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スペイン~リベラ・デル・ドゥエロ、リアス・バイシャス<A>「スペインの飲食事情」

 
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第45回
※更新済みのフランスについて最新2024年度教本のチェックを終えました。細かい比率等の数値に変更はあったものの、栽培面積や生産量の出典年度は2023年と変更がなく、大きな修正はありませんでした。変更箇所については更新済みの記事も含め、すべて最新の数値に修正済みです。

皆さんはスペインに行ったことはありますか?→質問しておいてなんですが私は無いです(笑)。訪問したのはヨーロッパではフランス・ドイツ・イギリス、そしてイタリアですね。
松岡さんがスペインに旅行に行った時のお話がスペインの雰囲気を感じてとても面白いので軽く紹介します。

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パリに住んでいた頃、ちょっとした休みを利用してよく近隣の国々に旅行に行きました。日本に比べて圧倒的に”ちょっとした休み”が多かったこと、飛行機に乗れば小一時間程度なので、二泊三日もあればどこにでも行けたことが本当に素晴らしかったなぁと、もっといろいろ行けばよかったなぁと今更ながら思い返してみました。ちょっとした休み以外に一ヶ月もバカンスがあるんですけどね。
そんな中、最も気軽に行こうと思えたのがスペインでした。雰囲気がオープンで物価が比較的安く、近年日本でも流行りのスペインバルがとっても心地良いのです。
パリはものすごく物価が高いんです。特に外食。おそらくマクドナルド等の価格を見ると現地人にとっては1ユーロ=100円くらいの感覚なのですが、そう思っても(私もユーロで給料をもらってましたから円に換算しなくなりました)全てが東京の二倍くらいに感じます。日本のような価格競争があまりなく、デフレによる価格引き下げなんかもほとんどないようで。当時、一時帰国した時の日本の牛丼280円は衝撃でした。フランスでは最低10ユーロは出さないと座って食べることが出来ません。というか、日本の飲食業界が安すぎるんですよね。本来であれば週休二日でちゃんと営業が成り立つくらいの価格は取るべきだと私は思っております。

827.JPG

生ハム専門店の一コーナーで軽く一杯。ここはマドリッドの中心地の近く。私は滞在中ここに毎日通いました。

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こちらはかなり家庭的なお店。好きなものを指さすと、ハイハーイって感じでお皿に盛ってくれます。これらを一つとグラスワイン一杯だけでもOKで、たった数ユーロ。小腹がすいたらふらっと店に入れます。

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ちょっと立ち寄ってグラスで一杯飲んで帰る人からガッツリ飲んでいく人までさまざまです。たいてい朝からやってます。

フランスにも街の至るところにカフェがあります。こちらでもふらっと立ち寄ってコーヒーを一杯、ビールを一杯ってことはあるのですが、なかなかおつまみとワインとなるとここまで気軽にというわけにはいきません。また、フランスのカフェのワインはあまり美味しくないことが多い…。そして高い…。その点、スペインは安くて気軽、おつまみもいい感じというわけです。

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スペインの文化や雰囲気が伝わってきます。いつか私もスペインに訪問したいと思っています。

※表紙は棚作りのアルバリーニョ:リアス・バイシャス。

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リベラ・デル・ドゥエロ、リアス・バイシャス~スペイン <A>

目次

 

D リベラ・デル・ドゥエロとラ・マンチャの内陸部地方

カスティーリャ・イ・レオン州
◆Ribera del Duero<4>(マドリッドの北)
2000年のワイン造りの歴史を誇るドゥエロ川沿った東西に細長く伸びる渓谷に広がる産地です。夏は暑く乾燥し、冬は長く厳しい寒さが続く大陸性気候。ブドウ畑が海抜750~850メートルと高地にある為、夜気温が大きく下がります<1>。この寒暖の差が素晴らしい赤ワインを産み出しました。ただ、近年の地球温暖化の影響で収穫時期が早まっています。→スペインワインの最高峰のひとつ、ウニコを造るベガ・シシリア、ペスケラはこの地の二大巨頭です。<1>

ブドウ品種はティント・フィノ主体(=テンプラニーリョ:75%以上)<6>、赤とロゼのみが認められていましたが、2019年に白ワインの生産も可能に<2>なりました。ロゼはClarete(クラレテ)<1>と表示可能。

◆Rueda<3>(リベラ・デル・ドゥエロの西)
ベルデホ(50%以上<2>またはソーヴィニヨン・ブラン(50%以上)から造られる軽めの辛口白ワイン<4>が主体です。
↓《新規定》<1>
Vino de Pueblo:基礎自治体産のブドウ85%以上(ブルゴーニュの村名に近い)。
Gran Vino de Rueda :樹齢30年以上、収量6500kg/ha以下。
Rueda Espumoso Gran Anada<1> :最低瓶熟成期間36ヶ月以上。
Rueda Palido :新たに認められた酒精強化ワイン。最低3年フロールのもと熟成。

