第118回 2016年度のシニア呼称のテイスティング報告と今年の対策

   

今年のセミナー受講者の方から質問をいただきました。

※この後、直前セミナーを受講予定の方は解答が書かれていますので、セミナー受講後にお読みください。

会場でちょっとお話しさせていただきましたように、どうにも甲州らしさをつかみきれません。

前回はフランス・リースリング、今回はフランス・シャルドネ(シャブリ)と取り違え続けているため、必勝マニュアルと「基本テイスティングセミナー東京(7/31)、大阪(8/3,4)においてテイスティングしたワインの模範テイスティングコメント」を読み返しております。

先生は「大阪②がもっとも甲州らしい印象で、吟醸酒的な香りに加え、石田さんが甲州の特徴と言っている”丁子”の香りを明確に感じました。」と解説されています。このワインの詳細を教えていただけませんでしょうか?

あわせて、この大阪②の甲州、7月の東京セミナーでの勝沼醸造さんの大和、及び今回の東京セミナーでの中央葡萄酒さんのグリド甲州のいずれかを選んで甲州の特徴を再確認するには、このような私にはどの甲州がお勧めでしょうか?先生のご意見をお聞かせいただければ幸いです。

大阪②の甲州の印象に関しては先に記載がある通りです。「大阪②がもっとも甲州」のくだりはセミナーにおいて数回同じ甲州をテイスティングしたのですが、当然瓶差があるもので、その中で大阪②で抜栓しテイスティングしたものからもっとも甲州らしさを感じたという意味です。

直線セミナーでテイスティングした甲州からも明確に”丁子”の香りを感じましたし、色調、香りの強弱、おだやかさ、味わいの弱さ、単調さ、すべてにおいて甲州らしいなと感じました。

さて、全てのブドウ品種ついていえることですが、絶対というポイントはありません。ただ、甲州らしさ、シャルドネらしさがあるということです。

理想は幾多の甲州を経験して、その中から自分にとっての甲州を見つけることですが、試験対策向けではありませんし、今からどう頑張っても間に合いません。

今回のグレイスの甲州はある意味、最も甲州らしさを目指して造っているものです。また、ジャンシス・ロビンソンが評価している甲州のイメージはグレイスのものだと思います。
→中央葡萄酒現醸造長の三澤彩奈さんとはフランス時代の友人で、たまに話すことがあります。ある日『ジャンシスがね、あのワインを…』と彩奈さんが話しはじめたんです。普通に友達のことを話しているみたいに。あの、ジャンシス・ロビンソンですよ。そして、”今度、お店に連れて行いきますね”って言われまして。本当に来られたら私はドキドキです。

全然話は違いますが、仕事柄いろんな”いわゆる有名人”の接客を担当します。そして、私がこれまでで一番”スゴイ!”と思った方は、V6の○○くん(すいません。未だにはっきり名前がわかりません)でも、ジョージ・クルーニーでもなく、ワインを生業としているからでしょうか、1991年のムートンの絵を描いたド・ローラ・節子、あのヴァルテュス夫人です。着物姿で来店されました。私は独特の雰囲気に圧倒されそうになりましたが、凛とした素敵な方でした。

さらに余談ですが、パリのあい田で働いていたある日、真っ赤なジャケット着た超ファンキーな爺さんが、背の高いモデルのような女性とお店に直接”予約をしにきました”。その爺さんは片言のフランス語で『名前はジャケール(と私には聞こえた)明日か明後日の○時に来たいんだがいいか』と言ってます。
私のフランス語も怪しいものですが、彼の発音も聞き取り辛い。私は「明日の○時でいかがでしょう?そして、念のため電話番号を教えてもらえますか?」と定石通り伺うと、いや、電話はモゴモゴ…という感じで教えてもらえません。当時、この店は毎日満席で、超常連様以外ほぼ100%リコンファームをとっていたこともあり、私としては電話番号が必要でした。

そうこうしているうちに、隣の女性が「彼の電話番号は教えられない、何かあればここに電話して」とちょっと怒って私に一枚の名刺を差し出しました。
その時、後ろで仕込みをしていた(カウンター割烹ですから)オーナーシェフの相田氏が「まっちゃん(と呼ばれています)!」と私を呼び寄せ、小声で「彼、ミック・ジャガーだよ。電話番号を答えられないのは当たり前だよ」というではありませんか。
言われてみるとミック・ジャガーに見えなくもない。また、先ほど彼が”ジャケール”と名乗ったのもあながち違っていないと。でも、まさかフラッと予約を取るために営業前のお店にあのミック・ジャガーが来るなんて想像もできないじゃないですか。

