コルス<E>「潜在意識も勉強に活用しちゃいましょう」
第36回
試験対策を進めるうちにどうしてもわからない事柄に出会ったり、いくら調べても過去問の答えがわからないということが時にはあると思います。また、テイスティングの本などを読んで理解できない箇所もあるでしょう。
なによりも、わかろう・理解しようという姿勢が大切であることは当然ですが、それでもどうしてもわからない場合はそのまま放っておきましょう。人間の脳は、知りたいと思ったり一度意識した事柄は、無意識のうちにそれとなくアンテナを張って情報を集めようとするものなのだそうです。そして、探し求めて手に入れた情報はより印象深く記憶に留まるものです。
皆さんは、「意識しはじめたり、何となく考えていたり、たまたま聞きかじったモノ・事柄を、その後比較的 ”すぐに” 見かけたり聞いたりすること」はありませんか?
カラーバス効果と言うらしいのですが、毎日と同じ通勤路でも「赤いものがたくさんあるよ」なんて言われると、急にいろいろなところに赤色を見つけたりします。看板だったり、ポストだったり。
ワインを勉強し始めた皆さんも感じているのではないでしょうか。これまで、ただの横文字だったワインの名前が時折テレビ等から聞こえてきたり、雑誌をパラパラめくっていると目に飛び込んでくることに。
「世の中にこんなにワインの情報あったっけ?」というくらい、普段の生活の中でワインの情報を見つけられるようになっているはずです。
わからないことはわからないとしっかり意識することで、潜在意識が自然と答えを探してくれています。人間ってすごいですね。当然みなさんも含め全員が持っている能力です。利用しない手はありません。
さて、今回はコルス、コルシカ島です。
※表紙の写真は「海の中の山」コルシカ島の断崖絶壁です。
コルシカ島は地中海に浮かぶ島で、地理的にはほとんどイタリアです。イタリアのところで学びますが、サルディーニャ島のすぐ上に位置します。
18世紀にフランス領になったものの、長年文化圏としてはイタリア寄りだったようです。ブドウやワインにもその名残が見られます。
今日は本当にサラッと終わります。
明日ではなく、今日少しだけでも頑張るんですよ。
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もうしばらくしたら今年度の練習問題をスタートします。ちょっとした力試しや確認、日々のモチベーション維持に使ってください。
コルス <E>
ブドウ栽培・ワイン醸造の歴史はプロヴァンス同様に古く、紀元前600年頃この島にたどり着いた古代ギリシャ人によって広められました。その後ローマ人、中世はイタリアに支配されてきたこともあり、今なおイタリアの影響が色濃く残ります。ブドウ品種に関しても、イタリア系ブドウ品種が見られます。また、ロゼワインが生産量の半分以上(56%)を占めます。
→ほとんど出題されません。ここをスルーしても問題ないのですが、押さえるべきポイントもほんの少しなので、見ておこうと思います。
目次
A 主要ブドウ品種
・白ブドウ : ヴェルメンティーノ<2>(=マルヴォワジ・ド・コルス、ロール<1>)
・黒ブドウ : シャカレッロ、ニエルッチョ(=サンジョヴェーゼ)
B 主要AOC
※全AOCで白・赤・ロゼ全てが認められています。
・Patrimonio<1> 赤・ロゼ:ニエルッチョ主体、白:ヴェルメンティーノ100%<1>
・Ajaccio 赤・ロゼ:バルバロッサ、ニエルッチョ、シャカレッロ、白:ヴェルメンティーノ主体<1>
→ゴロあわせで”鯵(アジ)にすき焼き”と言っていたような…。私が勉強した時代はシャカレッロをスキアカレロと(日本では)言ってました。ナポレオン生誕の地<2>として有名です。
・Muscat du Cap Corse<1> 白のVins Doux Naturels コルスで最北のAOC<1>
さらっと過去問へ。
ソムリエ試験 過去問
【過去問】
ナポレオンの生誕地、シャカレッロの原産地としても知られている A.O.C. を 1つ選んでください。
1. Patrimonio
2. Ajaccio
3. Muscat du Cap Corse
4. Vin de Corse Porto-Vecchio
【解説】
この年の一次試験の報告で「試験中に”鯵(アジ)にすき焼き”を思い出し想像して笑ってしまいました」という方がいらっしゃったとか。
【過去問】
次の1~4 の中からフランスのコルシカ島で生産される天然甘味ワインの法定ぶどう品種を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。
1. Muscat Blanc a Petits Grains
2. Macabeu
3. Malvoisie de Corse
4. Grenache Blanc
今回もCBT想定問題までいっちゃいましょう。
少ないから楽ちんですね。
CBT想定問題
↓想定問題の回では毎回同じ記述を添えております。ご存知の方は読み飛ばして下さい。
※これらの問題は2022年以前に受験された方々からいただいた出題情報をもとに、私が手直したものです。CBTという特性上、全く同じ問題という確証は取れませんので<想定問題>とさせていただきました。出題頻度が高いと予想される問題は複数回登場していますが、そこも確認だと思って目を通してみてください。また、先に進むほど最新の出題を意識したものになっております。
実際の試験では選択肢方式ですが、問題量も多いのですべてにはつけておりません。また各回の過去問と同じく解答はつけておりませんが、提供された情報から実際の試験で何を問う問題だったのかがわかっている問題は解答をつけました。
【答】マークの右横を選択、もしくはタップや長押し(スマホ・タブレットの方)をしていただくと解答が見れるように同系色の文字で記載してあります。「何が問われたか」という部分で参考にしてください。
【問題】
・AOC Ajaccioにおいて認められている白ブドウ品種と黒ブドウ品種の組み合わせとして正しいものを選べ。
・AOC Patrimonioにおいて認められている白ブドウ品種と黒ブドウ品種の組み合わせとして正しいものを選べ。
・ヴェルメンティーノのシノニムを選べ。
・コルシカ島の最も北にあるAOCは?
・ナポレオンの生誕の地にあるAOCは?
【答】 Ajaccio
・AOC Vin de Corseの主要白ブドウ品種は?
・地図問題 AOC Patrimonioの位置
・コルスにおいて最も北に位置するAOCを選べ。
・Vin de Corseの白ワインの主要品種となるブドウを選べ。→コルシカ島の白と言ったらこの品種です。覚えておきましょう。ついでにシノニムも頭に入っているとなお良いです。細かいAOCまで覚える必要はありません。
コルスはこれだけで十分です。終わり!
何かございましたらこちらまで
info@majime2.com 牧野 重希