コニャック・アルマニャック <D-2>

第42回
東日本大震災から12年になりました。いまだに不自由な生活を強いられている方がいる一方で、原発をはじめとするさまざまな問題が山積みとなっています。
震災当時、私は東京で料理人として働いていました。今まで感じたことのない強い揺れに驚き、慌てて火を消して外に出たのを覚えています。外では電柱がまるで釣り竿のように左右にしなり、古い家屋はその形を菱形に変えながら揺れていました。
幸い東京はそれ以上ひどくなることはありませんでしたが、安心したのも束の間、震源地を聞いて驚きました。当時の後輩の2人が仙台・福島の出身だったからです。テレビで流れる津波による凄惨な映像。2人の実家にはいっこうに連絡がつかない。突然の状況に、現実ではないかのような感覚を覚えました。ただただ何かできないかと考え、スタッフで協力して一日中2人の親族の安否確認をしたのを覚えています。
翌日なんとか連絡がつき、2人の家族の無事が確認できました。
仙台に住む後輩のご家族の家は、橋一本分の距離が違ったら津波に巻き込まれていたそうです。
また、当時お店を退職していた福島出身の先輩も、家の目前まで水で埋まったと話していました。
若き日の阪神大震災の時と違い、あまりに身近で起きたことに心が不安定になり、自分は東京でただ仕事をしていてよいのかと思い続けていたことを思い出します。結局自分にできたのは毎日の仕事にしっかり向き合うことと、少々の義援金ぐらいのものでしたが。
自らの無力を痛感した出来事です。
日に日に薄れつつある復興への意識。強く生きている被災者の方に今の私ができることは何か、これからも問い続けたいと思います。
最後になりますが、犠牲になられた方々に対し、深くお悔やみを申し上げます。また、被災された方々が、一日も早く安心して生活できる日が来ることを心よりお祈りいたします。
ちなみに仙台出身の後輩はその後イタリアに行き、今は立派なシェフとして活躍しています。
ーーー
さて、本日はフランスの蒸留酒のお話です。
ノルマンディー地方やブルターニュ地方は土地がやせており気候も冷涼であるため、小麦の栽培が困難で、さらにはブドウも栽培できませんでした。代わりにそばを栽培し、そば粉を焼いてパンの代用食としたものがクレープの始まりのようです。日本では甘いデザートとして定着していますが、フランスでクレープは主菜として一般的に食されています。
ベーコンとチーズ、タマゴのクレープ
この土地はブドウができないためワインが造れません。そこでリンゴが栽培され、リンゴのお酒が造られます。
リンゴの醸造酒、これがシードルです。素朴で垢抜けない味わいですが、リンゴの風味と泡の口当たりが心地よく、クレープと一緒に飲むことが多いそうです。→私はけっこう好きです。ちなみに日本の”サイダー”という清涼飲料水はこのcidreの英語読みが由来です。
そして、このシードルを蒸留したものがカルヴァドスです。
さて、ここで少しお勉強です。
フランスで最も栽培面積の広いブドウ品種は?
という問題が出題されたことがあります。
生産高などの数値は今年の教本を確認していただきたいのですが、黒ブドウのトップはメルロそして、白ブドウはユニ・ブラン(=サンテミリオン)です。
えっ、ユニ・ブランがフランスの白ブドウで一番って、今までこの講座に出てこなかったじゃないですかという声が聞こえてきそうですが、今日登場します。
コニャック・アルマニャックの主要ブドウ品種なんです。
このユニ・ブランはイタリアではトレッビアーノと呼ばれ、イタリアのブドウ品種別生産高でも上位に入ります。このブドウからできるワインは比較的軽めで酸がしっかりとしたワインになります。→実はイタリアでこのトレッビアーノの出自に関しては色々と言われているのですが、それは資格を取ってからふれてみて下さい。
このしっかりとした酸がコニャック・アルマニャック造りに向いているんです。この地域が世界的なブランデーの産地になったいきさつはボルドーの歴史で簡単にお伝えしました。
※表紙はコニャックの単式蒸留器です。
明日ではなく、今日少しだけでも頑張りましょう。疲れているのは皆同じです!