その後、彼は三回くらい食事に来てくれました。おそらく、近所に部屋を持っているのでしょう。あい田はパリの高級住宅街にありますから。

もう、10年近く前の話ですが、今でも時折相田氏が「まっちゃんはミック・ジャガーに電話番号を聞いたからなぁ」とネタにされます。

すいません。真剣なお悩みの途中で脱線してしまいました。

セミナー会場でもお伝えしましたが、グレイスの甲州は”シュル・リー”を一切行わないことが甲州の特徴をより引き出すと考えているために、ある意味、もっとも甲州らしいと言えるかもしれません。

いずれかを選んで甲州の特徴を再確認するには、このような私にはどの甲州がお勧めでしょうか?

この考え方が一番危険です。甲州とていろいろあるわけで、このように何かピンポイント的なものを探ることで失敗する可能性があります。過去の受験者の報告にもありますが、”自分の思うシャルドネらしさ”を見つけられなかったという理由で、よく知らないブドウ品種を選んでしまうというというのは最悪のパターンです。

ですから、特にこの時期どの甲州を買えば良いと私は答えないことにします。

甲州の特徴についてはこれまでにお伝えした通りです。今回はシャブリと思われたようですが、まだ救いがあります。どちらも爽やか系に分類できますし、香りのボリュームが似ていなくもないからです。ただ、鋭角さ、酸のニュアンスは全く違います。

辛口で大変恐縮ですが、この甲州をシャブリと答えるレベルであれば、シャブリは捨てて、ソムリエ試験的にシャルドネ=樽と考えた方が合格が近いと思います。樽のない爽やか系であれば、基本ソービニヨン・ブランです。ここから緑のニュアンスと強弱で、もしかして甲州かもという流れをお勧めします。

リースリングは基本華やか系です。少なくとも甲州に華やかさはなく、香りのタイプ、ボリューム、酸のニュアンス、ワインの質感、どれを取っても基本似ても似つかないと私は思います。甲州をリースリングととらえると多くの場合かなりの痛手になります。
→一部、ドイツのリースリングでミネラルキンキンで完全に柑橘系、華やかさを感じないタイプが存在しますが、無視しましょう。このタイプが出題されてもほとんどの方がリースリングと答えられませんから。

この後に、シニア呼称の方の報告をお伝えしますが、みなさんほとんどブドウ品種を取れていません。一般呼称とちがって記述式ということもありますが、それでもみなさん合格されています。

なんども言いますが、ブドウ品種を当てることが全てではなく、配点の一部でしかありません。ですから、今から甲州らしさを探すよりも、今一度基本に戻ってタイプ分けをしっかり理解された方が良いと思います。

もうお一方より、複数の質問をいただきました。

テイスティングセミナーに出されたワインについて質問です。

白ワイン①について【フランス・ソーヴィニョンブラン】でしたが、非常に強い黄色の色調であり果実感も強く感じました。
また白ワイン③が【NZ/ソーヴィニョンブラン】で色調が薄く果実感も少ないように感じました。フランスと新世界の決定的な違いは、やはりアルコール感でしょうか?

恥ずかしながらアルコール感について今回のセミナーで完全に自信を失いました。アルコール感以外で何か判断する方法はありますか?

なんども申しますが、決定的な何か、違いなんてありません。それを探しても見つかりませんし、100%全てのワインがわかる人も存在しません。ですから、100%目指してしまうことが反対にワインがわかるようになることを妨げていると私は思います。

ただ、今回の白ワイン①と白ワイン③、それぞれに冷・温反対のニュアンスを一部感じないわけではないので、お悩みは少し理解できます。

白ワイン①の味わいは確かに、果実味がしっかりしていると感じました。説明したように思うのですが、このワインは果実味の出やすい2014年のワインで、さらにサンセールの中でも秀逸なレ・ロマンという畑のものでした。このヴィンテージと畑の影響がしっかりと味わいに現れていたのだと思います。

ただ、このワインを暖かい地域と決めつけるほど、果実味があったわけではありませんし、何よりもアルコールのボリューム感が全く新世界レベルではありませんでした。

前後しますが、香りに戻ると、この白ワイン①の香りはやや閉じ気味で還元的でしたが、とっても鋭角で柑橘系の中でもレモン的な酸っぱさを感じました。この鋭角さ、レモン的な柑橘の香りに温暖なイメージは皆無、冷涼なんだなと思うことが大切だと思います。

