第50回 ソムリエ試験二次対策用のワインを選ぶ

   

テイスティング対策に関するメッセージをいただいきましたので紹介し、今回のテーマとします。

いつもお世話になっております。今年独学で受験を決意したものです。

先月からテイスティングをはじめました。しかし、どんなワインを買えば良いのかいまいちわかりません…。高いものは手が出ませんし、安すすぎては意味がないのではと思ってしまいます。どのようなワインを選ぶとよいのでしょうか?

以前お伝えしましたが、私も受験当時同じ悩みを持ちました。当時は地方都市に住んでおり、県内に有資格者が十数人しかいないような環境でもありました。

ただ、このタイミングまで”どんなワインを選ぶとよいか”ということについてふれなかったのは、いろいろなワインを経験していただきたかったからです。

例えばです。美味しいラーメン、そうでもないラーメン、おいしくないラーメン、さまざまあると思います。そのラーメンを食べながらスープが、麺が、チャーシューがといろいろ感じることでしょう。それは、これまでのラーメンの経験と比較してどうかということを感じているはずなんです。

フランス料理的には、蛙、羊の脳みそ、仔牛の腎臓、雷鳥、野ウサギなど、経験のない方にはそれらの料理がどうなのか判断できないはずです。もちろん、感覚的に美味しい・美味しくない、合う・合わないは感じると思います。それでも、食べたことがないもの、経験の少ないものを分析することは困難です。

これまでは、おおまかでもよいのでワイン全体のイメージを持っていただければなぁと漠然と期待していたんです。

ですが、そろそろ闇雲にワインをテイスティングする時期ではなくなってきました。今後は主要ブドウ品種の特徴をとらえるために本気でがんばっていただきます。

ということで、今回、試験対策向けのワインの選び方についてお伝えしたいと思います。

明日ではなく、今日少しだけでも頑張りましょう。疲れているのは皆同じです!
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第50回 ソムリエ試験二次対策用のワインを選ぶ

最初に二次試験テイスティングの出題形式についておおまかにお伝えします。

ここ数年の出題パターンはソムリエ呼称がワイン三アイテムエキスパート呼称が四アイテム蒸留酒・リキュール類から一、二アイテムです。

ワインに関しては、外観・香り・味わいの各テイスティングコメント、ワインの生産国・ブドウ品種・ヴィンテージなどを別紙の選択肢一覧から選ぶスタイルです
→ちなみに昨年度は赤ワインでピノ・ノワール、カベルネ・ソーヴィニヨンが選択肢になく、受験者を驚かせました。

生産地域や生産者名は必要ありません。一般呼称では生産国までです。もちろん簡単ではありませんが、漫画の世界のように誰が造ったどこの畑の何年ものなんて神懸り的な解答は求められません。

そして、蒸留酒・リキュール類はその名称のみを選択肢から選ぶというものです。テイスティングコメントは必要ありません。

少しはホッとされたでしょうか?

さて、ここ数回で主要ブドウ品種の特徴についてお伝えしましたが、今後はこの主要ブドウ品種のみに絞ってテイスティングしましょう。

白ブドウ
シャルドネ
リースリング
ソーヴィニヨン・ブラン
ゲヴュルツトラミネール
甲州

黒ブドウ
カベルネ・ソーヴィニヨン
シラー/シラーズ
メルロ
ピノ・ノワール
マスカットベーリーA(ガメイ)
サンジョヴェーゼ
ネッビオーロ

二次のテイスティングが現行の形態になったここ数年の出題をよく見てください。

2016年度にマスカット・ベーリーAが出題されましたが、2015年度、2014年度は出題された全てのアイテムがこの講座でお伝えしている主要ブドウ品種でした。
時折、2013年度のカベルネ・フラン、2012年度のジンファンデルというような想定外のブドウ品種が出題されることもありますが、これらを落としてもその他の主要ブドウ品種をしっかり押さえれば全く問題ありません。さらに、カベルネ・フランもジンファンデルもブドウ品種の特定まで至らなくとも大まかなタイプ分けさえ間違えなければそれなりに得点になります。
→ジンファンデルに関しては、新世界(アメリカ)のピノ・ノワールをイメージしてテイスティングコメントを取れば、それほど大外しはしないはずです。また、テンプラニーリョは直前に触れることにします。

このように考えると、出るかどうかわからないブドウ品種にかまけている場合じゃないと思いませんか?

