第112回 テイスティングに関する質問にお答えしました 1

   

最初に、試験対策とは全く関係がありませんが、ワイン会のお知らせです。

【QEDクラブワイン会のお知らせ】

~Q.E.D.CLUBオープン以前(1990年)からこの地のセラーに眠っていたボルドーの古酒達〜

前回はペトリュス 1947年、本当に伝説というものが存在することを改めて証明してくれた素晴らしい会となりました。そして、第四回のご案内です。→本当に素晴らしかったので、そのテイスティングコメントを後日こちらにアップします。

日時:9月26日(水)19時スタート
場所:恵比寿「QEDクラブ」
TEL:03-3711-0006
http://www.qed.co.jp/restaurant/reserve/
会費:168,000円(税サ込)
定員:10名様

予定アイテム
・シャンパーニュ
・白ワイン
・ムートン1970
・ムートン1963
・ペトリュス1951
・ディケム1928
・ディケム1921

今回のメインはシャトー・ディケムの1921年と1928年です。

R・パーカー氏もワインスペクテイター紙も下記のように申しております。

ボルドー第4版より
ーーー
20世紀で最も深遠な、飲み頃になったディケムは間違いなく1921年(2度別々の機会、最も最近では1996年9月に100点)と1937年(1980年代後半の3度別々機会に96点から99点)である。私は幸運にもこの2つのヴィンテージの後にも数多くの卓越したディケムを飲んだが、率直に言って、1937年や1921年に対抗できるものはなかった。私の好みは、好きな順に1928年(1991年4月に97点)、1959年(1980年代後半の3度の機会に94点?、96点)、1945年(1995年10月に91点)となる。
ーーー

Wine Spectatorが1999年1月に発表した「Wines of the Century(20世紀を代表するワイン)」の一本に選ばれたシャトー・ディケム1921年について下記に記載がございます。
http://wine-bzr.com/topic/column/10221/

※1921年のシャトー・ディケムは1990年にリコルクされたような刻印があります。

私の人生最高のソーテルヌは、シャトー・スデュイロー1967年なのですが、その時の私の感想が以下になります。→この講座ではソーテルヌの時にお伝えしました。

〜〜〜
香りは白や黄色のさまざまな花びらと栗と蜂蜜、青いフレッシュハーブを煮詰めて、その後乾燥させた強い直線的な甘さが長い長い時間をかけてゆっくりと華麗にゆるやかに絡み合い溶け込んでいるイメージ。そして、奥の方から、突き抜けるようなミネラル感が私たち狙い撃ちしてきます。
この液体がグラスに舞い降りてからしばらくして、今度はその甘美な香りが宙を舞いながら私たちを優しく包み込み空間を完全に占拠しました。
味わいもホロホロと崩れかけた心地良い甘さ、溶け込んだ酸とミネラルが口いっぱいに広がり、これでもかというくらい長い余韻が続きます。
このほぐれて解放された甘さとミネラルが強烈な存在感でありながら、ワインとして完全なバランスを保っていました。
ギュッと詰まったものが、宙を舞うかのごとく解放された時の甘美な香りこそが、緻密に構成された甘味・旨みがホロホロっと崩れて口の中に広がることこそが、甘口ワイン、ソーテルヌの真の醍醐味であると理解した瞬間でした。
〜〜〜

ソーテルヌが解放されるとはこのような状態なのだと感動したものですが、イケムがこの状態まで達すれば、どんな素晴らしい空間が目の前に現れるのであろうかと、想像せずにはいられません。

今回、どの境地を見せてくれるのか開けてみないとわかりませんが、これまでムートン1945、ペトリュス1947と伝説のワインを伝説以上の感動をもって味わうことができました。今回も期待出来ると信じております。

その他、今回のアイテムはボルドー当たり年、非常に評価の高いムートン1970年、ムートンはもう一本1963年、ペトリュスは1951年を提供予定です。
1963年、1951年はともにオフヴィンテージですが、このQEDクラブでずっと眠っていたものです。これまでの会で状態の良さは確認済みです。
また、何と言ってもペトリュスは硬く開かないわけで、オフヴィンテージの方が解放されている可能性が大だと考えます。

