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ソムリエ試験二次、テイスティングの受験報告2017~ワインエキスパート呼称編 5

2024/05/14
 
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※表紙はコルコバードの丘(ブラジル・リオデジャネイロ)→世界遺産「リオデジャネイロ:山と海との間のカリオカの景観群」




ソムリエ試験二次、テイスティングの受験報告2017~ワインエキスパート呼称編 5

出題アイテム
ワインエキスパート
・ソーヴィニヨン・ブラン 2015:チリ
・ミュスカデ 2015:フランス
・ガメイ 2015:フランス
・マルベック 2015:アルゼンチン
・サンブーカ

名古屋セミナーでお世話になり、エキスパート呼称で合格しました。
まずは、”こーざ”にお礼申し上げます。この講座に出会えなかったら、今回の結果はないと思っています。

今年初めて名古屋でセミナーを開催していただけた奇跡に感謝です。一次試験に受かることが先決で二次対策に取り掛かったときは、米・ピノとフランス・シラーの区別もつかない状態でしたので、一発合格は完全に無理だろうと諦めていました。ある時、”こーざ”の名古屋セミナー開催を知り、マニュアルの存在を知り、神降臨‼︎もしかして私でも合格目指して良いのかな?という気になり、そこからは”こーざ”を信じてひたすら走り続け、試験当日を迎えました。

マニュアルの暗記は必須と思いながらも結局、完璧には覚えられず、最終的に”伝説の人方式”で行こう!と、当日は何度もあの方の報告を読み返し、試験に臨みました。→私としても転機となった受験報告です。後日アップします。

会場に入ると、机上に白ワイン2、赤ワイン2、透明の液体1がすでにセットされていました。試験開始までグラスの中のワインをジッと見つめます。

白1に比べ白2は明らかに薄い色。赤は二つとも濃く見えます。
この時点で白2は甲州が頭に浮かびました。良く見ると、赤1がそこまで濃くないことに気がつき、濃い目のマスカットベーリーAかな?

試験開始!

白ワイン1
香りを取った瞬間にソーヴィニヨン・ブランに決定です。でも、明らかにNZではない。ソーヴィニヨン・ブランならフランスかNZしかないと思ってましたのでフランスに。後で思えば、NZではないけど、フランスより明らかに香りが強かったので、チリと聞いて納得でした。→素晴らしい!
(正解)チリ、ソーヴィニヨン・ブラン
(私の解答)フランス、ソーヴィニヨン・ブラン

白ワイン2
外観の印象通り、なんだかボヤっとした香り。樽の感じもなく、私が知っている甲州に似てる。色と香りの印象から甲州に決めてコメントを進める。
(正解)フランス、ミュスカデ
(私の解答)日本、甲州

赤ワイン1香りを取ると甘い印象。そもそもガメイをほとんど飲んだことがないので、マスカット・ベーリーAに決めてコメントしました。最初に品種の選択肢を確認したはずなのにいよいよ品種をマークしようとした時に、ない‼︎マスカット・ベーリーAがない‼︎一瞬焦りましたが、それならガメイしかないなと。コメントはそのままで。
(正解)フランス、ガメイ
(私の解答)フランス、ガメイ

赤ワイン2
一番苦手な濃系。現状自分の中で、濃い系品種の違いに明確な決め手を持てないまま試験日を迎えてしまったので、濃い系と思ったら、カベルネ・ソーヴィニヨンかシラーにしようと決めてました。コメントはどっちでもいけそうなものを選ぶつもりで臨み、その通りにしました。
フランスにはないと思われる、甘い感じがあったのでニューワールドにしました。
(正解)アルゼンチン、マルベック
(私の解答)オーストラリア、シラーズ

リキュール5
透明の液体っていっぱいあるよなぁ。まずは選択肢を見ると漢字名の謎のお酒。中国酒?もう一つも知らないなぁ。わかるのはサンブーカとウォッカ。
香りを取った瞬間に即決しました。飲んで(舐めて)見るとトロトロ甘系で間違いないと確信!
(正解)サンブーカ
(私の解答)サンブーカ

