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西オーストラリア、南オーストラリア<B>「パリの名店 あい田」

2024/06/17
 
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第94回

ここから少し、名誉管理人である松岡氏がフランス時代に勤められていた、パリの一つ星「あい田」のお話を数回に分けてお伝えします。私は松岡さんからこの相田さんのお話を何度もうかがったことがあるのですが、とても魅力的、かつ刺激的な方です。

皆さんにもよい刺激になるのではと思っています。→毎回ですが、時間のない方は飛ばしてください。合格が最優先です。

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私が勤めていたパリの日本料理店「あい田」の店主・相田康次氏についてお話しさせていただきます。
→毎日放送の情熱大陸に出演したことがあります。また、元いいとも青年隊(4代目の「半熟隊」)という異色の経歴の持ち主でもあります。ただ、本人曰く、アルバイトの感覚で芸能界には全く興味が無かったと。それでも、現在もカラオケでは抜群のセンスと歌唱力を誇り、一緒にいる女の子はたいていうっとりします。

相田氏が初めてフランスに渡ったのが二十歳の時。この時に”将来絶対にパリに住む”と決めたそうです。←”いいとも青年隊”を終えた後の短期語学留学で、料理の修行ではありませんでした。また、語学も全く勉強しなかったそうです。

「あい田」はカウンター割烹ですから、相田氏自身がカウンターで調理をしており、お客様に「どうしてパリに?」と度々聞かれております。その時には決まって「二十歳の時にパリに来て見上げた空の色、風の匂いを感じた瞬間に将来絶対にここに住むと決めました」と答えていました。

語学留学から帰国後、日本で日本料理の修行に励み、1997年に念願の渡仏、その後はワインの勉強をしながらパリで生きていくことについて考えます。その過程で彼はフランスの食材の素晴らしさに目覚め、パリで日本料理店を開くことを目指します。やるなら本物の日本料理をパリの人に伝えたいと考えたのです。

近年、フランスにおいても高級日本料理店が増えてまいりました。それでもフランスで和食というと基本は寿司になります。加えて焼き鳥やラーメンを一緒に提供するレストランが多く、フランス人の一般的な認識として和食はファーストフードという感覚、おそらく、20、30年前の一般的な日本人がイタリアンといえば、喫茶店やファミレスのスパゲティのことを想像したのに近いように思います。→寿司と焼き鳥がセットなので、刺身を甘いタレ(焼き鳥のタレ)で食べるフランス人が少なくありません。

パリだけで和食店が400軒以上あるそうで、そのほとんどが中国人、韓国人経営の日本人からすると”なんちゃって”と言わざるを得ない寿司や和食を出すお店です。ご飯の上にサシミがのっていればとにかく寿司なんです。ネタは種類が少ないのでサーモンだけの寿司も人気があります。当然、日本の”回る寿司”よりもかなりレベルの低いものが提供されているものと思われます。そのなんちゃって和食店が日本で牛丼屋さんを見るくらい間隔で存在するのです。もちろん、以前から”まともな”日本料理店がなかったわけではありませんが、パリでも数軒と数えるくらいのものでした。

これだけたくさんの和食店があるということは、それだけ需要があるということでもあります。しかし、世界的な和食ブームとはいえ、相田氏が店を開いた時代のフランスでの日本料理の認識はこの程度、ファーストフード的なものでした。

さて、店を始めるとなると、まずは物件探しです。彼はパリで和食店が立ち並ぶ界隈を敢えて避け、静かな住宅街、官庁街に店を構えました。いわゆる高級住宅街で、一般的なフランス人が考える和食店が立ち並ぶ雰囲気の街ではありません。
その後、日本では考えられないほどの忍耐と手間と時間とお金をかけて、2005年6月、パリ「あい田」がオープンしました。鉄板を用いた割烹料理、価格設定もパリの日本料理としては最高クラス、かなり強気でした。魚は天然ものにこだわり、昆布、鰹節、本わさびは日本の最高級品を十日に一度空輸してもらっています。鉄板焼きの最後を飾るステーキはパリ一番のお肉屋さん(興味のある方は”ユーゴ・デノワイエ”で検索)から仕入れた最高のシャトーブリアンです。