興味をお持ちいただいた方は下記までご連絡くださいませ。

当日、私、松岡が抜栓・サービスを担当いたします。

恵比寿「QEDクラブ」
TEL 03-3711-0006
http://www.qed.co.jp/restaurant/reserve/

ご確認事項
今回提供予定のワインはQ.E.D.CLUBのセラーにおいて、長年静かに丁寧に寝かせておいた非常に希少なワインです。しかし、在庫が限られているため、ブショネ等の劣化時の交換対応が難しいことを事前にお伝えしなくてはなりません。
これまで万全の状態で管理してきたとはいえ、古酒ですから状態に関しては開けてみないとわからないことも多く、全てのワインが完全な状態ではないかもしれません。また、ブショネに関しては対応させていただきますが、在庫事情により同じヴィンテージで対応することができません。代替ワインとして近いヴィンテージ(クラス)のペトリュス/ムートン/イケムを準備いたします。この点についてご承知いただくための上記の会費設定で、本来であればこの価格ではお出しできないワインのラインナップであることをご理解いただければ幸いです。

よろしくお願いいたします。

松岡

※表紙はタンクにそのまま放り込まれたばかりのガメイ。maceration carbonique
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第112回 テイスティングに関する質問にお答えしました 1

さて、これまでににいただいたテイスティングに関する【質問】とその【返答】集、その1です。

【質問】

頭では各ブドウ品種の違いを理解しているつもりなのですが、いざブラインドで目の前にワインが並ぶと全くわからなくなります。

【返答】
特にテイスティングを始めて間もない頃はうまくいかないものだと思います。

そして、私はもう20年この世界にいますが、未だにブラインドテイスティングで「なんじゃこれはー!」と叫びたくなるワインにたくさん出会います。何度もお伝えしていますが、いくら努力しようとも全てのワインを利きわけることは絶対に出来ません

ブラインドテイスティングに強くなるには、各ブドウ品種の特徴を理解していることに加えて、ワインに対する基準(ものさし)を持ち、頭の中にブドウ品種を選り分ける為のフローチャートがあって、それらを使いこなせることが必須です。

ただ、ソムリエ試験的に考えるとそこまでは難しくありません。ある程度出題されるブドウ品種が決まっている上に、試験である以上、ある一定のパターンがあるからです。

例えば、白ワインですと溌剌系なのか、華やか系なのか、またはシンプルでそれほど主張しないタイプなのか。赤ワインは赤い果実系なのか黒いのか、外観と香りの強弱は、酸とアルコールのボリューム感はどうなのか。それらのレベルはどの段階なのか。←このレベルというのが”ものさし”ですね。
この判断を大きく間違えなければ、ほぼ大丈夫です。

以前お伝えした、
このあたりの内容を自分なりに落とし込んで、パターン化できれば最高です。

また、この時期のテイスティング対策についてでお伝えした酸とアルコールのボリューム感の強弱を自分の”ものさし”で感じ取れるようになると少なくともタイプ分けで完全にとは言いませんが、大きく外すことが少なくなります。→何度も言いますが、100%は絶対にありません。

ただ、今は残りの時間の中でなんとか合格しなければなりません。ブドウ品種が当たらなくてもいいんです。

出題されたワインのブドウ品種をタイプ別に分類する。そして、外観から香り、味わいの強弱を見極めて、冷涼地域(フランス産、ドイツ)なのか温暖地域(新世界)なのか、ここを間違えない。

三アイテム出題されたうちの二つ、四アイテム出題されたうちのできれば三つ、それらのブドウ品種のタイプ分けプラス生産国(冷涼地域か温暖地域かまで)を外さなければ、あとはテイスティングコメント適切に選んで間違いなく合格です。

経験と言ってしまえばそれまでですが、現状で皆さんができる分析を繰り返し、微調整しながら”ものさし”を作っていきましょう。そして、ブドウ品種についてあれこれ思い悩んでいるうちにある程度パターン化されれば万々歳です。

そして、完璧を求めないことです。毎回100%全てわかる人はいません。ブドウ品種が当たらなくともタイプ分けさえしっかりできるようになれば、コメントはそれなりに似通っていたりしますから得点につながります。

【質問】

メルロの特徴がいまいちわかりません。特に新世界のものが混ざってくるともうお手上げです。

【返答】

ある意味、その特徴のなさがメルロと言ってもいいのかもしれません。そして、過去にフランス、オーストラリア、日本と三カ国のものが出題されておりなかなか厄介です。

ですから、メルロは考えずにテイスティングを進めましょう。(自信のある人は)特に新世界であればカベルネ・ソーヴィニヨン、シラーズなどの黒くて濃い系との対比になると思うのですが、どう考えてもそれらの品種ではない場合に初めてメルロを検討するんです。過去の試験にはそれほど出題されていないのですから。

