第5回 テイスティングして書き留める。~二次のテイスティングはなんとかなる 3

   

今日、日本各地で成人式が行われました。

毎年、ここぞとばかりに暴れる新成人がニュースになりますが、いつしかの成人式でのある市長のスピーチが素晴らしかったので紹介いたします。

新成人の皆さんは、年上の人たちからのアドバイスを散々聞かされることになるでしょうが、ハタチのころの私にとって、そのテの話に意味があったのかは疑問です。
みなさんより年上の人たちからの、所謂アドバイス的なモノは、もちろんみなさんのへの愛からくるモノではありますが、ハタチのみなさんが大事にすべきことは、年上の人たちのアドバイスではありません。

たとえば、年上の人たちが「そんなの無理だ。やめておけ」と言ったりします。その人は、あなたがその挑戦に破れて失敗すること、そして、その失敗があなたを大きく傷つけることを心配してそう言ってくれているのです。彼は彼の経験上、あなたの挑戦が失敗に終わると思っているのです。

でも、その人が「無理だ」と言うのは、「その人にとって無理」だっただけで、あなたには可能かもしれません。その人にとっての限界より、あなたの限界がもっと遠いところにある可能性はじゅうぶんにあります。ときには、彼らの「無理だ」という言葉が、可能性に溢れた若さへの嫉妬からくるものでありさえします。

たとえその人の言うように、あなたが失敗したとしても、その失敗したところから、次の挑戦をすればよいだけの話です。失敗して、傷ついて、大事なものを失って、そして、そこからどうするのかこそが、あたらしい価値を生み出せるかどうかなのです。

経験に基づく先人の言葉が価値を持つことも、ときにはありますが、彼らの言葉に束縛されることなく、自らで判断し、新しい価値を創造することのほうが重要です。
自分で決断し、自分で挑戦し、自分で失敗し、自分で這い上がり、自分で限界を超え、自分で常識を疑い、自分で新しい価値を創造し、自分で恋をし、自分で血と汗を流し、自分で幸せをつかむ、自由と責任があるんだという希望を、今日成人式で新たにしてもらいたいと思います。

みなさんが、これまでの人たちには無理だったことに挑戦し、新しい価値を創造できなければ、社会は発展しません。

みなさんは、私たちの世代に発明できなかったものを発明し、私たちの世代に救えなかった人を救い、私たちの世代が実現できなかった夢を実現する人たちです。
みなさまの若さに対して、最上級の敬意を表したいと思います。

あらためまして、本日は誠におめでとうございます。

こちらを読まれている方に二十歳の方はほぼいらっしゃらないと思いますが、倍以上の年齢になった私にも感じるものがあるスピーチでした。

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第5回 テイスティングして書き留める。~二次のテイスティングはなんとかなる 3

今回はテイスティングを始めるにあたってのお願いです。

その前に、特に独学でテイスティングを学ぼうという方は、前回紹介した『ワインテイスティング―ワインを感じとるために』または『ワインテイスティングバイブル』のどちらかは必ず読んでください。

ワインテイスティング―ワインを感じとるために


ワインテイスティングバイブル
最低二回。そして、読み終えた方は実際にテイスティングを始めてみましょう。

自宅でワインをテイスティングする場合は同じ色の違うブドウ品種のワインを三種類準備してください。同時にテイスティングして違いを感じることから始めましょう。

次に参考書やワイン本を開いて、今飲んでいるブドウ品種の特徴と目の前のワインから感じられることを照らし合わせてください。→なかなかその通りに感じられず、難しいのですが。

そして、ここからが一番重要なポイントであり、私からのお願いなのですが、

テイスティングして感じたことを、特に香りと味わいに関して自分なりの言葉で書いてみてください

慣れないうちは面倒で本当に大変ですが、正しい、正しくないは一切関係ありませんので、とにかく言葉にして書いてほしいのです。→最初は、なんでもいいです。酸っぱい、醤油っぽい、苦い、甘い、スッとしている、微妙な甘さ、ちょっと臭い、ジャガイモを向いている時の香り、嫌いな○○みたいなへんな香り、動物園の臭い、好き、嫌い、薄い…。

最初は言葉にするための練習なので、とにかく思ったことを書く。

あとで読み返したいので、テイスティング専用ノートを一冊準備して、そこにどんどん書き込んでください。

その時に意識して欲しい事があります。”酸””アルコールのボリューム感”を毎回意識して感じてください。最初はすっぱい感じ、ワインのふくよかさ程度にしか理解できないかもしれません。ただ、テイスティングを続けるうちに必ずこの二つがわかってくるようになります。