試験を終えて。
正解したのは、生産国1つ、品種2つ、リキュール、生産年に至っては、多分1つあってたかどうか、くらいの感じですが合格しました。
→ソムリエ試験的にはほぼ完璧なテイスティングでした。8割以上取って完全に合格です。そして、わからない、知らないブドウ品種の対応も素晴らしいです。
試験前にミュスカデもガメイもほとんど飲んだことがなく、良く知りませんでしたが、ミュスカデと甲州、ガメイとマスカットベーリーAのコメントがほぼ同じだということが実証できました。

私の知識が浅いことを逆手に、よりシンプルに考えられたのが良かったかなと思ってます。”こーざ”を信じてついてきて良かった!と心から思っています。
→合格するために”シンプルに”です。

一つだけお願いできるなら、直前セミナーの時はもう少しワインの本数を減らしてでも、先生のコメントがいただけたら嬉しいな、と思いました。

”こーざ”のセミナーは完璧です。大変だとは思いますが、これまで通りの講座を続けて欲しいと思います。やっとスタート地点に立てたのでこれからワイン道を突き進んで行きたいと思います。本当にありがとうございました。



一年前に山形でお会いした時に先生に『ついていきます!』と約束をして以来、ブログを見ない日はないほど、『ちょっとまじめに…』は、私の生活の一部になっていました。
一次試験対策から二次試験対策は勿論、気持ちが堕ちそうになったとき、くじけそうになったとき、どれだけ”こーざ”に励まされたことか。
スクールに通わず独学で合格できたのは、”こーざ”のお陰に他なりません。本当に本当にありがとうございました。
少し遅くなってしまいましたが、報告させていただきます。

会場 仙台サンプラザ

11時開場でしたが10時すぎに到着。四、五名の方がテキストなどで勉強中。私も試験会場前のソファで模範コメント集の最終確認をしました。

時間通りに開場となり、部屋に入るとアニス系?薬草?の香りが漂っているではありませんか。

入室後はいかなる理由があっても私語禁止!と言われていましたが、自分の受験番号の席に他の方が着席しており、受験票を見せるとその方は慌てて移動。しかし、私の席の問題用紙一式を持って移動されたため、追いかけて『すみません、その用紙は私のです』と思わず口に出してしまいました。
とっさに口を開いてしまったので、慌てて試験官を見ると、気づいていたかいないかわかりませんでしたが、とがめられることはなくセーフだった模様。
このことで心が乱れてしまったので、『落ち着け!落ち着け!』と言い聞かせながら目の前のグラスを観察。

白①、白②共に淡いグリーンがかったレモンイエローですが、白①の方が濃いめでディスクはやや厚い。
赤ワインはどちらも紫がかっているけど、赤③の方が淡い。赤④は黒みを帯びて濃い色調。

念のためホッカイロで手を暖めながらオリエンテーションを聞く。自分の席は先頭の一番左、と部屋の隅だったためか、照明が乏しくやや薄暗く感じる。

試験を受けるあたり、自分で決めていたこと。
・最初にブドウ品種の選択肢を確認すること
・主要ブドウ品種以外は選ばないこと
・淡い色調のものからとりかかること
・白ワイン15分、赤ワイン15分、戻って見直し10分、リキュール5分、項目数チェック5分
・ヴィンテージは2つ同じ年を選ばないこと
以上、イメトレを繰り返しました。
→素晴らしいです。こうしてご自身で決めたことをイメージトレーニングを通して固めていく。この繰り返し、やるとやらないのでは、全く違うはずです。そして、ここまでやってもイメージ通りにいかないこともあると思っておくことも大切です。

試験開始!

