第69回 オーストリアワインについて

   

かの松下幸之助氏は運やツキをとても大切なものと考えたそうで、面接時に必ず「あなたは運が良いですか?」「あなたはツイていると思いますか?」と聞いたそうです。

そして、”運が悪い””ツイてない”と答えた人は、どんなに学歴や成績、面接が良くても、即不採用したそうな。こちらは今でもネット等で見かける有名な逸話です。

さてさて、ちょいと前回の続きで、私の昭和、運が良くなかったお話です。

私は「運が良いですか?」「ツイていると思いますか?」と聞かれたなら”今はとても運がイイです””ツイていると思います”と答えます。それは松下幸之助氏の話を知っているからではなく、今は私自身がそう感じるからです。そして、このように感じるのは、全くそうではなかった時代を経験したからとも言えます。それが私の昭和の時代。

そもそも運って何なんでしょう?

「あいつ、運だけはいいよな」と言われる人が周りにいると思います。

運だけで何事もうまくいく人。実力があるように見えても何かとうまくいかない運の悪い人。確かに、運が良い人もいれば、運が悪い人もいるように思います。

私は“運”も完全に実力だと考えていますので、どちらかといえば前者の運だけに思える人を評価します。いえ、後者の方を評価しないのはうまくいかなかったからではありません。たぶん、その人は運が悪いと思っていて何事も後手後手に回っている、またはあきらめてしまっているんじゃないかなぁと思うからです。

私の昭和時代、19歳くらいまでは強烈に“運が悪い人”でした。というかそう思い込んでいました。内向的な性格的で、自分に全く自信を持てず、協調性がないことも原因だったと今はわかります。いろいろ“つまずき”はあるのですが、最初に思い当たるのは超偏食であったことです。

私にとって小学校の給食は本当に地獄でした。当時は食べるまで許してくれない教師もおり、いかにこっそりパンに詰めて持って帰るか(捨てるか)ばかりを考えていました。周りからは給食を食べられずに残されるイケテナイ奴と思われていたはずです。給食が苦痛なので学校生活が楽しいわけがありません。給食だけでも、かなり引け目を感じていたわけです。
→本当に強烈に好き嫌いが激しかったんです。野菜はキャベツ、玉ねぎ、ジャガイモくらいしか食べられず、大根もネギも当然人参もピーマンもキノコも全部ダメ。肉は牛肉ととんかつのみ。とんかつ以外の豚も鶏肉も当然モツ系もダメ。魚は白身の煮付けのみ。刺身も焼き魚も、貝類は完全にダメでした。卵は醤油の炒り卵しか食べられず、さらに言えば、乳製品は全てダメで、牛乳、チーズ、ホワイトソースなんて見たくもありませんでした。高校に入学した頃に”鳥の唐揚げって美味しいな”と思った瞬間を覚えているくらいです。

この超偏食からの脱却はお酒でした。もちろん、偏食はカッコ悪い、このままじゃいけないとも思っていましたので、高校生くらいのころには意識してなんとか食べるようにはしていました。ただ、大学生になってお酒を嗜むようになって、見事にほぼ一瞬でなんでも食べられるようになったんです。
→今は、他の人が食べられないようなものまでなんでも、ジビエもウォッシュタイプのチーズもホヤもナマコも大好きです。仔羊に関しては日本に入っているものは私には風味が物足りず、仔羊の特有の風味、肉肉しさをもっと感じたいと思っているのであまり食べません、というくらい仔羊らしさが好きです。

偏食だけではないのですが、本当にお酒で人生が180度変わりました。

さて、運の悪い時代に戻りますと、なんといいますか、運が悪いと思いこんでいましたから良くないことが起こり続けるように感じ、そして、またやっぱり運が悪いなと思ってしまう。

常にずぅーーーっとこのような悪循環の中にいましたので、マイナス思考にならざるを得ないですし、自分はつまらない人間だと思いこんでしまいます。そして、自分自身のことをつまらないと思う人間に楽しい人が近づいてくるわけはなく、当然女の子にも全くモテません。こうなると全てがダメになるのですが、当時の私には何がダメなのかさっぱりわかりませんでした。そして、この悪循環、簡単に抜けることはできなかったのです。ここまでいくとイジメられる確率も高くなるわけで、私の場合そんな壮絶なイジメではありませんでしたが、中学時代もかなり辛い日々でした。

