第110回 二次試験対策スタート!私のシニア試験テイスティング時の苦悩

   

一次試験を無事突破された方から続々と喜びの報告をいただいております。ということで、ぼちぼち二次試験対策も始めてまいります。

その前にイベントの告知です。

もう一つの伝説”ムートン・ロートシルト1947年”
ムートン・ロートシルト垂直テイスティングワインディナーのお知らせ~東京・恵比寿 Q.E.D.CLUB

以前、ここQ.E.D.CLUBのコレクションのムートン1945が想像を遥かに超えるスゴさだったんです。シュワーと溢れんばかりのミネラル感と果実味。熟成感全くなし!信じられますか?伝説と言われる意味がよくわかりました。(最後にその時の感想を載せておきます)その1945年と双璧と言われたムートンがこの1947年です。

ボルドーにとって1947年は世紀のヴィンテージで、シュヴァルブラン1947は1945以上として伝説となっております。また、ここのコレクションのペトリュス1947がこれまた本当に凄かったんです。私の人生の赤ワインベスト3のうちの2つはこのムートン1945とペトリュス1947です。

人智を超えた神に選ばれたヴィンテージというものがあるようです。

さて、ムートン1947ですが、葉山 考太郎さんがコラムで下記のように書いていらっしゃいます。
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ヴィンテージ的に1947年は、20世紀の5大ヴィンテージの1つ(1945年、1947年、1961年、1982年、1990年)。イギリスの著名なワイン評論家、マイケル・ブロードベントは18世紀から現代まで、1万本以上のワインを試飲して評価した『Michael Broadbent’s Vintage Wine』の中で、「ムートン1947年は、1961年から2001年にかけて何回か試飲したが、最高の1947年物の1つである」として星5つの高評価。5大シャトーの中で唯一の5つ星であり、5つ星は、他にシュヴァル・ブランとペトリュスだけだ。

ムートンの古酒は、ラベル収集の目的で買うことが多いけれど、飲むために買うムートンが1945年と1947年だろう。世紀のヴィンテージである1947年に、フランス芸術界の超大物、ジャン・コクトーが絵を描いた。1945年から今まで続くムートンのアート・ラベルの歴史で、偉大なヴィンテージと知名度抜群の芸術家の組み合わせは、このペアが最初で最後かもしれない。
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この10月に、ムートン1947年をメインとしたワインディナーを開催いたします。

※シャトー・ムートン・ロートシルトは全て、90年に(株)ワールド・インポート・マート((株)ウイム・マーケティングを経て現株式会社スマイル)がフランスから直輸入した1945年から1987年までの全ヴィンテージのコレクションを一括して購入したものです。液面等は私が直接確認しましたが、ほとんど問題ない状態です。

予定
・シャンパーニュ(アイテム未定)
・白ワイン(ブルゴーニュ白予定)
・シャトー・ムートン・ロートシルト1985年
・シャトー・ムートン・ロートシルト1974年
・シャトー・ムートン・ロートシルト1964年
・シャトー・ムートン・ロートシルト1952年
・シャトー・ムートン・ロートシルト1947年
・シャトー・ディケム1938年
・食後酒

日時:10月11日(金)19:00スタート
場所:東京・恵比寿「QEDクラブ」
定員:10名様 ※
会費:18万円(サービス料・消費税込み)
予約:「QEDクラブ」まで直接ご連絡くださいませ。
電話:03-3711-0006

※最低決行人数を8名様とします。8名様の場合はシャトー・ムートン・ロートシルト1952年は抜栓いたしません。

◆ご確認事項
今回提供予定のワインはQEDクラブのセラーにおいて、長年静かに丁寧に寝かせておいた非常に希少なワインです。しかし、在庫が限られているため、ブショネ等の劣化時の交換対応が難しいことを事前にお伝えしなくてはなりません。

ワインがブショネの場合、代替ワインとして近いヴィンテージのムートン/イケムを準備いたします。そして、もしメインの「ムートン1947年」がブショネと判断された場合、その場の皆さんと相談して在庫にあるご希望のワインと交換いたします。

古酒ですから状態に関しては開けてみないとわからないことも多く、全てのワインが万全の状態ではないかもしれません。また、ブショネに関してのみ対応させていただきますが、在庫事情により同じヴィンテージで対応することができません。この二点についてご承知いただくための上記の会費設定で、本来であればこの価格ではお出しできないワインのラインナップであることをご理解いただければ幸いです。
なお、ワインの劣化等の判断に関してはソムリエの松岡に一任させていただきます。