白ワインの選択肢から、セミヨン、ヴィオニエ、ピノグリ、シュナン・ブラン、ミュスカデを消す。
色の淡いものからとりかかる、という決め事から、白ワイン②から開始。

白ワイン②
粘性はサラサラの軽めで、スッキリとした柑橘系、ミネラルのニュアンスから冷涼な産地、フランス?と予想。
キレイな酸だけど、ミュスカデほどのしゅわしゅわしっかりな酸ではないと思い、フランス ソーヴィニヨン・ブランか?

ひとまず白ワイン①
ん?これこそソーヴィニヨン・ブランの青草の香り!!とてもしっかりと香るし、熱い太陽の元で育ったイメージがふつふつと。新世界のソーヴィニヨン・ブランと予測しコメントを埋める。

ただ、NZのソーヴィニヨン・ブランのような暖かい草原の中にいる感じとはちょっと違う…。この香りは…チリ独特の香り!チリの出題はあまりないし、新世界のSBといえばNZにするのが定石なのだろうけど…私の苦手なチリの香りがしっかりいる!ここは自分のチリセンサーを信じてみよう!
→スゴイですね。でも、こうなれば強いのです。”苦手な香り”であろうが、得意であろうが、この香りはという自分なりのポイントをつかめば。生産国なんて少々間違えても問題ないので、こうして冒険するのもありです。

『素直にシンプルに』と、チリ ソーヴィニヨン・ブラン 2015に。→正解:チリソーヴィニヨン・ブラン 2014
やった!自分の感覚を信じてよかった!

白ワイン②に戻ると、さっきは感じられなかった吟醸香が!!余韻も短く、サラっとなくなる感じ…これは甲州か?
でも、第一印象が大事と、何度も言われたし、第一印象を守るならフランス ソーヴィニヨン・ブラン。ただ、そうすると白①も白②もソーヴィニヨン・ブランになってしまう…。

過去の受験者の報告にも、困ったときは同じ品種を選ぶのもあり!という方がいたし、それでいこう。
ただ、コメントは仏ソーヴィニヨン・ブランでもミュスカデでも甲州でもいいような、ソーヴィニヨン・ブラン 2015と答えましたが、コメントは少し甲州寄りにしました。→正解:フランス ミュスカデ2016

ここで予定より少し早めの13分経過。よしっ、まずまずと、赤ワインへ進む。

赤ワイン③
選択肢からジンファンデル、サンジョヴェーゼ、テンプラニーリョ、ガメイ、マルベックを消す。
さて、外観は紫がかったルビー色、ディスクは薄い。ピノ・ノワールかなぁと予想して香りを取ると!!わたあめの甘い香りにびっくり!
赤系果実の香りもしっかり。

新世界か?と思いつつ口に含んでみると、香りほど味わいは甘くなく、やっぱりピノか!
でも、アメリカほどの甘さはない。フランスのピノとも違う。そうすると、そうだNZのピノだ!…と、最初にわたあめを感じていたので、素直にいけばガメイを真っ先に思い浮かべるところなのですが、最初に選択肢からガメイを消してしまっていたので思い描くことができず、ピノありきで国の選定に走ってしまいました。NZ ピノ・ノワール 2013→正解:フランス ガメイ 2015
→ブドウ品種を絞った結果であれば、ここはピノで問題ありません。ワインの感じ方も正しいですし、コメントもそんなに外れていないはずです。

赤③でかなり時間を使ってしまったので、少し焦って次へ。

赤ワイン④
黒みを帯びたガーネット色。濃い割にはディスクは厚くない。
濃い赤が来たらCSかSyのどちらかを想定!と決めていた。この濃さは新世界だと思い、香りをとらえる。黒系果実の中に赤系果実もあるような…。シラー特有の香りではない感じ。