◆Toro<1>(リベラ・デル・ドゥエロの西にルエダがあってその先がトロ)
テンプラニーリョがティンタ・デ・トロ<2>と呼ばれます

◆Bierzo<2>メンシア<3>
◆Cigales→ティンタ・デル・パイス。昔はロゼ、今は赤も有名。

カスティーリャ・ラ・マンチャ州
La Mancha<1>(スペインの中央やや南、マドリッドの下)
スペイン中央部、メセタ<4>と呼ばれる乾燥した広大な台地にあるラ・マンチャ平原に広がる産地。春と秋のない極端な大陸性気候です。スペインの白ブドウ最大の栽培面積(全体でも2位)をもつアイレン<1>の栽培地として有名で、単一の原産地呼称としても世界最大を誇ります。この地方ではテンプラニーリョがセンシベル<3>と呼ばれます。→カスティーリャ・ラ・マンチャ州で全スペインの半分以上のワインが造られています。

◆Valdepenas<5>(ラ・マンチャの中にあるように見えます)
「石の谷」<1>を意味するこの地はセンシベル(=テンプラニーリョ)を主体とした赤ワインが有名。

あと余裕があれば、最近評価を上げている
・Mentrida
がこの州のDOであることがわかれば良いでしょう。

E リアス・バイシャスの大西洋地方

ガリシア州
◆Rias Baixas(ポルトガルの北、一番左端です)
大西洋の影響を受ける海洋性気候。年間を通して穏やかで雨が多いものの、花崗岩土壌の為、水はけがよいことが特徴ですフレッシュでフルーティな白ワインを造るアルバリーニョ<3>が栽培ブドウの96%を占めています。
→世界的に有名な花崗岩土壌の産地の一つ。また、1980年代に最新の醸造技術が導入され、アルバリーニョから柑橘や白い花のフローラルなアロマをもつ高級白ワインが造られるようになりました。<1>

◆Ribeira Sacra<4>
「聖なる川岸」の意味を持ち、修道院によってブドウ栽培・ワイン醸造が行われてきた古い歴史があります。白ブドウはゴデーリョ、黒ブドウはメンシアが有名<4>です。

F シェリーの南部地方

※シェリーに関しては次回まとめます。

アンダルシア州
◆Montilla-Moriles<1>
(シェリーと同じ)石灰質土壌のアルバリサで造られるペドロ・ヒメネスモスカテルからシェリー似たワインが同様にソレラシステムを利用して造られます<1>←内陸で寒暖の差が大きい為、糖度の高いブドウからアルコール度数の高いワインができるため、酒精強化する必要がありません。ソレラシステムはシェリーで出てきます。

◆Malaga<3>
ペドロ・ヒメネス、モスカテルから辛口~甘口まで造られます。酒精強化するワインもあれば、しないワインもあります。また2001年、DO Sierras de Malagaとして辛口スティルワインの醸造が認められました。

G 諸島

バレアレス諸島
スペイン東岸の沖合にある観光地としても有名なマヨルカ島<1>を含む4島。主要白ブドウ品種 モル<3>、主要黒ブドウ品種 マントネグロ<2>
Binissalem<2>
マヨルカ島<1>のDOです。

カナリア諸島
スペインから1000km、モロッコ沖100kmに浮かぶ、ランサローテ、ラ・パルマなど7島からなります。フィロキセラが発生しておらず、現在も自根のまま栽培されています。

◆Lanzarote<3>
火山礫が地表を覆っており、下層土まで堀り、クレーター状の穴の中にブドウの樹を一本ずつ植えています。

◆La Palma<2>
◆El Hierro<1>

今回も、Ribera del Dueroなど太字で記載したDOPに関しては地図上で位置を確認しておいてください。

ソムリエ試験 過去問

【過去問】
栽培ブドウの約96%がAlbarinoで占められているワイン産地を次の中から1つ 選び、解答欄にマークしてください。

1. Ribeiro
2. Tarragona
3. Valencia
4. Rias Baixas

【過去問】
スペインの内陸部地方に属する D.O. を 1 つ選んでください。

1. Rueda
2. Alicante
3. Rias Baixas
4. Penedes

【解説】
ソムリエ試験的に基本D.O.が選択肢に並んでおります。それぞれがどの地方に属するのか確認しておきましょう。

【過去問】
次の記述に該当するスペインのワイン産地を、以下から 1 つ選んでください。

「1982 年に D.O. に認定され、この頃からペスケラをはじめ、世界的名声を得る生産者が増え、スペインを代表するワイン産地のひとつになっている。ブドウ畑は、標高 750 ~ 850m にあり、最も高い場所では 900m を超える。」

1. Ribera del Duero
2. Priorato
3. Bierzo
4. La Mancha

【解説】
ここまで標高の高いブドウ栽培地は世界を見てもそんなにたくさんはアリマセン。ソムリエ試験に生産者名はほとんど出てきませんが、ペスケラも常識というくらいに有名です。

