第99回 南アフリカ

   

また無駄話を始めます。あくまで息抜きですので、時間のない方はスルーしてください。

前々回の続き的な感じで、外国人がフランスでレストランを開くことがいかに大変かというお話です。

フランスでお店を始めるのは日本の十倍~人によっては百倍くらい大変です。まずはお店探しですが、フランスのお店は全て許可制です。お店を開くにあたって営業権をというものが必要になります。例えば、自宅の一階を改装してカフェや焼き鳥屋さんにするということが出来ないのです。許可なく営業すればもちろん罰せられます。自宅の敷地内であろうと、自社ビルであろうと関係ありません。

フランスにおいて、(特に有力なコネのない)普通の外国人が新規にレストランの営業権を取得することは不可能だと言われております。ですから、もともとレストランの営業許可が下りた店舗を買うか、借りることから始めます。そして、さらにその営業権そのものを店舗、家賃とは別に買い取らなければなりません。←この営業権は売買されます。そして、売り上げのあった店の権利ほど高額になります。その営業権には業務内容・営業時間等、事細かな取り決めがなされており、その通りに従わければなりません。たとえば、許可なく深夜営業、炭火焼きを始めることはできません。←現在、新規で炭火焼きの許可は下りないと言われております。営業終了後の従業員の飲み会に店以外の人が居てもダメです。→見つかったらの話ですが。営業しているとみなされるようです。でも、私はこれにひっかかったことがあります。取締官がいきなり乗り込んできたんです。けっこうビビリました。おおよそ誰かのタレコミで、罰金は店が払います。まぁ、イメージ的には駐禁取られる、スピード違反で捕まるような感じです。ただ、罰金はその10倍くらいだとか。

営業権は店(場所)に下りる権利なので、店選びの際は立地や広さ、家賃に加えて営業権の内容も吟味しなくてはなりません。また、パリの中心部には一軒家がありません。すべての建物がアパートメントなので、お店もその一階に入ることがほとんどです。店舗を契約し、営業権を手に入れた後にさらなる関門があります。

なんと、アパートの住民会議において、「私たちはこの建物の一階でこんな店をします」と所信を表明し承認してもらう必要があるんです。このあたりは弁護士や専門家を介してなんとかなるのですが、文句を言ってなんぼのフランスでは住民も言いたい放題言ってきます。→前回もふれましたが、フランス人は”主張してなんぼ”なので、本当に言いたいこと言ってきます。

また、店の改装工事も必ず延び延びになります。工期内に終わらなければ寝ないででもと思う日本人と違い、終わらないものは仕方がないと考えるフランス人。工事を担当する職人は工期がいくら遅れていようとしっかり定時に帰ります。まず、数か月は遅れるものと考えなくてはなりません。もちろんその間の家賃は発生しますし、当然営業もできません。

住民会議で承認を得て数か月間開店が遅れやっとお店を開いても、アパートの上に住む住民達はますます言いたい放題です。扉の開閉がうるさい、店の前が明るい、タクシーが来ると寝れないなどなど。その中でも一番問題になるのが、匂いと換気扇問題です。換気扇は法律に則って基準にあったものを設置しますが、必ずもめます。換気扇問題でうまくいかなくなる店もあるくらいです。←以前、日本人のカレー屋さんが潰されたという話を聞いたことがあります。

私が勤めていた「あい田」でも私が知るだけで三回は換気扇を取り換えております。その一度はそのアパートの全体の換気システムを取り換えて、全室の空気の流れを良くしたにもかかわらずです。←基本アパートの屋上に換気扇の通気口があり、そこに逃がすのですがお店は一階。換気扇を取り換えるだけで数百万単位のお金がかかることもあります。

お金のある方は建物すべてを買い取って自分のものにして、その一階に店を開くという方もいます。この他にもさまざまな困難が次から次へと襲いかかってきます。日本では考えられないのですが、これがフランスでは普通です。この試練を乗り越えなくてはフランスで営業することはできません。

後ろ向きなやり方では、とても生きては行けないよ。わかるかい。前向きに進むんだ。毎日が新しい日なんだから。by ボブ・マーリー

※表紙は山に囲まれた渓谷の産地、Stellenboschのブドウ畑

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第99回 南アフリカのワイン

南アフリカです。長年それほど出題が見られませんでしたが、2010年以降確実に出題されるソムリエ試験的に主要産地となりました。→フランスワイン系の私が時折ペアリング等で使っていることからも時代は変わったんだなと思います。数年前までは一年に一本も飲みませんでしたから。

