第48回 ワインのヴィンテージについて

   

今回もいただいたメッセージにお答えします。

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紹介されていた「10種のぶどうでわかるワイン」(石田博著)を読みましたが、シュナン・ブランが入っている事にビックリしました。過去の出題から見てもほぼ可能性は無いと思うのですが、一応押さえておいた方が良いでしょうか?今の時点で手を広げ過ぎても、とも思っているのですが。
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難しいで質問です。 シュナン・ブランはフランス・ロワール地方において真価を発揮し、驚くほど長期熟成に耐えるワイン、また貴腐葡萄から素晴らしい甘口ワインが造られています。香りや味わいも他のブドウにはない個性を持っており、試験的に狙われてもおかしくありません。また、酸がしっかりしており、暑い地方で造られても酸が残る為、アジア圏などでも重宝されております。→コンクールのテイスティングにも出題されたインドのスーラ・ヴィンヤードのシュナン・ブランなど。

決して無視できる存在ではないとも言えるのです。 ただ、正直どうなるかはわかりません。近い将来出題される日が来るでしょう。しかし、今年のこの講座では無視して進めることにします。とにかく、これまで出題されていないのです。→大昔に一度出題されたことがあったような…。ちなみにグルナッシュは出題されたことがあります。

おっしゃる通り、手を広げすぎることがマイナスです。最終的に、シュナン・ブランに気を取られて、シャルドネを外しては本末転倒ですから。

個人的には出題されるならオーストリアのグリューナー・フェルトリーナーの方が先ではないかと思っています。オーストリアを代表するブドウ品種ですから。

でも、こちらもやりません。まだ出題されていませんから。 ものすご~く自信のある方はこれらのブドウまで経験しておく方が良いかも知れませんが、それほど自信のない皆さんはシュナン・ブランなんぞにかまけている時間はありません。まず何よりも頻出主要ブドウ品種の特徴を捉えること・感じることが最優先です。

明日ではなく、今日少しだけでも頑張りましょう。疲れているのは皆同じです!
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第48回 ワインのヴィンテージについて

二次試験対策としてのヴィンテージ、非常に難しいです。偶然当たればラッキーくらいの気持ちで行きましょう。あきらめても良いと思うくらいです。一年、二年の経験ではどうにもなりません。

でも、ちょっとだけやります。

●熟成が外観に与える影響

ワインは月日が経つにつれて赤味を帯びていくのと並行して、輝き光沢のある色合いから落ち着いた色調に変っていきます。

白ワインはキラキラと輝きのあるやや緑色を帯びた色調から、数年(2年~5年)で緑のニュアンスが消え、落ち着いた黄色または黄金色に向かって行きます。さらに熟成が進むと褐色に近くなっていくのですが、試験には予算的な関係もあり出題されませんから今のところ無視してかまいません。

反対に、ここ数年(2年~5年)のワインが黄色を越えて褐色のニュアンスを帯びている場合は、酸化などの劣化を疑うべきです。 →もちろん劣化したワインなど試験に出るわけがありません。全国で開催される試験に同じように劣化したワインが準備できるとは考えられません。 ただ、本来であればヴィンテージやブドウ品種を当てるより、劣化を正しく認識し、適切に処理できることのほがワインを扱う上では100倍大切です。でも、試験には出ません。

赤ワインは特にグラスを傾けた時の外側の部分を見なさいと言われます。造られて2、3年くらいまでは紫または、そのワインの中央部と同じ色であることが多く、それ以上経ったものはその外側から徐々に赤味を帯び、光沢を失い始めます。

このようにして外観から”大まか”にワインが造られてからどのくらいたったかがわかります。

なんて簡単に言ってますが、どのくらい赤味を帯びると何年経ってます、なんてマニュアル的に答えられません。ブドウ品種によっても、生産国・地域、輸送・保管状況によっても全く異なります。はっきり言って試験に出題される任意のワインからその一年二年の微妙な違いを見分けることはほとんど不可能だと考えてよいと思います。

ですから、ものすごくフレッシュなワインのか数年たったワインなのかを見分けられるようになることを目標にしましょう。

●熟成が香りや味わいに与える影響

さまざまな国・環境で産まれ育つ人間はそれぞれの幼少期、思い悩む思春期を経て成人し、働き盛りの時期をピークとしてその後、老年期に入りやがて寿命を迎えます。

ワインも同様に熟成と共に若々しい印象からすんなりと穏やかに味わい深く、美味しくなっていくわけではありません。若々しく溌剌としていたワインが、急に香りも味わいも固く引き締まり全く愛想を見せない時期を迎えることがよくあります。