この白ワイン①は、確かにところどころ、ちょっと暖かいのかもと思わせるニュアンスがなかったとは言いませんが、総合して考えると冷涼地域は疑いようがないと判断できました。

一方で、白ワイン③です。確かに外観から暖かいニュアンスを感じなかったかもしれません。ただ、香りは白①に比べて圧倒的にふくよかで、強く太い。NZ・ソービニヨン・ブランとしてはやや冷涼なイメージですが、フランスにこの太さは基本ありません。また、この香りは知っていればある意味典型的といっても良い”NZ・ソービニヨン・ブランの熱感を伴った青い”香りでした。

味わいも白①にくらべ、白③はアタックもアルコールも強いわけです。

このようなフランス・ソービニヨン・ブランはないとは言い切れませんが、一般的には温暖であろうと思えるレベルだと思います。

白ワイン⑤について【ドイツ・リースリング】でしたが、ゲヴェルツ以外を考えられませんでした!

酸があれだけ穏やかでぺトロール香のないリースリングは初めてだったのですが、このワインようなワインが試験が出るのでしょうか?

ペトロール香に関しては、全く感じないリースリングも普通に存在します。特別ではありません。

ゲヴェルツトラミネールであれば、もう少し明確にライチを感じたいですし、より鋭角な香り、スパイシーさが欲しいところです。そして、甘味を感じたと思いますが、この残糖感はドイツらしさであり、ゲヴェルツの甘さとは若干系統が違います。

でも、ソムリエ試験的にこのワインをゲヴェルツトラミネールと想定しても問題ないので、感覚としては間違っていないです。ブドウ品種を一つ落としただけで、合否にはほぼ関係ありません。

赤ワイン②について【フランス・シラー】でしたが、基本的にシラーの特定がとても苦手です。酸のニュアンスがとても少ないように感じました。北も南もメントールっぽい感じがしてしまいます。

シラーを疑う最初のアプローチは何でしょうか?

シラーは”マリネオリーブ”なんですけどね。メントールっぽさもあります。この赤ワイン②は全てにおいてお手本、教科書のようなフランス・シラーでした。もちろん、酸も明確に感じました。

シラーを疑う最初の一歩は色調で濃い系の場合です。言い換えると濃い系品種と想定した場合はシラーかカベルネ・ソービニヨンの二択で攻めるんです。他のブドウを考えない。そして、全体的に鋭角なニュアンスがあればシラー(シラーズ)、より複雑で多角形のニュアンスであればカベルネ・ソービニヨンに振り分けます。

これで、ほぼ解決です。そして、どうしてもこの二品種ではないと判断した場合にのみ他のブドウ品種を考えてください。

また、温暖地域になると共に強さによって角が取れて幾分丸く感じますから、その判断は難しくなります。ですから、特に新世界のシラーとカベルネ・ソービニヨンは間違えてもいい、くらいの気持ちで行きましょう。ここも新世界さえ間違えなければ、ブドウはどちらでも合否には関係ありません。

赤ワイン③について【イタリア・ネッビオーロ】でしたが、ネッビオーロを疑う場合の特徴は何でしょうか?色調のオレンジと独特の香りしか分からなかったです。またマニュアルに当てはめた時この場合は暖かい地域のコメントになりますか?

もちろん一言で言えませんが、もっとも特徴が出るのは香りで、フレッシュな果実の香りがしないときでしょうか。ですから、主要品種(ピノ、シラー、カベルネ)とはどうしても思えないときにネッビオーロを疑う、それくらいで十分です。数年に一度しか出題されないのですから。

また、ネッビオーロは比較的強いブドウで、暖かいニュアンスを感じることが多いです。

弱腰ではないのですが、真剣にテイスティングの勉強を始めてからの方が迷う事が多くなりました。

特に赤のカベルネソーヴィニョンは青いニュアンスがないと分かりません。でもその場合はフランスに限られる様に思います。

迷いは進歩している証です。迷うほどに経験してきたということです。そして、ここを抜けた時に新しい世界が広がります。

繰り返しますが、外観で”濃い”と想定した場合はシラーかカベルネ・ソービニヨンのどちらかです。他のブドウは考えません。そこから始めてください。また、青さは圧倒的にフランスのものに感じます。

冷涼地域と温暖地域のニュアンスのとり方が大事と教えて頂きました。それがピンとこない場合の練習は例えばただひたすらに南のカベルネかシラーだけをテイスティングした方がよいですか?もしくは同時に北と比較しながらテイスティングの方がいいでしょうか?