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コニャック・アルマニャック <D-2>
ここはつっこんだ問題は出題されませんが、CBT試験になってからも意外と出題が見られます。ひとまず基本を押さえて先を急ぎましょう。
目次
- A コニャック
- B アルマニャック
- C カルヴァドス
- D コニャック、アルマニャック、カルバドスの熟成表示
- E ラム
- F Vins de Liqueurs
- G マールとフィーヌ
- ソムリエ試験 過去問
- CBT過去問・想定問題
A コニャック
コニャックは大手4大ブランド(ヘネシー、マーテル、レミー・マルタン、クルボアジェ)で全販売量の8割以上を占めます。また、フランスの国内消費がたった2%である一方で、この20年間で世界販売量は1.5倍に拡大、アメリカ(55%)アジア中国圏(26%)で著しく伸びています。
地理的にはロワール川下流地域とボルドーの間に位置します。
◆主要ブドウ品種
・ユニ・ブラン(=サン・テミリオン・デ・シャラント)
・フォル・ブランシュ
・コロンバール
など。↑この三つくらいで十分です。
※コニャック・アルマニャックはワインを蒸留して造られる為、ブドウの糖分はそれほど求められません。反対に有害微生物の生育をおさえ、雑味のない繊細な香味のブランデーを得る為に、酸度の高さが重要になります。
◆コニャックの6つの地区
石灰質土壌である、
・Grande Champagne<18・19・21>
・Petite Champagne
の二地域が優良で特に前者が最高級となります。
・Borderies:粘土質、クパージュ(混合)に使用。<18・22>
・Fins Bois:粘土質
・Bons Bois:砂質
・Bois Ordinaires:砂質
※土壌は気にしなくてもいいんですが、石灰から粘土、砂へと変わっています。これがアルマニャックでは反対になるんです。
・Fine Champagne:Grande Champagneを50%以上とPetite Champagneのブレンドです。<18・20>
・Esprit de Cognac:ヴァン・ムスーの調整用。3回蒸留、アルコール度数80~85度。
◆その他
・栽培面積最大はFins Bois 最小がBois Ordinairesです。
・単式蒸留器で2回蒸留、主に350リットルの樽で貯蔵。→樽はリームーザン産、トロンセ産、アリエール産
・熟成表示はコニャック、アルマニャック、カルヴァドスでまとめます。
地図でも確認しましょう。Grande ChampagneとPetite Champagneはわかるように。
B アルマニャック
地理的には南西地方にあたります。
◆主要ブドウ品種
ほぼコニャックと同じです。→余裕のある方はバコ・ブラン、ブラン・ダム(クレレット・ド・ガスコーニュ)という品種も覚えましょう。
◆アルマニャックの3つの地区
コニャックと違い砂質土壌の
・Bas Armagnac<18・19・20>
が面積最大にして、最高品質です。←ここだけ地図上で確認。
・Armagnac-Tenareze:粘土石灰質。
・Haut-Armagnac:石灰質の多い土壌。
※例えばHaut-Medocのように、Hautという文字をたまに見かけます。「高い」という意味なのですが、ブドウはどちらかといえば高いところを好むようです。Bas ArmagnacのBasはHautの反対で「低い」という意味です。アルマニャックではHaut ArmagnacよりもBas Armagnacのほうが、さらに石灰質ではなく砂質土壌である方が良いとされていることが興味深いと言えます。
◆その他
・連続式蒸留器で一回蒸留、主に400リットルのオーク樽(ガスコーニュ産)で貯蔵。→1972年から単式蒸留機の使用が認められています。
・ヴィンテージ・アルマニャックは単一年に収穫されたブドウのみを使用、最低10年以上熟成義務。
C カルヴァドス
ノルマンディー地方のリンゴと洋ナシの蒸留酒です。コニャックと同様に単式蒸留器で二回蒸留。
カルヴァドスのAOC
・Calvados Domfrontais→3年以上熟成
・Calvados Pay d’Auge→2年以上熟成
こんなものでよいでしょう。あとは過去問で気になったところを随時覚えるくらいで。
D コニャック、アルマニャック、カルバドスの熟成表示
※面倒なので後回しでも、無視してもOKです。この一問くらい落としても・・・。でも、一応やりますか、出題されているようですし。
※下記の「コント」は(簡単に言えば)最低貯蔵年数を表し、例えばコント2なら最低貯蔵2年、コント4なら最低貯蔵4年という意味です。
◆コニャック
