モリーゼ、カンパーニア<E>「深夜の更新失礼します」
第57回
こんばんは。今日は深夜の更新になってしまいました。
日付は変わって本日は4月14日です。
その今日で熊本地震の最初の震度7から10年になりました。一度目の地震でも驚いていたのに、その28時間後の深夜に再びさらに大きな地震が発生し、私のいる東京でも大騒ぎになっていたのを今でも覚えています。短時間のうちに同一地域で震度7クラスの地震が2回も発生したのは観測史上初めてだったそうです。自分がそこにいたらと思うと、本当に恐怖を覚えます。
毎年この日に、阪神大震災を経験された松岡さんが言葉をよせています。少しご紹介させて下さい。
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私は熊本に縁がありまして、昨年はさすがに行けませんでしたが、おおよそ年に一度は訪れております。素晴らしいシャルドネを造る熊本ワインにも足繁く通っております。いつしかのソムリエコンクールにも出された菊鹿・小伏野がトップキュベです。
地震の直後の6月に熊本ワインの社長にお会いしたのですが、「箱やラックに入っていたワインはそれほど被害がなかったけど、棚に置いていた貴重なヴィンテージものがほぼ全滅でした…」と残念な表情で語られました。
大阪でビストロを営んでいた友人夫妻がこの熊本地震が起こる少し前に熊本に移住しました。ご主人は長らく大阪で自然派ワインの人気店を経営しておりましたが、奥様が熊本出身ということもあり、いつか熊本でお店を開きたいと常々口にしておりました。
地震の前の冬、まだ大阪で営業中の彼のお店が不審火に見舞われました。火の出るはずのないフロアからの出火で、屋根にまで被害が及んだため営業できなくなりました。調理場は一階で、二階の客席から出火しました。原因は結局不明です。そして、さまざまな葛藤の末、大阪の店を閉めて熊本に移り住んだのが地震直前の初春です。
大阪で大変な目にあいましたが、もともと熊本に移住したいという思いがあったため、心機一転気持ちを新たに熊本で新しいお店をスタートしようと心に決めての移住でした。その決心を嘲笑うかのように襲いかかった熊本地震。お店を再開するために集めた食器やワインもかなり被害にあったようです。
不審火も地震も彼の落ち度ではありません。店を失い、ようやく気持ちを切り替え新たに生活を始めた地で、二回も大きく揺れた大地震。この状況にありながら彼は熊本のワイン仲間と炊き出しを始めました。この話を聞い時に私なら同じことができるだろうかと自問していました。
その彼が、時間はかかりましたが、地震から9か月後にお店をオープンさせました。短い期間にこれだけの苦難に見舞われながらも立派にお店を立ち上げたんです。当時、常に気丈に振る舞っていた彼ですが、心が折れそうになったことは一度ではないはずです。そして、初めて彼の店に伺った時に見せた嬉しそうにはにかんだ表情が今でも忘れられません。
彼の前向きな姿勢が地元のワイン仲間に受け入れられ、お客様に愛されているようで今や熊本の人気店になっていると聞いています。
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たくましい姿に勇気づけられる思いです。犠牲になられた方々に対し深くお悔やみを申し上げると共に、熊本の更なる復興を心よりお祈りいたします。
※表紙はポンペイ遺跡から臨むヴェスヴィウス火山<1>
成功するには、成功するまで決して諦めないことだ。by アンドリュー・カーネギー
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モリーゼ、カンパーニア <E>
目次
N Molise モリーゼ州
1963年にアブルッツォ州から分離した<1>イタリアで最も知名度の低い小さな州。55%が山地で45%が丘陵地、ブドウ栽培の歴史は古いですが地元消費が中心。亜大陸性気候で夏暑く、冬寒い。経済は発展しておりませんが、自然が汚染されていないため美しく、近年観光業が伸びています。赤ワインがやや多い60%。DOCGはありません。<1>→DOCも4つだけ…。
主要ブドウ品種
白ブドウ
・トレッビアーノ・トスカーノ
・ペコリーノ
・パッセリーナ
・ボンビーノ・ビアンコ:主にプーリアで栽培されています。
黒ブドウ
・ティンティリア→モリーゼ州唯一の固有品種<3>
・モンテプルチャーノ
・アリアニコ
・サンジョヴェーゼ
覚えておきたいDOC<1>
・Biferno(白・赤・ロゼ)
・Tintilia del Molise
→ポイントはTintiliaが黒ブドウであることでしょう。うしろにモリーゼって書いてあるし。土着品種回帰の中、復活しつつあるモリーゼを代表する黒ブドウです。
O Campania カンパーニア州
風光明媚な観光地、文化遺産が州内に集積しており、自然の素晴らしさも破格です。降り注ぐ太陽、陽気なイタリア人というイタリアのイメージに最も近い州と言えます。ワイン造りの歴史は古く、紀元前からFalernumはグラン・クリュとして讃えられていました。
→ポンペイ遺跡の酒場の壁に書かれた言葉が残っています。「一アスでワインが飲める。二アスなら最高のワインが。四アス出せばファレルヌムのワインが飲める」
海岸沿いの地域は温暖な地中海性気候で土地がやせておりブドウ栽培に向いています。また、今なお活動中のヴェスヴィウス火山があり、火山性土壌<2>も特徴の一つです。ワイン造りに理想的な環境であるがゆえに、怠惰な眠りを貪っていると非難された時代もありましたが、ここ20年ほどのカンパーニアワインの躍進は目を見張るものがあります。<1>
州都はナポリで、ナポリ風ピッツァは超有名ですね(Pizza Margherita<2>)。日本ではローマ風を探す方が難しい。Limonchello(リモンチェッロ)の産地<2>としても有名です。レモンはシチリアのイメージもあるかもしれません。間違えないようにしましょう。
人の足に例えると、向こう脛(すね)に位置します。位置<2>も何となく覚えておきましょう。