ここは頑張ったほうが良いかもしれないですね。それでも時間の無い方に、キーワードだけでやり過ごす、ワンポイント講座です。

南アフリカワインのkeyword!
・シュナン・ブラン=スティーン
・ピノタージュ=ピノ・ノワール × サンソー
・コースタル・リジョンのステレンボッシュとパール

・KWVとW.O.そして85%、100%

A 南アフリカのワインについて

360年以上にわたるワイン造りの歴史を持ち、環境と人に配慮したワイン造りを行うニューワールドのリーディングカントリーです。2010年以降、ワインの品質保証・トレーサビリティのみならず、サステナビリティ(持続可能性)を保証するシールを採用。

◆歴史
1659年 オランダのヤン・ファン・リーベックが「ケープのブドウから最初のワインが造られた」と記録。→ブドウ栽培開始は1655年。
1685年 フランスでナントの勅令が廃止され、宗教迫害を受けたユグノー派のフランス人たちが入植。ワイン造りの技術を向上させる。→ウィキペディアですが、簡潔で非常にわかりやすく説明されています。
1761年 甘口ワイン:コンスタンシアがヨーロッパに輸出され、人気を博す。
1886年 フィロキセラ
1918年 南アフリカワイン醸造者共同組合連合KWV設立

1925年 ピノ・タージュ誕生
1959年に発売されたシュナン・ブランのセミスイートワインが大ヒット。
1973年 原産地呼称W.O.制定
1994年 アパルトヘイト全廃後、先進国からの投資が進み、品質向上、輸出量が大幅に増えました。

◆気候

東がインド洋、西が大西洋に面しており、国土の大部分が温暖で日照時間の長い地中海性気候です。南極からのベンゲラ海流の影響で比較的冷涼、冬に雨が降りますが、夏は乾燥し灌漑が必要な地域もあります。
春から夏にかけてケープドクターと呼ばれる強い乾燥した風が吹き、防虫剤や防カビ剤の使用が最小限に抑えられます。

◆ブドウ品種
・白ブドウ 55%
①シュナン・ブラン(=スティーン)→栽培面積世界一!!
②コロンバール
ソーヴィニヨン・ブラン
シャルドネ

・黒ブドウ 45%
③カベルネ・ソーヴィニヨン
④シラー

ピノタージュ=ピノ・ノワール × サンソー→こちらを交配したアブラハム・ペロード博士が2017年に問われました。
メルロ
ルビー・カベルネ=カベルネ・ソーヴィニヨン×カリニャン

※ワインは単一品種だけでなく、ブレンドも多く「ボルドーブレンド」が主流。その他「ローヌブレンド」「地中海ブレンド」、ピノ・タージュやシュナン・ブラン主体の「ケープブレンド」。また、瓶内二次発酵「キャップ・クラシック」。
20年前までは白ワインが8割を占めていましたが、近年赤ワインの比率が上昇し、またここ数年白ワインへの回帰がみられるようになりました。
南アフリカのワイン生産量が世界で何番目か確認しておいてください。(このあたりは年によって順位が変動します)

◆ワイン法
1918年 南アフリカ醸造者共同組合連合KWV設立

1973年 原産地呼称制度 W.O.Wine of Origin)
→この原産地呼称を持つワインの生産量は全体の約6割弱です。

・ラベル表示は基本的に85%以上ですが、W.O.表示のみ100%でなければならない。

・瓶内二次醗酵のスパークリングワインにCap Classiqueの文字
・IPW制度:環境と調和したワイン生産のガイドライン。→現在95%以上の生産者がこのガイドラインに準じています。

B 南アフリカの西ケープ州のワイン産地

※生産量の9割が西ケープ州です。

◆沿岸地域(コースタル・リジョン)
降水量が多く、太陽の光と海から涼風に恵まれています。

ステレンボッシュ

17世紀より続く南アフリカ最大のワイン産地。ケープタウンの東。ピノ・タージュ、ボルドー品種、黒ブドウが6割を占めます。ステレンボッシュ大学。←南ア唯一の栽培・醸造学科。