口に含むと、カベルネ・ソーヴィニヨンのような四角でもない、シラー(シラーズ)のような三角でもない、ジャミーな感じもなく新世界っぽくない…これは先生が言ってたメルローの丸さか!うん、確かに円い。ジャミーでもないからフランスのメルローと考えればすっきり収まる感じだ。フランス メルロー 2014と解答。→正解:アルゼンチン マルベック 2015

答えを見て、マルベック?と驚きましたが、最初からマルベックは対策の眼中に入れてなかったので、外しても仕方ない。対策しなかったことにも悔いはない、と思います。

リキュール5
香りを取り、選択肢からテキーラと中国酒っぽい名前のはありえないと除外。
サンブーカとリカールの二択に絞る。
サンブーカは飲んだことがなかったが、リカールは甘くないのに、これは甘い。きっとサンブーカだろうと予測。リカールは水を入れると白濁するのを覚えていたので、水を入れてみると白濁しないぞ!
よし、サンブーカだ!→正解:サンブーカ

残りの5分でコメントの数に過不足はないかを確認しつつ、白ワイン2つともソーヴィニヨン・ブランにしたことにとまどいながら、第一印象でいこうと腹をくくり、変えずに…終了の合図。

時間ぎりぎり目一杯使いましたが、”こーざ”の必勝マニュアルがなければ、暗記していなければ、制限時間内に終えることは出来なかったと思います。まだまだワインのスタート時点に立てただけですが、これからもっとワインの面白さ奥深さを味わっていきたいと思います。ありがとうございました。

こんばんわ。札幌でワインエキスパートの二次試験を受験し、お陰様で2回目で合格することができました。

昨年は香り、味わいを一つ一つ考えながら解答して時間がなくなってしまい大いに焦ったのと、マークシートに手こずりましたので、その轍を踏まないようにと、マニュアルを再度読み、アドバイスに従いました。

実際テイスティングをより繰り返したのは昨年の方で、今年は自分が飲みたいワインを普通に飲んでいた感じでしたが、つくづく試験というのはテクニックが必要なのだと2回目にして思いました。

つまり、必勝マニュアルに記載されていた、フランスと新世界の区分け、そしてワインをカテゴリー別に分けて記憶したコメントをそのまま当てはめて記入する方法です。この方法で落ち着いて時間内にスッキリとすべてのマークを終えることができました。

ブドウ種別と産地の正解率は半分でしたが、とりあえず合格できたのは、そこの部分の配点が大きくないからだとソムリエ協会の点数配分表をみて改めて確認しました。

”こーざ”には日々の講座でお世話になりました。特に二次試験対策必勝マニュアルは試験テクニックとして大いに役立ちました。ありがとうございました。心から御礼申し上げます。

そして今後ともソムリエ、エキスパートの受験をされる方の灯台となって下さい。



私は昨年に引き続き2回目のチャレンジでした。
昨年、思いつきで申し込み、独学で一次は通ったものの二次で惨敗。
独特の試験形式もそうですが、協会の求める用語がわからず途方にくれました。そして、その時思ったのは、試験三日前に見つけた”こーざ”のブログとマニュアルの存在で、「あぁ、もっと早く見つけておけば」と思ったのでした。

そうした経緯から、本年のリベンジにあたっては、お力をお借りさせて頂いた次第です。結果、無事合格いたしましたことを報告しますとともに、感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

さて、二次試験の感想ですが、試験当日のことはかなり鮮明に覚えているので、その瞬間の視点で書きました。今後受験される方の何かのお役に立てれば幸いです。

東京会場:目黒雅叙園

開場。扉の外からワインがずらりと並んだ景色を眺め、深呼吸ひとつしてから入場。

天井が高い大広間でしたが、光量は十分で、むしろ開放感があってリラックスできました。オリエンテーションの間は当然のことながら目の前のワインを凝視。

白ワインは二つはともに薄めの色調で、白1よりも白2の方がさらに薄く、白2には微発泡もあるような…。どちらにせよ二つともフレッシュ系が本線、でも決めつけは危険なので品種の細かい想定は置いておき、澄んだ/輝きのある/グリーンがかった/レモンイエロー、どちらもここまでは確定だな、と頭の中でマークシートに書くところまでをシミュレーション。