自信のない人はメルロを捨てましょう。メルロは考えない。特に新世界になるとカベルネとシラーの違いを判断するのさえ難しいのにメルロなんて。とにかく黒くて濃い系はシラーかカベルネです。ここで悩みすぎて他のアイテムに影響がでるようであれば捨てたほうがいいです。

それでも、メルロらしさってどんな感じかというと、
・カベルネのような鋭角な青さ、緑のハーブ、針葉樹っぽさが柔らかい→ポムロールのメルロは粘土質のねっとり濃厚タイプになりますし、クラシックなスタイルのサンテミリオンのメルロは青さをしっかり感じるものがあります。それでも、カベルネほど鋭角ではありません。
・ネッビオーロやシラー、カベルネの渋さはない。あまり角ばっていない。
・酸が穏やかで、シラーやサンジョヴェーゼとは思えない。
・色調・香りともに黒系が強く、テンプラニーリョのように赤っぽい感じがない。

など。

何度かお伝えしてきましたが、メルロはとにかく黒くて丸いんです。比較的なめらか。酸が穏やか。香りの特徴は他の品種とかぶっているものの、黒い果実主体であるといえます。

フランスと新世界の違いですが、これは白ブドウ、黒ブドウ問わずどの品種にも言えることで、酸、ミネラルが主体のフランス酸が穏やかで果実の凝縮感、アルコールのしっかりした新世界にわけられます。
樽のニュアンスが穏やかなフレンチオーク(フランス)としっかり目のアメリカンオーク(新世界)の違いも影響しています。→前者がバター、トースト系の香り、後者はヴァニラ、ココナッツミルクなど。

今後、出題されるなら日本のメルロかなと思ってますが、今年は忘れましょう。まだ時期尚早です。

【質問】

テイスティングの為の適切なワインの温度ということを言われていますが、いまいち適温がわかりません。

【返答】

こちらも経験的なことが大きく左右する為に、非常に難しい問題です。まず、白ワインに関しては冷蔵庫から出してすぐの状態では冷たすぎるということです。夏にさっぱりと飲むにはいいのですが、テイスティングして特徴をとらえるには冷蔵庫から出して15~30分前後経った頃がおおよそ良い感じだと思います。二次試験においても白ワインはキンキンに冷えた状態では出てきません。→出す場所の温度、出し方にもよります。一本だけテーブルに置くのと、段ボールに数本入った状態では温度変化が全然違います。

一方赤ワインはこの季節の常温ではぬる過ぎます。モワっとしたアルコール感ばかりを感じて特徴をとらえることが出来ません。ワインセラーがあればよいのですが、お持ちでない方も多いでしょうから赤ワインも冷蔵庫に入れておき、テイスティングを行う30分から一時間前にボトルを出しておくくらいの感じで、あとは微調整をしてみてください。

なんとも難しいところですが、白は冷たいと感じないくらい、赤はぬるいと感じないくらいの温度がよいのではと思います。(試験対策のテイスティングの為のワインの温度についてお答えしています。美味しく飲むための話ではありません)

【質問】

例えば、”甘草”の香りがわからなかったり、”ブラックベリー”と”ブラックチェリー”の違いって何?と悩んだり。テイスティングコメントにある香りやその細かい違いがわからず苦労しています。

【返答】
結論から言いますと、その細かい差を知ろうとしたり、感じたりしている時間はありません。なんとなくこんなものだと思ってイメージするだけで十分です。
でも、その気持ちはよくわかります。私も同じようなことを思っていましたし、今でもソムリエ協会の模範コメントは難しいなぁと思います。実は未だに感じることのないコメントもあったりします。

とはいえ試験ですからソムリエ協会としても一つの基準を作らなくてはならないのです。

以前にもお伝えしましたが、ベリー系に関して言えば、ソムリエ協会は香りの基準の一つにしているようです。第82回 赤ワインの尺度~ソムリエ協会の求めるベリー系の香り 

この講座ではこの場で一つ一つの香りを確認し、お伝えすることができません。”言葉のみで伝える”この講座の弱いところでもあります。また、感じる感じないは個人差によるところも大きいのです。→できることなら実物を手にして香りを確かめるとよいのですが、なかなか全てというわけにはいきません。

