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ジュラ

2020/02/13
 
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第21回

三ツ星を獲得した小林シェフについては、私は何度かお見かけしたことがある程度ですが、パリにいた頃、噂はよく耳にしておりました。

私がフランスに渡った2004年の時点で小林シェフはパリの三ツ星レストラン(その三ツ星の中でもトップ・オブ・トップだと私が思っている)アラン・デュカス・オ・プラザ・アテネ」で働いておりました。

当時も、数え切れないほどの日本人料理人や日本人ソムリエがパリで生きており、明確に日本人料理人ソムリエ社会が存在しておりました。→おそらく今は当時の数倍の日本人料理人・サービス人がフランス各地にいるはずです。現在、本場で星を獲得した日本人シェフの数を見ても明らかで、日本人はフランスのレストラン業界に圧倒的に受け入れられました。そして、私はその多くの日本人の例に漏れず、日本人社会にどっぷり浸かり暮らしておりました。しかし、この小林シェフは違いました。いろんな方から彼の話を聞きましたが、「彼は変わってるよね。日本人とは一切連まない」と皆口を揃えて言っておりました。

しばらくして、小林シェフはこの「アラン・デュカス・オ・プラザ・アテネ」のスーシェフ(セカンドシェフ)にまで上り詰めます。彼はここから三ツ星までの道のりを職責を通してはっきりと感じたんだと思います。

私は彼のスーシェフ時代に二度「アラン・デュカス・オ・プラザ・アテネ」に食事に行ったことがあります。本当に本当に素晴らしい思い出です。そして、そのうちの一回は食後に調理場を案内してもらいました。このような場合、通常は日本人料理人がいれば出てきて挨拶を交わしたり等あるものですが、小林シェフはこちらをちらっと見ただけで歩み寄っては来ませんでした。彼はスーシェフで、かなり自由のきくポジションであったにも関わらず、またこちらは今やトップレベルで活躍している料理人達と行ったにも関わらずです。

ただ、彼のことは噂には聞いておりましたので、私は一切気分を害することもなく、反対にこの人は本当にスゴイなとこの時に思いました。失敗の許されない常に強烈な緊張感を伴う世界でトップクラスの調理場で、責任あるポジションで仕事をこなす強さ。認められた技術。そして、語学力。夜な夜なヘラヘラとワインを飲んでいた私とは目指す先が違っていたんです。この時の彼の佇まい、鋭い眼光を忘れることができません。

そして、あれから十数年、彼は本当にこれまで日本人の誰もなし得なかった「三つ星獲得」を実現しました。あの時の鋭い眼光の先にあったものは「必ず三つ星を取る」という強い信念だったのでしょう。

確かに、時代も味方をしました。ポール・ボキューズが二つ星に降格するなど、近年世代交代が垣間見られたフランスミシュラン。小林シェフが10年前に同じ場所で同じクオリティのレストランを経営していても三つ星獲得にはならなかったはずです。また、奥様が裕福な家庭の方で理由もあると思います。

タイミングや運もありましたが、それでも誰もがなしえることではありません。小林シェフが「三つ星を取る」と決め、その決めた夢を強烈に明確にイメージしながら過ごしたであろう「アラン・デュカス・オ・プラザ・アテネ」の日々。そして、2011年にご自身のお店をオープンさせるのですが、そこからも「三つ星」に向けて着実に脇目も振らず一歩一歩前進したに違いありません。→その後、私は2012年に「レストラン ケイ」に伺いました。この時、まさか三つ星とは思いませんでしたが、二つ星までは確実だろうと感じたことを覚えております。

小林圭シェフ、本当におめでとうございます。

ーーー

さて、日本料理店にお勤めの皆様、朗報です。今日のテーマ・ジュラ地方のワインは日本料理にとても合わせやすいんです。

ワインに限らず日本酒も含めて、日本料理との組み合わせ(ペアリング)で一番意識すべきことは、酸味だと私は考えております。そして、ここジュラ地方のワインは独特の“山”の酸を感じることが多いんです。この特有の酸が日本料理の特に鰹出汁の旨み(酸味があります)に、さらに繊細だけど一本芯の通ったところに通じるように思います。また、ヴァン・ジョーヌ→後ほど。ほど強烈ではないもののちょっと”ひねた”ニュアンスを持ち、特にこの地方の赤ワインの”ひねた”感はどこか醤油を思わせるという意味でも面白い存在となります。