オープン当初、先人であるパリで飲食店を営む日本人経営者たちは口をそろえて
「こーちゃん(相田氏)、こんな誰も来ないようなところに店出してもダメだよ」
「いきなりこんなに高い値段をとってどうするの?」
「本わさびなんて誰もわからないんだから、使う必要なんかないよ」
「パリの和食で寿司・天ぷらを出さないなんてありえない!」
などなど言いたい放題言っておりました。←主にパリの日本人街の飲み屋での話です。

そして、実際にオープンからしばらくお客様が入らなかったのです。

続く。

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では、今日からオーストラリアです。新世界でもメインの国の一つになりますので、ここからCBT想定問題も含め全4回で勉強していきます。踏ん張りましょう。

 

※表紙はクナワラのテラロッサ(赤い土壌)
小さいことを重ねることが、とんでもないところに行くただひとつの道 by イチロー
ってイチローが言ってるんですよ。てか、どんだけ重ねたのだろうか…。

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西オーストラリア、南オーストラリア <B>

 

オーストラリアは新世界のワイン産地としてソムリエ試験的に非常に重要な位置を占めています。ただ、これまではそれほどつっこんだ出題は見られず、広くポイントを押さえて理解しておけば得点源になりました。

近年、力強く果実味いっぱいのシラーズ一辺倒の時代から、ピノ・ノワールや瓶内二次スパークリング、さらに若い造り手の間で起きている「ナチュラル・ワイン・ムーヴメント」など、オーストラリアワインとしての変貌が随所に見られます。結果、日本の市場においてもより重要な位置を占めるようになってきました。さらにCBT方式以降、ちょっと突っ込んだ産地の問題が見られるようになりました。

もうあまり時間がありませんが、ここはちょっと気合を入れていきましょう。

目次

 

A 概要

ブドウ栽培地域は、国の南半分にあたる南緯31度から43度の間に帯状に分布し、東端のニュー・サウス・ウェールズ州から西端の西オーストラリア州まで約3,000kmに渡ってワイン産地が点在しています。広大な土地ゆえに気候・土壌も多種多様です。

ワイン産地は下記の6つの州にわけられています。

B 西オーストラリア州

1820年代後半、英国からの移民によってパース北部、スワン・ヴァレー周域でブドウ栽培が始まりました。初めて生産されたワインは1834年<1>の記録が残っています。現在のブドウ栽培の中心である南部のマーガレット・リヴァーやグレート・サザンなどの産地は、当初から科学的な裏付けをもって開発が進んだ世界的にも珍しい産地です。生産量としてはオーストラリア全体の3%<1>を占めるにすぎませんが、大部分が高価格帯で占められ品質はトップクラスと言われています<1>

・Swan District<3>
温暖な地中海性気候<3>。西オーストラリア州における唯一の古くからの産地<1>シュナン・ブラン、ヴェルデーリョやセミヨン、シャルドネなど白ブドウが伝統的に栽培されています。

・Margaret River<1>
カベルネ・ソーヴィニヨンシャルドネで知られる西オーストラリア最有力のファインワイン産地<1>です。オーストラリア最西端<1>、インド洋に突き出た半島に位置し南北に約110㎞<2>、典型的な地中海性気候<1>で一年を通して温暖です。リゾート地としても有名。

西オーストラリア大学のジョン・グラッドストーンズ博士の研究により、1960年代後半に大きな期待とともに誕生した産地です。さらに1999年に6つのサブゾーンに分類する案を提案中。特に優良なカベルネ・ソーヴィニヨンが造られる”Wilyabrup”が有名。

土地の雰囲気も赤ワインのスタイルも、ボルドーよりもボルゲリやナパを連想させます。有名なカベルネ・ソーヴィニヨンシャルドネ以外にソーヴィニヨン・ブラン、セミヨン、シラーズやメルロ。

