第74回 ギリシャ

   

ギリシャと言えば、数年前にギリシャショックという言葉が報道・マスコミを賑わしたことがありました。イギリスのEU離脱以上に、EUの問題を浮き彫りにしたこの一連の騒動は、文化も経済レベルも違う国々で構成される統一経済圏を維持する難しさが露呈した結果でした。
→おそらくこのような不安も含めてのイギリスの件だと思います。また、スイス、ノルウェーがEU非加盟であることもEUの問題、難しさを表しているのかと。

このギリシャ、今でもEU問題の中でちょこちょこ名前が出てきます。

話は逸れますが、日本にいて感じることは、日本のメディアは世界情勢に関してほとんど報道しないということです。反対にヨーロッパで報道と言えばEU情勢、世界情勢が主体で、日本人好みのどこかの政治家が不倫をしたとか、殺人事件、交通事故、火事があって民家が全焼というような報道はほとんどありません。どちらが良いのかわかりませんが。→日本の報道はかなり偏っており、情報操作がなされている感が否めません。北朝鮮と変わらないレベルかも。

さて、ヨーロッパにもおいてドイツ以北は真面目な印象ですが、南に下るにつれて”細かいことは気にせず、今を楽しく生きよう”という感覚が強くなるようです。ラテン気質というものでしょうか。

フランスもそのラテン系に入ると言われますが、感覚的には中間くらいのように思えます。→世界標準で見ると、日本がかなり異端で、あまりにもまじめで大人しいレンジに属しています。だって、有給休暇を一ヶ月まとめて取れないでしょ?有給だけがこの指標ではありませんが。

そして、今回のギリシャはその超陽気な人達のところです。そんなに頑張らないし、休みはしっかりとる。仕事や経済よりも自分達の生活が大切で、ギリシャが国として破綻しそうになったにもかかわらず、一部のギリシャ国民は『世界や国が困っているからって、私達がもっと働いて、何かを我慢するなんてありえない!』などと声高に叫び、大騒ぎしたのが数年前でした。
→一つは身内をとても大切にする国民性もあり、政財界の要職には力を持った人々の親族が溢れかえっているそうです。コネ社会ですね。さらに、その流れは就労人口の二割以上が公務員という状況を作りました。コネ社会に異常な数の公務員…。ただ、ギリシャはヨーロッパ諸国の中でも平均労働時間がとても長い国としても知られています。一部の富裕層や“公務員”を除く多くの人々の平均所得があまりにも低く、仕事を掛け持ちしないと家計を支えられないと言った事情からだと言われています。この騒動で大騒ぎしていたのはそれなりに発言権があり、収入がある公務員層が中心のようです。

EUとしての責任、ユーロという統一通貨のこともあり、ギリシャは指導される立場になったにもかかわらず『急に真面目なこと言われても困っちゃうよ』ってな感じで、浮足立つ世界をよそ目にそのままちょっとじっとしていれば誰かが助けてくれるものと思っていました。そしてその助けた側の国の一つが日本だったりするのです。今も何食わぬ顔をして楽しく過ごしているはずです。
→ここからは想像ですが、仕事が山のように残っていても定時になれば当然のように家に帰る人たち(ギリシャの公務員…)。
ちょっと違いますが、私がパリ時代にアルバイトをしていた日本人経営の寿司屋は、定時(決められた時間)になるとどれだけ山盛りの洗い物があろうと、片付けが残っていようと帰る人は帰ります(黒人さんを含めいろんな国籍の人がいました)。契約ですから全く問題ありませんが、その後、残って後始末するのはほとんど日本人でした。笑

さらに話が逸れますが、例えばフランスにはバカンス(有給休暇)が一ヶ月以上あり完全消化です。さらに、その休んでいる間の引き継ぎ等を一切行いません。その案件は担当者が戻ってくるまでの約一ヶ月間完全に止まってしまいます。そして、おそらく日本以外ではこれが普通です。それでも、これだけ有給を取って引き続きをせずを、残業せずに定時で帰っているフランスと日本の経済レベルはそんなに変わりません。この感覚が私にはしっくりきたので、フランスで生きて行こうと思ったんです。残念ながら、諸事情ありまして日本に帰って来ました。

経済的には安定していますが働く為に生きて、それでも多くの人が将来に不安を抱えているように思える日本人と、経済が破たんしようと国の将来が見えなかろうと、自分の生活を大切にし楽しむ為に生きているように思えるギリシャ人、はたしてどちらが幸せなのでしょうか?

