第116回 論述試験対策!? 2013年度アドバイザー呼称の口頭試問を振り返る

   

”一見さんお断り”の続きです。→前回はこちらです。

フランスでは、子供を連れてレストランに行くという感覚がありません。レストランは大人が楽しむところという認識のもと、絶対に子供を連れて行かないんです。ですから、ベビーシッターを頼むという行為がとても一般的で、大学生のアルバイトとしてベビーシッターがそれなりのポジションを占めます。私の経験上、予約の時に何も言わず黙って子供を連れてくるのはアメリカ人か日本人でした…。

パリの「あい田」時代にも、時折お子様連れでご来店されるお客様がいらっしゃいました。子供を連れて行かないことがマナーと思いながらも、予約時にその旨をお伝えしているわけではないので(だってフランスではそれが当たり前だから言う必要がない)基本的にはしぶしぶ受け入れておりました。

ですから、テーブルで遊び始めたり、グズったりしたお子様がいた時にはすぐに親御さんに外に連れ出してもらっておりました。
そして、どうにもならない場合はオーナーの判断の元、そのままお帰りいただいたこともあります。子供に罪はありませんが、子供が数時間の食事を楽しむことができるとは思えません。
お一人様200~300ユーロ(3万円~4万円)のお代をいただいているお店です。食器から内装までこだわりぬいた大人の空間と共に食事を楽しんでいただきたいのです。隣の席で塗り絵やミニカーで遊ぶ子供、キャッキャと奇声を発する幼児がいることを許容するフランス人は多くありません。レストランにおいては子供の存在が他のお客様の迷惑につながるんです。

このように考えると”一見さんお断り”というシステムはお店側、お客様側の双方にメリットがあるとも考えられます。

お客様もお店側が提供する快適な空間を約束され、安心していつも同じ雰囲気で食事を楽しむことができます。突発的な何かによって迷惑を被る可能性が低いことが何よりも特筆すべき点です。お店が決めたルールに外れた方、マナーの悪い方、お店の雰囲気を害しかねないと判断された方など(お店に見合わない服装で来られる方、酔って声の大きくなる方・絡む方、品のない方、極度の偏食の方など)お店にとってマイナスと思われる人達がいないということはお店にとってはもちろん、常連のお客様にとっても大いなる安心感につながります。特に高級店では(高いお金を払うんですから)大切なことだと私は思うのです。

”一見さんお断り”ですから万人に開かれていない飲食店です。そのお店にたどり着くためにはそれなりの能力、努力、財力が必要かもしれません。一億総中流の日本人にはなかなか理解が難しい問題かもしれませんが、万人が平等であることなどあり得ないわけで、その必要もないわけです。

ある意味認められた人しか入ることのできない世界、そこにいるお客様は少なくともそのお店では認められた方であって、そのような環境であるからこそ最高にもてなされ、くつろぐことができると考えることも一つだと思うわけです。

あと一回続きます。
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第116回 論述試験対策!? 2013年度アドバイザー呼称の口頭試問を振り返る

続いて、2013年度のワインアドバイザー呼称の口頭試問を振り返ります。

設問とそれに対する私の【解説】です。太字にしたところを答えればOKだと私は思っています。

・シャブリの土壌について説明してください。
→キンメリジャン土壌についての説明を求められたのだと思われます。
キンメリジャン土壌と呼ばれる、ジュラ紀(約1億9500万年前~約1億4550万年前)後半の貝殻の化石を多く含んだ石灰質土壌で、粘土質と小石と砂が混ざった石灰質が交互に層を形成している事が特徴です。
※表紙の写真がキンメリジャン土壌です。

ちなみにシャンパーニュの”白亜質”土壌はジュラ紀より一つ新しい時代の白亜紀(1億4550万年前から6550万年前)の土壌で地質時代的に見ると異なる土壌ということになります。

・シャブリの特徴について述べなさい。
→シャブリはブルゴーニュ地方北部の比較的冷涼な地域であり、シャルドネ種とキンメリジャン土壌の組み合わせから生き生きとした酸と際立ったミネラルが特徴の白ワインが生産されています。

・シャブリに合う料理をひとつあげなさい。
→シャブリのフレッシュな酸味を活かす(レモンを絞って食べるイメージ)、海のミネラルを感じる食材と合わせるなどが考えられます。
基本は魚介類を使った料理で、フレッシュハーブで風味付けした料理やレモンをあしらった料理、白ワインとバターのソースを使うこともよいと思います。例えば、
・マロラクティック醗酵させていない軽めでフレッシュなシャブリと「生牡蠣」
・プルミエ・クリュクラスのしっかりとしたシャブリに「牡蠣のグラタン」
・「白身魚のソテー/ムニエル 香草風味の白ワインとバターのソース」にシャブリ・グランクリュを。
など。

・マセラシオンカルボニックの効果について答えなさい。
タンニンの抽出が抑えられ、渋みや苦みが少なく、炭酸ガスにより酸化が防止される為フレッシュな果実味が特徴の比較的色調の濃いワインになります。さらにリンゴ酸が分解され、味わいがまろやかになります。以上の事より、新酒であっても飲みやすいワインが出来上がります。

・日本の棚栽培のメリットについて説明してください。
日本は高温多湿であるため、高い棚の上にブドウの蔓(つる)を這わせることにより湿度の高い土壌から離れ、風通しが良くなる事からブドウをカビ類から守ることができます。また面積あたりの収穫量が多くなります

・3月から5月のぶどうの生育サイクルと作業について説明してください。
こちらと教本を参照してみてください。

・マスカットベリーAの品種の特徴を述べなさい。
新潟県の岩の原葡萄園の川上善兵衛氏ラブルスカ種の”ベーリー”にヴィニフェラ種の”マスカット・ハンブルグ”を交配して育成した品種。生食用としても広く栽培されており、イチゴのようなチャーミングな香りにまろやかな酸味が特徴の赤ワインとなります。今年、国際ブドウ・ワイン機構(OIV)によりワイン用ブドウ品種として登録認定され国際品種となりました。

・日本酒の酒造好適米を2種類答えてください。
→(私は日本酒が大好きなのでいくらでも…)山田錦、雄町、五百万石、美山錦、八反錦、亀の尾、愛山などなど…

・世界の酒精強化ワインを3種挙げてください。
→こちらは問題ないでしょう。

ここ数年の口頭試問、昨年度の論述試験を見た印象としては教本以上に、ワインの入門書などを幅広く読んでいる方が強いのではと思いました。”細かい知識を問うというよりもお客様に質問されるような内容+α”を問われるようなイメージです。

次回、論述試験対策最終回。昨年度の論述試験問題とこれまでの口頭試問の流れから何を準備すべきか考えます。

何かございましたらこちらまで
koza★majime2.com 松岡 正浩

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