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ピエモンテ、リグーリア<A>「まずはイタリアの地図をイメージしましょう」

2024/03/27
 
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第52回

さて、今日からイタリアです。

始める前に、しばらくイタリアの地図を眺めましょう。

覚えることはたくさんありますが、地図のイメージがあるとないとでは、この後の理解や記憶の定着に違いがでると思います。ある程度イメージがつかめたところで、各州の名前を見ておよそどの辺りにあるのかわかるようになればいい感じです。その後は勉強を進めながら、各州にどんな特徴があるかを思い浮かべられるようになるまで頑張ってください。→主要な州の名前はタイピング問題も意識しておきましょう。

ちなみに、イタリアは北緯35°から47°に位置していて<1>、温かいイメージですが実はかなり北にあります。ラツィオ州にある首都ローマの緯度は北緯41.5°で函館と同じ。さらにイタリアの最南端は35.5°程度で東京都と同じくらいです。


※こちらの地図は紀行地図様のサイトからお借りしています。

DOCGに関しては、少なくともどこの州に属するかのみは覚えてください。時間のない方はそれだけでイイです。ちなみにこんなサイトもあります。
VinoVinoVino.com

時間のある方はうまく利用してみてください。→さらにDOCGは増えていますが。

※写真は地中海のリゾート、Cinque Terreの観光地。世界遺産です。

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ピエモンテ、リグーリア <A>

目次

 

A Valle d’Aosta ヴァッレ・ダオスタ州

アルプスの麓、山岳地帯にあるイタリア最小の州<2>。冬は寒さが厳しく、降雪が多い地域ですが<2>夏は涼しく、昼夜の温度差が激しい。明確な個性を持ちクリーンなワインが造られていますが、生産量が少ないため(全州最少)市場でもあまり見かけません。赤ワインの方がやや多い(61%)。DOCはValle d’Aostaのみ<1>、DOCGもありません。細かく覚える必要はありませんが、様々な地理表示や品種表示があります。固有のブドウ品種で押さえたいのはFumin<2>ぐらいですかね。地理表示はDonnas(ピコテンドロ=ネッビオーロのワイン)<1>やNus Malvoisie(ピノ・グリのワイン)<1>でしょうか。余裕のある方だけで・・・。

B Piemonte ピエモンテ州

ピエ(足)モンテ(山)の名前の通り、アルプスの南麓に位置し、イタリアとしては比較的冷涼な気候です。白トリュフの産地としても世界に名を轟かせており、また、2014年にこの地の「ピエモンテのぶどう畑の景観:ランゲ・ロエロ・モンフェラート」<2>が世界遺産に登録されました。州都は工業都市トリノ、赤ワインが59%を占めます。→意外と白ワインが造られております。温帯、亜熱帯の大陸性気候、夏は暑く時折嵐が吹き、冬は寒くしばしば深い霧に包まれます。→ネッビオーロの名前の由来はNebbiaが霧を表すことからと言われています。<1>日本でも有名になったバーニャ・カウダ<1>はここの郷土料理です。

■主要ブドウ品種

白ブドウ
・コルテーゼ:Gaviのみで真価を発揮
・モスカート・ビアンコ:アロマティック。甘口スパークリングが有名。

・アルネイス
・ティモラッソ 2022年教本で追加。近年ブームになっています。

黒ブドウ
・ネッビオーロ:イタリアで最も高貴な品種。晩熟。色調は淡く、タンニンが豊か。
・バルベーラ:ストレートな果実味と酸が特徴。生産量が多い。
・ドルチェット:酸が少なく、タンニンが多い。早熟。
・ブラケット:アロマティック

・グリニョリーノ:非常にタンニンが強い。
※GattinaraとGhemmeではネッビオーロがスパンナ<1>と呼ばれます。このネッビオーロの呼び名の違いは要注意です。