※表紙は1900年代初頭のアッティカの収穫風景

明日ではなく、今日少しだけでも頑張りましょう。疲れているのは皆同じです!

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第74回 ギリシャのワイン

ソムリエ試験としてそれなりに魅力的な項目が並ぶ為、出題しやすい国の一つだと思います。それでも、ここは軽く地図を頭に入れて、大まかに理解する程度でよいでしょう。

A ギリシャのワインについて

・気候は典型的な地中海性気候→一部、大陸性気候
・松脂ワインのレツィーナが有名でしたが、近年ギリシャのイメージを低下させてきたと言われ…。→現在ももちろん作られております。松ヤニはティーパックのようなものに入れて。

B ギリシャの歴史←なかなか興味深いです。
・紀元前4000年代後半にはブドウ栽培とワイン造りが行われていたことが証明されました。
・紀元前3000年にはクレタ島やサントリーニ島などでワインを取引していた記録
・紀元前20世紀以降クレタ島のミノア文明時代、世界最古のワイン用圧搾機や容器が出土
・紀元前700〜480年頃、アンフォラが造られ、封をするために松ヤニが使われました。これらがレツィーナの起源と言われています。
・紀元前338年、アレキサンダー大王がギリシャを掌握。ヨーロッパから西アジアに至る大帝国を建国。ブドウ栽培とワイン生産を奨励したため、ギリシャ文化と共にブドウ栽培とワイン醸造の技術が一気に広まりました。

B ギリシャのワイン法

◆PDO:原産地呼称ワイン
◆Traditional Designation
・Retsina(レツィーナ)松脂ワイン・サヴァティアノ
・Verdea(ヴェディア)ザキントス島・シェリーのような酸化
・Vin Liastos(ヴァン・リアストス)遅摘みブドウ天日干し甘口ワイン

C 主なブドウ品種

白ブドウ
・Savatiano サヴァティアノ→栽培面積一位!
・Rhoditis ロディティス→同二位
Assyrtiko アシルティコ
・Monemvasia モネンヴァシア(=マルヴァジア)
・Muscat マスカット
・Robola ロボラ(イタリアのリボッラ)

黒ブドウ
・Agiorgitiko アギオルギテイコ(=ネメア)→同三位
・Xinomavro クシノマヴロ→ギリシャの黒ブドウといえばこれ。

・Liatiko リアティコ
・Limnio リムニオ
・Mavrodaphne マヴロダフネ
・Mandelaria マンデラリア
・Kotsifali コツィファリ

ひとまず、表記を見て白ブドウか黒ブドウかを判断できるようにしましょう。

D 主なワイン産地

地図を見ながら記載があれば主要ブドウ品種と共にぼちぼち確認してください。

◆マケドニア
ナウサクシノマヴロ、1971年最初に原産地呼称認定
・アミンテオ:クシノマヴロ 自根 スパークリング
・グーメニサ

◆中央ギリシャ地方
アッティカ:最大の産地。サヴァティアノ種からレツィーナ。ここの土壌がサヴァティアノに最適と言われています。PDOはまだありません。

◆ペロポネソス半島
ネメア:アギオルギティコ種から「ヘラクレスの血」と呼ばれる赤ワイン。←ギリシャ神話ではヘラクレスの生誕地として有名。
・パトラス:辛口白のPDO ブドウ品種の名前がついて甘口ワインのPDOに。マスカット・オブ・パトラスなど。

◆イオニア諸島
・ケファロニア:ロボラの白、マスカットの甘口、マヴロダフネの赤

◆エーゲ海の島々

・サントリーニ島:独特の火山土壌からアシルティコ、さらにVinsanto→アシルティコの控えめな果実味に酸とミネラルのバランスが日本料理の出汁に良く合うため、私はペアリング等でよく使います。

◆クレタ島
ギリシャでもっとも大きな島

さて、試験ではどのように問われてきたのでしょうか?

