第68回 スペインワインまとめ

   

二年前の今頃、以前の職場和歌山「オテル・ド・ヨシノ」をあがりました。←今回も思い出に浸る時間なので、しかも長いので、飛ばして先を急いでください!

二年弱という短い間でしたが和歌山のレストランでの経験は素晴らしいものでした。
「接客サービスにおいて、私がこれまで培ってきたことが間違っていなかったと思えたこと」
「接客サービスにおいて、これまでの私に無かった新しい視点を持てたこと」

この二つの点で大いに得るものがあったからです。なによりも久しぶりの日本の職場、フランス料理店であったことも私には刺激的で、レストランサービスについて改めて考える時間・環境であったことがとてもよかったと思っています。→私は2010年までフランスおりましたが、大きく体調を崩して帰国。その後まる3年間の療養生活を経て、2013年和歌山のお店に最初はリハビリのつもりで入りました。

サービスマンとして
「自分の店の料理を心から美味しいと思えること、料理人を心から信頼していること」
この心持ちでお客様に接することが何よりも大切だということを確信しました。

そして、サービスマンのリズム・空気がお客様と良い関係を築き、快適な空間を提供することにつながるレストラン、私がこのようなお店で楽しく仕事ができることを再認識しました。また、日本でちゃんと働けることもわかりました。笑
←私はかなり偏った人間で、一人前にできないことが多々ありますし、興味のあることと無いことの差がとっても激しいので、向き不向きがはっきりしています。それでも、とにかく食べること・飲むことが大好きなので、フランス料理店・ビストロで食べた経験値はおそらくサービスマンとしてはトップクラスだと思っています。その食べ続けた、飲み続けた経験を今回仕事に生かすことができたのではないかと思うわけです。

今和歌山の思い出に浸りながらこちらを書いているのですが、四年前、私が東京でも、大阪でもなく和歌山で働こうと思った理由はただ一つ、和歌山オテル・ド・ヨシノの料理長・手島純也が同世代ナンバーワンのフランス料理の料理人であると私が思っていたからです。→和歌山のお店は吉野建の名前を冠していますが、今や完全に手島の料理です。

現在、本国フランスの飲食業界では多くの日本人料理人が働いております。日本人料理人がいなくなるとフランスのレストラン業界全体がまわらなくなるといわれ、パリでは日本人のいない飲食店を探す方が難しいという現状です。その中には給料ももらえない研修中の人からトップまで上り詰めた人までさまざまです。

私は約7年のフランス滞在で数多くの料理人に出会いました。中には本場フランスミシュランで★を獲得した人も数人います。その中でも手島は群を抜いておりました。当時の周りの料理人からも”手島はデキル”と認識されており、時代が時代であったなら手島がフランスで店を構えることはもちろん、フランスミシュラン二つ星レベルに至ってもおかしくはないとすら私は思っておりました。

そして、まさか働くことになるとはこれっぽちも思わなかった2009年夏に私がお客として和歌山オテル・ド・ヨシノで食べた手島の魚料理のみのコースはフランスの三ツ星レストランを含む私の人生のベストディナー五指に入りました。←あと四つは機会があれば。

この時に確信しました。彼が同世代ナンバーワンの料理人だと。

彼にフランスで出会えたこと、その後和歌山のお店で一緒に働けたことはとても幸せでした。

料理長・手島に関して少しだけお話しさせていただくと、彼は今流行りではない”クラシックなフランス料理”を本気で突き詰めようとしている数少ない料理人です。

こちらは数年前の専門料理ですが、この錚々たる料理人たちの中に、和歌山の手島が並んでいます。
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下のところだけを抜粋。この回に登場する料理人の名前がズラリ。
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 左上から
・フランス料理界の重鎮お二人 ”コート・ドール”の斉須シェフと”北島亭”の北島シェフ
・レフェルヴェソンスの生江シェフと和歌山の手島シェフ
・フランスミシュラン三ツ星”アストランス”のパスカル・バルボと日本人初のフランスミシュラン二つ星シェフ・”パッサージュ53”の佐藤シェフ
・東京ミシュラン二つ星、三ツ星和食のお二人 ”龍吟”の山本氏と”小十”の奥田氏
・元”ハウステンボス・ホテルヨーロッパ”総料理長上柿元シェフと”ル・ブルギニオン”の菊池シェフ
・京都”菊乃井”の村田氏と銀座”久兵衛”今田氏
・”ランベリー”岸本シェフ
など
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「僕はフランスの国旗が立った料理を作っていきたい」by手島純也