以前、京都で行われた日本料理のイベントで、ワインペアリングを担当しました。その会で提供されたお造りが三種、マグロの漬け、アワビ(肝のソース)、カンパチでした。この並び、どう見てもワインなら赤なんです。料理とワインの相性の基本は”色”を合わせる事です。マグロはいうに及ばず、アワビの肝のソースも黒っぽく、カンパチも白身ではありません。→青背の魚は軽い赤ワインがイイです。

このお造りに私はジュラのトゥルソーを合わせました。←あとで出てきます。フランスではこの地方でのみで見られる黒ブドウです。

ピノ・ノワールよりも黒みが強く濃いめ、特有の酸が特徴で、どこか醤油っぽいニュアンスを持ちます。この日のお造りは先に紹介した三つ。マグロは醤油漬けにされており、トゥルソーの醤油っぽいニュアンスと。アワビは肝のソースが添えられており、肝の苦味はしっかりした赤ワインの渋みに完璧にマッチします。また、青背の魚は血合いがあったりとどこか血っぽく、鉄っぽいニュアンスを持つものが多いので、こちらもワインで考えるなら赤ワインです。

そして、日本料理とワインをつなぐ上でもっとも大切な要素の一つが”ワサビ”です。

ワサビの存在だけで日本料理が完全にワインに寄り添います。どちらかといえば赤ワインですが、白ワインもいけます。一度機会を見つけて、ワサビを舐めながら赤ワインを飲んでみてください。

ちなみに”ショウガ”も同様につなぐアイテムで、こちらはどちらかといえば白ワインとの相性が抜群です。もし、ご家庭で肉じゃがやおでんなどとワインを楽しもうという時に、ほんの少量のショウガを加えることでワインとの相性は格段に良くなります。

ですから、この日のお造りにジュラのトゥルソーは個人的にはほぼ完璧なマリアージュだったと自負しておりました。そして、この会にお客様としてお食事にいらっしゃった京都・祇園の日本料理店の主人からも「この赤ワイン、イイな!刺身と赤ワインがこんなに合うなんてはじめてだよ。今度、パクっていい?」と最後は冗談交じりにお褒めいただきました。

そんな、日本料理にも通じるところのあるワインを造るジュラ地方に進みます。

明日ではなく、今日少しだけでも頑張りましょう。疲れているのは皆同じです!

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ジュラ

今日も最初に少しチーズのお話。このジュラ地方にはComte(コンテ)というAOCチーズがあります。

このComteですが、ハードタイプの牛乳のチーズになります。

Comte
Comte

実際はとても大きい円盤状です。直径50~70cm、重さは30kg~50kgもあります。もちろん切り売りされます。

近所のサヴォワ地方には同じようなハードタイプのAOCチーズ、Beaufort(ボーフォール)があります。

Beaufort
Beaufort

こちらも大きくて、直径35~75cm、重さが20~70kgほどあります。

どちらも香りが穏やかで、クセの少ないやさしい味わいです。

この地方のワインとコンテの相性がいいのは当然なのですが、さらに香りや味わいに似たようなニュアンスを感じるのです。特にヴァン・ジョーヌとコンテですね。機会があればぜひお試しください。

二次のテイスティングにこの地方のワインは出ませんから、わざわざ試験の為に飲む必要はありません。万が一出題されるとすれば、リキュールのところ(テイスティングコメントを問われない出題)にヴァン・ジョーヌでしょう。