でも、それでも合格できる!ということで、この講座では「ワインをタイプわけしてをなんとかブドウ品種を特定し(多少間違えてもイイ)、感じる感じないにかかわらず暗記した模範テイスティングコメントから選択肢を選ぶ」という必殺技を推奨しております。そして、必勝マニュアルでは一部、各コメントについて解説しております。

心配しなくとも一年や二年の経験でそんなに簡単にわかるものではありません。ですから、あなただけがわからないわけではないのです。試験を終えて、しばらくして(数年経って)何かに気づく、そんな人が多いものです。

大丈夫です。この六年間この方法で多くの方が合格しています。

【質問】

ソーヴィニヨン・ブランについて。フランスとNZの違いがいまいちわかりません。 

【返答】
「緻密で鋭角なフランス」「やや力強く、やや濃い目NZ」という感じでしょうか。

長年、多くのワインメーカーがフランスワインを目指してワインを造ってきました。いまやフランス産を圧倒的に越える素晴らしいNZのソーヴィニヨン・ブランもありますが、全体的にはフランスの酸とミネラルのバランスにはまだかなわないように私は思います。もちろん良い悪いではなく好みの問題でもあります。

ソーヴィニヨン・ブランは青い(緑)ニュアンスを持つブドウ品種ですが、その青さが違います。フランス産はフレッシュハーブ(刻んでいるときの香り)、非常にさわやかな印象です。一方で、NZのソーヴィニヨン・ブランは夏の草原にいるような特有の強い緑の香りを持ち、何度か経験すると非常にわかりやすい特有の香りと言えます。果実香もフランス産のグレープフルーツやレモンのようなさやかな柑橘に対して、NZのややトロピカルなニュアンス、パッションフルーツとよく形容され、柑橘もライムのようなしっかりとした強さを持ち、フランスにはない豊かさがワインをさらに楽しいものにします。

ソーヴィニヨン・ブランに限らず、フランスワインの特徴は「酸とミネラル」です。この「酸とミネラル」を感じわけられるようになればテイスティングにおいて一つの段階をクリアしたと言えます。

【質問】

ヴィオニエとゲヴュルツトラミネールって似ていませんか?比べてみると違うとは思いますが、二次試験でどちらかだけが出題されると見分ける自信がありません。

【返答】

確かにどちらも花の蜜や甘い桃のような非常に特徴的な香りが主体ですからね。

試験中にどちらかわからなくなった時はゲヴュルツトラミネールを選びましょう。ヴィオニエは絶対に出ないとは言いませんが、過去10年間一度も出題されていません。単純に確率の問題です。

さて、この二つの違いの一番わかりやすいところは、アルコールのボリューム感と樽のニュアンスです。どちらも世界中で造られていますが、試験的に考えるとシニアでもない限りどちらもフランス産が出題されるでしょうから、産地との関係で考えてみます。

ヴィオニエは北ローヌの主要品種ですし、ゲヴュルツはアルザス。単純に北と南の違いからアルコールのボリューム感に差がでます。そして、アルコールのボリュームがあるワインの方が樽のニュアンスを強くする傾向があります。言ってしまえば、ゲヴュルツに樽のニュアンスはないと考えて良いでしょう。

二次のテイスティングにおいて、ヴィオニエを検討する必要はないと私は考えています。合格するために切り捨てるのです。手を広げて、主要品種を外しては意味がありません。

【質問】

ワインの方も悩みどころが多いのですが、ワイン以外のリキュール、スピリッツ類はどう対処すればよいのでしょうか?

【返答】

カクテルを扱っているBarに事前に事情を説明してから来店し、少量ずつ飲ませてもらうのが一番いいと思います。時間帯さえ気を付ければ、このようなことに寛容なバーがどの街にもあると思います。→近所のバーのマスターが「うちで良ければフリーテイスティング会を開きます」と言ってくれておりますので後日紹介します。私の家の近所ですから大阪です。

ワイン以外はテイスティングコメントが問われず、酒類名のみを選択肢から選びます。知っているかどうかのみ問われるのです。

たとえば、グラッパを言葉で説明するのは非常に難しいんです。無色であることが多いとはお伝えできますが、同じブドウから造られるブランデーとは違い、独特の香りを持ちます。これを私は言葉だけでお伝えできません…。→必勝マニュアルまたは、この”こーざ”で今年は軽くふれようと思っております。

おそらく配点はぜんぜん高くないので(各2%)、最後はあきらめて、適当に答えて当たればラッキーくらいでもいいと思っています。→私はシニアで一つ落としました。

【質問】

ガメイの醸造法について。ヌーボーではなくクリュ・ボージョレであっても、マセラシオン・カルボニックで造られているのが普通なのでしょうか?