※教本に記載のあるブドウ品種の特徴をまとめましたが、イメージを持ってもらうためでそんなに重要ではありません。

■ピエモンテ州のDOCG一覧

・Barolo:ネッビオーロ →バルバレスコと並んでピエモンテで最も古いDOCGの一つ。この2つの次に認定されたのが下のガッティナーラです。法定熟成期間<1>は収穫年の11月1日から38ヵ月(約3年)、リゼルヴァは62カ月(約5年)です(内18カ月は木樽熟成)。
・Barbaresco:ネッビオーロ
・Gattinara:ネッビオーロ<1>ヴェルチェッリ県<2>
・Ghemme:ネッビオーロ<1>ノヴァーラ県、上のガッティナーラとはお隣同士です。

・Asti(白・甘発・ヴェンデンミア・タルディーヴァ):モスカート・ビアンコ<3>
・Canelli(白):モスカート・ビアンコ:微発泡甘口白、2023年認定、Astiから独立しました。
・Gavi / Cortese di Gavi(白・発):コルテーゼ<1>
Roero(白・赤・発):アルネイス、ネッビオーロ<3>→珍しい白・赤・発砲<1>
・Terre Alfieri (白
<1>: 2020年に昇格。Roeroの北にありブドウ品種も同じアルネイスネッビオーロ
・Barbera d’Asti:バルベーラが黒ブドウ<1>
・Barbera del Monferrato Superiore
・Nizza:← 2014年に昇格。元々、Barbera d’Astiのサブリージョンでした。だからバルベーラ。<1>
・Dolcetto di Ovada Superiore / Ovada:ドルチェットが黒ブドウ<1>
・Dolcetto di Diano d’Alba / Diano d’Alba<1>:ドルチェット<1>
・Dogliani:ドルチェット<5>
・Ruche di Castagnole Monferrato:ルケが黒ブドウ
・Brachetto d’Acqui / Acqui(甘赤・甘発・パッシート):ブラケットが黒ブドウ

・Erbaluce di Caluso / Caluso(白・発・パッシート)エルバルーチェが白ブドウ<1>
・Alta Langa(白発・ロゼ発)<1>ピノ・ネーロ、シャルドネ主体

 

※上記赤字は赤ワイン青字は白ワイン、ピンク字はロゼワインが認められていることを示します。RoeroTerre Alfieriはイタリアでは珍しい共に認められるDOCGです。一部産地が重なっています。ブドウ品種も同じです。

ちょっとしんどいですねぇ。そして、とにかく細かいことはいいので、これらがピエモンテのDOCGであることがわかるようになってください。そのために、まずネッビオーロ系のDOCGから確認しましょう。
→そりゃもちろん、できる人はしっかり覚えてください。ただ、その他のDOCGも、ブドウ品種が名前についていたりします。また、赤ワインが多いので、白、発泡系を意識すると覚えやすいかも。

また、以前は昇格した順番で並べていたのですが、「もっとも新い…」とか、「●●年に昇格した…」という出題が減っているので、ピエモンテについては覚えやすそうな順番に並べかえました(かなりゴチャゴチャしてしまうので)。近年新しいDOCGが一気に増えていますが、最近のものだけ昇格年を記載しておきます。ピエモンテ以外は認定順に並べております。

そして、地理的レベルまで問われるかもしれない主要DOCGについて書き出してみます。ある程度位置関係をイメージできるように頑張ってください。

① Ghemme:ノヴァーラ県
② Gattinara:ヴェルチェッリ県<3>
 Roero:クーネオ県<1>
④ Barolo:クーネオ県<2>
⑤ Barbaresco:クーネオ県
 Barbera d’Asti/Asti:アスティ県、アレッサンドリア県、クーネオ県<1>
 Brachetto d’Acqui
⑧ Gavi

まずは太字のDOCGの位置を暗記、あとは余裕があれば。
おおよその位置関係まで確認するのはこれらのDOCGだけで十分だと思います。時間の無い方は一瞬だけ見てあとは本番前の暗記に賭けましょう。
→アルバを挟んでバローロとバルバレスコが、その横がアスティです。この地図を見ると山麓の産地であることが良くわかりますよね。