さらに、もっと時間のない方、余裕のない方はイタリア、スペイン品種(ネッビオーロ、サンジョヴェーゼ、テンプラニーリョ)、そしてなかなか特徴が捉えづらいメルロをあきらめましょう。これらを捨ててもソムリエ呼称においては3アイテム出題されるうちの2アイテム、エキスパート呼称では4アイテム出題されるうちの2〜3アイテムは主要ブドウ品種でカバーされているはずです。

この講座はワインがわかるようになること以上にソムリエ試験合格を目指しております。それほど経験のない方が合格するためにブドウ品種を絞り込むことは私としては必須だと思うのです。

ですから、これからは対象を広げず、上記主要12品種のテイスティングに集中しましょう。→イタリア・メルロを捨てる!となれば9品種。

特に初心者の方は様々なブドウを経験するよりも特定のブドウ品種の特徴を理解し、目の前のワインが自分の中の基準(ものさし)においてどのような位置づけなのかを測れるようにならなくてはなりません。
→冒頭で伝えたように、世界中のさまざまなワインの中で特定のブドウ品種の位置関係を知ることが理想ですが、もうそんなことをしている時間はありません。

この主要12品種にしぼっても試験中には思いっきり悩むものなんですから。

三アイテム(エキスパート呼称は四アイテム)出題されるワインのうち、ニアイテムはいや、何があっても最低一アイテム(二アイテム)は上記の主要品種のはずです。

とにかく一アイテムを確実にものにして(エキスパート呼称はできれば二アイテム)、その他に関してはブドウ品種のタイプ分けさえ大きく間違えなければテイスティングコメントはそこそこ似通っていますから問題なく合格です。100点満点である必要はありません。
→新世界メルロと新世界カベルネ・ソーヴィニヨンを取り違えてもそんなに問題はないということ。

言い換えれば、上記の主要ブドウ品種に関しては確実に一つか二つ、得点に結び付けたいのです。

私の講座では、二次のテイスティングにおいてブドウ品種を探る際に、上記の主要ブドウ品種から選んでしまう方法で進めます。出題される確率が高い品種を事前にイメージして試験に望むのです。

過去に出題されていないブドウ品種または、出題が一回程度の品種を解答することはリスクが大きいと言えます。もちろん出題される可能性はあります。それでも確率が低い。

反対に頻出主要ブドウ品種が出題されたにもかかわらず、マイナー品種と間違えて答えてしまうことになれば目も当てられません。このような言い方をするのもなんですが、一年の経験で、たとえば2012年に初めて出題されたジンファンデルを自信を持って答えられるようになるとは思えないからです。

受験者のテイスティング能力と出題される確率を合わせて考えると、合格するためには上記の主要ブドウ品種以外の解答は避けるべきだと私は考えています。
二次試験まであと何回、何種類テイスティングできるかイメージしてみてください。カベルネ・ソーヴィニヨンですら10回テイスティングできるかどうかといった感じでしょう。このような状況で試験に出る可能性の低いブドウ品種を知る時間は絶対にありません。

繰り返しになりますが、他の品種は無視して、主要ブドウ品種それぞれの特徴が自分の中でイメージできるようになるまでテイスティングを繰り返してください。

そして、主要ブドウ品種の特徴はもう十分に理解できたと思った方のみ、幅を広げればいいんです。→おそらくこんな人はほとんどいません。直前まで、メルロの特徴は掴めないでしょうし、新世界のシラーとカベルネで大いに悩むはずです。

話を戻しまして、本題です。

どのようにワインを選んでよいのかわからないという方のために、試験対策用ワインの購入についてお話します。

何はともあれ、ワインショップやデパートに出かけてみましょう。ワインに力を入れているお店であれば、有資格者やワインに詳しい店員さんがいるはずです。相談して試験対策用のワインを数本選んでもらいましょう。

