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ワインの温度、ミネラル

 
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第86回

さて、今回のテーマ「ワインの温度」について。

ソムリエとしてワインを提供する時に最も意識すべきことの一つはワインの温度管理だと思っています。保管しているワインやセラーの温度ではありません。もちろん大切ですが、今お伝えしたいのはお客様に提供する時のワインの温度、提供した後のワインの温度のことです。

例えばワインをボトルで注文していただいた場合、ゆっくりと楽しまれるお客様であればグラスに入っているワインの温度が上昇してしまうことがあります。また、料理によってはより低い温度でお飲みいただきたい時もあるわけです。このように予想した場合、私は赤ワインであってもボトルの方を冷やし、通常よりも温度を少し下げておきます。お客様のグラスの中のワインの量とサービスすべきタイミングから理想とする温度をイメージするわけです。ボトルそのものをワインクーラーに入れて冷やすこともあれば、ワインクーラーに入れず、横にくっ付けて置いて温度を維持、下げることもあります。

そして、お客様のグラス内のワインが少なくなり温度が上がり過ぎたなと思った時、冷やしておいたボトルのワインを注ぎ足してグラス内のワインの温度を適温(その瞬間に美味しく飲めるであろう温度)にまたは、さらに下げようとするわけです。→ただ、この注ぎ足しに関しては注意が必要で、なくなるまで注いではいけないというお客様も中にはいらっしゃいます。

毎回全てのお客様に対して完全に理想的な温度でサービスできるわけではありませんが、その理想をイメージしながら最善を尽くしています。

ソムリエはワインを造るわけでも、料理を作るわけでもありません。お選びいただいたワインをどうするか、できることは温度を管理をすることくらいです。試験には全く関係のないこの話をちゃんとすると一晩かかりますからこれくらいにしますが、ワインにとって温度はそれくらい大切なものです。

※2020年に惜しまれて閉店したパリのワインショップ「LAVINIA」の地下カーブへの階段

明日ではなく、今日少しだけでも頑張りましょう。疲れているのは皆同じです!

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ワインの温度、ミネラルについて

テイスティングするときのワインの温度について

ところで、皆さんはテイスティングする時のワインの温度に気を配っていますか?今首をかしげた方は、ワインの入門書などでワインの温度に関するところを読み返してみてください。
→試験対策向けではありませんが、拙著『初心者のためのフランスワイン講座』の”赤ワインは冷やして飲む!~ワインの温度”で簡単にワインの温度にふれていますのでよろしければご一読ください。

二次試験当日に提供されるワインはテイスティングに適した温度でグラスに注がれた状態で配られます。白ワインは通常飲む温度よりもやや高めの温度(冷蔵庫から出した温度より確実に5、6度高い)、赤ワインは常温ではなく9月ころでしたら少し冷やし気味で出されるはずです。→赤ワインは20度を超えるともったりとして輪郭を失います。

自宅でテイスティングする場合も、ある程度ワインの温度に気を配らなくてはなりません。特に白ワインは冷蔵庫から出してすぐの状態ではテイスティングに向きません。冷た過ぎて香りがあまり感じられないからです。

白ワインは冷蔵庫から出して10~20分後(11℃前後から)、赤ワインは6月以降であればそろそろ暖かくなってきますので少し冷やす必要があります。

テイスティングに適した温度を意識することもワインを学ぶ上でとっても大切なことです。



ワインのミネラルについて

ワインのミネラルについては、ここで簡単に説明できるものではありません。ただ、試験対策としては、感覚的になんとなく感じることができれば問題ないと思います。
※土壌に含まれるミネラル分が直接ワインに影響するという化学的な関連性についてははっきりと解明されていません。

白ワインに限らず、赤ワインにもミネラルを感じます。そのミネラルをこの場で言葉で表現するのは非常に難しいのですが、
・潮っぽい感じ
・貝殻のような香り
・乾いた石のイメージ
・炭酸の泡のニュアンス
・固いニュアンス
・清涼感
・開放感
・軽い感じ、どっしりではない
・空中にパッとまたはスっと広がる・抜ける感じ
・鉱物感
・ミュスカデの香りから柑橘系を取り除いた感じ
・ミネラルウォーターのサンペレグリノの香りのニュアンス

といったところでしょうか。これらは私がこれまでに出会ったワイン生産者やソムリエ、ワイン愛好家達が表現していた言葉やニュアンスを思い出しながら書き連ねたものです。

香りや味わいに限らず、鼻腔から抜ける時に独特の感覚を覚えることがあり、これもミネラルからくるものと思っています。そして、ミネラルはワインに奥行きと伸びを与えます。

私はフランスワインと新世界のワインの大きな違いは”酸”と”ミネラル”だと感じます。そして、このミネラルのニュアンスを認識できるようになるとワインの世界が確実に広がります。今後、ミネラルを少し意識しながらテイスティングしてみてください。






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