・Great Southern<2>
リースリング、シラーズ、ピノ・ノワール、シャルドネ、瓶内二次発酵のスパークリングワインなど、個性的なファインワインの産地。
こちらはハロルド・オルモ博士の調査報告により開発。シラーズの優良産地”Frankland River”<1>や、グレート・サザンで初めてブドウが植えられた”Mount Barker”<1>、冷たい海風により冷涼な産地”Denmak”<1>などの5つ<2>のサブリージョンを内包します。
→この産地がマーガレット・リヴァーと並ぶ名醸地とならなかったのは、消費地のパースから400㎞も離れ、その間を巨大な森林により隔離さているため。

・Peel<1>
・Geographe<2>

C 南オーストラリア州

オーストラリア全ワイン生産量の約半分<1>を占める大産地です。(2022年で51.3%)
世界のワイン産地から遠く離れていたこともあり、オーストラリア東部を襲ったフィロキセラからも被害を逃れ、その後も検疫規制のおかげで未だに完全に守られています。故に自根のブドウ樹、古木が多数存在します。州都はアデレード。

◆マウント・ロフティー・レンジズ<1>
今から100万年〜200万年前の造山活動により、カンガルー・アイランドからクレア・ヴァレー近辺まで続く弓なりの山脈<3>が出来上がりました。このマウント・ロフティー山脈に沿ってワイン産地が連なります。

『アデレード・ヒルズ、イーデン・ヴァレー、クレア・ヴァレー』<1>はこの山脈に乗った産地で、「山のワイン」であり、品種によっては極めて似た性質のものが見られます。一方で、バロッサ・ヴァレー、マクラーレン・ヴェールは山裾に位置し、表土の深い平坦地にブドウ畑が開かれ、「平坦地の深い土壌のワイン」が造られます。
→標高と表土の厚さに関して、以前こちらで書かれている内容が参考になります。規模が全く違うので、個性としての差も違ってきますが、標高が高い、表土が深い(厚い)という意味では同じ考え方です。
※ブルゴーニュは、たった数十メートルの差で、モンラッシェ、シュバリエ、バタールのテロワールを明確に表現しており、それを世界に知らしめる点で特別な存在だとは思います。

バロッサ、イーデン、クレアはドイツ系(シレジア地方)移民<1>の文化が、マクラーレン・ヴェールはイタリア系移民の文化が色濃く残っています。

※地図問題も出題されます。
Barossa Valley<2>Eden Valley<3>Clare Valley<2>

・Barossa Valley<1>
シラーズの首都<3>といえる高級ワイン産地。標高112m~596m<1>、山裾の平坦地で表土が深く、降水量が少ないため長命でコクのある赤ワインが主体で黒ブドウが生産量の85%、特にシラーズは全体の50%を占めます。一方、白ワインは早摘みステンレスタンク発酵のセミヨンや標高の高いイーデンヴァレーと接するところで風味の豊かなリースリングが造られます。後述しますが酒精強化ワインの産地でもあります。

1840年頃、宗教迫害を逃れてきたドイツ系移民が入植したことで、ドイツの影響<2>が見られます。また。100年以上の古樹が豊富で、ラングメール・ワイナリーが所有する1843年植栽のシラーズがオーストラリア(世界)最古<4>とされています。

土壌が大きく6種類ほどに分けられ、そこから生まれるシラーズのワインと土壌の関係を解説しようという試みが「バロッサ・グラウンズ」として形になりつつあります。中でも、”Nuriootpa””Ebenezer””Lyndoch””Rowlamd Flat”などの小地区<1>が有名です。

次のイーデン・ヴァレーと合わせたGI(Zone)バロッサ<2>があり、「バロッサ」と表記されているワインは両産地のブドウを使っている可能性が高い。ただ、両産地のワインの特徴は大きく異なります。