何卒よろしくお願い申し上げます。

ソムリエ
松岡 正浩

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ムートン1945の思い出
2016年9月25日 QEDクラブ

シャトー・ムートン・ロートシルト1945年
私が言葉にすることで陳腐な存在に成り下がってしまうのではと恐怖するほどスゴかったんデス。

驚いたのはこのワインの清涼感です。本当に突き抜けていました。これ以上ないほど洗練されたエキゾチックなチェリーコーラの清涼感。その清涼感を何層にも重なる綺麗で艶やかな果実味が取り巻いております。
何よりも、古酒的なくすんだ感じ、カビっぽさ、焼けたニュアンスなどが全く一ミリも感じられませんでした。驚愕のワイン、まさに化け物です。

女性に例えると、少女のような初心な一面を見せたかと思えば、妖艶な美熟女に早変わりするような”しおらしさ”と”したたかさ”を持ち合わせているイメージ。

純真さとエロス、軽やかさと重厚感の驚くべき共演。

その後、私は経験していませんが、お集まりいただいた皆さんのお話を伺うと、一番最後まで完全な状態で、いや、さらにふくよかさとミネラル感を増していたのはこのワインだというのです。グラスに注がれて一時間半後に“乾燥したミント”を感じると。
信じられないであろう余韻をサービス中の私が感じる余裕はありませんでしたが、皆さま口々に余韻が全く消えないとおっしゃっておりました。

もう、生きているうちにこれだけのムートンに出会えることは無いであろうと思える素晴らしい夜でした。
いつもはほとんど思ったことがないのですが、この日ばかりは座って楽しまれる“お客様”に本気で嫉妬しておりました。

試験に全く関係ありませんが、すいません。一応、本職はこの手のワインのソムリエなので。二次試験が終わった直後です。もし興味をお持ちになられた方がいらっしゃいましたご一報くださいませ。

さて、本題に戻りまして二次試験対策を始めます。

最初に自分の恥をさらすようですが、私が2011年に受験したシニア試験のテイスティング時の苦悩をお伝えしたいと思います。シニア試験終了直後にワインマニアな友人宛に受験手記を送ったのですが、そちらを加筆・修正したものです。
→受験当時の私の感覚なので、二次テイスティング的な考え方ではないかもしれません。この当時はまさか、ソムリエ試験対策を始めるとは夢にも思っていませんでした。ただ、この時にシニア試験を受けたので、この”こーざ”が生まれました。始めた当時のキャッチは「シニア試験対策で勉強したことを忘れないために、こちらに書き記します」というものでした。

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第110回 私のシニア試験テイスティング時の苦悩

2011年のシニアソムリエ試験は最初に筆記試験60問が行われ、その後引き続き(トイレ休憩もなし)テイスティング試験に移るという流れでした。→今より全然簡単な時代で、一般呼称とほとんど変わらない試験でした。

ちなみに私は、合格しないわけがないと思っており自信満々でしたが、筆記試験対策と過去のテイスティングコメントに関しては数ヶ月間かなり本気で研究しました。→この時の研究の成果がこの”ちょっとまじめにこーざ”であり、後日、ご案内予定の”必勝マニュアル”です。この時、入院していたので時間だけはたっぷりあったんです。さらに言えば、試験当日でおおよそ入院9ヶ月目、この間一滴のワインも飲んでいない状況で当日を迎えました。久しぶりに飲んだワインはとても美味しかったです。笑

さて、テイスティングの内容です。ワイン三種類、その他お酒二種類の合計五種類でした。

正解から書きます。こちらは終了後、会場出口で発表されていました。

〈A〉オーストラリア・マーガレット・リヴァー・シャルドネ 2008
〈B〉フランス・シノン・カベルネ・フラン 2008
〈C〉スペイン・リオハ・テンプラニーリョ 2005
〈D〉シャルトリューズ・ヴェール
〈E〉スコッチウィスキー
※〈A〉~〈C〉の外観・香り・味わいなどは選択式、生産国・ブドウ品種などは記述式でした。〈D〉と〈E〉はそのアルコールの名称のみを問う問題でどちらも選択式。

→一般呼称の二次のテイスティングでは生産地域(AOCなど)は問われません。ただ、今年も同じとは言いきれませんが。でも、私は問われないと思います。

まずは最初に白ワインから
〈A〉オーストラリア・マーガレット・リヴァー・シャルドネ 2008

白ワインは一種類でしたので、こちらだけを見つめました。外観はまずまず淡い色調、若々しいのですが、輝き具合、緑色のニュアンスから出来立てホヤホヤという訳でもない感じです。適度に粘性もあり、一年は樽に入れて熟成させるレベルのワインであろうというイメージでした。
時期的に(この試験は2011年4月)輸入され市場に流れ試験のアイテムとして選ばれること考えると2009年ものでは早すぎてタイミングが合わない感じがして2008年だろうと予想しました。

