第139回 三次試験を明日に控えて

   

山の木々の色合いが黄や赤に変わりつつある秋らしい気持ちの良い季節となりました。

ソムリエ呼称の方は明日三次試験に挑みます。戦いに挑む皆さんに最後の激励です。

その前にいただいたコメントを。

三次試験対策の「澱」の話で、まさにそうでしたという体験を数日前にしたので報告します。

2次の合格通知が届き、同僚が「じゃぁ、お祝いに赤持ってくねー♪」なんて言ってくれたので、さぞかし意地悪なブラインドテイスティング的なワインかなと思ってました。

自分は終業後にいつも仲間4人で外(広場)で飲んでから帰ります。しかもプラコップで。2次試験の前日も仲間が協力して様々なワインを持ち寄ってくれたので良い対策になりました。本当に感謝です。

話がそれましたが、そのお祝いのワインは
「シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン 1965」
その方が20代の頃に購入し、ずっと保管してきたバースデーヴィンテージ…。
いやいや広場でプラコップで飲むワインじゃないでしょー。って雰囲気になったのですが、飲むタイミングがわからなくなったから、そして良い機会だからとおっしゃり開けることに。用意していてくたらしく、5日ほど店のセラーに立てて静置しておいたとのこと。

抜栓は最後8mmぐらいでコルクが折れるもなんとか無事に終了。←古酒はかなりの確率でこのくらい折れます。折れるというか、コルクが液面等に接しているためにその部分だけが劣化して脆くなってしまうんですね。この数ミリを落とさず抜くことが古酒抜栓の一つの技術です。少し吹いていたので状態が心配。でも、なんとか生きていました!みんなで素晴らしいワインをプラコップで楽しみました。

そこで問題の「澱」です。

53年経過したメドックの一流ワイン。←違います。グラーヴです。まだAOC ペサック・レオニャンは存在しません。それでも澱は僅か「2cm以下」です!

とても良い経験でしたし、松岡先生のおっしゃる通り、澱なんてそんな程度しかないということを、改めて体感できました。

P.S.
先生もさすがに外でプラコップでグランヴァンを飲んだことはないでしょ~(笑)←ありません。私なら、なんとかグラスで飲める環境を考えます。ラ・ミッションの50年ほど過ぎたオフ・ヴィンテージは本当に素晴らしいです。そして、私は五大シャトーよりも圧倒的にラ・ミッションが好きです。

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第139回 三次試験を明日に控えて

ソムリエ呼称三次受験の方へ
しっかり練習できましたか?練習したうちの9割いや、7割くらいできれば問題なく合格です。このソムリエ実技は「基本、通してあげよう」というスタンスです。気楽にとは言いませんが、少々失敗しても全く問題ありません。

以前にも申し上げましたが、試験官は一目見ると日常的にレストランやバーで抜栓しているかどうかがわかるんです。慣れていない人は”バレちゃう”んですから、開き直ってできることをしっかりやる、そして結果7割くらいを目指しましょう。誰もが緊張し、いつもの力を発揮できないものです。

そして、本当に大丈夫です。実技だけでダメな人はほとんどいません。”最後までやり通せば大丈夫”とご自身に言い聞かせて、しっかり頑張ってください。

それでも、最後にもう一度実技対策をまとめます。

ソムリエ実技で最も大切なポイントはワインに澱があるかどうかを悩むことではなく、澱があるかどうかはレストランに勤めるものとして事前に知っているという”想定”で(どちらの理由にするかを決めて)、お客様にデキャンタージュの理由を説明することにあります。→2015年のように”澱のある想定で”と言われた方がやりやすいかもしれませんね。

実際の(実技に使われる)ワインには澱なんてないんですから、若いワインで澱がない想定ならその方向でサービスを続けることが正しいんです。

何度も言いますが、一番ダメなのは若いワインで澱がないのにボトルにワインを残してしまうことです。また、迷ってしまうこといけません。ただ、若いワインを開かせるつもりでデキャンタージュしてみると”澱があった”ということはままあります。そのときはその旨をお客様に伝えればよいだけですが、実技にそこまでのリアルを求めなくてもよいでしょう。

結局、どちらかに決めて、若いワイン(2018年度であれば例えば2009年以降など)なら澱がないことにして全て移し替える。澱がある想定ならほんの少し残す。これでいいんです。

そして、誰もがものすごく思いっきり緊張します。ちょっとだけ残す自信の無い人は、全てのワインを移し替える方が私のようにたくさん残し過ぎて失敗した~というリスクがなくなりますし、なによりも残す量の微調整しなくて済むので時間の短縮になります。

ですから、若いワイン(何年まで若いかは自分で決めていいです。決められない人は2009年までは若い事にしましょう!)であれば”ワインを開かせるため”のデキャンタージュをお勧めしているんです。

10年以内のワインの澱なんて、もちろんワインによりますが、そんなにありません。あってもまだかなり細かいことが多いですし、ちゃんと保管・管理していれば、デキャンタージュしてボトル残したとしても数ミリにおさまりす。→実際にレストランであればそれ以上残しているソムリエは失格です。

※ ちゃんと保管・管理とは…
ごくごく当たり前の事を書きますが、配送されてきたワインはしばらく立てておき(最低数週間)、沈殿させるべきものはボトル底に落としておく。そして寝かせて保存するのであれば底にたまったものを舞い上がらせないように気をつけて本当にゆっくりと気を遣って寝かせる。注文を受けお客様にお持ちするときはパニエにこれまた細心の注意を払いながらそっと入れて静かにお持ちする。
ということ。

実技試験に挑む為の心構え
間違いなく緊張しますから、その上でどこまでできるのかをイメージしておく。
小さなミスは受け入れる。ミスしたことを引きずってペースを乱さない。
周りの受験者の言動・ペースに惑わされず自分のリズム・イメージで実技を最後までやり通す。
→正直、”ボトルを落として割ってしまい、実技続行不可能”くらいのミスをしなければどうやっても合格です。何か手順を忘れようと、多少こぼそうと、ボトルにワインを残しすぎようと、そんなことは多少の減点で、合否には全く影響ありません。

また、一次試験、二次試験の前日にもお伝えしましたが、今日一日くらい寝られなくても何も問題ありません。当日、緊張でそれどころではないでしょうから。眠れない方、イメージトレーニングで最後の仕上げをしましょう。

堂々と戦ってきてください!あなたなら絶対大丈夫ですから!

皆さんの健闘を心よりお祈りいたします。

松岡 正浩

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