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ソムリエ試験 過去問

【過去問】
ギリシャで最も大きな島を次の中から 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. ロードス島
2. クレタ島
3. サントリーニ島
4. ケファロニア島

【過去問】
かつてギリシャ特有の Retsina の運搬・貯蔵に用いられた器物を 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. アンフォラ
2. イノス
3. ピエス
4. コッキネリ

【解説】
もし知らなくても、ソムリエ試験を受けるのであればこのくらいはワイン界の常識として答えたいところです。それほど重要とは思えませんが、正解以外の選択肢も確認しておきましょう。

【過去問】
ギリシャのネメアで「ヘラクレスの血」と呼ばれる赤ワインの生産に使用されるブドウ品種を 1 つ選んでください。

1. クシノマヴロ
2. マヴロダフネ
3. アギオルギティコ
4. リムニオ

【過去問】
次のギリシャワイン生産地の中から、主要生産地方のペロポネソス半島に位置するものを1つ選んでください。

1. Cotes de Meliton
2. Nemea
3. Santorini
4. Rhodos

【過去問】
次のギリシャのワイン用ぶどう品種の中から、白ぶどう品種を1つ選んでください。

1. リムニオ
2. アシルティコ
3. クシノマヴロ
4. マンデラリア

【過去問】
ギリシャ特有の松脂による独特の風味をもったワインを1つ選んでください。

1. Assyrtiko
2. Retsina
3. Mavrodaphne
4. Agiorgitiko

【過去問】
次の1~4のギリシャのぶどう品種の説明の中から正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. モネムヴァシアはエーゲ海のパロスとシロスで栽培されている黒ぶどうである。
2. サヴァティアノはレッチーナの主要白品種で主にアッティカ等で栽培されている。
3. マヴロダフネは主にパトラスで栽培され辛口の赤ワインとなる。
4. アシルティコは主にサントリーニ島で栽培され骨格のある赤ワインとなる。

【解説】
1.と4.は産地名がわからなくてもブドウの色が違うので、除外できます。模範解答は2.です。

【過去問】
次の 1-4 のサヴァティアノに関する文章の中から正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. ギリシャのぶどう栽培面積の約 15% を占め、レッチーナの主要品種となる。
2. サントリーニ島やハルキディキ地域で栽培され、ヴィンサントにも使われる。
3. サモス島の代表的な品種で辛口から甘口まで幅広く利用される。
4. エーゲ海の島々やハルキディキ、サントリーニ島などで栽培され柑橘系の香り豊かなワインとなる。

【解説】
余裕のある方はそれぞれの選択肢がどのブドウ品種を指しているか確認してみましょう。

【過去問】
次の 1-4 の中からクシノマブロを主原料とし、優れた赤ワインを生産しているナウサに属する地方を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. 西部ギリシャ
2. 北部ギリシャ
3. ペロポネソス半島
4. 中央ギリシャ

【シニア過去問】
次の中からギリシャでレッツィーナに使用される主なワイン用ぶどう品種に該当するものを1つ選んでください。

1. Aidani
2. Robola
3. Sideritis
4. Savatiano

【シニア過去問】
次の中からギリシャのペロポネソス半島のコリント近くに位置し、ギリシャ神話ではヘラクレスの生誕地とされるワイン生産地区を1つ選んでください。

1. Mantinia
2. Patras
3. Nemea
4. Attica

いかがでしたでしょうか?なかなか大変ですね。ひとまず終えて次に進みましょう。

何かございましたらこちらまで
koza★majime2.com 松岡 正浩

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