香りはやや熟した黄色く甘い果物香ばしいナッツ系の香り、そして軽くミネラルを感じます。そして、なんといってもこの樽のニュアンス!この段階でフランス以外のシャルドネであることがわかりました。独特の新世界っぽい強いニュアンスです。シャルドネはブドウ品種としてはそれほど特徴がないと言われますが、シャルドネに慣れている人には”らしさ”を感じることが多いものです。

味わいも酸味以上にアルコールが主張し、余韻に心地よい苦味を伴います。ただ、その酸とミネラルの雰囲気からものすごく暖かい地域というわけではないイメージで、新世界のやや涼しいところ、やや高いところで造られたのかなと想像しました。

以上より、私はカリフォルニアでも比較的涼しいソノマのシャルドネをイメージしました。

私の解答:シャルドネ/アメリカソノマ/2008年←シャルドネと2008年のみが正解。

〈B〉 フランス・シノン・カベルネフラン 2008

とにかく色がかなり濃かったんです。この色に騙されるのですが。その隣の〈C〉も濃いのですが、さらにこちらはまだ紫の色調を残しており、この段階でピノとガメイ、ネッビオーロはないなと思いました。これらにはありえない濃さ、紫色だったからです。→粘性の記述がないので、覚えておりませんが、しっかり見なかった、あまり意識しなかったんでしょう。正直、この当時、フランスワインしか飲まなかったので、粘性をそれほど意識しなかったようにも思います。

次に香りからすぐにフランスだとわかりました。いわゆるカベルネ的な感じです。黒い果実味が主体、ピーマンやベジタルなニュアンスが強く、土っぽい。加えて、奥のほうにミネラル、さらにハーブっぽい余韻が感じられました。新世界的な強さは感じられません。

ただ、全体的にまとまりがなく、やや荒い印象でした。思い込んではいけないことなのですが、私はこの香りの段階でボルドー左岸を強く思い浮かべてしまいました。試験でフランス・カベルネならボルドーだろうと安易に考えたのです。

味わいも黒い果実味が主体で渋味はまさにカベルネです。ただ、ボディが細めであり、やや強めの酸を感じたことは気になりました。

でも、まさかカベルネ・フランが出題されるなんて思いませんでした。←まったく、シニアをナメてました。これが、試験ではなく普通のブラインドテイスティングでしたら、いくらここまで濃い色調とはいえ、この酸とボディの細さについて思いを巡らせたかもしれません。まだまだ未熟であることを思い知らされました。

<試験にはぜんぜん関係ありませんが>

この先入観でブラインドテイスティングに失敗することが度々あります。例えば、微妙にチラッと見えたキャップシールの色が頭から離れず、そこからあらぬ妄想を始めたこと数知れず(仲間内ルールではキャップシールも完全に外します)。また、持ち寄りのワイン会等で”〇〇さんが持ってきたワイン”だからと目の前のワインに向き合うことができず…などの失敗を繰り返しております。

情けないです。フランスだけはしっかり答えなくてはならないのに。

試験会場の私は順当にボルドーを想定し、ポイヤックやサンジュリアンのような特徴的なカベルネ・ソーヴィニヨンではないので、(予算的にも認定試験向けのやや安価な)マルゴー村のやや外れの無名シャトーものかなと考えました。←ACマルゴーは幅広く、素晴らしいものからダメなものまで揃います。そして、最後まで頭から離れなかった線の細さ、酸に関してはヴィンテージの影響であろうと結論付けました。ですから、比較的酸を感じやすい、そしてボルドー全体が線の細い年となった2007年と解答したのです。

結果的には反対でした。酸を感じたのはロワールのカベルネ・フランだからで、果実味が主体でボルドーと思えるほどしっかりしていたのは、果実味が小さくまとまって比較的凝縮感の出る2008年のヴィンテージだからでした。

