シュッド・ウエスト ロット川・タルン川/ガスコーニュ・バスク地区<C>

第40回
ソムリエ試験対策は順調に進んでいますか?
まだ始めていない方はそろそろ覚悟を決めましょう。始めたばかりの方、最初はチョットしんどいと思います。
思い返せば受験当時の私も本腰を入れ始めたのはこの頃でした。願書の提出や教本の到着など、受験へ向けての準備が始まるタイミングでもありますし、今から始めればまだ十分間に合います。→前にも少し書きましたが、早めに申し込みを済ませて最新の教本を受け取りましょう。
また、少しずつでよいのですが、ワインをテイスティングしていますか?
もう3月です。そして、あっという間に4月になってゴールデンウィークを迎えます。4月は以降は何かと忙しくなることでしょう。ですから、今のうちになんとか助走をつけて忙しくなってもペースを乱さずに試験対策に取り組めるように意識してください。
この講座と同じペースで試験対策に取り組んでいる方はとっても順調です。このリズムをしっかり維持して最後まで走り抜けてください。このまま進めば一次試験突破は間違いありません。→もちろん、先に進んでる方はもっと順調です。
でも、なかなか、この講座と同じペースで試験対策に取り組んでいる人は少ないと思います。さらに、一度で全てを理解し、暗記することなど不可能なわけですし…。
覚えても覚えてもすぐに忘れてしまう。もう昔のように暗記できなくなった。
気持ちはよくわかります。でも、多少の差はあれ、皆誰もが同じことを感じ、そして悩むものです。→最近の研究では「年齢と共に記憶力が落ちる」というのは思い込みで、その思い込みが脳に影響して記憶力を下げているという結果もでているそうです。
それでも合格するためにどうするべきなのか?
この講座のテーマで、もう言われなくても知ってるよ、とお思いかもしれませんが、
明日ではなく、今日少しだけでも頑張りましょう。
毎回呪文のように唱えておりますが、これに尽きます。もちろん、さまざまなテクニック等もありますが、何よりも毎日少しずつでよいので、あきらめずに暗記作業を繰り返すことです。今までのこの講座の卒業生たちが証明してくれています。
エビングハウスの忘却曲線という有名な実験結果があります。意味のないアルファベットを複数の被験者に覚えてもらって、いつまで覚えているのかという事を調べたものです。リンク先にも書かれていますが、20分後に42%、1時間後に56%、1日後に67%、6日後75%、1ケ月後79%が忘れてしまうという結果になったそうです。
こうして皆忘れるものなんです。
ただ、”知らないこと”と”忘れたこと”は全く違います。忘れても再び覚え直すことで、定着率がどんどん上がっていくこともわかっています。ですから、一次試験対策を乗り切るコツの一つとして、忘れてしまうことを受け入れることも必要なのかもしれません。
多少の差はあれ、忘れるのはみんな同じだからです。人間は忘れるようにできているのですから。ただ、忘れてしまった後にどうするかというところで差がつきます。繰り返し復習しつつ、過去問に何度も挑戦しましょう。そのうち復習する時間も短縮され、過去問を繰り返すことで本番当日のスピードアップにもつながっているはずです。
あと約半年、とにかく暗記暗記の毎日ですが、バッジをつけている人は皆、忘れても忘れても諦めずに一次試験に挑んだ人達だということです。
※表紙はサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路にあり、中世の街並みを残すカオール。
明日ではなく、今日少しだけでも頑張りましょう。疲れているのは皆同じです!
