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ウルグアイ <D-1>

2022/06/27
 
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第108回

今のフランスのレストラン業界は日本人料理人が花盛りです。本場フランスミシュランの星を持つシェフも数十人を数え、2020年はじめには日本人初のフランスミシュラン三ツ星シェフが誕生、パリでは日本人料理人のいないレストラン・ビストロを探す方が難しいといった状況になりました。

久しぶりに『なぜ、日本人シェフは世界で勝負できたのか』を読んでみました。

成功した人達の生きた言葉。なかなか刺激的です。
彼らは世界に出て成功したのです。私は彼らの幾人かを見てきたのでよくわかりますが、普通の努力だけでこの域に達することはありません。彼らに共通することはこのあたりでしょう。
自分を信じる強さ持っていた。
チャンスを確実にものにすることができた。
常に自分の成功を明確にイメージしている。

確かに時代が後押ししている部分はあると思います。フランスにおける日本人料理人の評価がここ二十年で格段に上がったこと。世界的に日本食が認知されてきていること。すでにミシュランの星を獲得している偉大な日本人料理人がいたことなど。現在、日本人料理人がいなければフランスのレストラン業界は絶対に成り立たないと言い切れるところまできました。

とはいえ、フランスでは外国人にあたる私たちは渡仏後、まず生きていくことが最初の試練になります。とにかく”フランスになんとしても残りたい!”と強く思える人でないと耐えられないであろうさまざまな試練にぶち当たるのです。言葉の壁、文化の壁、外国人としての疎外感。そして、何と言ってもヴィザ(滞在許可証)の問題。想像以上に大変です。また、日本という国が世界的に見て異端であることに気付かされます。日本の常識、感覚では生きていけないのです。

言葉についてですが、当然フランス語なんて最初は誰もできません。私もゼロでフランスに渡りました。また、日本には”沈黙は金”という言葉の通り、”謙遜”、”寡黙”などは美徳とされます。一歩引いて相手を立てる、無駄口は叩かない、素晴らしい日本の文化だと思います。

ただ、外国ではこれが全く通じない。

個人主義の国フランスではしゃべらない人、しゃべれない人イコール無能なんです。主張しない人は主張する能力のない人とみなされます。一方で話すこと、主張することが能力であると考えるのです。
そして、日本人は本当に語学に弱いんです。フランス人には英語が通じないという噂?伝説?がありますが、パリに関しては違います。かなり年配の方は別ですが、今のフランス人にとって”英語くらいできないとカッコ悪い”という感じなので、普通に英語ができます。少なくとも日本人のような片言英語ということはありません。←日本人の発音があまりにも悪いので、聞き取ってもらえないことの方が私は多いと思います。また、フランスに来ている中国人や韓国人はほぼ英語ができるように思います。日本人は語学に関して本当にダメだと思わざるを得ません。

フランスに渡ったばかりの日本人料理人はまず言葉ができませんから、給料の交渉などできるはずもありません。条件面等も言いなりで、オーナーによっては「給料をください」と言わなければ出してくれない人もいます。
日本人はおとなしく真面目で休みが無くても給料が少なくても(無くても)文句も言わない。手先は器用、魚を捌くのも上手、安上がりでかつ就労期間も短い。お店側としては非常に扱いやすいんです。←フランスは労働者(雇われる側)の権利がものすごく強く、正規雇用の場合まず簡単にやめさせることはできません。
最近でこそ日本人料理人が評価され、ビザや就労のシステムがある程度形になってきたように思いますが、私がフランスに渡った20年ほど前はまだまだ”ノワール(ヴィザなし)”(=不法就労)で働いている人もいるような時代でした。本当に生きていくことに苦労するそんな環境の中で修業時代を過ごしたものです。今回この本で紹介されている人達も時代的にそこからスタートしたはずです。そして、苦難を乗り越え成功をつかみ取りました。

海外に出てみたい、フランスやイタリア、アメリカ、香港のレストランで働きたいと思っている方には是非読んでいただきたいと思います。また、成功する人たちの考え方を知ることはソムリエ試験対策とは直接関係ないかもしれませんが、非常に有意義だと私は思います。機会がありましたらご一読ください。皆さんの良い刺激になればと思います。