【ポイント】
ブルゴーニュの東、スイスとの国境付近、アルプス山脈から続くジュラ山脈の裾野に広がる産地です。白ワインが7割近くを占めます。他の国・地方では見られない黄ワイン(ヴァン・ジョーヌ)や独特のブドウ品種が見られます。また、フランスではもっとも小さな生産地ですが(栽培面積2000ha)、ビオロジック栽培を実践している栽培農家が多く、全耕作面積の15%を占めます。

・この地方特有のブドウ品種とAOC
・黄ワイン、藁ワインについて
・アルコール発酵の原理を解明したルイ・パストゥール生誕の地

A 主要ブドウ品種

・白ブドウ
サヴァニャン(=ナチュレ)→十字軍の時代にオーストリアかハンガリーから渡来。
シャルドネ(=ムロン・ダルボア)←栽培面積最大。約50%を占めます。

・黒ブドウ
プールサール←全ブドウの2割強、黒ブドウの8割を占めます。
トゥルソー→晩熟のため栽培地を選ぶ。ワインはこちらの方が強い。
ピノ・ノワール(=グロ・ノワリアン)

B 特殊なワインたち

Vin Jaune←ここはしっかり理解してください。
完熟したサヴァニャンを白ワインとして醸造後、60ヶ月以上樽貯蔵し、その間目減り分の補充(ouillage)澱引き(Soutirage)もしない。このため産膜酵母が活動し、ワインの液面に白い膜(Fleur du Vin)が発生します。この産膜酵母下で時間をかけて熟成させるため、独特の風味(クルミやノワゼットなど)を持つワインができあがります。Clavelinと呼ばれる620mlの瓶につめられ出荷されます。
※スペインのシェリーにいろいろな意味で似ています。

Vin de paille←こちらはほどほどに重要。パイユは藁の意味。
陰干ししたブドウから造られた甘口ワイン。収穫後最低6週間すのこの上(または吊り下げ)で乾燥(Passerillage)させ、その後ゆっくり発酵させます。アルコール度数は14.5~17度→ふつうのワインよりかなり高い!(最低3年間熟成義務、うち18ヶ月は木樽熟成)、Potsと呼ばれる375mlのビンにつめられます。
ブドウ品種は、サヴァニャン、シャルドネ、プールサール、トゥルソー。

・Vins de Liqueur
発酵させていないブドウ果汁に蒸留酒を加えて熟成させた甘口ワイン。酒精強化ワインの一種。アルコール分は通常のワインよりも高め。←そのうち出てくるVins Doux Naturelsと区別して理解してください。これらもいつかまとめます。

C 主要AOCについて

基本的に、この地方のAOCは赤・白・ロゼ、さらに黄ワイン・藁ワイン全てが認められていると考えてください。

例外的で注意が必要なAOC
Chateau-Chalon 黄ワイン(Vin Jaune)のみ、サヴァニャン
L’Etoile 白ワイン、黄ワイン(Vin Jaune)、藁ワイン(Vin de paille)
※黒ブドウのプールサールが補助品種として認められています。また、Vin Jauneはサヴァニャンのみです。
・Cremant du Jura 白・ロゼ←Cremantとつけば赤はない。
※クレマンの規定は全て同じ。

Vins de LiqueurのAOC
・Macvin de Jura 赤・白・ロゼ



ソムリエ試験 過去問

【過去問】
Savagnin のシノニムを次の中から1つ選び、解答欄にマークしてください。

1. Mondeuse
2. Melon d’Arbois
3. Roussette
4. Nature

【過去問】
次のジュラ地方の文章で正しいものを1つ選び、解答欄にマークしてください。

1. ブルゴーニュの西側に広がる産地で、ディジョンからは約90kmほど離れている
2. ワイン醸造学に大きな功績を遺したルイ・パストゥールの出身地である
3. Clavelinとはジュラ地方特有の500mlの瓶である
4. Macvin du JuraはV.D.N.で赤、白、ロゼがある