「酸が柔らかく、果実味主体の年のカベルネ・フラン」を「線が細く酸の年のカベルネ・ソーヴィニヨン」と間違えたわけです。

負け惜しみといえばそれまでなのですが、よくできたシノンだと思いました。フランスだけは外すまいと思っていただけにショックも大きかったです。

私の解答:カベルネ・ソーヴィニヨン/フランス/マルゴー2007年←正解はフランスのみでした。トホホ。

さて、順調に白一種、赤一種をテイスティングし終えた(と思っていた)私は赤ワインの二つ目に取り掛かります。ここまでは全く問題なく(と試験中は…)周りを見渡す余裕さえありました。ただ、その先にぽっかり落とし穴があるなど思いもよらずに…。

〈C〉 スペイン・リオハ・テンプラニーリョ 2005

これは本当に悩みました。

外観は〈B〉と同様に濃く、〈B〉に比べあきらかに熟成感と粘性を感じます。エッジの部分が赤い感じなのです。

香りはフランスではない雰囲気で、さらにイタリアでもない。樽からくるであろうヴァニラの香りが前面に感じられ、どちらかといえば熟した赤から黒い果実のニュアンスが主体です。

ただ、外観から感じるほど香りに熟成感がなく、黒い果実を煮詰めてジャムになる直前といった感じ、とにかく甘いのです。さらにハーブっぽいニュアンスが少なく、香りにこれといった特徴がない。ここでカベルネやシラー(シラーズ)、ネッビオーロは外れ、迷いながらも新世界のメルロっぽいなと思い始めました。

味わいも甘く、丸い印象。酸は控えめです。そして、ことのほかスッキリした後味が印象的でした。

やはりメルロっぽい。新世界のワインならこれくらい甘くてもいいのではないか…。ただ、ここでこのスッキリ感(アルコールのボリューム感だと思ってください)にアレっと思い、さらに外観の熟成感と香りの果実味に違和感を感じ始めました。そう思うと、新世界にしてはスッキリし過ぎていると思い始め…もしかして…。

ハマったと思いました。純粋なブラインドテイスティングでこのような状況はよくありますが、まさか認定試験レベルでここまで迷ってしまうとは思いもよりませんでした。←この人、何様でしょう?

本当に焦りました…。いや、ここまで前の二つのテイスティングがある程度得点になっている(と思っていた)はずなので焦る必要はなかったのですが、つまらないプライドが…。

ここで小休止。深呼吸してテイスティングを再開します。

メルロのように特徴的な香りがとらえづらく、全体的に穏やかで甘いといえばテンプラニーリョもありです樽のニュアンスからもやや赤いニュアンスからもテンプラニーリョの可能性が急浮上してきました。
けれど、私にとってテンプラニーリョの香りはもっと土っぽく、複雑さがあるんです。このワインからは凝縮感もあり強いけど、シンプルでより果実のニュアンスが前面にでる新世界の香りに近いものを感じていました。

でも、このスッキリさは新世界ではないのでは…。でも、香りは新世界っぽい…。やや赤味が強い…。さらに、このやや熟成のニュアンス…。

新世界メルロかテンプラニーリョのどちらかだろうと、ここまでは絞りましたが決定打がありません。どちらとも言い切れない感じで時間だけが進んでしまいました。

二次試験的にはここまで絞れば、まずどちらを選んでもテイスティングコメント的には問題なかったと思われます。でも、私はちゃんと取りたかった。

そして、悩みに悩んだ末、テンプラニーリョを選びました。もしかするとメルロと書いたものを書き換えたかもしれません。このあたりはかなり焦っていました。とにかく私はたぶん55%くらいの確率でテンプラニーリョだと考えたのです。

もう時間がありません。ちょっと熟成しているから2006年と解答。テンプラニーリョっていったらリオハしかないでしょうということで、すべてを書き終えたときに時計を見て驚きました。もう時間がない!

私の解答:テンプラニーリョ/スペイン/リオハ/2006年

ただ、試験を終えてから冷静に考えると2005年はヨーロッパ全体がとっても暑かったんです。2005年ヴィンテージはフランス全土でグレートヴィンテージと言われており、時にはローヌのワインを思わせるブルゴーニュ・ピノがあるくらいです。より緯度の低いスペインの2005年となれば新世界的な強さを持ってもおかしくはないなと思いました。
→この記述、今読めばテンプラニーリョっぽいなと思うんです。外観と香りに赤いニュアンスをしっかり感じているんですから。メルロはここまで赤くない。さらに、熟成感って書いてある。ただ、この受験当時、私は新世界のメルロをほとんど飲んだことがなかったんです。今はセミナーとかやってますから結構飲んでますけど(ここ数年試験対策を続けている今となっては、熟成系なのでもっとシンプルにテンプラニーリョだろうなと思います)。フランスではフランス以外の国のワインを探すのは結構大変なんです。この時、私はフランスから治療のために帰国し、そのまま入院、その病院から試験会場に行ったので(もちろん、試験後病室に戻りました。笑)、コメントは勉強しましたが、ワインは全くテイスティングしておらず、新世界のワインは完全にイメージでした。