サービスマンとして、本気でフランス料理を突き詰めようと挑戦し続ける料理人と共に働く事、自分自身が心から美味しいと思える料理を提供できることは本当に幸せです。また、私自身がフランス料理に関して世界基準で位置づけできるだけの経験を持ち得たこと、そして手島の料理が世界レベルで見てもパリの三つ星に勝るとも劣らない料理であると信じられたことが和歌山での私のサービスの根本でした。

私にとってある意味サービスマン人生のスタートであり、地獄であった東京時代を乗り越えたからこそ現在があります。←この話はまたいつか…。そして、まだまだ至らぬところが多々あるのですが、それでも自分の仕事に自信と誇りを持てるところまでなんとかたどり着きつつあるのかなと思えるようになれたところが和歌山でした。

残念ながらパリに戻ることを決意したため、和歌山を上がりましたが、本当はもう少し和歌山で手島と共に仕事をしたかったと思っています。苦渋の選択でしたがこれもまた人生なのでしょう。

結局パリに戻ることは叶わなかったのですが。

試験に全く関係のない話ですが、またいつか続きを話すかも…。

※表紙はリオハのTempranilloの畑です。

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第68回 スペインワインまとめ

スペインワインについてまとめます。

G スペインワインとブドウ

赤ワインのイメージが強いのですが、白ワインが生産量の約半分を占めます。La Manchaで大量の白が造られているからです。シェリーなどの酒精強化ワインが有名ですが、生産量は全体の数%に過ぎません。→スティルワインは8割弱です。

これだけは!
・ブドウ別生産量ベスト3を白・黒ブドウ別に教本で確認してください。
 白ブドウ:アイレン → マカベオ(ビウラ) → ベルデホ
黒ブドウ:テンプラニーリョ → ボバル → ガルナッチャ・ティンタ

・シノニムは非常に重要です。
→教本、参考書に出ているものはしっかり覚えてください。特にテンプラニーリョは地域によって呼び名が変ります。

下記はすべてテンプラニーリョの別名ですが、どの地方の呼び名かわかりますか?

1. Tinto Fino
2. Cencibel
3. Tinto de Madorid
4. Tinto del Pais
5. Tinta de Toro
6. Ull de Llebre

またカリニェナ=マスエロ=カリニャンモナストレル=ムールヴェードルなども要注意です。

H スペインワインの歴史

紀元前1100年ころカディスに到着したフェニキア人によってワイン造りが伝えられます。→シェリーの産地はカディス県にあります。
・711年 イスラム系のムーア人による支配のためワイン造りが停滞します。→シェリーという名称の由来
・1492年 キリスト教徒によるレコンキ
スタ(国土回復運動)が成就し、さらにこの時期に大航海時代が始まりワイン造りは活気を取り戻しました。
・19世紀後半のフィロキセラの害によってフランスからの移住者がスペイン北部に移住しワイン造りに従事したことにより、ワイン造りの技術革新がなされました。
1926年 リオハ原産地呼称統制委員会を設立

1933年 ワイン法がフランス(1935年)より早く施行される。→ワイン法制定は1932年

I スペインのワイン法

●DOPの中にいくつかのカテゴリーがあります。

VC、DO(現在67)、DOCa(現在2:リオハとプリオラート)、V.P.(現在14:Vinos de Pagoの略、単一ブドウ畑限定ワイン)

●熟成規定の表示は覚えなくてはいけないようですが、私は下記しか覚えませんでした。
・ノーブレ、クリアンサの白・ロゼ=18ヶ月
アニェホ(Anejo)、レセルバの白・ロゼ24ヶ月
ヴィエホ(Viejo)=36ヶ月
・クリアンサ、レセルバ、グランレセルバの赤の熟成期間が順に二年、三年、五年であること。
→クリアンサ(2)+レセルバ(3)=グランレセルバ(5)

さらに、クリアンサ、レセルバ、グランレセルバの赤の樽熟成期間はおおよそ上記の1/3であること。
→順番に6ヶ月、12ヶ月、18ヶ月ですが、まぁ1/3くらいでしょ。覚えられる人はちゃんと覚えた方がいいんですよ。もちろん。

ここは出るならやっぱり赤ワインについてだと思います。

【過去問】で確認です!