【過去問】
スペインのブドウ品種 Tempranillo を別名で Cencibel と呼ぶワイン産地名を 1 つ選んでください。

1. Rioja
2. La Mancha
3. Ribera del Duero
4. Toro

【解説】
1.~4.それぞれでなんと呼ばれているか必ず確認してください。スペインの最後でまとめます。

【過去問】
D.O. Rias Baixas で栽培ブドウの約 96%を占めるブドウ品種を 1 つ選んでください。

1. Tempranillo
2. Palomino Fino
3. Albarino
4. Monastrell

【過去問】
D.O. Rias Baixas において、ラベルに Albarino と表示する場合、この品種を何%使用しなければいけないのか 1 つ選んでください。

1. 100%
2. 95%
3. 85%
4. 75%

【解説】
教本にも記載がございますが、100%です。

【過去問】
D.O. Ribera del Duero で生産する赤ワインは、ワイン用ぶどう品種 Tempranillo を何 % 以上使用しなければならないのか 1 つ選んでください。

1. 55%以上
2. 65%以上
3. 75%以上
4. 85%以上

【過去問】
スペインの大西洋地方のワイン産地を1つ選んでください。

1. Rioja
2. Jumilla
3. Rías Baixas
4. Priorato

【過去問】
次の中からガリシア地方リアス・バイシャス D.O. 産地の白ワイン用ぶどう品種で、最も栽培面積の大きいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Albarino
2. Loureiro
3. Chardonnay
4. Torrontes

【過去問】
次の中からスペイン固有のぶどう品種で、スペインで最も栽培面積が大きいぶどう品種を 1 つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Garnacha Tinta
2. Parellada
3. Airen
4. Tempranillo

【過去問】
次のスペインのD.O. 産地の中からスペイン中央部に位置するラ・マンチャD.O.に隣接するものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Penedes
2. Rias Baixas
3. Valdepenas
4. Malaga

【過去問】
次のスペインのワイン産地に関する記述の中から誤っているものを1つ選んでください。

1. Rias Baixasは大西洋地方に属している。
2. Navarraは内陸部地方に属している。
3. Montilla-Morilesは南部地方に属している。
4. Prioratoは地中海地方に属している。

【過去問】
次のスペインワインの中から大西洋地方で生産されているものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Rias Baixas
2. Toro
3. Rioja
4. La Mancha

【過去問】
次のスペインワインに関する記述の中から正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. 北部地方のカタルーニャの地名は「石の谷」という意味でメセタの南端、シエラ・モレナ山脈の麓に位置する。
2. 南部地方で生産されるシェリーのOloroso は、甘口タイプのみに表示される。
3. 内陸部地方のリベラ・デル・ドゥエロは、アイレン種の生産量が国内1位で、白ワインの産地である。
4. 南部地方のモンティーリャ・モリーレスでは、シェリーと似たタイプのワインが多く生産される。

【解説】
この講座ではまだシェリーにふれていませんが、例えばシェリーの項目がわからないとして、それ以外の選択肢の比較で正解を導けますか?

【過去問】
次の中からスペインのD.O. Toroが位置する州を1つ選んでください。

1. カタルーニャ
2. カスティーリャ・イ・レオン
3. カスティーリャ・ラ・マンチャ
4. アラゴン

【過去問】
次のスペインに関する記述中(a)~(d)に該当する語句の組み合わせとして正しいものを1つ選んでください。

「(a)地方のLa Manchaはスペイン全体の(b)にあたるワインが生産されている。白の(c)種は単一品種としては世界で最も栽培面積が大きく、La Manchaで全面的に栽培されている。木は(d)育てられ、ゴブレット型に剪定され、大きな葉は600mの高地の夜間の冷え込みによる限られた水分を保つのに都合がよい。」

1.(a)南部(b)30%(c)モスカテル(d)低く
2.(a)南部(b)40%(c)アイレン(d)高く
3.(a)内陸部(b)50%(c)アイレン(d)低く
4.(a)内陸部(b)60%(c)モスカテル (d)高く

【過去問】
次のスペインのワイン用ぶどう品種の中からマドリードでは、Tinto de Madoridと呼ばれているものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Garnacha Tinta
2. Carinena
3. Tempranillo
4. Monastrell

【過去問】
ベガ・シシリア、ペスケラなど世界的にも有名なワインメーカーがあり、スペインを代表するワイン産地を1つ選んでください。

1. Rioja
2. Ribera del Duero
3. Priorato
4. Navarra

【解説】
ベガ・シシリアはスペインの最高級ワイン”ウニコ”で有名です。正解は2.です。

【過去問】
次の中から「川岸」、「流域」を意味するリベラ(ribera)という名称をもったスペインのD.O.産地として存在しないものを1 つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Ribera del Duero
2. Ribera del Ebro
3. Ribera del Jucar
4. Ribera del Guadiana

【解説】
このあたりは覚えているというよりは細かいところまで目を通しているかどうかが問われているのでしょう。試験会場でわからなければあきらめてよい問題だと思います。正解は2.です。

 

今日も長かったですね。スペインは気合を入れて勉強する必要があります。次回も頑張りましょう。お疲れ様でした。

何かございましたらこちらまで
info@majime2.com 牧野 重希





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