが日本にどれだけあるのか、価格のことは考えなくてよいのかと思うと私は微妙な問題だと思います。

【過去問】

次の 1-4 のワインの中からお客様に「赤ワインを冷やして飲みたい」と言われた場合、お勧めするのに最もふさわしいものを 1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Madiran 2002 年
2. Anjou Rouge 2002 年
3. Bandol Rouge 2002 年

4. Cote Rotie 2002 年

【解説】

ソムリエ協会としては冷やして飲むワインはロワールの赤という認識のようですね。上記四つの中から冷やして飲むなら、私も2.を選びます。タンニンの柔らかい軽めの赤ワインを選ぶことがポイントです。

【過去問】

次の 1-4 のワインサービスに関する文章の中から正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Chevalier Montrachet 2001 年を 7 度でサービスした。
2. Muscadet-Sevre et Maine Sur Lie 2003 年を 14 度でサービスした。
3. Saint-Amour 2002 年を 14 度でサービスした。

4. Champagne 1990 年を 18 度でサービスした。

【解説】

この問題はワインがわかれば、セオリー通り選択するだけです。

【過去問】

次の A-E の ワインをサービスする場合、サ ービス順序として正しいものを下記 1-3 の中から 1 つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

A. Franciacorta Bianco 2000 年
B. Rioja Gran Riserva Tinto 1975 年
C. Barossa Valley Shiraz Cabernet 2000 年
D. Hermitage Blanc 1998 年

E. Tokaji Aszu 6 Puttonyos 1981 年

1. A→D→C→B→E
2. E→D→C→B→A

3. A→D→B→C→E

【解説】
基本は軽いワインから重めのワインへ、新しいワインから熟成したワインへ、そして辛口から甘口へということになります。また、白ワインから赤ワインへ移ることが比較的一般的です。

※料理のことを考えても白ワインの後に赤ワインを飲むことが多いのですが、醸造所を訪ねた時に生産者によっては最初に赤ワインからテイスティングを始めて、その後白ワインに移ることもあります。酸の強弱をどうとらえるかということです。

【過去問】

A 項の飲み物の中から食前酒として適している組合わせを、B 項の中から1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

〈A 項〉
A. Lillet
B. Fine Champagne
C. Champagne Framboise
D. Campari Soda
E. Drambuie
F. Alexander
G. Dubonnet

H. Fine Bourgogne

〈B 項〉
1. A B D G
2. A C D G
3. B C D G

4. C D F G

【解説】

それぞれのお酒について知らなければちょっと大変です。しかし、選択肢を見るとDとGは考えなくてよいですし、Bがブランデーであることがわかれば、1.と3.が外れます。2.と4.を比べてLilletかAlexanderがわかれば正解にたどり着きます。

A. Lillet
ボルドーのフレーヴァードワインで主に食前酒として飲まれます。
B. Fine Champagne
Grande Champageを50%以上とPetite Champageのブレンド、コニャックです。
C. Champagne Framboise
シャンパンにフランボワーズを入れたちょっとおしゃれな食前酒です
D. Campari Soda
サッパリ系のカクテルで食前酒向きです。
E. Drambuie
スコッチウイスキーにハーブ・蜂蜜・香草類を配合した味わい深いリキュール。食後酒向きです。
F. Alexander
ブランデーベースにカカオリキュールと生クリームを使ったカクテル。甘口です。G. Dubonnet
フランスのフレーヴァードワインで食前酒向きです。
H. Fine Bourgogne

ブルゴーニュ地方で造られたブランデーです。

【過去問】

次のアペリティフの中からヴェルモット系以外のものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Cinzano
2. Martini
3. Chambery

4. Ricard

【解説】
1.2.はイタリアのヴェルモット
3.Chamberyはフランス・サヴォア地方のヴェルモット

4.Ricardはアニス系のリキュールで有名ですね。

【過去問】

次のアペリティフの中からアニス系以外のものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Pernod
2. Noilly Prat
3. Pastis 51

4. Ouzo

【解説】
2. Noilly Pratはフランスのヴェルモット
3. Pastis 51はフランスのアニス系のリキュール

4. Ouzoはギリシャのアニス系のリキュール

【過去問】

次のアペリティフの中からキンキナ系(キニーネ)以外のものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Dubonnet
2. Lillet
3. Martini

4. Saint Rafael

【解説】
キンキナ系とは、キナの樹皮で香り付けをしたフレーヴァードワインを指します。
1.2.4.はフランスのキンキナ系フレーヴァードワインです。
3.Martiniはにがよもぎなどを漬けたイタリアのヴェルモットです。

先ほど出てたAmer Piconもキナの樹皮で香り付けされてます。

【過去問】

次の中からぶどう畑の広さを表す単位で1 エーカー( acre )に該当するものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. 約64 m × 64 m
2. 約45 m × 45 m
3. 約55 m × 55 m