↓この先に合格が待っています。
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シュッド・ウエスト ロット川・タルン川流域 / ガスコーニュ・バスク地区 <C>
目次
ガロンヌ川をさらに上流に進んだこの地域の中心は航空機製造や宇宙産業で有名なトゥールーズ<20>です。豊かな自然を生かしてフォアグラ<18>やトリュフ<22>の産地としても有名です。
→近年、黒トリュフの最高級品がヴォークリューズ産(南ローヌ近辺)に移りつつあります。また、四季が反対のオーストラリアからも素晴らしい黒トリュフ(夏トリュフではありません)が産出されます。
D ロット川流域
このロット川<18・22>はガロンヌ川に流れ込みます。
まずは色付きのAOC二つを確認しましょう。
※同じく”★”のAOCは地図上でどこにあるか答えられるようにしましょう。
★Cahors<18・21・22>
黒いワイン赤のみが認められており、ブドウはコット(=オーセロワ、マルベック)<18・20>が主体です。70%以上。補助品種はメルロとタナ。→マルベックのシノニムも含めて、ここは完全に暗記です。
・Marcillac
赤・ロゼ<19>。ブドウ品種はフェール・セルヴァドゥ種主体<19・21>です。80%以上。
こちらもまずはここまで。下記はあきらめても全く問題ありません。フランスで新しいAOCはわりと珍しいので一応通っておくくらいです。
赤・ロゼ
・Coteaux du Quercy←カベルネ・フラン主体
下記は全て赤・白・ロゼが認められています。
・Entraygues-le fel→赤:フェール・セルヴァドゥ、白:シュナン・ブラン
・Estaing→赤:フェール・セルヴァドゥ、ガメイ、白:シュナン・ブラン
E タルン川<20>流域
・Gaillac:赤・白・ロゼ、白は甘辛さらに発泡(Methode Ancestrale<21・22>)、さらにVendanges Tardives<20>まで可<18> →発砲のMethode Ancestrale(メトード・アンセストラル)はメトード・リュラルとも呼ばれています。田舎方式で、2次発酵ではなく1次発酵のガスでスパークリングワインを作ります。Gaillac以外だとローヌのClairette de Dieが有名です。
黒ブドウ デュラス<19>、フェール・セルヴァドゥ(ブローコル)、シラーなど
白ブドウ レン・ド・レル、モーザック、ミュスカデルなど
→Gaillacの後ろに何かがつくと白の何か(発泡だったり、甘口だったり)になります。でも、Gaillacの細かいことについては出ないかなと…。
・Cotes de Millau→ガメイ、シラー、シュナン・ブラン
F ガスコーニュ・バスク地区<22>
・白ブドウはプティ・マンサン、グロ・マンサンが有名です。
・黒ブドウは概ねタナ、カベルネ・フランと考えていいと思います。
→ここのワインもなかなか面白いですよ。試験が終わったあとに是非お試しください。
★Madiran(赤のみ)<18・19・20・21・22>
ブドウ品種:タナ<19>(50%以上)、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン
・Pacherenc du Vic Bilh(白甘口)
・Pacherenc du Vic Bilh Sec(白辛口)
ブドウ品種:プティ・マンサン、グロ・マンサン、プティ・クルビュ、クルビュ<20>
→上記のMadiranとPacherenc du Vic Bilh<19>は同じ地区で、赤ワインを造れば前者、白ワインを造れば後者になります。
・Jurancon(白甘口)<18・20>
・Jurancon Sec(白辛口)
ブドウ品種:プティ・マンサン、グロ・マンサン<18>
上記以外のAOCは白・赤・ロゼが認められております。
★Irouleguy<19・20・21> ※最も南でスペイン寄り
赤:カベルネ・フラン、タナ、カベルネ・ソーヴィニョン
白:クルビュ、プティ・マンサン、グロ・マンサン、プティ・クルビュ
以下は新しいAOC。すべて白赤ロゼ可。
・Bearn<20>
・Saint-Mont→マディラン、パシュラン・デュ・ヴィク・ビル・セックの弟分、ブドウ品種もほぼ同じ。<20>
・Tursan
G リームーザン地区
昔からブドウ畑はあったようですが、フィロキセラ等で…。
・Correze(赤)カベルネ・フラン主体→2017年にAOCに昇格
・Correze Coteaux de la Vezere(赤・白)カベルネ・フラン、シュナン・ブラン
・Correze vin de paille(白・ロゼ)甘口のヴァン・ド・パイユ
ここも目を通すだけでOK!
お疲れ様でしたー。私もここはしんどいです。なんとなく目を通したら次に進みましょう。一気に全てを覚えるのは無理ですから。
次回、もう一度まとめてから【過去問】で確認したいと思います。
何かございましたらこちらまで
info★majime2.com 牧野 重希