コント2:3 etoiles , Selection , VS , De Luxe , Very Special , Millesime→3etoiles(三ツ星)なのに”コント2”。
コント3:Superieur , Cuvee Superieure , Qualite Superieure→Superieur(e)はだいたい”コント3”みたい。<18>
コント4:V.S.O.P.<20・21> , Reserve , Vieux , Rare , Royal ,Very Superior Old Pale→Vieux(古い) Rare(レア)<18・20>
コント5:Vieille Reserve ,Reserve Rare , Reserve Royale→レゼルヴ2単語
コント6:Napoleon , Tres Vieille Reserve , Tres Vieux , Heritage , Tres Rare , Excellence , Supreme→ナポレオン、Tres(very:トレビアン!のトレ)ビアンな”コント6”。<20>
コント10:XO<20> , Hors d’age<18・20> , Extra , Ancestral , Ancetre , Or , Gold , Imperial , Extra Old , XXO , Extra Extra Old→コント2と4と10は短い単語が並んでいるけど、なんとなくだんだん偉そうになっている感じ。
◆アルマニャック
コント1:3 etoiles , VS<21>→なんで!上下二つでは”コント2”なのに…。
コント4:V.S.O.P.→ここはコニャックと一緒。<19・21>
コント10:XO , Hors d’age→ここも一緒。
◆カルヴァドス
コント2:Trois(3) Etoiles , Trois Pommes , VS→Trois Pommes(三つのリンゴ)ってかわいい。
コント3:Vieux , Reserve→コニャックではコント4.
コント4:V.O. , Vieille Reserve , V.S.O.P.→V.S.O.P.はコニャックと同じだけど、レゼルヴ2単語が違う…。
コント6:Napoleon , Hors d’Age , Extra , Tres Vieille Reserve , XO , Tres Vieux→だいたいナポレオントレビアンだけど、Hors d’Age、XOが裏切り者。<20>
あ~、辛いですねぇ。忘れて次に進みましょう。覚える人は試験前に戻ってきて一夜漬けがおすすめです。
E ラム
サトウキビの搾汁や糖蜜から造られる西インド諸島の蒸留酒です。フランスが西インド諸島にマルティニク島やグアドループ島、レユニオン島などの海外県を所有しているためにラムのAOCが存在します。→その他、ジャマイカ、プエルトリコ、ハイチ、メキシコなどでも生産されています。
大きくわけて二つの製法で造られます。一つ目はサトウキビの絞り汁を煮詰めて砂糖を精製し、その後に残った成分(これが糖蜜)から製造する方法です。こちらをラム・アンデュストリエル(工業生産ラム)と呼びます。
もう一方のアグリコール・ラムは農業生産ラムと呼ばれ、天然のサトウキビから採れた純粋で新鮮な絞り汁を使用します。サトウキビの絞り汁をそのまま発酵させるためサトウキビ本来の甘く濃厚な香りがラム酒に封じ込められることが特徴です。
フランスがAOCとして認めているラムは後者のアグリコール・ラムになります。INAOによってサトウキビの品種も決められており、伝統的に連続式蒸留機が使用されます。
ラムのAOC→1996年に制定されています。
・Martinique Rhum Agricole
F Vins de Liqueurs
Vins Doux Naturelsとは違い、いろんな地方で造られていますが(たとえばシャンパーニュやブルゴーニュ)、AOCとして認められているのはラングドック、ジュラ、コニャック、アルマニャックのみです。
・ラングドックのVdLは白のみです。
・Macvin de Jura(ジュラ)、Pineau des Charentes(コニャック)<18・20>は白・赤・ロゼ全てが認められています。
・Floc de Gascogne(アルマニャック)には赤がありません。<20>
※Vins de Liqueursの中で一番有名で、おそらく出会う確率が高いものはPineau des Charentesになるかと。比較的手ごろな価格で、ソーテルヌなどの貴腐ワインに比べて軽いものの、適度な酸味と甘さが魅力です。
・VdLとは言いませんが、リンゴ版VdL(リンゴ果汁にカルヴァドス)が三つAOCに認められています。
Pommeau de Normandie
Pommeau de Bretagne
Pommeau du Maine