【過去問】
Vin Jauneの熟成規定として正しいものを1つ選び、解答欄にマークしてください。

1. 木樽で最低36カ月以上
2. 木樽で最低48カ月以上
3. 木樽で最低60カ月以上
4. 木樽で最低10年以上

【過去問】
ジュラ地方独特のヴァン・ジョーヌに使用される Clavelin と呼ばれるボトルの容量を 1 つ選んでください。

1. 20    cℓ
2. 37    cℓ
3. 62    cℓ
4. 75    cℓ

【過去問】
Vin Jaune の最低熟成期間を 1 つ選んでください。

1. 1 年間
2. 3 年間
3. 6 年間
4. 10 年間

【解説】
近年、教本の記載が変わりました。最新の数字を覚えてください。

【過去問】
ワイン用ぶどう品種 Savagnin からヴァン・ジョーヌだけを造ることが認められている A.O.C. を 1 つ選んでください。

1. Cotes du Jura
2. Chateau-Chalon
3. L’Etoile
4. Arbois Pupillin

【過去問】
ジュラ地方のアルボワに関係が深く、ワイン醸造に大きな功績を遺した人物を1人選んでください。

1. ジャン・アントワーヌ・シャプタル
2. ルイ・パストゥール
3. ゲイ・リュサック
4. アレクサンドル・デュマ

【過去問】
ヴァン・ジョーヌにおける「Gout de Jaune」について適切な説明を1つ選んでください。

1. 花の風味
2. フルーツの風味
3. スパイスの風味
4. くるみの風味

【解説】
Goutとはフランス語で”味””味覚””センス”という意味で、蓼食う虫も好き好きという諺がありますが、フランス語ではchacun son gout(直訳すると各々の味覚)といいます。

【過去問】
次のジュラ地方のワインに関する記述について正しい場合は1を、誤っている場合は2を選んでください。

「Vin Jauneは最低6年間は樽貯蔵をし、その間OuillageおよびSoutirageしてはならない。また、Vin de Pailleは、規定上、圧搾した日から3年は販売ができないとともに、この期間のうち18ヶ月以上は木樽で熟成させなけらばならない。」

1. 正   2. 誤

【過去問】
次のフランス産チーズの中からVin Jauneと最も相性のよいものを1つ選んでください。

1. Bleu d’Auvergne
2. Langres
3. Comte
4. Banon

【解説】
チーズに関してはひねった問題は出ませんから、迷わずこの地方のチーズを選んでください。

【過去問】
次の1~4の文章の中から正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Vin Jaune の醸造法では、完熟したSavagnin もしくはChardonnayを用いる。
2. Vin de Paille を醸造するには、ぶどうを収穫後、藁やすのこの上で乾燥させたぶどうを使用する。
3. Passerillage とは、熟成途中の樽詰めワインの目減り分を補充するという意味である。
4. ぶどう果汁の発酵前にアルコールを加え発酵を停止させ、リキュールのような天然の甘味を残したワインはVins Doux Naturelsと呼ばれている。

【過去問】
次のジュラ地方で生産されるワインおよび飲料に関する記述の中から誤っているものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Vin Jauneは最低6年間は樽貯蔵をし、その間OuillageおびSoutirage をしてはならない。
2. Vin de Paille は規定上圧搾した日から3年間は販売できない。
3. Vin de Paille はPots と呼ばれる375mlの瓶に詰められる。
4. Macvin du Jura は、この地方のV.D.L.でロゼ、白のみが認められ1年以上木樽で熟成させなければならない。

【解説】
上記の選択肢の中で誤っている部分は4.の「ロゼ、白のみ」という箇所だけで(赤も可)、その他は正しいことを述べています。

【過去問】
ジュラ地方のヴァン・ジョーヌの樽熟成過程においてワインの表面にできる酵母による皮膜の呼称を1つ選んでください。

1. Ouillage
2. Soutirage
3. Fleur du Vin
4. Clavelin

いかがでしたか?項目は少ないですが内容は少しハードでしたね。特にヴァン・ジョーヌについてしっかり理解してください。そして、いつの日にかコンテとヴァン・ジョーヌのマリアージュを経験していただければと思います。

何かございましたらこちらまで
koza★majime2.com 松岡 正浩






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