バローロとバルバレスコに関してはもう少し突っ込んだ問題も見られるようになりました。こっちの地図もチェックしておきましょう。この2つの産地はタナロ川流域<2>に広がっています。→ただ下の地図、2023年の教本から無くなりました…。なぜ。
※Baroloの「La Morra」<3>「Serralunga d’Alba」<1>、Barbarescoの「Neive」<2>はそれぞれのワインが造られる村として有名です。「NeiveとTreisoがバルバレスコ」とだけ覚えておくと選択問題なら対応できるかも。

 

覚えておきたいDOC
・Barbera d’Alba
・Dolcetto d’Alba
なんとかアルバが有名ですが、ブドウ品種名にアルバが付いているので、覚えなくてもいいでしょう。
・Langhe
ランゲ・ネッビオーロが有名ですが、白ワイン・ロゼから発泡までブドウ品種も含め幅広く造られています。

C Liguria リグーリア州

ピエモンテの南側、フランスのプロヴァンス地方から続く海沿い、アルプスの急斜面にブドウ畑が細長く広がっています。ヴェネツィア共和国と並び地中海貿易で繁栄したジェノヴァ共和国がありました。多くの冒険家を輩出し、一番有名なのがコロンブス<1>。ワイン生産量はヴァッレ・ダオスタ州に次いで少なく、白ワインが68%を占めます。重要な港町であり、美しい海と背景にそびえる山という素晴らしい自然環境に恵まれた観光地、夏には人口が三倍に膨れ上がります。州都はジェノヴァです。<1>→DOCGはありません。

主要ブドウ品種
白ブドウ
・ヴェルメンティーノ<1>:繊細、黄桃のアロマ、余韻に苦み。
・ピガート
:リグーリア固有。ヴェルメンティーノの一種。黄桃のアロマ、塩っぽさ。
・ボスコ
:リグーリア固有。

黒ブドウ
・ロッセーゼ:リグーリアを代表する黒ブドウ。ミネラル、フレッシュ。
・オルメアスコ(=ドルチェット) <1>

覚えておきたいDOC
Riviera Ligure di Ponente(赤・白)<1>
ブドウはピガート、ヴェルメンティーノ、ロッセーゼなど。<1>
Cinque Terre<1>
白のみのDOC<1>。名前自体が5つの村の総称になっています。<1>チンクエはイタリア語で数字の「5」です。

ブドウはボスコヴェルメンティーノ、白のみです甘口(チンクエ・テッレ・シャッケトラ)もあります。
Rossese di Dolceacqua<1>
ブドウはロッセーゼ<1>、赤のみです。
Colli di Luni<1>
トスカーナ州にまたがるDOC。

さて、こちらも同様に過去問で確認です。

 

ソムリエ試験 過去問

【過去問】
Piemonte 州に接している州を次の中から1つ選び、解答欄にマークしてください。

1.  リグーリア州
2.  トスカーナ州
3.  ヴェネト州
4.  トレンティーノ・アルト・アディジェ州

【解説】
地図が出てきませんが、地図の問題です。

【過去問】
次の中から Gavi の主要ブドウ品種を 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. Trebbiano Toscano
2. Friulano
3. Ribolla Gialla
4. Cortese