→フランス語でリンゴをPomme(ポム)と言います。
※ブドウ品種に関しては考えなくてもいいです。
G マールとフィーヌ
※教本に記載がなくなったような…。
マールはイタリアのグラッパにあたり、ワイン醸造に使われたブドウの搾りかすを発酵、蒸留して造ったブランデーです。
一方、フィーヌはワイン造りには使用されなかった(いろんな意味で選果され、はじかれた)ブドウから造ったブランデー(オー・ド・ヴィー・ド・ヴァン)。
→選ばれたブドウの搾りかす果汁と選ばれなかったブドウの新しい果汁。どちらがよいかは好みの問題です。香り味わいともに全く違います。DRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社)もこの上記を二つとも造っています。
マールはワインが造られているところで生産可能なので、各地で生産されています。
覚えなくてもイイと思うけど有名なAOCだけ紹介
・Marc de Bourgogne
・Fine de Bourgogne
→共に2011年にAOCに昇格!
あと、Marc d’Alsace de Gewurztraminerあたりですかね。→これが45度以上と規定されていることがなんだか有名です。
ここはなんとなく読んで頭の片隅に残っていればいいな程度で先にすすんでください。
ソムリエ試験 過去問
【過去問】
コニャックの Grande Champagne 地区において主体となる土壌を 1 つ選んでください。
1. 石灰岩
2. 粘土
3. 砂
4. 珪土
【過去問】
アルマニャック向けのブドウ栽培面積において Bas-Armagnac 地区が占める割合を 1 つ選んでください。
1. 約 20%
2. 約 40%
3. 約 60%
4. 約 80%
【解説】
教本にはちゃんと書いてあるんですけどね。最大で…3.が正解です。ちなみにコニャックのGrande Champagneは二割弱です。
【過去問】
認められたリンゴおよび梨から造られるブランデーを 1 つ選んでください。
1. Cognac
2. Eaux-de-vie de Marc
3. Grappa
4. Calvados
【過去問】
最高品質のアルマニャックを生む生産地区を 1 つ選んでください。
1. Grande Champagne
2. Bas-Armagnac
3. Haut-Armagnac
4. Fins Bois
【過去問】
コニャックにおいてワイン用ぶどう品種「St-Emilion des Charentes」の別名を1 つ選んでください。
1. Folle blanche
2. Colombard
3. Ugni blanc
4. Semillon
【過去問】
カルヴァドスの主な生産地はどこか 1 つ選んでください。
1. ヴォワロン
2. ストラスブール
3. ノルマンディー
4. ブルターニュ
【過去問】
コニャック地方において最も品質の高いとされる生産地区を1つ選んでください。
1. Grande Champagne
2. Petite Champagne
3. Borderies
4. Fins Bois
【過去問】
アルマニャックのBas-Armagnac地区において主体となる土壌を1つ選んでください。
1. 石灰
2. 粘土
3. 砂土
4. 泥土
【過去問】
次のCognacの生産地区に関する記述に該当するものを1つ選んでください。
「Cognacの地区の中で、ぶどう作付け面積が最大で、土壌は粘土を含む石灰質。酒質は柔和で熟成が早い」
1. Petite Champagne
2. Borderies
3. Fins Bois
4. Bons Bois
【過去問】
ピノー・デ・シャラントの醸造法による分類を1つ選んでくださ い。
1. スティル・ワイン
2. スパークリング・ワイン
3. フォーティファイド・ワイン
4. フレーヴァード・ワイン
【過去問】
次の中から A.O.C. Armagnac に認められていないブドウ品種を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。
1. Ugni Blanc
2. Folle Blanche
3. Colombard
4. Chenin Blanc
【解説】
もし知らなくても、4.がちょっと違うなという感じになればOK。
【過去問】
次のA.O.C. Cognac の生産地区の中から最も栽培面積の小さい地区に該当するものを 1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。
1. Grande Champagne
2. Fins Bois
3. Borderies
4. Bons Bois
【解説】