最初はブドウ品種による違いを感じるために品種の特徴がよく出ているワインを買い求めます。ワイン好きの店員さんなら喜んでいろいろと教えてくれるはずです。
→一本3000円前後くらいのものがいいと思います。あまりに安いとブドウ品種の特徴を捉えるのに向いてません。

これまでに全くテイスティング対策を行っていない方で、全くどのワインを買えばよくわからない方は「コノスル」から始めましょう。

お使いの検索サイトで【コノスル】と入力してください。コノスルの解説やこのワインを扱っているワインショップが表示されます。もしくは、大手ショッピングサイトの検索欄に同様に【コノスル】でもかまいません。

Amazonからも購入できます。→ヴァラエタルというさらに廉価版がありますが、このオーガニックかレゼルバくらいがいいと思います。


楽天ではセットで販売されています。このショップが売り切れでも、他のショップで同様に売られているはずです。

 

コノスルについての詳しい解説は他のサイトに委ねますが、1000円前後の価格帯のワインとしては非常に秀逸です。さらに、最近は広く出回っているようで、ネットであればいつでも簡単に手に入れることができます。
また、エチケットにブドウ品種が書かれているものが多く、さらに上記で紹介した日本のブドウ以外の赤・白を造っています。
試験対策として最初にテイスティングを始める方にはもちろん、デイリーワインとしても存分に楽しめる造り手です。

参考にしていただければと思います。

私が初めてテイスティング用ワインを購入したのは近所の”やまや”でした。最初は本当に何もわかりませんでしたが、何とか自分で選びました。そして、一人で部屋にこもって首をかしげながらテイスティングを繰り返したことを思い出します。

ところで、皆さんのご自宅にワイングラスはありますか?
ワイングラスをお持ちでない方はとりあえず三つそろえましょう。

試験対策としてどのグラスを購入するとよいかわからないという方はこちらINAO国際規格テイスティンググラスをお勧めします。

INAO.jpg
二次試験当日はこのタイプのグラスが使用されるからです。アマゾンでも売ってます。


グラスによってワインの感じ方は大きく変わります。そして、このグラスはおいしく飲むことよりも、特徴を捉えることに向いています。ワインから感じられるさまざまな要素を個別に感じることに適しているという意味です。
→おいしく飲むというのはすべての要素がバランスよく交じり合い心地よい状態になることだと思いますが、その反対です。
ですからこのグラスはある意味美味しく飲む為には適していないとも言えるのですが、それもワインによりけり。個性の少ないディリーワインなどはこのような小さなグラスのほうが美味しく感じることも多いのです。

また、ソムリエナイフをお持ちでない方も購入しましょう。
ヘンケル 4
立派なものよりも使いやすいものの方がよいです。シャトーラギオールなどはおそらく素晴らしいのでしょうが、手になじむまでに時間がかかるイメージがあります。
私は写真のヘンケル社のソムリエナイフを使っています。そして、全く同じナイフを三本持っており、また一生このタイプのナイフを使い続けるつもりでいます。

ソムリエ呼称を受験の方は、パニエも準備しましょう。そして、毎回パニエに入れて抜栓しましょう。


受験当時、私はパニエ抜栓も全く未経験でした。宴会場勤務だった為、特に週末は披露宴用に全会場で多い日には200本ほどのワインを提供しておりました。
当日提供分のワインを抜栓させて欲しい旨を各会場担当者にあらかじめ話をしておき、毎週土日はその作業の為朝少し早く出勤していました。そして、その何ケースものワインを一本一本パニエに入れて抜栓する練習を数ヶ月間続けました。
そのおかげかどうかわかりませんが、時を経て今はある程度どんな古いコルクも乾燥したダメコルクも抜くことができるようになりました。

今回でテイスティング関するお話もひと段落です。
勉強しながらワインも飲まなくてはいけないなんて(テイスティングですが…)無理難題を押し付けているようですね。それでも、テイスティングもそろそろ始めなければ間に合いませんよ。

何かございましたらこちらまで
koza★majime2.com 松岡 正浩
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