二次試験においてもっとも大切なポイントの一つがこの酸とアルコールのボリューム感です。ここを自分なりに判断できないと苦戦します。ですから、ブドウ品種問わず、冷涼地域と温暖地域のワインを飲み比べると良いと思います。

この時期になって、勉強にどう手を付けてよいかわからなくなりました。

もう手を広げるには時間がありませんので、これまで理解していることを再確認し、切り捨てるところを決めた方が良いと思います。合格するために。

二次試験対策関連のご案内

二次試験直前テイスティングセミナー追加募集のおしらせ。→こちらからどうぞ。
・「二次のテイスティングをなんとか乗り切るための必勝マニュアル」のご案内→こちらからどうぞ。
・大阪の方向けに「二次のリキュール類対策のフリーテイスティング会」のお知らせ→こちらからどうぞ。

にほんブログ村 酒ブログ ソムリエへ
合格を祈願して押してください!

スポンサードリンク


第118回 2016年度のシニア呼称のテイスティング報告と今年の対策

2016年度のシニア呼称のテイスティングを振り返ります。最初に昨年受験された方からの感想です。

シニア呼称を受験してきました。情報が少ない中、何か参考になる事があればと思い書いてみました。

・二次のテイスティングの感想、苦悩、歓喜
正直、どの点に注力すればよいのかわからないまま試験当日を迎えることになりました。

より多くのブドウ品種を経験すべきなのか、この講座で謳われている主要品種に集中すべきなのか。時間があれば両方やればいいですが、時間もありません。その前に、一次試験通貨に全く自信を持てなかったので、テイスティングの時間もそれほど取れませんでした。

そして、一次通過後の一ヵ月間も一人で自宅で何十とワインを開けるわけにいかず、結局じっくりテイスティング出来たのは20種類程。あと、選択肢のない完全記述制になるかもと思い、全て記述で書けるようにしなきゃと思い、また、日本酒も出るかもしれないから各県の主な酒米を覚えようとしたり、でも、どれも結局中途半端に。

加えて、多くの皆様が同じ経験をされたと思いますが、一次試験燃え尽き症候群でした。

一次試験に向けて、最後の1ヵ月間は本当に本当に必死に勉強したので、一次試験をパスした後は安堵と疲れで、ボーっとしてしまいました。

さらに、私のばかな点ですが、夕食前に紙コップに吐いて試飲はするものの、少しアルコールが揮発分で入ってしまうと「もう飲んじゃおうか~」となり、その夜は勉強もせずに寝てしまう事が多かったです。家族の手前、単に飲んでるだけみたいに見えてるのではと思うと肩身が狭かったです。 

・会場の雰囲気、レイアウト、この講座でお伝えしたところとの違い

京都のリーガロイヤルホテルに1時間前に到着しましたが、協会の方はとても親切で優しい物腰で少しリラックスする事が出来ました。会場は一般呼称の方と同じ部屋、細長い会議机が横に7、縦に8ほど。それが、横に7台位。で、7×2×8くらいでしょうか。

その後ろにシニア呼称受験者が7名、2人ずつ横並び。今年受験5+恐らく2次二度目トライの方が2名だったと思います。テイスティングの後、シニアは退場、一般呼称の方々は引き続き、論述だったから、後ろの方が都合が良かったからだと思います。

会場は、開始の10分前、50分に入場でしたので、それまでフロアの廊下で待っていました。廊下で座れるところは25人分ぐらいでしたので、残りの70人位は、廊下の両端にずらっと立っておられました。待っている間、教本を見る方、井上塾のリキュールリストを見る方、テイスティングコメント例の入ったシートを見る方、松岡さんのマニュアルを見る方、どこかのスクールの資料を見る方に分かれたと思います。

時々、会場に協会の方が出入りしていてちらっとグラスは見えますが、赤ワインがある、と見えた位で参考には出来ませんでした()

そして、50分にアナウンスと同時に会場の扉が開かれ、入りました。意図せずに、福娘的に会場に一番に入れました(笑)。そして、ワインは全て注がれていました。 

テイスティング開始して気づきましたが、今まで「カイロを持っていった」という話があったにもかかわらず、テイスティング開始時に既に、白ワインの適温になっていて焦りました。確かに室温20℃として、グラスに全く水滴がついておらず、ついていた形跡も見当たりませんでした。ですので、白は、テイスティング後半にはだらけてました。赤には適温でベストに感じました。

注がれる量に関しては、一般呼称の方はけっこうばらつきがありました。みなさん、続いて論述があるという事で、試飲されている量は少なめに感じました。会場の都合を考えると無理ですが、先に論述をさせて欲しい人も多いでしょうね。

