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ワインの酸とアルコール 1

2022/01/20
 
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第6回

年も明け、この講座も始まって数回が過ぎましたが、ここで簡単に自己紹介いたします。

”ちょっとまじめにソムリエ試験対策こーざ”の管理人、松岡 正浩と申します。

昨年末まで、大阪吹田市にある「柏屋」という料亭で支配人を務めておりましたが、現在は退職し、2月より京都のフランス料理店「Droit」にて勤務予定です。

元々本職はフランス料理のサービスで、フランスワインのソムリエです。食べることと飲むことが大好きなので、結果的に良い職業に就いたのではと思っております。サービスについて、レストランについてもたくさん話したいことがあるのですが、それらはおいおいお話しする機会があるでしょうからまたいつか。
→私事ですが、レストランガイドブック「Gault&Millau(ゴ・エ・ミヨ)」にて2021年度の「Sommelier de l’année(年間最優秀ソムリエ賞)」をいただきました。日本ではまだ歴史の浅いレストランガイドですが、フランスにおいてはミシュランの赤本に対して、ゴ・エ・ミヨは黄本と呼ばれ、ミシュラン以上に細かい得点表示(20点満点)、またその年のベストシェフ、ベストソムリエ等が選ばれることが特徴です。

授賞式の様子がYOU TUBEにアップされていましたので、リンクを貼っておきます。8:52頃に出てきます。

さて、前回、二次のテイスティングでポイントとなるのは”酸””アルコールのボリューム”とお伝えしました。今日はそのイメージするところをお話しします。

明日ではなく、今日少しだけでも頑張りましょう。疲れているのは皆同じです!

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ワインの酸とアルコール 1

 

ワインを分析するときに基準となるものがいくつかあります。今回はその中のアルコールのボリュームにしぼって考えてみたいと思います。

日本もフランスもアメリカも(北半球にある国は)一般的に北に行けば行くほど気温が下がり、反対に南に行くほど(赤道に近づくほど)気温が上昇することはイメージとしておわかりいただけると思います。→ワインは南半球でも造られていますが、話を簡単にするために今回は北半球を基準にします。

ブドウは農産物ですから、気候や気温に敏感です。太陽が燦々と降り注ぐ南仏やスペインのブドウと、比較的涼しく夏もそれほど気温の上がらないドイツのブドウが同じであることはありえません。

ここで、いきなりですがリンゴマンゴーをイメージしてください。

どちらが涼しい地域の果物かというともちろんリンゴですね。リンゴは日本では青森県がダントツの生産量を誇っていますし、多くが東北地方で栽培されています。

一方、マンゴーはインドからインドシナ半島が原産であることからもわかるように南国感満載の甘い果物です。

では、なぜリンゴが北の涼しい地域のイメージで、マンゴーはその反対なのでしょうか?

それは酸と甘さの関係が、太陽の恵みとある程度比例していることに由来します。

比較的涼しい地域で栽培されるリンゴは、シャキっとした食感に程よい甘みとシュワっとした酸が特徴です。反対に暖かい地域で栽培されるマンゴーは太陽の光を存分に受けた甘く熟した味わいが持ち味です。さらに同じリンゴでも、太陽の恩恵を存分に受け良く熟したリンゴは甘くなりますし、あまり熟さなかったものは酸を強く感じます。

※ここまで何度か酸という言葉が出てきましたが、わかりにくい場合は酸味と置き換えてもらっても結構です。

単純に北の涼しいところではスッキリとした酸味が特徴のリンゴが、南の太陽がいっぱいの地域では甘いマンゴーが栽培されているということです。

このイメージをそのままワインに当てはめてみます。

それぞれの土壌風土に適したブドウ品種があるとはいえ、北の涼しい地域で栽培されたブドウはそれほど熟さず、酸が強くなります。反対に南の暖かい地域のブドウは良く熟して甘くなり、その分酸が穏やかになります。ブドウの酸はワインに残りますが、ブドウの甘み(糖分)は基本的に全てアルコールに変わります。太陽の恵みを存分に受けると糖度が上がり、糖度が上がるということはアルコール度数も上がるということになります。→いつか出てくるVins Doux NaturelsやVins de Liqueursはこの糖分を残してワインを基本的に甘口に仕上げます。

酸はワインにスッキリとした印象を、アルコールは力強さを与えます。ですから、北のワイン(例えば、ドイツやシャンパーニュ)は、スッキリとしたイメージですし、南のワイン、暖かい地域のワイン(ラングドックやスペインなど)は力強く感じるのです。

ということで、今後ワインをテイスティングする時は常にアルコールのボリュームがどの程度であるのかを意識しましょう。

私はワインをテイスティングするときに何よりも酸の強弱を意識しています。酸とアルコールのバランスが、ブドウ品種や生産地域の性格を表していることが多いからです。

まだ、いまいち感じることができない方も多いと思います。全然大丈夫です。今後ワインをテイスティングするときに”酸”とは、”アルコール”とは何ぞやと問いかけてみてください。続けているうちに少しずつ感じるようになるはずです。そして、酸とアルコールのボリュームのバランスを感じるようになればテイスティング力が付いてきたと言えます。

簡単にまとめますと、涼しい北の産地のワインは酸が主体で、アルコールのボリュームが少ないためスッキリとした印象です。反対に温暖な南のワインはアルコールのボリュームを感じるため、骨太でしっかりとしている反面、酸が低くどっしりした感じになるのです。

そして、この酸とアルコールの強弱がわかってくるとテイスティングが面白くなってきます。

ところで、皆さんはワイン用のブドウを食べたことがありますか?ワインの味からするとそんなに甘くないと思っている方もいらっしゃると思いますが、シャンパーニュやロワール(今日の話からすると北の涼しい地域)のブドウですらものすごく甘いのです。ただ、食べて美味しいブドウかどうかは好みの分かれるところで、水分は少なく渋味が強かったりします。

地域差はありますが、十分な糖度がなければ美味しいワインにはなりません。例えば、年によってはボルドーのほぼ全てのシャトーで(格付けトップクラスも含め)補糖が行われることからも糖度はワイン造りにおいて非常に重要な要素なのです。

次回はフランスを例にして酸とアルコールの関係をもう少し掘り下げたいと思います。

何かございましたらこちらまで
info★majime2.com 
松岡 正浩






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