※表紙は全幅約270kmもあるラ・プラタ川の河口部三角州。

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ウルグアイ <D-1>

 

ソムリエ試験的に新興国で、教本にもたしか2019年初登場だったかと思います。まだそれほど出題されておりませんから、時間のない方は一次試験直前に教本の「プロフィール」「歴史」「気候風土」あたりを読み流すくらいでもいいかもしれません。2022年教本で産地が15から16に増えて地図が改定されましたが、基本産地を押さえるだけで良いのは変わらないかと。

目次

 

A ウルグアイワインについて

◆概要
南米大陸に位置するウルグアイは東側にブラジル、西側にラ・プラタ川を挟んでアルゼンチンと国境を接し、南側に大西洋があります。南米大陸で2番目に小さな国ですが、ワイン生産量的には、アルゼンチン→チリ→ブラジルに次いで第4位の位置にいます。生産されるワインの58%が赤ワイン・29%がロゼワインです。→ウルグアイは国民一人当たりの牛肉消費量が世界一であることからも赤ワインが多いことが理解できると思います。アサードが有名。


Asado:アルゼンチンやチリ、ウルグアイなどで食される焼肉料理です。アサードはスペイン語で「焼かれたもの」という意味。


Chivito(チヴィート):牛肉といろいろなものを挟んだサンドウィッチも有名で、ウルグアイの国民食です。

◆歴史
17世紀末 独立前、植民地開拓者によってスペインから初めてブドウが持ち込まれ、国の南東に植えられたのがブドウ栽培の始まり。最初のブドウはモスカテル種。

1873年 スペイン系移民のフランシスコ・ヴィディエラがヨーロッパからカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロ、ガルナッチャなどの苗木を持ち帰り、モンテビデオで栽培を始めました。 中でもヴィーニャ・デ・ペニャロールと呼ばれていたフォル・ノワール種の栽培が成功を収めました。現在、栽培面積が減少傾向にあるこのフォル・ノワール種ですが、ウルグアイでは彼の名にちなんで「ヴィディエラ」のシノニムで知られています。

1874年 フランス・バスク地方の移民、パスカル・アリアゲがアルゼンチンのコンコルディアよりタナ種を持ち込み、La Caballadaに植えました。これが後に大成功を収め、タナはウルグアイを象徴するブドウになりました。そして、彼の偉業を称え、ウルグアイにおいてタナ種は「Harriague」という別名でも親しまれています。

19世紀後半 ワイナリー建設ラッシュ後、1893年にフィロキセラが猛威を振るいました。

1965年 ウルグアイ技術研究所(=LATU)が設立。輸出前のワインの化学分析と官能検査を実施

1987年 国立ブドウ栽培ワイン醸造協会(=INAVI)設立。輸出量は全ワイン生産量の約10%程度ですが、INAVIの活動促進により年々増加傾向。→ブラジル、アメリカ、ベルギーなどへ。

◆気候風土
ワイン産地は南緯30度~35度の間に位置し、大きく北部と南部にわけることができます。温暖湿潤気候で夏暑く、冬寒い。北部はブラジルからの熱風の影響を受けより温暖、南部の海岸地域はやや冷涼になります。

ラ・プラタ川や大西洋からの影響を強く受けることもあり、年平均湿度は75%と高くなります。ブドウは垣根仕立てが主流(68%)ですが、雨量が比較的多く湿度が高いので、Y字に仕立てる伝統的なリラ仕立て(25%)も見られます。→風邪通しがよく、湿気や病害に強く、夏の日照を確保しやすい。

◆ワイン法
ウルグアイのワイン法には他国に見られるような原産地呼称制度は存在せず、1993年にVCPという優良品質ワインの位置づけが設けられました。

1. VCP(Vinos de Calidad Preferente):優良品質ワイン
・ヴィティス・ヴィニフェラ種のブドウ果から造られる
・最低アルコールは10.5%以上
・750㎖もしくはそれ以下のガラス瓶で販売する
・エチケット表記(収穫年・ブドウ品種)は当該ブドウを85%以上使用