机ですが、私は後半焦って、消しゴムを激しく使ってました。そうすると机がゆさゆさと揺れます。私は偶然一人で座れていたので、隣の方を気にする必要がありませんでしたが、隣の人がいたら、すごく気を使っただろうし、隣の人もすごい迷惑だったと思います。なので、そんな事も起こりうる、と頭の片隅に入れておくとストレスが軽減されるかもしれません。 

照明ですが、ちょっと焦りました。普段自宅はやや暗め、かつ、テイスティング勉強に行ったのも焼肉屋と(笑)ワインバーでしたので照明が普通~暗めです。ところが、ホテルの大広間の会場はシャンデリアが全開に輝いており、その下で見るとワインはどれもギラギラします。

これでは全て「超輝いている」です(笑)。

出された赤(マルベック)も、『明るい・中ぐらい・濃い』の中だったら『中ぐらい』に見えて、マルベックの可能性は外して考えてしまいました。もしかしたら、薄めの色調のマルベックだったのかもしれませんが。まあ、照明の違いもある、と思っておくと良いかと思います。

テイスティングコメントは一部だけ変更になっていました。(多分一般呼称も)

一番の変更は、香りの第一印象に『チャーミングな、華やかな』が入った点です。『品のある』ようなワインはどうしたらいいのか、『果実味の多い』ワインをどうしたらいいのか困りました。最後の項目の中のフレーヴァ―が無くなっていたのはいいことだと思います。ちょっと変だと、個人的に感じていましたので。

色調で二つ選ばないといけない時に困りました。黒くも紫も見えないと思った赤ワインを二つ選ばないといけないので、『ルビーとガーネット』の両方を選んだ私は、不適合性としてそこは両方アウトになるのでしょうか涙)。

それぞれのワインについては、シニア特有の品種しか出ませんでしたので、もしも参考になる事があるなら書かせて頂きます。

しかし、スタンダード+各国を代表するワインと思っていたら、アルザスのピノ・グリが出たのでもう、わからなくなりますね、次回から。ちなみに、大阪会場の友人が3番のマルベックがブショネだと言っていました。もしかしたら、全体ノーカウントになる可能性もあるのでしょうか。 

・この講座(セミナー、マニュアル等を含む)、私に対するご意見、お叱り等
このようなサイトがあった事で救われた人がとんでもない数がいると思いますので、ただただお礼を申し上げるしかないのですが、あえて考えると

イタリアのパーツの講義が料理と全てくっつけると少し分かりづらく感じました。(でも、こんなの私一人の意見ですので。。。)

あと、データが集まったら、テイスティングコメントを選択する数が昨年これぐらいの数だったとかあると参考になるかもしれません。 

でも、以前「何よりも大切なのは、教える内容ではなく、いかにモチベーションを維持させることが出来るかじゃないかと思います」、と教えてくださったように(忘れておられると思いますが)、松岡さんのそのキャラクター、叱咤激励のコメントが何よりの素晴らしさだと感じています。

もちろん、内容も練り練られたものだというのは、教育者のはしくれとして良く分かります。本当に、この内容をお忙しいお時間の中で作業されている事に、涙がでます。

以上、余り上手くない文章ですみませんが、少しでも参考になれば、と思います。

本当に、お世話になりました。

こんな思いを誰にもぶつけられないので、シニアソムリエのテイスティングに関して思ったことを書かせていただきます。

シニアソムリエ呼称で出題されたアイテムは、
『ハンター セミヨン 
2010
『アルザス ピノ・グリ 2014
『マルベック メンドーサ 
2014
でしたが、
あの(シニア呼称受験者受講必須といわれる)ソムリエ協会のフォローアップセミナーでこの辺りが試飲に出ていたのなら、本当に何とも言えない気持ちになります。私も出たかったのですが、少し高くてあきらめました。

ちなみに私は、『エデン リースリング』『グリュナーフェルトリナー』『サン・ジョセフ シラー』だったので、とほほ、です。

※ちなみにシニア呼称はヴィンテージ、生産国、生産地域(まで問われます)、ブドウ品種は選択肢がなく記述式です。

セミヨン 2010は完全に緑がかっている様に見えました。最初樽の香りと思い、シャルドネで始めましたが、口中がどうにも豊かで、残糖度とまでは言えない甘みがあって、あれは樽香でなくペトロールか、と考え直しましたが、用紙の選択肢にペトロールがありません(笑)。その後、アルザスにしましたが、アルザスにしてはシンプルな気がして、さらに温度が上がってきていて強さを感じました。なので、オーストラリアのリースリングにしました。