当時、常にこの状態、この思考ですから当然、自信なんて皆無です。極稀にクラスの女の子に話しかけられた時、心の中では”僕なんかが話していいのだろうか?”、フォークダンスの時に”僕なんかと手をつないで嫌じゃないのかな?”なんて思ったことが今、辛い思い出として浮かび上がってきました…。
→そう思い込んでるからなのか、掃除当番や誰もがやりたくない役割のクジ引きにはよく当たったように思います。反対に何かをもらえるなど、こんな小さなことですら良いくじを引いた記憶がございません(小学校の給食時、休んだ友達のプリン争奪戦や遠足のバスの窓側の席など、プリンは嫌いでしたが)。それでも、まだ小学校低学年の頃は、このようなプリンみたいなものやバスの席の争奪戦に参加した記憶があります。しかし、高学年、中学生になるころにはこのような場に私が参加していいのかとすら思い始め、どんどん人との距離がわからなくなっていきました。

僕には運が良いことなんてないんだと、ずっと思っていました。

すいません。こんな話ですが、続きます。今は運がイイですから。

ーーーー

さて、今日からオーストリアです。

オーストリアは地理的に(時計の12時の位置に)チェコ、(3時)スロバキア、ハンガリー、(6時)スロベニア、イタリア、(9時)スイス、ドイツに囲まれています。緯度はフランスのブルゴーニュと同じくらいでしょうか。←2017年の試験で問われました!ここに書いててよかった。

ソムリエ試験対策としては重要度が増してきている国の一つで、日本の市場でも見かける頻度が上がってきております。また、シニア試験のテイスティングにグリューナー・ヴェルトリーナーが出題されたのも記憶に新しいところです。そして、いつになるかわかりませんが一般呼称のテイスティングでも出題される日が来るでしょう。

グリューナー・ヴェルトリーナーはしっかりとした酸とミネラルに支えられた比較的厚みのある爽やか系ワインとなります。ただ、まだ秋の二次試験には出題されたことがないので、”合格”する為にグリューナー・ヴェルトリーナーは視野に入れないでテイスティング対策を進めましょう。中途半端に意識すると必要以上に迷ってしまい失敗する可能性が高くなると私は思います。

近年、グリューナー・ヴェルトリーナーのみならず、素晴らしいオーストリアワインを度々見かけるようになりました。試験に合格した後に是非お試しください。

※表紙はヴァッハウのグリューナー・ヴェルトリーナーの畑

明日ではなく、今日少しだけでも頑張りましょう。 疲れているのは皆同じです!

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第69回 オーストリアワインについて

A オーストリアの概要
・栽培地域は北緯47~48度でこれはブルゴーニュとほぼ同緯度です。また、西部は山岳地帯であるため、ワイン産地は東端部に集中しています。大陸性気候で降水量が少なくドイツより温暖です。
・ワイン法はドイツに近いですが、ワインはよりボリューム感のある辛口に仕上げられます。

・栽培面積の2/3が白ブドウです。また、農地面積の2割以上がオーガニックでヨーロッパ最高比率です。
・ワイン生産量の約8割が国内消費で、地産地消型の生産国になります。
・「ホイリゲ」は新酒という意味と共に、ワイン生産者兼居酒屋を指し、オーストリアのワイン産地全域で数多く見られます。ワインが生産と食と共にあることがオーストリアの一大特徴です。他の国にこのようなスタイルはほぼ見られません。

B 主なぶどう品種
●白ブドウ
・Gruner Veltliner(=Weiβgipfler)←全栽培面積の1/3を占めます。白黒合わせてもダントツ一位!
・Welschriesling→伝統的に日常ワインに
・Muller-Thurgau(=Rivaner)
・Pinot Blanc(=Weiβer Burgunder)
・Riesling(=Rheinriesling)
・Chardonay
・Sauvignon Blanc(=Muskat Sylvaner)
・Neuburger

→W・M・Nが頭についたら白…

●黒ブドウ
Zweigelt(=Rotburger)←栽培面積第二位!(黒ブドウで一位)=Blaufrankisch×St.Laurent
・Blaufrankisch(=Frankovka)
・Blauer Portuguiser
St.Laurent
・Pinot Noir(=Blauer Burgunder)

→同様にBがついたら黒…black。ひとまず白ブドウか黒ブドウかを判別できればいいと思いますよ。

C ワイン法と品質区分

・DAC 該当産地が申請し、認可されることでDACを名乗ることができます。Qualitatswein以上。
・KMW糖度(クロスターノイブルガー・モストヴァーゲ)1869年、純粋な糖のみの重量%

◆品質区分←ドイツに近い。

1. 地理的表示なしワイン
KMW糖度10.7度以上

オーストリア産ブドウのみを使用すること

2. 地理的表示保護ワイン

KMW糖度14度以上、栽培地方名表記
単一生産地域の36認可ブドウを使用

3. 原産地呼称保護ワイン
Qualitatswein

KMW15度以上、アルコール度数9度以上
単一生産地域の36認可ブドウを使用
・Kabinett KMW15度以上、補糖不可。→KabinettはQualitatsweinの中のカテゴリー。オーストリアではPradikatsweinのカテゴリーに入らない!