2. VC(Vinos Comun):テーブルワイン

B 主なブドウ品種

黒ブドウ品種が80%、白ブドウ品種が20%です。

黒ブドウ
① タナ(=アリアゲ)
→1874年にフレンチ・バスク移民のパスカル・アリアゲによって持ち込まれました。全体の27%。タナおぼえてますか?
② モスカテル・デ・アンブルゴ→バルクワイン
③ メルロ
→その後、カベルネ・ソービニヨンが続きます。

増加傾向
マルスラン(=カベルネ・ソービニヨン×グルナッシュ・ノワール)→高い生産力、病害虫に強い。
・アリナルノア(=タナ×カベルネ・ソービニヨン)

白ブドウ
① ユニ・ブラン
② ソーヴィニヨン・ブラン
③ シャルドネ
④ アルバリーニョ



C 主なワイン産地

南部の産地

・Canelones カネロネス
ウルグアイ最大のワイン産地で、全栽培面積の66%を占めます。標高は低く、一面に平野が広がります。上記の主要ブドウ品種が栽培されています。赤ワインが77%。

・Montevideo モンテビデオ
首都モンテビデオを擁する第2のワイン産地(12%)。赤ワインが79%。ラ・プラタ川の河口で発達。

・Maldonado マルドナド
第3のワイン産地。栽培面積が減少傾向のウルグアイにおいて唯一増加傾向にある産地。タナ、ソーヴィニヨン・ブラン。赤ワイン72%。

ここはCBT試験過去問、想定問題だけです。

CBT過去問・想定問題

※求められた解答がわかっているものには答えをつけています。【答】の右側を選択すると(スマートフォンやタブレットはタップや長押し)答えが見えます。

【2019】
・タナ×カベルネ・ソーヴィニヨンの交配から生まれたブドウ品種は?

・ウルグアイとラ・プラタ川を挟んで国境を接している国を選べ。

・ウルグアイにおいてスペインから初めてブドウが持ち込まれた時期は?

・フォル・ノワール種のウルグアイでの呼び名は?

・ウルグアイにおける最も栽培面積の大きい黒ブドウ品種は?

・Asadoの説明として正しいものを選べ。

・ウルグアイのワイン生産量は南米において何番目に位置するか?

・Harriagueの説明として正しいものを選べ。

・ウルグアイにおいて、最も多いブドウの仕立て方は?

・ウルグアイにおける最も栽培面積の大きい白ブドウ品種は?

【2020】
・ウルグアイにカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロなどが持ち込まれた年代は?

・ウルグアイのワイン生産量第2位の産地は?

・ウルグアイを流れる川を選べ。

・ウルグアイにおける白ブドウと黒ブドウの生産比率は?

・マルスラン種の交配として正しい組み合わせを選べ。

・ウルグアイにおいてブドウ栽培面積最大のワイン産地は?

・ウルグアイのワイン法の説明として正しいものを選べ。
【答】 原産地呼称制度は存在せず、1993年にVCPという優良品質ワインの位置づけが設けられた。

・ウルグアイにおけるタナのシノニムは?

・Chivitoの説明として正しいものを選べ。

・ウルグアイの首都を内包するワイン産地は?

・カベルネ・ソーヴィニヨンとグルナッシュの交配品種は?

【2021】
・ウルグアイにおけるタナのシノニムは?

・ウルグアイのワイン生産量第2位の産地は?

・ウルグアイにおける最も栽培面積の大きい白ブドウ品種は?

・ウルグアイにおいてブドウ栽培面積最大のワイン産地は?

・ウルグアイのブドウ、Harriagueのシノニムは?

・モンテビデオと関連する川を選べ。

・ウルグアイにおいて近年増加傾向にある黒ブドウ品種を選べ。
【答】マルスラン

 

久しぶりにちょっとホッとしました。ひとまずこのくらいで。

何かございましたらこちらまで
info★majime2.com 松岡 正浩





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