ソムリエ試験 過去問

【過去問 2016】
紀元前 1000 年頃、ヘレスにブドウ栽培を伝えた人種を 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. ギリシャ人
2. アラブ人
3. フェニキア人
4. ローマ人

【過去問 2016】
スペインワインの熟成期間について、「Viejo」の最低熟成期間を 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. 12 ヵ月
2. 24 ヵ月
3. 36 ヵ月
4. 48 ヵ月

【過去問 2016】

スペインで最も多く栽培されている黒ブドウ品種を 1 つ選び、解答欄にマークしてください

1. Garnacha Tinta
2. Bobal
3. Tempranillo
4. Merlot

【過去問 2016】
スペインにおいて、「単一ブドウ畑限定ワイン」を意味するものを 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. V.C.
2. V.P.
3. D.O.
4. D.O.Ca.

【過去問】
スペインで黒ブドウ品種の栽培面積が第 2 位で、南東部の地中海沿岸のバレンシア州で主に栽培されているブドウ品種名を 1 つ選んでください。

1. Bobal
2. Tempranillo
3. Garnacha Tinta
4. Monastrell

【過去問】
スペインで原産地呼称制度ができ、ワイン法が発効された年を1つ選んでください。

1. 1920 年
2. 1926 年
3. 1933 年
4. 1970 年

【過去問】
スペインの D.O.P.赤ワインの熟成規定で、レセルバ(Reserva)の表示に必要な最低熟成期間を 1 つ選んでください。

1. 12 カ月
2. 18 カ月
3. 24 カ月
4. 36 カ月

【解説】
ねっ、覚えた通りでしょ。

【過去問】
スペインのワイン用ブドウ品種の中から最も栽培面積が大きいものを 1 つ選んでください。

1. Garnacha Tinta
2. Verdejo
3. Airen
4. Bobal

【過去問】
スペインの D.O.P. 赤ワイン熟成規定で、クリアンサ(Crianza)の表示に必要な最低熟成期間を 1 つ選んでください。

1. 6 カ月
2. 12 カ月
3. 24 カ月
4. 48 カ月

【過去問】

次のスペインの記述について正しい場合は 1 を、誤っている場合は 2 を選んでください。

「18 世紀後半、フィロキセラの害で畑を失ったフランス人たちがリオハやスペイン北部にやってきてワイン造りに従事した」

1. 正

2. 誤

【過去問】

スペインの Gran Reserva の赤ワインは、最低 60 ヶ月の熟成のうち、最低何ヶ月の樽熟成が必要か 1 つ選んでください。

1. 6 ヶ月
2. 12 ヶ月
3. 18 ヶ月

4. 24 ヶ月

【解説】

おおよそ1/3ですから、60 ヶ月の三分の一は…。

【過去問】

スペインで最も栽培面積の広いワイン用ぶどう品種を1つ選んでください。

1. テンプラニーリョ
2. アイレン
3. ボバル

4. マカベオ

【過去問】

次の1~4の中からスペインワインの品質分類である、デノミナシオン・デ・オリヘンの正しい原語を1 つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Denomination de Origin

2. Denomminacion de Origen
3. Denominesion de Origan
4. Denominacion de Origen

【解説】

正しく書ける必要はありませんが、選べるように確認しておきましょう。

【過去問】
次の1~4の中からスペインの黒ぶどう品種を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Alvarelhao
2. Jaen
3. Carinena
4. Mandilaria

【過去問】
次の中からスペインの赤ワインについてReservaの規定に該当するものを 1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. 樽熟成 12ヶ月以下
2. 樽および瓶内にて24ヶ月以上熟成、うち6ヶ月以上樽熟成
3. 樽および瓶内にて36ヶ月以上熟成、うち12ヶ月以上樽熟成
4. 24ヶ月以上樽熟成の後、36ヶ月以上瓶熟

