ドイツワインについて

ドイツワインについて
私が受験した十数年前には毎年コンスタントに10問前後出題されており、ソムリエ試験対策の一つの山場でした。ただ、時代の流れからか出題が徐々に減少し、2011年度には一部呼称で試験範囲から外されるということもありました。→今では考えられないのですが、2011年までは出題範囲がある程度指定されていました。
そして、近年どの程度出題されているのか見てみました。
昨年度はソムリエ呼称、エキスパート呼称共に5問出題されました。2015年度はソムリエ呼称5問、エキスパート呼称6問、2014年度、2013年度、2012年度はそれぞれ3問程度となっております。
昨今の”冷涼ワイン”への回帰からかソムリエ試験的にもドイツ復活の兆しを感じます。この講座でも一昨年くらい前までは、”本当に時間の無い人はドイツをあきらめることも合格するためにアリかもしれません”とお伝えしていたくらいですが、そうも言ってられなくなりました。
ですから、どこまで試験対策を行うのかの線引きが必要なのではないかと思うわけです。
そこで、ここ十数年の出題傾向を調べてみました。(ドイツの全出題数に対するそのカテゴリーの出題の割合です)
・ドイツワイン全体と絡めての問題
→何とも言えませんが、ここをあきらめることも一つの考え方です。ここは日常でドイツワインにふれている方でないと本当に頭に入らないように思います。
ドイツはこれまで学んだフランスとはタイプの異なるワイン法を制定しています。
ほとんど出ないと思っていいですね。2015年は一問出ましたが…。
ブドウ栽培の北限であることもあり、厳しい環境に耐えるブドウを交配によって作り出しています。この交配に関する問題とシノニムが試験で狙われるわけです。
2016年、2015年共に出題がありました。一次試験直前に教本をサラッと読むだけでも違うと思います。
上記赤字の項目はおさえておきましょう。ベライヒ、畑の名前に関する問題は出題されても一問でしょうから、覚えなくてもいいんじゃないとこっそり思っております。
何とも言えませんが、2017年度も5問程度は出題があるんじゃないでしょうか。どこまで覚えるかは皆さん次第ですが、この講座ではドイツ対策として一通りやります。
さて、始めます。
A ドイツのワイン法
・Charta 1
※今年の教本には記載のないものもあり、この講座の【過去問】からは削除することにします。
ワインの法律
・地理的表記は不可。生産国(ドイツ)のみ表記
・味の規格は基本トロッケン(辛口)とハルプトロッケン(中辛口)のみ
→検査年号が記載されます。収穫年(ヴィンテージ)ではありません。
・糖分測定法はドイツの物理学者の名前を取ってエクスレという単位で表されます。
→あくまで収穫された時の糖度が基準で、ワインの味わいのタイプを決定するものではありません。
1 カビネット 熟したブドウ
2 シュペートレーゼ 完熟ブドウ
3 アウスレーゼ 完熟、一部貴腐ブドウ
↑ ここまでは最低アルコール度数が7%以上
↓ 以下は最低アルコール度数が5.5%以上
4 ベーレンアウスレーゼ 過熟か貴腐ブドウ
5 アイスヴァイン 樹上で凍結したブドウ
6 トロッケンベーレンアウスレーゼ 干しブドウ状の貴腐ブドウ