Pradikatswein
以下、補糖・ズュースレゼルヴェ不可、アルコール度数9度以上
・Spatlese KMW19度以上
・Auslese KMW21度以上
・Beerenauslese KMW25度以上
・Eiswein KMW25度以上→凍結
・Strohwein/Schilfwein KMW25度以上→藁の上、吊るして乾燥 
・Trockenbeerenauslese KMW30度以上→樹上で自然乾燥した貴腐

(Ausbruch イジードラーゼー西岸のルスト村で作られるトロッケンベーレンアウスレーゼに対する呼称。→ルスター・アウスブルッフ)

品質区分ではありませんが、伝統的に…

・Bergwein 傾斜角が26度を超える斜面のブドウから造られたワイン

まずはここまで。過去問で確認してみましょう。

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ソムリエ試験 過去問

【過去問】
ウィーンのワイン産地とほぼ同じ緯度に位置する地域を次の中から 1 つ選び、解答欄にマークしてください。

1. シャンパーニュ
2. ブルゴーニュ
3. カルヴァドス
4. ラングドック

【過去問】
オーストリアで最も広く栽培されている黒ブドウ品種を次の中から1つ選び、解答欄にマークしてください。

1. Gruner Veltliner
2. Spatburgunder
3. Weißburgunder
4. Zweigelt

【過去問】
次のオーストリアワインの説明文の中で正しいものを1つ選び、解答欄にマークしてください。

1. ドイツと国境を接しているがワイン法などは全く違う考え方である
2. 栽培面積は白ブドウよりも黒ブドウの方が多い
3. 気候はドイツに比べ温暖である
4. 黒ブドウの栽培比率が最も大きい品種は Blaufrankisch である

【過去問】
オーストリアワインに伝統的に認められてきた表記で、傾斜が 26 度を超える段丘や急斜面に植えられたブドウ樹から収穫したブドウを原料としたワインを 1 つ選 び、解答欄にマークしてください。

1. Bergwein
2. Strohwein
3. Ausbruch
4. Gemischter Satz

【解説】
もし、正解を知らなくても2.〜4.は必須暗記事項なので、消去法でいけます。Gemischter Satzは次回に。

【過去問】
オーストリアで栽培比率が最も大きいワイン用黒ブドウ品種を 1 つ選んでください。

1. Merlot
2. Blauburger
3. Blaufrankisch
4. Zweigelt

【過去問】
次の記述に該当するオーストリアのプレディカーツヴァインの格付けを 1 つ選んでください。

「過熟したブドウ、および貴腐化したブドウを用いる。果汁のKMW糖度は25度以上」

1. Eiswein
2. Strohwein
3. Beerenauslese
4. Trockenbeerenauslese

【過去問】

次の記述に該当するオーストリアのプレディカーツヴァインの格付けを 1 つ選んでください。

「完熟したぶどうを藁や葦の上、もしくは吊るして 3 カ月以上自然乾燥させ、糖度の高くなったぶどうで造るワイン」

1. Auslese
2. Beerenauslese
3. Strohwein

4. Ausbruch

【過去問】

次のオーストリアのワイン法による品質分類「Qualitatswein」に関する記述中、下線部(1)~(4)で誤っている箇所を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

「このカテゴリーの中には、単なるQualitatswein と(1)Kabinett の2 つが属する。どちらも(2)単一のぶどう栽培地区のぶどうを使うことが義務づけられ、それをラベルに表記することが許されている。また、(3)Qualitatsweinは補糖が許され、(4)製品のアルコール度数は10.5度以上となっている」

1. (1)
2. (2)
3. (3)

4. (4)

【解説】

(1)はドイツと違うところ、(2)と(3)は同じです。

【過去問】

次のオーストリアのワイン用ぶどう品種の中から白ぶどう品種を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Blaufrankisch
2. Blauburger
3. Neuburger

4. St.Laurent

【過去問】

次の中から、完熟したぶどうを藁(わら)もしくは葦(あし)の上で、あるいは空中にひもで吊るして3ヶ月以上乾燥させてから造るオーストリアワインの品質区分名称に該当するものを1つ選んでください。

1. Auslese
2. Strohwein
3. Ausbruch

4. Eiswein

【過去問】

次のオーストリアのPradikatsweinの中から、果汁のKMW糖度規定が最も高いものを1つ選んでください。

1. Eiswein
2. Ausbruch
3. Beerenauslese

4. Strohwein

【過去問】

オーストリアワインはドイツワインとの類似点が多くみられるが、白ワインについての違いとして最も適切なものを下記の中から1つ選んでください。

1. より爽やかで、辛口が主流
2. よりまろやかな半甘口が主流
3. よりボリューム感のある辛口が主流

4. より軽快な辛口が主流

次回はオーストリアのワイン産地についてです。

何かございましたらこちらまで
koza★majime2.com 松岡 正浩

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