今思えば、ほんのり蜂蜜香がしたので、今から考えると、そこをどうするか考えるべきで、あれは、ペトロールでは無く、蜜蝋の香りだったのかもしれません。

二つ目は少しうすーく黄金がかっている、薄い黄色でした。香りは品がある感じだったので新しい選択肢の『華やかな』を選びましたが、『華やかな』の定義にあってるのか分からず、いちかばちかです。何となく最初に、つーんっと胡椒の香りがした感じがあったのと、前日に飲んだのに何となく似てる、という理由でグリュナーフェルトリナーにしました。口中とてもフルーティーで、ニュートラル品種にしてはいけないのですが、前日のグリュナーはとてもフルーティーだったのです。

3つ目の赤は、濃淡は中間、色合いも、オレンジも紫も感じませんでした。香りはスパイシーさ、スモーキーさを感じ、果実味もしっかりありました。果実の感じのノーズが好感を持てたので『チャーミングな』を選びましたが、このコメントは安ワイン用でしょうか?チャーミングの定義なんて、みんな違うだろ!と思ったりしました…。

味わいも大きくも激しくも無い。タンニンの収斂は感じるけど、緻密でも力強いでもない。ボリューミーでも肉厚でも無い。ストンと落ちる感じ。ピノタージュなど考えたけどもう少しスモーキーだと。スパイシーを頼りに考えたら、なんとなくオリーブの酸味を感じ始めてしまい、シラーに。オーストラリアも考えましたがそこまで色が濃くないので、ローヌに。で、高い物は出ないだろうと、サン・ジョセフ辺りを書いて。終わりかけにギリギリでやり直したのでもう、選択肢も見直し切れてません。

余りにスタンダードなワインなのでシニアだし、後から、チリのカリニャンとかあったかな、とか考えましたが、マルベックでしたね。世界選手権があったからでしょうか…。あれは、ヨーロッパ市場を見据えた、フルーティーなマルベックだったのでしょうか。分かりませんでした。 

リキュールは薄茶色、薬草香、アルコール感で、最初ベネディクティンと書きましたが、最後に飲んでみたら、甘みもあり、唯一自分でフルボトルを買って飲んだドランブイにしか思えず、他の可能性を考えずにドランブイと書きました。

帰りの廊下で、他の方が、ベネディクティンかな、と言っているのを聞いて落ち込みましたが、合ってて、何という運だ、とびっくり。

最後のリキュールは、無色透明、アルコール感+野焼きのようなスモーキー。選択肢のラムはもう少し丸みがあるし、ピスコはすっきりしてた気がするし、もうひとつは聞いた事無い選択肢だし、で、2週間前にワインバーで出たテキーラはもう少し穏やかで焦げ臭がありませんでしたが、はるか遠く昔、こんな香りがテキーラにあった気がして、加えて植物的な生臭さも感じ、あと、名前も聞いた事の無い選択肢にかけるのも嫌だったのでテキーラに。

すみません。誰か分かって頂ける方に話してすっきりしました(笑)。

シニアワインエキスパート試験の感想を送ります。

ボクのブログと重複する点があることは御了承ください。→以前にも紹介しましたこの方です。

1:変更点について
テイスティングコメントが多少変わりましたが、この位の変化なら対応は難しくありません。
ただ、その他酒類が選択ではなく『書け』に変わったのが、一番難易度があがりました。選択肢が大きなヒントだったという事です。今年以降のその他酒類は、自分の力で正解を『一本釣り』しなければいけません。消去法が使えない。知らなければアウト。もしかしたら、今後はその他酒類も『原語で書け』になるかもしれない、そう考えると、対策が一気 に大変になりました。例えば、『フランジェリコ』なんて、一度飲んでしまえば、絶対にわかる特徴的な飲み物ですが、原語で書けるか?と言われたら、今のボクは書けません…。

ワインに関しては若干の変更が有りました。年号、生産国、地方、アペラシオン、品種の5つが原語で要求されます。これは、以前もありましたから、一応対策していましたので、影響は小さかったですが、シニア呼称においては、対策のやり過ぎという事は無いという印象です。常に高いレベルを要求されても良い様に準備する、その心構えがシニアには必要な様です。