4. 約74 m × 74 m

【解説】

1エーカーは64m×64m=0.4ha 覚えておきましょう。

【過去問】

次の中から、Quinquina 系アペリティフに該当するものを 1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Martini
2. Dubonnet
3. Suze

4. Ricard

【解説】

3.Suzeはりんどうの根を漬けたフランスのリキュール

【過去問】

次の中から温度が与えるワインの味わいの違いについて、温度を下げた場合の効果として誤っているものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. フレッシュ感が際立つ。
2. 味わいがドライな印象となる。
3. 酸味がよりシャープな印象となる。

4. 香りの広がりが大きくなる。

【解説】

フレッシュな白ワインは冷蔵庫の温度に近い冷たい温度で、反対にふくよかで渋味のある赤ワインは室温よりも少し低めで提供します。これらのことをふまえて考えると、自ずと答えが見えてくると思います。

【過去問】

次の記述について正しい場合は1を、誤っている場合は2を選んでください。

「Aperitifは食欲の増進効果と消化促進効果があり、酸味や苦みを含み、甘味はほどよく抑えられ、アルコール分は比較的低いものが理想的である。Digestifは満腹の胃を刺激し、消化促進を補助できるものが理想的である。更に、食後の余韻を楽しめる酒がふさわしい。」

1. 正   2. 誤

【解説】

正しいです。

【過去問】
次の中から食後酒でEaux-de-Vie de Fruitsに該当する名称を1つ選んでください。
1. Port
2. Poire
3. Muscat de Frontignan

4. Fine

【解説】

2. Poire洋梨です。

【過去問】

次の記述の中から、ワインクーラーを使用したワインのサービスでの留意点で正しいものを1つ選んでください。

1. 切り取ったキャップシールは、ワインクーラーの中へ入れてもよい。
2. 空のボトルはワインクーラーに逆さまにしてお客様に分かるようにする。
3. ワインの銘柄にかかわらず、常に氷はたっぷり入れておく。

4. 温度に注意して、下がり過ぎないように注意する。

【解説】
1.2.は常識的にまた、マナーとしてありえません。
3.氷をたっぷり入れたワインクーラーはいかに使うかだと思うのですが、銘柄にかかわらずという言い回しがダメっぽい感じですね。使い方次第なので3.が間違っているとは思いませんが、試験的にはダメなんでしょう。

4.極々当たり前のことですが、これは正しいです。

【過去問】

次の記述の中から、パニエを使用した赤ワインのサービスとデカンタージュで正しいものを1つ選んでください。

1. ワインセラーに寝かされていたボトルを客席まで運んだ後パニエに入れる。
2. コルクにコルクスクリューを差し込んでゆき、一気に引き上げる。
3. ホストの了解を得、お客様と同量のワインをテイスティンググラスに注ぎチェックする。

4. ワインをテイスティンググラスに注ぎ香りを嗅いで健全であることを確認し、デカンタにワインを移す。

【解説】

パニエを使う理由の一つにヴィンテージワインのオリを舞い上がらせないことが挙げられます。寝かせて保存しているワインをできる限り揺らさず、角度を変えずにその場(保管場所)でパニエに入れます。

【過去問】

デカンタージュの作業で、「カラフェをリンスする」理由として最も適切なものを1つ選んでください。

1. テイスティングをするため
2. カルキ臭除去と汚れ落とし
3. デモンストレーション効果

4. 香りの開きを早める

【過去問】

次のスクリューキャップに関する記述の中から、正しいものを1つ選んでください。

1. 保管場所の温度の影響を受ける。
2. 熟成が可能である。
3. 散発的な酸化の恐れがある。

4. リーズナブルなワインのみに使用される。

【解説】

スクリューキャップのワインもちゃんと熟成します。

【過去問】

空気接触(開栓後)により、最も期待できる効果を1つ選んでください。

1. 酸味が強まる
2. 複雑性が強まる
3. 還元による影響が強まる

4. フレッシュ感が強まる

【解説】
消去法で考えると正解しか残らないので、それほど悩まないかもしれません。
1. ありえません。この程度で酸味が加わるなら劣化を疑うべきです。
3. 反対です。空気に触れることで還元状態から酸化へと進みます。
4. うーん、正解ではないのですが、活き活きとすることはあるのでなんとも微妙な言葉だなと思います。おそらく硬さや渋味が若い証(フレッシュ感?)で、空気に触れることで角がとれて丸くなることはその反対という意味なのでしょう。

2. こちらが正解でしょうが、こちらも言葉としてちょっと違和感はあります。空気に触れることで、硬く引き締まっていたものが開放されるイメージです。香りや味わいのボリュームが増しますから結果として複雑性もより感じるようになるということですかね。

いかがでしたでしょうか?サービスに関しては実際に現場で働いていますと、セオリー通りにしない方がよいこともありますが、ソムリエ試験ではあくまでセオリー通りに解答しなくてはなりません。

何かございましたらこちらまで

koza★majime2.com 松岡 正浩

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