【返答】

全てとは申しませんし、どのレベルまでマセラシオン・カルボニックであるかということもありますが、二次試験対策でガメイを考えるなら頭に入れておくべきだと思います。

マセラシオン・カルボニックにセミ・マセラシオン・カルボニック(マセラシオン・ナチュレル)も含めています。二次のテイスティングでその二つの違いを見分ける必要はありません。←というかこれができるくらいならソムリエ試験のテイスティングなんて目を瞑ってもパスできます。

・セミ・マセラシオン・カルボニック

炭酸ガスを人工的に注入するのか、自然に発生する炭酸ガスのみを利用するのか。またタンクの蓋を閉めて密閉するのか、蓋を閉めずに開放したままにするのか。さまざまな考え方・方法がありますが、二次のテイスティングでは細かいことなど気にせず全てひっくるめて考えます。

ボージョレの雄、故マルセル・ラピエール曰く、モルゴンまたはボージョレでは伝統的にセミ・マセラシオン・カルボニックで醸造が行われてきたそうです。この伝統は一時期衰退しかけたそうですが、世界を代表するマルセル・ラピエールが現在に至るまでセミ・マセラシオン・カルボニックで醸造し続け世界に発信していることもあり、ボージョレ全体でこの伝統的な醸造法が見直されてきているようです。

また自然派ワインブームの影響で、より自然な造りということで、ボージョレまたはガメイに限らず多くの自然派の生産者が(セミ)マセラシオン・カルボニックを選択しています。

一般的にガメイとカリニャンはマセラシオン・カルボニックと相性が良いといわれており、長年この醸造法でワインが醸されている地方もあります。

特にガメイは香味、渋味、酸の具合がマセラシオン・カルボニックに適しているので、多くの生産者がこの醸造法を採用することに対して疑問はありません。

最後に、ガメイでは過去の模範解答においてあまり選ばれることのない「第2アロマ」というコメントが選ばれており、おそらくこちらはマセラシオン・カルボニックっぽいニュアンスを指したものではないかと思っております。

マセラシオン・カルボニックがワインに与える影響

・ブドウを除梗、破砕せず、ブドウの房ごとタンクに入れるため、渋味がワインに移りにくく、色素だけが抽出されやすい。これは渋味が少なく色付きやすいという早く飲む為のワイン造りに向いています。また、カリニャンのような渋味が強い品種だからこそこの醸造法とも言えます。→醸造終了直後の普通の赤ワインをテイスティングするとわかりますが、渋味が強くイガイガしていてとても美味しいとは思えません。

・炭酸ガスにより酸化が防止されるためワインがフレッシュに仕上がり、バナナのような少し甘い香りが生成されます。→まだどこでこの独特の香りが生成されるかは解明されていません。

・醸造中にリンゴ酸が分解されることが多く、さらにマロラクティック醗酵しやすい環境で、特に酸味が強い場合は意図的にマロラクティック醗酵させることもあります。結果、酸の穏やかなワインに仕上がります。

【質問】

時々、シャブリとサンセールがわからなくなります。ソーヴィニヨン・ブランだと思っても、シャブリってことが。この時期にこのように悩むのは普通のことなのでしょうか?

【返答】

普通です。そして、おっしゃるとおり、シャブリとサンセールは地理的に近く、気候的にも似通っており、ほとんど同じ土壌が存在します。わからなくなるのはある意味正しいのです。どちらも酸とミネラルが特徴のスッキリ系のワインですが、サンセールからはより青いニュアンスを感じることが多く、ときには硫黄的な香りを感じます。

それでもわからないことがあるのがワインですから、その時はどうにもなりません。シャブリだと思ってテイスティングコメントを選んだワインがソーヴィニヨン・ブランであっても正解テイスティングコメントはそれほど変わらないはずなのでほとんど得点につながるでしょう。そして過去の出題を見るかぎり、シャブリが出る確率は低いと思っています。→といいつつ2016年に出題されましたが…。

悩んでいます。
テイスティングの特訓に使うワインをどう選ぶのか?