2:バリエーションを知る。
今回のテイスティングの赤ワイン、マルベックはボクが飲んだマルベックとは明らかに印象が違いました。マルベックと言えば黒ワイン。しかもアルゼンチンなら新世界らしく、全く透けないワインになりそうなものですが、今回のワインはある程度透明感があり、濃淡の選択肢を『やや濃い』にした記憶が有ります。そういうバリエーションも含めて、ワインを知っていくことがシニア試験には求められているのかなと思いました。単純にわかり易いワインは出してくれない。そんな中での勝負という事です。
→本当におっしゃる通りのレベルを求めているのかもしれませんが、日本にいるほとんどの有資格者がこのレベルに全く達していない現状で、このマルベックのようなワインを意図して出題したのであれば、やりすぎ、意味が無いとさえ思います。

3:絶対に当てなければいけない品種がある。
結果発表がまだだから書けることですが、落としてはいけない問題が出てきてしまうと思います。今回で言うと赤のサンジョベーゼ。配点にもよるでしょうが、記述でサンジョベーゼ、イタリア、と書け れば、他のワインやその他酒類で落とした問題を挽回できます。そして、正直、他に比べればわかり易かったです。一般呼称で出てもおかしくないワインは、絶対に落とせない問題になる、そんな気がしています。だから、シニア対策は、一般呼称の対策をちゃんとやった上での+αにするべきなのかなと思いました。

〇実際のワインの感想と選択肢
白1
セミヨンを飲んだ事はあって、いつもシャルドネと間違えました。今回もシャルドネと間違えました。でも、それで良いと思っています。いつもと同じように出来たと自分では解釈しています。非常に酸が強く、アルコール感はほどほど。なので、バランスを溌剌にして、そういうワインを選びました。自分の解答はシャブリでした。

白2
シュナン・ブランは経験不足。選択肢があれば考えたかも。余韻がなんか変で、このワインだけは正体不明でした。このワインはかなり点数落としたかも。自分の解答は甲州でした。なんか変とは思いながらも、ボクの引き出しにはこれしかなかった。
→このスティーンは思いっきり難しいですね。フランスのシュナン・ブランとは別物ですし。私のブラインドテイスティングの歴史で、スティーンと答えたことは一度もありません。ちなみに、セミヨン、マルベック、ピノ・グリは答えたことが、セミヨン以外は当たったこともあります。

赤3
マルベックは…。まさに有言実行とはこの事です。昨日のブログで『勝手に予想問題』を書いたのですが、その予想通りのマルベックでした。ただ、ボクが飲んだマルベックとは、似ても似つかないマルベックです。黒ワインと評されることもある、色が濃いことで有名なマルベックですが、今回のワインは、そこまでではない。向こう側が少しですが透けてます。予想をしておきながら、ボクの解答は仏シラーです。でも、この解答に後悔無し!
→いただいた報告を読む限り、おそらく誰もマルベックだとは思わなかったと思います。

赤4
サンジョベーゼ、これがもしかしたら一番簡単かも。ここを落とした人が、試験的に厳しいのかなと、個人的印象です。ただし、あの極限状態において、当てる方が難しいとは思います。1~3まではブドウ品種の正解率は10%以下と断言します。でも、4番だけは、多少上がる気がします。これだけは当てました。


ホワイト・ポート
ホワイトと言う割には褐色がかっていて、正直ホワイト・ポートは候補にすら上がりませんでした。
ここは選択肢が無い!『書け』です。非常に厳しいです。それでも、シニア受験生なら、4割程度正解しているのでは?ボクは残りの6割ですorz。
ボクの解答はピノー・デ・シャラントでした。似てますよ、本当に。飲み比べたら違うかもですが、あの色調で出されると、お手上げです。