そしてその後、こちらを向いて愛想を振りまいてくれるようになるワインもあれば、そのまま長年引きこもるタイプもあります。また、若いうちから美味しさ全開のワインもあれば、ほんの一瞬しかピークを示さないワインもあります。

人間との違いは、人間の寿命はおおよそ80年ほどと決まっていますがワインの寿命は数年と短いものから、百年近く経ってもまだまだ元気というものまでかなり幅広く存在することです。ですから、一概にシャルドネは5年経ったものが飲み頃だなんてことは言えたものではありません。

さて、試験対策としてヴィンテージをどうとらえるかについてお伝えしたいのですが、試験に出題されるような若いワインの微妙な差を感じることは非常に難しいのです。確かに、ワインの香りや味わいも、時間とともに溌剌とした・フレッシュな・パワフルな印象から徐々に丸く・華やかに・穏やかに・落ち着いていくものです。ただ、その数年の差を感じられるようになるにはかなりの経験が必要です。 →そして、どれだけ研鑽を積んでも、ソムリエチャンピオンでも100%わかるということは絶対にありません。

〈余談です〉 長年ワインに携わっていると各ヴィンテージの特徴を体で覚えるものです。 私はこの十数年、レストランやワインバーに従事してきました。日々の仕事の中でテイスティングをほぼ毎日行うわけです。特にグラスワインは比較的手に入りやすいワイン、若いヴィンテージを選ぶことになります。たとえば、現在ですと、2013年、2014年、2015年のワインをお出しすることが多く、毎日これらのワインを集中的に比較試飲しており、必然的に各ヴィンテージの感覚を体が覚えます。

フランスで働いていた頃は生産者から直接購入したワインをグラスで提供しておりました。生産者から送られてくるワインは約一年間同じヴィンテージです。←もちろん、途中で生産者側の在庫が切れることもあります。たとえば2008年度には私は2006年ヴィンテージの同じワインをほぼ毎日テイスティングしていたという感じです。そして、あるタイミングでそのヴィンテージが次の年に変わるのです。この切り替え時の違和感、当時はあれっと思ってましたが、今思えばヴィンテージの違いを明確に感じていたわけです。

そして、現在も含めこのような生活を十数年送っており、この毎年一年ごとの蓄積が現在の私のヴィンテージに対するイメージになっております。こればかりは一朝一夕にどうなるものではありません。

また、私はフランス限定ですが、1950年くらいから現在のヴィンテージのイメージをけっこうはっきりと持っています。例えば1969年のエシェゾーがおおよそこのような感じであろうとイメージできるということです。

これは貯金もせずにワインに全てを費やした結果です。また、フランスに住むことができた為、日本では飲めないような古いワインもいろいろと経験することが出来ました。→オークションなども含めて、ヴィンテージワインを手に入れる手段がいくらでもあります。

それでも、(いつかお伝えしますが)数年前のシニア試験の時に私はヴィンテージを二つも落としました。落としたうちの一つは結構自信をもって答えたのにもかかわらずです。 また、ワイン会などを主催していて感じることですが、それなりに経験があっても特にここ数年の若いワインのヴィンテージをピッタリ当てることは容易ではありません。
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とはいえ、闇雲に当てずっぽうでというわけではありません。

過去のデータを見ると
1年前 10回
2年前 28回
3年前 40回
4年前 29回
5年前 8回
6年前 7回
7年前 1回
8年前 1回

となっていますから、今年の試験には2015年~2013年のワインが中心に出題され、2010年以前のワインは出る可能性がかなり低いと予想されます。

ですから、極新しい1~3年以内に造られたワインか、4年以上経ったワインかというこの二つの違いをなんとか感じるように意識しましょう。その間の微妙なワインが出題されたときはその時です。例えばガッチリ樽熟成されたシャルドネやカベルネが一年後の認定試験に使用される可能性が少ないなど、ちょっとしたテクニックがないわけではありませんが、今は気にしないでよいでしょう。

もう少しテイスティングのお話を続けます。

何かございましたらこちらまで
koza★majime2.com 松岡 正浩
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 - ●二次のテイスティングはなんとかなる!, ・ヴィンテージと温度