・Eden Valley<1>
標高219m~632m<2>、マウント・ロフティーの上の産地であり「山のワイン」<1>リースリングの産地としてクレア・ヴァレーと双璧をなしており、またシラーズとしても重要な産地です。栽培比率は白ブドウと黒ブドウが約半々。灌漑用の供給源の確保が難しく<1>、新規参入が困難な産地で、現在の畑の多くは水源を持つ昔からのものになります。
1864年植栽のシラーズ<2>から造られる豪州を代表する単一畑ワイン、ヘンチキ・ワイナリーの「Henschke Hill of Grace」<3>がある”Keyneton”や、リースリングの優良畑である”Pewsey Vale”<2>などの小地区が有名です。

・Adelaide Hills<2>
標高190m~609mで、こちらも「山のワイン」。シャルドネ、ピノ・ノワール、シラーズ、ソーヴィニヨン・ブランなど、白ブドウが6割を占めます。近年、高級スティルワインと瓶内二次発酵スパークリングワイン<1>の生産において重要度が急速に高まっています。2019年の大規模森林火災によって1100haの畑が消失してしまいました。
小地区はLenswood、Piccadilly Valleyの2つ<1>

・Clare Valley<4>
標高190m~609m<1>、同じくマウント・ロフティー上の標高の高い産地。やや内陸に位置するため海の影響を受けず大陸性気候<1>オーストラリア最高のリースリングの産地として名を馳せておりますが、最高級のシラーズも有名。(シラーズが面積最大)→リースリングとシラーズとカベルネソーヴィニヨンで全体の8割。シラーズの「バロッサ・グラウンズ」に対するリースリングの「クレア・ヴァレー・ロックス」。10ある小地区<1>の中でも、”Watervale””Polish Hill River”など<2>が有名です。
”Polish Hill River”はグロセット・ワインズのジェフリー・グロセット氏がワイナリー設立前の1980年代後半に、この地区のみのリースリングを瓶詰した<2>ことで評価が高まりました。

・McLaren Vale<4>
マウント・ロフティーの麓の平坦地に広がるブドウ産地。シラーズ、カベルネ・ソーヴィニヨンなどの黒ブドウが大部分を占め、また、近年はイタリア系移民が多いことからもイタリア・スペイン系品種が増えています。

・Langhorne Creek
元々は海だったため、石灰岩が多い。下記のTerra Rossaにやや似た土壌。赤ワインが8割。

・Kangaroo Island
オーストラリアで三番目に大きい島<1>で海洋性気候です。2020年1月の大規模森林火災で145haあるブドウ畑の3分の1が焼失しました。

・Riverland
大規模な量産ワイン用<2>ブドウ栽培地。南オーストラリア州の60%、この国全体でも30%を占める<1>ブドウ生産量を誇ります。オーストラリア・ワイン産業の「機関室」<2>と形容されます。灌漑が不可欠な産地で、近年の干ばつで価格も高騰中。

◆Limestone Coast<3>
東側のヴィクトリア州との州境から南端のマウント・ガンビア、インド洋に接する海岸線をつなぐ一帯を巨大なGI「ライムストーン・コースト(Zone)」<1>と呼び、下記のワイン産地(GI)を含め6つの産地が属します。テラロッサ土壌である場合が多い。

Terra Rossa テラロッサ:赤い土の意。赤い粘土質と石灰岩質が合わさった赤色土壌。粘土質中の鉄分が酸化したことにより表土が赤色を呈する。この土地でオーストラリアで最上級のカベルネ・ソーヴィニヨン<1>が造られています。

・Coonawarra<4>
オーストラリアを代表するカベルネ・ソーヴィニヨンの銘醸地
。ボルドーに似た海洋性気候<2>、テラロッサ土壌<1>が有名。南オーストラリア州の最南東に位置し、1890年にスコットランド人ジョン・リドックがペラーノという最初のブドウ畑を開拓<1>しました。

・Padthaway<1>
当初はクナワラの代替地として開発されましたが、近年は白ワインの品質が向上。

・Robe<1>

 

ふー。お疲れ様でした。

過去問は大変になりますが、次回、ヴィクトリア州とニュー・サウス・ウェールズ州を終えてからまとめて確認することにします。

何かございましたらこちらまで
info@majime2.com 牧野 重希





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