そしてこの二つ、
”酸”
”アルコールのボリューム感”
を感じわけることができるようになることが、二次のテイスティングにおける最大のポイントです。

まずは感じてみましょう。そして書いてください。

もう一度言います。今は正しいことを書く必要は微塵もありません。→ちゃんとテイスティングコメントが書けるならこの講座の二次試験対策を読む必要はありません。この書くという事が辛い作業であることは知っています。これまでワインを言葉にしたことなどないでしょうから。だから、訓練しないといけないんです。
さらに、日本人はこの正しくないかもしれないことを話したり、書いたりすることがとても苦手なんです。ここが日本が先進国の中で圧倒的に語学に弱い理由の一つだと私は考えています。まぁ、こんな話はまたにして。

私は2011年にシ二ア試験を受験しました。テイスティングに関しては絶対の自信がありましたから、全く何も準備をせずに試験に臨みました。それは、ワインを言葉にすることにある程度慣れているからです。→もちろん、筆記対策は数か月必死に暗記作業を繰り返しましたよ。

最初は、『渋みが強い』『薄く感じる』『口の中がざらざらする』『あまり美味しくない』など、なんでもかまいません。また、参考書には果実味が豊かで、酸が強いと書いてあってもそう感じなければ、『果実味をそれほど感じない』、『酸味を感じない』と書いてもよいのです。何よりも感じたことを言葉にすることに慣れなくてはいけません。←その言葉がいつかテイスティングコメントになるわけです。

ワインから感じたことをそのまま書くうちに(ワインを言葉にする努力を続けるうちに)、何かを感じるようになり自分の傾向・癖・得手不得手が少しずつ見えてきます。書き貯めた自分のコメントを読み返すことで、ある日何かに気づくのです。ただ、そうなるためには数をこなさなくてはなりません。

他の誰かに見せるわけではないのですから、今の段階ではとにかく感じた香り・味わいをそのまま書く、言葉にする、こちらを実践してください。

ワインを知り、学ぶということは、ワインを言葉で表現し、そして言葉で記憶することでもあります。

繰り返しますが、最初は思うように言葉が思いつかずかなり苦労します。まずここを乗り越えてほしいのです。
そして、今は正しいテイスティングコメントなんてどうでもいいのです。
ワインを言葉に置き換えるための基礎訓練だと思ってください。

面倒だと思われた方もいらっしゃるでしょう。でも、今は騙されたと思ってワインを言葉して書き始めてください。←この書くという作業を始められず、基礎訓練を怠ったために一次試験後に苦労する人がたくさんいます。

合格されたからから頂いた報告の抜粋です。

今年の1月から飲んだワインは自分の言葉でとにかく感じたことをそのまま書きました(新地でお客さんと飲んでいる時も紙ナプキンに書き留めました)。独学での受験生に対して、このようなやり方を教えてくれたのがこの講座だと思ってます。

私は今年の初めから独学で一次試験対策を始めました。しかし、あまりの試験範囲の広さ、覚えても覚えても忘れてしまうことに不安を感じはじめ、その後独学では試験対策を続けることは困難だと判断し、結局5月からワインスクールに通い始めました。
ですから、ワインスクールと松岡さんの講座を並行して試験対策を進めたことになります。その上で感じたことですが、ここだけの話、松岡さんの講座は要点のまとめ方、過去問の解説など、ワインスクールよりもわかりやすく、より効果的だということです。

一次試験対策ももちろんですが、二次試験対策で松岡さんが書かれていたことが本当に役に立ちました。
松岡さんは一次試験対策中から、ワインをテイスティングした時は、とにかく自分なりの言葉で感想を必ずノートに書くということを習慣にすべきと書かれていました。

私ははじめのうちは面倒でやっていなかったのですが、意を決して6月初めからワインを感じて言葉にして書くことをはじめました。夫にブラインドでワインを出してもらい、なぜ、自分はこのワインをこの品種と思ったのか、間違った時はどうして間違ったのか、各ブドウ品種の色、香り、味わいについて自分で感じたことをしつこいほど言葉にしてノートに書き続けました。
ソーヴィニヨン・ブランとリースリング、カベルネ・ソーヴィニヨンとシラーを区別できるようになるのに、それぞれ一ヶ月くらいかかりました。

今思えば、テキストなどに書かれている“この品種はこのような香り・味わい”というものも自分で納得いかないようであれば意味がない、自分の言葉・自分の感覚で各ブドウ品種を見わける何かを見つけない限りはダメなんだと。

リキュール、スピリッツに関しても一次試験合格後から、ワインと同じようにティスティングノートをつけることで、少しずつ嗅ぎわけ判断できるようになりました。

この結果、二次試験では最終的にワインは四つのうちの三品種、リキュール類は二つ共に正解することができました。

味音痴と夫にバカにされていた私がここまでたどり着いたのは松岡さんの”言葉にして書くを実践できたおかげだと信じております。ワインスクールの先生はそのような指導はしませんでしたから。
本当に感謝しております。

この時期から秋までかなりの数の言葉を書き連ねるはずです。そして、その積み重ねが秋には必ず形(合格)になります。

何かございましたらこちらまで
koza★majime2.com 松岡 正浩

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