【過去問】
次のイタリアD.O.P. ワインの中で白ワイン、赤ワインともに認められているものを1 つ選んでください。

1. Vernaccia di San Gimignano
2. Conero
3. Roero
4. Morellino di Scansano

【過去問】
次の中よりD.O.C.G. 銘柄を1 つ選んでください。

1. Oltrepo Pavese
2. Pomino
3. Gattinara
4. Elba

【過去問】
次の中から発泡性の赤ワインを造る銘柄を1 つ選んでください。

1. Brachetto d’Acqui
2. Colli Orientali del Friuli Picolit
3. Bolgheri
4. Asti

【解説】
「発泡性」はイタリアワインにおいてポイントとなる事柄です。全てを確認するのは難しいのですが、ひとまずDOCGの”発泡”は意識しておきましょう。

【過去問】
下記の地図 A ~ D の中から D.O.C.G.Barbaresco が生産されるクーネオ県を1 つ選んでください。

Barbaresco2016

1. A
2. B
3. C
4. D

【過去問】
白ワインと赤ワインの生産が許可されている D.O.C.G. を 1 つ選んでください。

1. Erbaluce di Caluso
2. Dogliani
3. Roero
4. Ruche di Castagno le Monferrato

【過去問】
海に迫る断崖の上に家々とぶどう畑が連なる、Cinque Terre地区がある州を1つ選んでください。

【過去問】
ピエモンテ州のD.O.C.G.を1つ選んでください。

1. Ghemme
2. Bardolino Superiore
3. Suvereto
4. Oda

【過去問】
次のD.O.P.(D.O.C.)の中からPiemonte州以外のものを一つ選んでください。

1. Malvasia di Castelnuovo Don Bosco
2. Fara
3. Valcalepio
4. Coste della Sesia

【解説】
このレベルはあきらめます。ここに出ているDOCだけは覚えるかもしれませんが、このレベルまで追ってしまうと時間が足りません。3.はLombardia州です。

【過去問】
次のPiemonte州に関する記述の中から誤っているものを1つ選んでください。

1. Piemonteは「山の足」を意味し、ヨーロッパアルプスの麓から南に広がる山の裾野の州である。
2. 白ワインの生産が認められているD.O.P.(D.O.C.G.)は、AstiとGaviの2つのみである。
3. その偉大さから、「ワインの王であり、王のワインである」と讃えられて来たD.O.C.G.は、Baroloである。
4. Asti Spumanteは、Moscato Bianco種から造られる。

【過去問】
次の中からリグーリア州の海岸地方で白ぶどうのボスコ種主体で造られる D.O.C.ワインを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Lugana
2. Riviera Ligure di Ponente
3. Cinque Terre
4. Rossese di Dolceacqua

【過去問】
次の 1-4 のイタリアワインの中からネッビオーロ種系のぶどうから生産されるD.O.C.G.銘柄を 1 つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Gattinara
2. Barbera d’Asti
3. Brachetto d’Acqui
4. Cinque terre

【過去問】
次のイタリアワインの中からピエモンテ州の D.O.C.G. 銘柄を全て選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Dolcetto d’Alba
2. Dogliani
3. Barbera d’Asti
4. Conero

【過去問】
次の1-4 のイタリアワインの中から白、赤ともに生産が認められている D.O.C.G. 銘柄を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Vernaccia di San Gimignano
2. Bolgheri
3. Roero
4. Ramandolo

【過去問】
次の中から北イタリアの赤ワインで昔から「ワインの王であり、王のワインである」と言われているものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Valpolicella
2. Bardolino
3. Barbaresco
4. Barolo

【過去問】
次の中からピエモンテ州においてワイン用黒ぶどう品種で最も生産量の多いものを1つ選んでください。

1. Nebbiolo
2. Barbera
3. Dolcetto
4. Brachetto

【解説】
イタリア全体で見ても生産量が多いはずです。

【過去問】
ピエモンテ州のD.O.C.を1つ選んでください。

1. Lacrima di Morro d’Alba
2. Langhe
3. Piave
4. Sant’Antimo

【過去問】
主にピエモンテ州で栽培されているワイン用ぶどう品種を1つ選んでください。

1. Cesanese
2. Schiava Gentile
3. Dolcetto
4. Aleatico

【過去問】
次の記述について、正しい場合は1を、誤っている場合は2を選んでください。

「Valle d’Aosta州は「アオスタの丘」という意味で、イタリア最小の州である。比較的平坦な地形のため、ローマ時代はイタリアとフランスを結ぶ交易路として栄えた。」

1. 正    2. 誤

【解説】
ほとんど出題されませんが、この州はイタリアで最も小さく、とにかく”山”です。このような言い回しにも慣れてくださいね。

 

いや~、お疲れ様でした。

何かございましたらこちらまで
info@majime2.com 牧野 重希






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