最後にボクのガチ解答を載せときます。このブログは自分の間違いをも晒す。そういう所でガチ感を出してます。

注)試験後に『記憶を元』に書いたものなので、100%正確ではありません。その辺は御了承ください。

白ワイン1
「外観」
澄んだ、輝きのある、グリーンがかった、レモンイエロー
濃淡:淡い
粘性:やや軽い
印象:若い、軽い

「香り」
第一印象:しっかり、華やかな
青りんご、りんご、洋梨、炒ったアーモンド、すいかずら、貝殻、石灰、火打石、バター
印象:若々しい、ニュートラル

「味わい」
アタック:やや強い
甘み:まろやか
酸味:爽やか
苦味:穏やか
バランス:溌剌とした
アルコール:やや軽め
余韻:やや長い

評価:シンプル
温度:8~10
グラス:中庸
2013~2014(忘れた)
France
Bourgogne
Chablis
Chardonnay

白ワイン2
「外観」
澄んだ、輝きのある、グリーンがかった、レモンイエロー
濃淡:淡い
粘性:やや軽い
印象:若い、軽い

「香り」
第一印象:しっかり、複雑な
青りんご、りんご、すいかずら、アカシア、貝殻、石灰、丁子、パン・ドゥ・ミ
印象:若々しい、第1アロマが強い

「味わい」
アタック:やや軽い
甘み:まろやか
酸味:優しい
苦味:穏やか
バランス:フラットな
アルコール:やや軽め
余韻:やや長い

評価:シンプル
温度:8~10
グラス:中庸
2014
日本
山梨県
北杜市
甲州

赤ワイン1
「外観」
澄んだ、輝きのある、紫がかった、ガーネット
濃淡:やや濃い
粘性:やや強い
印象:若い、成熟度が高い

「香り」
第一印象:しっかり、凝縮感が有る
ブルーベリー、カシス、ブラックベリー、干しプラム、すみれ、針葉樹、
血液、肉、シナモン、ナツメグ、甘草、
印象:若々しい、第1アロマ

「味わい」
アタック:強い
甘み:豊かな
酸味:なめらかな
タンニン:力強い
バランス:骨格のしっかりした
アルコール:やや強め
余韻:やや長い

評価:成熟度が高く、豊か
17~20℃
グラス:中庸
デカンタ:必要なし
2013(?)
France
Cotes du Rhone
Cornas
Syrah

赤ワイン2
「外観」
澄んだ、輝きのある、オレンジがかった、ルビー
濃淡:明るい
粘性:やや強い
印象:若い、成熟度が高い

「香り」
第一印象:しっかり、複雑な
ブルーベリー、カシス、干しプラム、土、すみれ、牡丹、血液、肉、なめし皮
ナツメグ、甘草
印象:若々しい、第1アロマ

「味わい」
アタック:強い
甘み:豊かな
酸味:なめらかな
タンニン:力強い
バランス:骨格のしっかりした
アルコール:やや強め
余韻:やや長い

評価:成熟度が高く、豊か
17~20℃
グラス:中庸
デカンタ:必要なし
2011~2012(忘れた)
Italy
Toscana
Chianti
Sangiovese

その他酒類
ピノー・デ・シャラント

以上になります。長文で申し訳ありません。適当に抜粋して使ってください。結果発表後に、結果を受けてまた連絡させていただきます。
→もちろん、合格されました。祝!

一次よりは自信があるんです(合格という確信ではないですが)。なぜなら、スタート地点が一緒だから。『フォローアップセミナー』というかさ上げが無いので、一次試験の点数の持ち越しが無い限りは、何とかなると思っています。

シニア呼称のテイスティング対策について

2016年度のマルベックは”らしくない”ことに多くの受験者が驚かされたようです。ハンター・セミヨン、ピノ・グリ、シュナン・ブランはシニア呼称であれば想定内と言えるのかもしれませんが、全てのブドウ品種を当てることは不可能でしょう。

これまでで一番”ひどい”と思った出題が、2015年度のフィアーノです。選択肢なしでブドウ品種を正解した方がいたのだろうかと思ってしまいます。それほど特徴的なブドウでもありませんし、なによりもまさか出題されると思っていないでしょうから、たとえどこかで”フィアーノ”かなと頭をよぎっても、答えるには相当の勇気が必要です。

シニア呼称のテイスティングはブドウ品種を当てるということよりも、誰もが想定していないであろうブドウ品種、これまでに出題されていない試験的にマイナー品種をどのように感じ、テイスティングコメントに落とし込めるのか、そこを見てみようという意図も含まれているのではと思うことです。

ブドウ品種に関してはどこまで手を広げるかは悩むところですが、一般呼称レベルのブドウ品種はもうある程度大丈夫という方は、各国を代表するブドウ品種、例えばオーストリアのグリューナー・フェルトリーナー、南アフリカのスティーン、イタリアのアリアーニコ、ネロ・ダーヴォラなどは意識しておいた方が良いかもしれません。もちろん、これまでに一般呼称やシニア呼称で出題されたジンファンデルやカベルネ・フラン、モスカート等も視野に入ってくるでしょう。

ただ、2015年のフィアーノもカルメネーレも協会発表の模範テイスティングコメントを見ましたが(2016年は発表がありませんでした)、ブドウ品種は外してもブドウ品種の系統、ワインの強弱さえ間違えなければ、テイスティングコメントはそんなに変わりませんので、ブドウ品種をそれほど意識しないという作戦もありだと思います。

あと、10日しかありませんから、手を広げすぎず、ピンポイントで狙ってみるのもシニア呼称なら面白いと思います。

何かございましたらこちらまで

koza★majime2.com 松岡 正浩

 スポンサードリンク

 - ●シニア呼称対策について