いやらしい問題ですね。“この中から”最も栽培面積の小さい地区を選ばなくてはならないなんて。答えは3なのですが、できなくてもいいと思います。
【過去問】
次の中からArmagnac の伝統的蒸留方法に該当するものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。
1. 連続式蒸留
2. 単式蒸留を2 度繰り返す
3. 単式蒸留を3 度繰り返す
4. 単式蒸留を4 度繰り返す
【過去問】
次の中から V.D.L. と V.D.N. が交互に並んでいるものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。
1. Maury、Pineau des Charentes、Macvin du Jura、Rivesaltes
2. Macvin du Jura、Rasteau、Floc de Gascogne、Banyuls
3. Maury、Pineau des Charentes、Floc de Gascogne、Rasteau
4. Rivesaltes、Pineau des Charentes、Banyuls、Rasteau
【過去問】
次のアルマニャックの地区の特徴に関する記述に該当する地区を1つ選んでください。
「砂の最も多い土壌。最高品質。フィネス、芳香性に富み、干しすももの香味を有する。」
1. Bas-Armagnac
2. Armagnac-Tenareze
3. Haut-Armagnac
4. Bons Bois
【過去問】
次の1~4のCognac 地方の各地区についての説明で正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。
1. Grande Champagne は石灰質土壌、最高品質、繊細で力強くボリューム感があり余韻が長い。熟成してさらに良いブーケを形成する。
2. Petite Champagne は砂土主体の土壌、骨組が厚く力強さを持ち、Grande Champagne とのブレンドで質がさらに向上する。
3. Borderies は石灰質土壌、丸みがあり特にクーパージュに使用する。
4. Fins Bois は粘土質土壌、柔和な味わいで熟成がきわめて遅い。
【解説】
なんだか無駄にわかりにくくしているような選択肢ですが、クパージュやFins Boisが粘土質土壌であるかどうかわからなくても、落ち着いて考えれば問題ありませんね。
そして、今、クパージュについて調べてください。このひと手間が大切です。ここまで覚えなくても良いですが、今こうして調べたことが試験中に何かの役に立つかもしれません。
【過去問】
次の1~4のぶどう品種の中からArmagnac地方で使用が認められていないものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。
1. Ugni Blanc
2. Sauvignon Blanc
3. Folle Blanche
4. Blanc Dame
【過去問】
コニャックのぶどう生産地区の中で、最高品質といわれるものを1つ選んでください。
1. Bois Ordinaires
2. Petite Champagne
3. Grande Champagne
4. Fins Bois
【過去問】
次の1~5 の中からフランスでラベルにFine Champagneと表示する場合、Grande Champagne を混合する法定割合として正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。
1. 50%以上
2. 60%以上
3. 70%以上
4. 80%以上
5. 90%以上
【過去問】
ユニ・ブラン、フォル・ブランシュ、コロンバールなどの原料を用いて製造される酒を 1 つ選び、解答欄にマークしてください。
1. Armagnac
2. Marc du Jura
3. Calvados du Pays d’Auge
4. Martinique Blanc
【過去問】
コニャック地方で造られる V.D.L. を 1 つ選んでください。
1. Pineau des Charentes
2. Floc de Gascogne
3. Frontignan
4. Rivesaltes
【過去問】
「Martinique vieux」と呼ばれる名称が認められているスピリッツを1つ選んでください。
1. カルバドス
2. アルマニャック
3. ラム
4. マール
【過去問】
次の 1-4 の Cognac 地方で生産されている飲料に関する文章の中から誤っているものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。