・パール

ユグノー派が開拓。シャルドネ、シラー。

・スワートランド
西ケープ州最大の「地区」。SIP:テロワールを重視した高品質ワイン同盟

・ケープ・タウン←ケープ・ペニンシュラとタイガーバーグが再編されました。コンスタンシア小地区、ダーバンヴィル小地区を含む。
ナポレオンが愛したという甘口ワイン、クレイン・コンスタンシア(ミュスカ・ド・フロンティニャン種)→1986年、伝説のコンスタンシア復活。

ブレード・リヴァー・ヴァレー
灌漑。栽培面積は南アフリカの1/3を占めます。

・ロバートソン
シャルドネ。最近ではソーヴィニヨン・プラン、瓶内二次発酵のスパークリングワイン 「キャップクラシック」が評価されています。

ケープ・サウス・コースト地域
2000年からブドウ栽培が始まったウェスタンケープ州最南端の新興産地。

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ソムリエ試験 過去問

【過去問】
ピノタージュと関係の深い人物を次の中から1つ選び、解答欄にマークしてください。

1. アブラハム・ペロード
2. ジャック・ピュイゼ
3. セルジュ・ルノー
4. ジャン・マルク・オルゴゴゾ

【解説】
少なくともこれまでに出題されていませんでした。取れた人はかなり教本を読み込んだ人ですが、合格するためにこのレベルまで求める必要はありません。ただ、出題されましたからここは覚えておきましょう。

【過去問】
南アフリカの 2015 年ブドウ品種別栽培面積において最大の品種を次の中から1つ選び、解答欄にマークしてください。

1. Cabernet Sauvignon
2. Colombard
3. Chenin Blanc
4. Pinotage

【過去問】
南アフリカのワイン法 WO は何年に制定されたか、次の中から1つ選び、解答欄にマークしてください。

1. 1971 年
2. 1973 年
3. 1976 年
4. 1978 年

【過去問】
WO の産地名を表示するには何%同産地内のブドウを使用する必要があるか、次の中から 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. 85%
2. 90%
3. 95%
4. 100%

【過去問】
西ケープ州最大の「地区」を次の中から 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. Swartland
2. Overberg
3. Stellenbosch
4. Paarl

【解説】
南アフリカをさらっと流した人はたぶん間違えます。

【過去問】
2014 年の南アフリカにおいて、最も栽培面積が広いブドウ品種を 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. Cabernet Sauvignon
2. Pinotage
3. Chenin Blanc
4. Chardonnay

【過去問】
南アフリカ西ケープ州最大の地区で、近年は SIP と呼ばれるテロワールを尊重した高品質なワイン造りを目指すアライアンスを結成した地区を 1 つ選び、解答欄 にマークしてください。

1. Robertson
2. Stellenbosch
3. Paarl
4. Swartland       

【解説】
確かにちょっと難しい問題です。ただ、西ケープ州最大の地区のところでわかった方も多いのではないでしょうか。SIPとは「
スワートランド・インデペンデント・プロデューサーズ」の略です。
 

【過去問】
18
19世紀にヨーロッパで一世を風靡した南アフリカ産甘口デザートワインを 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. キャップ・クラシック
2. 
コンスタンシア
3. ボーバーグ
4. ケープブレンド

【過去問】

南アフリカの原産地呼称「W.O」の原産地名をラベルに表記する場合の規定として正しいものを1つ選んでください。

1. 75%以上その産地のブドウを使用しなければならない
2. 85%以上その産地のブドウを使用しなければならない
3. 95%以上その産地のブドウを使用しなければならない
4. 100%その産地のブドウを使用しなければならない