職場にはスペインワインしかなく、スペイン品種ばかりで、近所の酒屋にはハーフボトルのワインがほとんどありません。ワインバーに通い教えを乞うか、ネット通販でハーフボトルを購入するのか、頻出主要ブドウ品種のフルボトルを探すのがよいのか悩みます。ご意見よろしくお願い致します。

不安になる気持ちはよくわかります。私の時代は今のようにインターネットや試験対策の情報もあまりなく、何をどうするとよいのかわからない状態で二次試験に挑みました。本当に何をどうしてよいのか全くわかりませんでした。

協会の意図をくみ取ってテイスティングコメントを選ぶなんてつゆ知らず、主要ブドウ品種についても全く気にしなかったように思います。ですから、もしかすると何もわからなかった分、不安は少なかったのかもしれません。→そして二次試験終了後打ちのめされて、抜け殻のようになりました。今思えば本当に何にもわかっていない状況で受験し、偶然合格した気がします。

さて、時期的に少し違いますが、ワインの購入に関しては以前こちらに書いております。

確かにワインの購入に関して悩む気持ちも理解できますが、ぶっちゃけもう悩んでいる時間はないはずです。
・ワインバーに行こうかと悩むのであれば、ワインバーに行って手あたり次第、ブラインドテイスティングさせていただく。
・ハーフボトルがなければフルボトルを購入する。

・ワインがわかりそうな方のいる酒屋に行き、ブラインドテイスティングする旨を伝えて試験対策用ワインを銘柄のわからないように数本見繕ってもらい、持ち帰りテイスティングする。

もう、なりふり構っている場合ではありません。

できることは(金銭的なことも含めて)全てやりましょう。やらないで後悔することが人生で一番ダメだと私は思っています。仕事が忙しいことはよくわかります。みんな忙しいのです。私も本職があり、二次試験終了まであんまり寝る時間がありません。誰もが忙しい中頑張っているのです。

今できることがあれば全てやってみる。

悩んでいる暇はないと思うのです。

もう一つ。

二次試験まであと一か月を切りましたが、 これまでテイスティングに関してあまり対策を行ってきませんでした。これから何をどう進めていくとよいのか不安になっています。

現在、なんとなくですが白はシャルドネ、 ソーヴィニヨン、リースリング、赤はカベルネ、ピノノワールの品種の判断は出来ると思っています。

テイスティングをどう進めて行けばよろしいでしょうか。あと、 二次試験では品種は選択ですかそれとも書き込みでしょうか?

辛口です。ソムリエ協会の有資格者となれば、一般の方から見ればワインの専門家です。バッジを付けてレストランなり、ワインショップや百貨店に立てばレベルを問わずワインのプロとみなされるわけです。

これまでのテイスティングの経験がわかりませんが、一ヶ月程度訓練でプロになろうと考えること自体、甘いと言わざるを得ません。

とはいえ、もうここまで来てしまったのですから、今からできることを考えましょう。

もう細かいブドウ品種の特定はあきらめましょう。必勝マニュアルをご利用いただいているようですから、白ブドウ、黒ブドウ共に三タイプにわけることに全力を注ぎましょう。合否の一番のポイントはここです。ブドウ品種なんて”もう”どうでもいいのです。→毎年ブドウ品種正解0で合格する方がいらっしゃいます。

そして、テイスティングする時は外観と香りの強弱、そして、酸とアルコールのボリューム感を特に意識しましょう。平たく言えば軽いワインか重いワインかしっかり認識できることを目指すのです。

タイプ別にわけたあとは、直感で(または過去の出題回数などを加味して)ブドウ品種を決め暗記したテイスティングコメントを選択します。

”ソムリエ試験合格くらいなら”何とかなると思います。

本気で頑張ってください。ダメかも…と弱気になるものですが、私はタイプ別にわけることさえできればイケると思っています。そして、そのようにマニュアルを作ったのです。

>あと、 二次試験では 品種は選択ですかそれとも 書き込みでしょうか?

今更ここで聞くんですか思いますが、同じくこちらに記載がございます。→今年から変わる可能性があると思っておいてください。どう変わるかは誰もわかりません。

とにかくあきらめないことです。あきらめたらそこで全てが終わります。

最後まで応援いたします。

今日はここまでです。

何かございましたらこちらまで
koza★majime2.com 松岡 正浩
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 - ●二次のテイスティングはなんとかなる!, ・テイスティングに関する質問にお答えしました。