1. Esprit de Cognacは Vin Mousseux の調整などに使用されアルコール 度は 80~85 度で、2回蒸留である。
2. Cognac の熟成表示で Vieille Reserve はNapoleon より古い熟成のものである。
3. Vin de Liqueur の Pineau des Charentesは白、赤、ロゼが認められている。
4. Fine Champagne とは 50 % 以上の Grand Champagne と残り Petite Champagne を混合したものである。
【過去問】
次の1~5 の中からフランスで、2002 年にA.O.C.に認定されたものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。
1. Pommeau de Bretagne
2. Calvados du Pays d’Auge
3. Pommeau de Normandie
4. Domfront
5. Eaux-de-Vie de Poire de Normandie
【解説】
この手の難問がたまに見られますが、すべてを覚えるのは不可能なので、新しいものをなんとなく意識しておきましょう。そして、わからないのであればあきらめるくらいでいいと思います。正解は4.です。
【過去問】
次の1~4 のフランスで生産される飲料の中から最も南で生産されるものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。
1. Floc de Gascogne
2. Pineau des Charentes
3. Macvin du Jura
4. Frontigna
続いてCBT試験過去問・想定問題です。
CBT過去問・想定問題
※求められた解答がわかっているものには答えをつけています。【答】の右側を選択すると(スマートフォンやタブレットはタップや長押し)答えが見えます。→今回は教本に記載のない回答なので見えてます。
【2018】
・コニャックの中で最高品質と言われている地区を選べ。
・アルマニャックの中で最高品質と言われている地区を選べ。
・コニャックの熟成表示において、Hors d’ageはコント何?
・コニャックの生産地区のうち、石灰質土壌のものを選べ。
・Fine Champagneの説明として正しいものを選べ。
・コニャックの産地で、味わいに丸みがあり主にクパージュに使用される地区を選べ。
・コニャックの熟成表示において、次の中からコント3に属すものを選べ。
・Pineau des Charentesのワインのタイプ(生産可能色・甘辛・泡等)を選べ。
・次の中から最低3年間の熟成義務のあるラムを選べ。
【答】Martinique vieuxです。今の教本には記載がないですよね…。
・Grande Champagneの主な土壌を選べ。
・コニャックの熟成表示において、次の中からコント4に属すものを選べ。
【2019】
・アルマニャックの熟成表示において、V.S.O.P.はコント何?
・コニャックの中で最高品質と言われている地区を選べ。
・Bas Armagnacの主な土壌を選べ。
【2020】
・コニャックの熟成表示において、次の中からコント6を選べ。
・Pineau des Charentesのワインのタイプ(生産可能色・甘辛・泡等)を選べ。
・コニャックの熟成表示において、XOはコント何?
・アルマニャックの土壌で、砂地の地区は?
・コニャックの熟成表示において、Hors d’ageはコント何?
・Bois Ordinaires、Fins Bois、Petit champagne、Borderiesの中で、Fine champagne に含まれるのは?
・コニャックの熟成表示において、次の中からコント4に属すものを選べ。
・Floc de Gascogneのワインのタイプ(生産可能色・甘辛・泡等)を選べ。
・コニャックの熟成表示において、V.S.O.P.はコント何?
・アルマニャックで生産されるVDLを選べ。
・カルヴァドスの熟成表示において、次の中からコント6に属すものを選べ。
【2021】
・Grande Champagneの主な土壌を選べ。
・コニャックの熟成表示において、次の中からコント4に属すものを選べ。
・アルマニャックの熟成表示において、次の中からコント1に属すものを選べ。
・アルマニャックの熟成表示において、V.S.O.P.はコント何?
【2022】
・コニャックの産地で、味わいに丸みがあり主にクパージュに使用される地区を選べ。
本気でやればちょっとしんどいですねぇ。でも、今はまだ本当になんとなくでよいです。そして、あともう少しでフランス終了です!