〈D〉 シャルトリューズ・ヴェール
ひとつ前の赤ワインにこだわりすぎたあまり、時間がかなり過ぎていました。←これは絶対にやってはいけないことです。トータルで得点を重ね、合格すればいいんです。ブドウ品種を当てることにこだわってはいけません。

あと五分を切っている状況で、本当にあせっていました。〈D〉はマークシートに選択肢が並んでいました。色と香りで選んで正解。この独特の香りを知っていました。

私の解答:シャルトリューズ・ヴェール

〈E〉 スコッチウィスキー

残念ながらこちらは試験中にはわかりませんでした。時間が足りなかった事もあるのですが、微妙にくすんだ灰色に近い薄いロゼワインのような外観だったこともあり、さらに香りも乏しく???となってしまいました。今思い返しても、あんな色のスコッチを飲んだことがありません。

言い訳をするならシャルトリューズの特徴的な香りの後で、うまく香りが取れなかったと言いたいところです。安物のブランデー?アルコリックでとてもチープな味がしました。←なんて毒づいてみる。何と解答したかは忘れてしまいましたが、スコッチと解答していないことは間違いありません。

そこで時間切れ。

解答用紙が回収されたあと、すべてのアイテムを〈A〉からささっと試飲してみて、〈E〉がスコッチであることがわかりました。そのときになって初めてかすかにピート香を感じたからです。

なにを隠そう、私はスコッチが大好きでよく飲んでいたんです。バカンスにアイラ島の蒸留所に行こうと思って飛行機を調べたこともあるくらいなんです。だから本当に悔しかった。

変なプライドからか妙に熱くなってしまい、〈C〉のテンプラニーリョで時間を取られたことで最後のリキュールに正しく相対することができませんでした。また、マーク数を間違えると(多くマークすると)その項目は”0点”になるのですが、その見直しさえできませんでした。

私はワインの表現をマークシートから選ぶという行為に慣れておりませんでしたが、入院中に(暇ですから)これまでの協会発表の正解テイスティングコメントを眺めては協会独特の癖や言い回しを注意深く見ておりました。

この時の経験が後日ご案内する必勝マニュアルの原型です。入院中の”テイスティングコメント”の研究をこのような形で皆さんにお伝えすることになるとは夢にも思いませんでしたが。

試験会場を出るとテイスティングアイテムの発表があり、二つ目の赤がカベルネ・フラン/シノンであったことを知りました。あれがシノンかと驚いたのも束の間、自分のふがいなさに体の力が抜けるようでした。

それはブドウ品種を外したという事実ではなく、試験そのものをナメていた自分自身に対する怒りでした。シニア試験にカベルネ・フランなんて出るはずがないという勝手な思い込みがありました。そして、当たったテンプラニーリョについても、時間をかけ過ぎだったし、偶然だったなと反省しました。→こんなことを言っては何ですが、私はテイスティングにそれなりに自信を持っております。ですから、主要ブドウ品種を特定してどうこうとは思わず、正々堂々と向き合ってどこまで取れるかと考えていたのです。

それでも、合格は確信していました。筆記がまずまずよい感触であったことと、いわゆる当てるところ(ブドウ品種やヴィンテージ)でミスはあったものの、テイスティングコメントはかなり自信を持って選ぶことができたからです。
今となれば〈C〉のテンプラニーリョを外しても合格だったと思えます。〈B〉にしても、カベルネ・フランを私は線の細い、酸のしっかりしたカベルネ・ソーヴィニヨンのイメージでコメントを選びましたからテイスティングコメントに関してはそれほど間違っていないと思えたからです。

そして断言します。合格するためにはブドウ品種を当てることに心血を注ぐのではなく、的確に外観、香り、味わいのテイスティングコメントを選択することです。

私でも←何度も偉そうにスイマセン…。ここまで悩むのです。皆さんが悩まずにテイスティングできるはずがありません。そして、テイスティングコメントの重要性を心からご理解いただけたなら、このような恥をさらした私も報われるというものです。

最後まで絶対にあきらめてはいけません。みんなどんぐりの背比べなんです。気持ちで負けては最初から勝負になりません。

ご自身の合格を信じてください。信じられる人は絶対に強いのです。

何かございましたらこちらまで
koza★majime2.com 松岡 正浩
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