【解説】
クリアンサ、レセルバ、グランレセルバの赤は二年、三年、五年の順ですから。

【過去問】
次の中からスペインの赤ワイン用ぶどう品種Tempranilloの別名として誤っているものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Tinto Fino
2. Cencibel
3. Mazuero
4. Ull de Liebre

【過去問】
次のスペインのワイン法の歴史に関する記述の中から誤っているものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. 原産地保護の目的で活動を始めたのは、リオハ地方が最初で 1926 年にリオハ原産地呼称統制委員会を設立した。

2. リオハ原産地統制委員会を規範に、各地で原産地呼称統制委員会が立ち上げられ、それらを統轄する国の「ワイン法」が制定されたのは 1935 年である。
3. 1970 年にワイン法が新しく整備され「ぶどう園、ワインおよびアルコール飲料に関する法」が施行された。
4. 1986 年に EU 加盟後、大幅にワイン法が改正されたのは 2003 年である。

【解説】
おそらく解答として2.が求められているのだと思います。4.はEUではなくこの当時はECなので、正解は2.と4.ということになります。
1.と3.の選択肢は正しく、2.は1932年、4.もECに直せば正しいということになります。正しく直した選択肢をよく読んでおいてください。

【過去問】

次の記述について正しい場合は1を、誤っている場合は2を選んでください。

「スペインにぶどう栽培が伝わったのは、紀元前1100年頃のことで、フェニキア人が大西洋岸の町、現在のカディスに到達し、内陸のヘレス地域や地中海沿岸地域でワイン造りをし、交易に使った。」

1. 正    2. 誤

【過去問】
次の記述について正しい場合は1を、誤っている場合は2を選んでください。

「スペインで最も多く栽培されている黒ぶどう品種はTempranilloであり、Tinto FinoまたはCencibelとも呼ばれる。」

1. 正    2. 誤

【過去問】
次のスペインワインに関する記述の中から正しいものを1つ選んでください。

1. シェリーは英語名でその語源は711年から1264年まで この地域を支配していたアラブ人たちが現在のヘレスにつけた名前、シェリシュにある。
2. スペインワインの熟成規定で、Crianzaの表示が認められている赤ワインは最低36ヶ月の熟成を経ており、うち12ヶ月は樽熟成が必要である。
3. Riojaは首都マドリードから西北に約50キロに位置しているワイン産地である。
4. スペインは赤ワインの生産国のイメージが強いが、白ワインの生産量が約60%に及ぶ。

【過去問】
次の中からスペイン独自のワイン熟成規定において、Nobleの説明として正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. 600L以下のオーク樽か、または瓶で、最低18ヶ月熟成させたもの。
2. 1,000L以下のオーク樽か、または瓶で、最低18ヶ月熟成させたもの。
3. 600L以下のオーク樽か、または瓶で、最低24ヶ月熟成させたもの。
4. 1,000L以下のオーク樽か、または瓶で、最低24ヶ月熟成させたもの。

【解説】

ノーブレ、クリアンサ白=18ヶ月、アニェホ、レセルバ白=24ヶ月でしたよね。

【過去問】
次のスペインワインに関する記述の中から正しいものを1つ選んでください。

1. スペインでは、スティルワインよりフォーティファイド・ワインの方が生産量が多い。

2. Vinedos de Espanaとは、2006年に安価な輸入ワインと区別するために造られた新しいカテゴリーである。
3. 現在スペインでD.O.Ca.ワインに認定されているのはRiojaだけである。
4. Ribera del Dueroでは赤、白、ロゼ、3つのタイプのD.O.ワインが生産されている。

【解説】
正解は2.ですが、その他の選択肢が間違っていることがわかりますか?基本事項ですよ。

【過去問】
スペインで最も栽培面積の広いワイン用黒ぶどう品種を1つ選んでください。

1. Garnacha Tinta
2. Airen
3. Tempranillo
4. Macabeo

【過去問】
次の中からスペイン固有のぶどう品種で、スペインで最も栽培面積が大きいぶどう品種を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Garnacha Tinta
2. Parellada
3. Airen
4. Tempranillo

これでスペインも終わりです。問題ありませんね。この勢いでポルトガルまで一気にやってしまいます。

何かございましたらこちらまで

koza★majime2.com 松岡 正浩

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