【過去問】

1918 年に設立された南アフリカワイン醸造協同組合連合の略称を 1 つ選んでください。

1. VDP
2. KWV
3. VQA
4. INAO

【過去問】
ブドウを腐敗やウドンコ病から守る、南アフリカに吹く南東の強風の名称を 1 つ選んでください。

1. Autan
2. Scirocco
3. Mistral
4. Cape Doctor

【過去問】
南アフリカにおいて Chenin Blanc の別名を 1 つ選んでください。

1. Hanepoot
2. Auxerrois
3. Palomino
4. Steen

【過去問】
南アフリカ全体のブドウ栽培面積の約 33%を占めるウェスタン・ケープのリージョンを 1 つ選んでください。

1. Breede River Valley
2. Cape South Coast
3. Coastal Region
4. Olifants River

【過去問】

南アフリカ共和国のワイン産地の気候を 1 つ選んでください。

1. 地中海性気候
2. 海洋性気候

3. 大陸性気候

【過去問】

南アフリカにおいてワイン用ぶどう品種「Steen」の別名を 1 つ選んでください。

1. Chenin Blanc
2. Sauvignon Blanc
3. Colombard

4. Chardonnay

【過去問】
南アフリカにおいて「シュナン・ブラン」の別名を1つ選んでく ださい。

1. アネプート
2. ルーレンダー
3. パロミノ

4. スティーン

【過去問】

南アフリカ独自の品種ピノタージュは、ピノ・ノワールと何のワイン用ぶどう品種を交配しているか1つ選んでください。

1. シラー
2. カベルネ・フラン
3. ルビー・カベルネ

4. サンソー

【過去問】

次の1~4 の中から南アフリカワイン産地のDistrictでコースタル・リジョンでないものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Tygerberg
2. Stellenbosch
3. Robertson
4. Paarl

【過去問】
次の中から南アフリカ独自のワイン用ぶどう品種Pinotageの交配として正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Pinot Blanc × Chardonnay
2. Pinot Noir × Gamay
3. Pinot Noir × Cinsaut
4. Pinot Gris × Shiraz

【過去問】
次の南アフリカワインの起源に関する記述の( )に該当する人物名を下記の中から1名選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

「1652 年にオランダ東インド会社の(  )がケープに入植し、1655 年にぶどうを植え、1659 年に初めてこの地でワインを造った」

1. サムエル・マースデン
2. アーサー・フィリップ
3. シルヴェストーレ・オチャガビア
4. ヤン・ファン・リーベック

【解説】
それぞれ同じような役割を果たした人たちです。せっかくですからどこの国の人か確認してみましょう。

【過去問】
次の中から南アフリカにおける原産地呼称の略称に該当するものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. D.O.C.
2. C.O.
3. D.O.
4. W.O.

【過去問】
次の中から、南アフリカのワイン生産地域 Stellenboschに該当する地方を1つ選んでください。

1. Breede River Valley
2. Coastal
3. Olifants River
4. Klein Karoo

【過去問】
次の南アフリカのワイン法に関する記述に関して正しい場合は1を、誤っている場合は2を選んでください。

「原産地呼称(W.O)は、1918年に制定され、品種名の表示は、85%以上が表示する品種であること、収穫年度の表示も85%以上、さらにW.Oの産地名を表示する場合は、100%その産地のものでなけらばならない。」

1. 正    2. 誤

【過去問】
次の南アフリカのワイン用ぶどう品種と別名の組み合わせの中から誤っているものを1つ選んでください。

1. Cinsaut = Hermitage
2. Chenin Blanc = Steen
3. Colombard = Cruchen
4. Weisser Riesling = Rhein Riesling

【過去問】
過去には量の国といわれたが、1970 年代後半を転換期として品種の植替え、さらに大幅な減反、そして海外からの資本の投入や技術の改新により急激な進歩をとげ、現在はMalbec 種などにより国際レベルのワインも生産されている国を次の1~4 の中から1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. 南アフリカ
2. ニュージーランド
3. アルゼンチン
4. チリ

【過去問】
次の南アフリカのワインに関する記述の中から、正しいものを1つ選んでください。

1. オリファンツ・リヴァー地方の栽培面積は南アフリカ最大である。
2. Steenは南アフリカの最大の栽培面積を誇るぶどう品種である。
3. Cap Classiqueの表記は伝統的なコルク打栓方法を意味する。
4. 南アフリカのワインはアパルトヘイトが続き輸出が減少している。

【過去問】
南アフリカの主要なワイン用黒ぶどう品種で、南アフリカ独自の交配品種を1つ選んでください。

1. Cabernet Sauvignon
2. Shiraz
3. Hermitage
4. Pinotage

【シニア過去問】
次の中から南アフリカにおいて18~19世紀ヨーロッパ王侯貴族にソーテルヌやマデイラと並んで愛されたワインに該当するものを1つ選んでください。

1. ヴァン・ド・コンスタンシア
2. ミュスカ・ド・フロンティニャン
3. スティーン
4. キャップ・クラシック

ここはこんなものです。一次試験対策は終わりが見えてきました!

何かございましたらこちらまで

koza★majime2.com 松岡 正浩

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 - ◆NZ・南アフリカ