主要ブドウ品種
白ブドウ
・グレーコ<2>:イタリア南部を代表する白ブドウ。酸とミネラル、力強いワインに
・フィアーノ:フラワリ―で優美なワインに
・ファランギーナ
・コーダ・ディ・ヴォルペ→こちらが2018年に「狐のしっぽ」<3>のブドウとして出題され、話題になりました。
黒ブドウ
・アリアニコ<1>:イタリア南部を代表する黒ブドウ。濃く、タンニンの強い、偉大なワインに。
・ピエディロッソ:カンパーニア州の固有品種
覚えておきたいDOC
・Falerno del Massico:ファランギーナの白、アリアニコの赤が造られるためまずまず有名。
・Ischia:イスキア島
・Vesuvio:Lacryma Christi del Vesuvioがいろんな意味で有名です。
DOCG(4つ<1>)
・Taurasi(赤)<4>→ブドウ品種はAglianico <1>。火山性土壌、スパイシーで、酸味もしっかりした厳格な赤ワインとなります。
・Greco di Tufo(白・泡)→ブドウ品種はGreco。Tufoという凝灰岩土壌<2>が有名です。熟成すると蜂蜜のトーン<1>が明確にあらわれます。→ものにもよると思いますが、確かに出てきますね。
・Fiano di Avellino(白)→ブドウ品種はFiano
・Aglianico del Taburno(赤・ロゼ)→もう一つのAglianicoから造られるDOCG。珍しい赤・ロゼです<1>。※全体生産量の白ワイン比率が46%。DOCGと同じように半々くらいですね。
ソムリエ試験 過去問
【過去問】
Taurasiの主要ブドウ品種を次の中から1つ選び、解答欄にマークしてください
1. Aglianico
2. Sangiovese
3. Calabrese
4. Corvina
【過去問】
次の銘柄のうち赤ワインのみを生産するものを 1 つ選び、解答欄にマークしてください。
1. Alta Langa
2. Greco di Tufo
3. Frascati Superiore
4. Carmignano
【過去問】
次の(A)~(E)の銘柄を産出する州を地図中 1 ~ 10 の中からそれぞれ選び、 解答欄にマークしてください。
(A) Bardolino Superiore
(B) Vino Nobile di Montepulciano
(C) Franciacorta
(D) Taurasi
(E) Asti
【過去問】
次のイタリアワイン銘柄の中から白・赤ワイン共に生産するものを 1 つ選び、解答欄にマークしてください。
1. Roero
2. Taurasi
3. Dogliani
4. Conero
【過去問】
凝灰岩土壌で栽培されているブドウで造られるカンパーニア州の銘柄を 1 つ選んでください。
1. Orvieto
2. Colli Albani
3. Greco di Tufo
4. Zagarolo
【解説】
凝灰岩土壌等までは覚える必要はありません。土壌を問われるくらいの有名産地ととらえ、素直にカンパーニア州を代表するGreco di Tufoを選択します。
【過去問】
次の銘柄の中で Classico の表示が認められているものを 1 つ選んでください。
1. Gavi
2. Conero
3. Fiano di Avellino
4. Castelli di Jesi Verdicchio Riserva
【解説】
この Classico 等の表示まで確認する時間がないと思うんですよ。ですから、過去問で出てきたもの、どこかで見かけて気になったもの以外は無理に覚えなくてもよいと思います。
【過去問】
次の(A)、(B)、(C)のワインを産出する州を下記地図中 1 ~ 12 の中から 1 つ選んでください。
(A)Frascati Superiore
(B)Ghemme
(C)Fiano di Avellino
ワイン用ぶどう品種 Aglianico 主体で造られるカンパーニア州の D.O.C.G. を 1 つ選んでください。
4. Carmignano
今日は簡単ですけどね。イタリア20州の位置関係は必須です。
次の記述について正しい場合は1.を、誤っている場合は2.を選んでください。
「火山灰のグレーコ土壌でギリシャ人がもたらしたぶどう品種「トゥーフォ」から造られる、Greco di Tufoは、Campania州唯一の白のD.O.P(. D.O.C.G.)である。」
1. 正 2. 誤
【解説】
なんだかもっともらしいことを書いてますが、落ち着いてよく読めばわかる問題です。
【過去問】
次のイタリアの州の中からアドリア海に面していない州を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。
1. Umbria
2. Abruzzo
3. Molise
4. Marche
【解説】
アドリア海がどちらかわかりますか?また、反対側の海はなんといいますか?→◯ィレニア海
【過去問】
次のD.O.C.G.ワインの中から赤だけの生産が認められているものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。
1. Recioto di Gambellara
2. Cesanese del Piglio
3. Fiano di Avellino
4. Albana di Romagna
【過去問】
次の中から南イタリアの D.O.C.G.ワインで、アリアーニコ種のぶどうを主体に造られているものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。
1. Taurasi
2. Greco di Tufo
3. Fiano di Avellino
4. Vermentino di Gallura
【過去問】
次のイタリア地図の中からCampania州に該当するものを1つ選んでください。

なんだかいつもより楽チンですね。