続いて赤ワイン。二つとも似たような色調。明るくもなく、黒々しいわけでもなく、じっくり見つめてようやく赤3の方がエッジが明るいかな、という程度の差。どちらも紫がかったガーネットか…、てことは何でもあり。嫌な予感しかしない。

試験開始。

白ワイン二つのグラスを触って温度を確認。大丈夫、冷えすぎてはいない。続いて粘性。白1はやや強めか。逆に白2はやや弱め。

白ワイン1
香りを取ると、きれいにグリーンハーブ、そしてややトロピカルフルーツ。ソーヴィニヨン・ブランに即決。味わいを確認すると、太いミネラルと余韻にわずかな苦味がきて、教科書的といってもいいくらい。
ただ、生産国が分からない。新世界(NZ)と言い切るにはインパクトが足りないし、これくらいの太さならヴィンテージ次第でフランスも全然あり得る。とすればこの粘性は逆に引っ掛けで、良年のフランスなのかもしれない。
判断に困りながら、新世界寄りのソーヴィニヨン・ブランでコメントを取り、生産国もフランスで仮記入。

白ワイン2
白1の後ということを差し引いても、香りのヴォリュームが圧倒的に弱い。ということは…、と意識を集中させて香りを取ると、はっきりとパン・ド・ミ。はい、甲州ですね、ありがとう!
味わいも、細かで強くない酸&サラッとした短い余韻と、色調からのイメージと一本で繋がってくれ、解答用紙を見れば香りの指定選択数も極端に少なく、まさかこういう形でも裏付けが取れるなんて、と思いながらスラスラとマーク。
ただ一点、どうしても丁子の香りが取れず、最近経験した甲州ではほぼ取れていた香りなので疑問が残りつつ、生産者によって結構違うからね、と言い聞かせて強引に丁子もマーク。

白ワイン2つ終了。抜群の手応え。しかも試験開始からわずか10分!!

何をマークすればいいかわかっているということ、それがこんなにすごいとは!スタートで躓いてパニックになるのを恐れていただけに、この安堵は大きかった。マニュアルの効果を肌で感じつつ、深呼吸。そして鼻をリセットします。

さて、赤ワイン。

グラス二つを手に取って見比べると、やはり赤3のエッジがやや明るい紫か。粘性は赤3が強くも弱くもなく、赤4ははっきりと強め。

赤ワイン3
特徴的な香りが取れない。どちらかといえば酸が主体だが、赤系か黒系か判断しようにも赤黒い感じで判断がつかない。
トータルで感じるのはフランスっぽい造りだな、ということくらい。
とりあえずボルドーを想定して口に含む。細い。カベルネとするにはあまりに細すぎる。だとしたらフラン?いや、フランはそもそも選択肢にない。てことは細いメルロ?いや、メルロならもっと丸みや膨らみが欲しい。このワインにはそれがない。
ていうか、タンニンが異常に少ない。見た目の色調をタンニンで裏切るこの感じ、ベーリーAか!と思うもベーリーAも選択肢にない。

うーん…ガメイなの?

スワリングを繰り返すうち、かすかに甘ったるい香りも出てきた。
けれどもこれが果実からくる甘さなのか、イタリアっぽい甘さなのか、判別がつかない。困ったぞ、サンジョヴェーゼの線もでてきた。ピンキリのキャンティ、タンニンが少ないものだってあるかもしれない。メルロ(あるとしたら日本)の線もまだ残ってる。

解答手つかずで時計を見ると試験開始から20分。つまり結論の出ないまま10分使ってしまったことに。埒が明かないのでとりあえず保留で次へ。

赤ワイン2
粘性からのイメージ通り、香りのヴォリュームが強い。メントール、リコリス、丁子、それから白胡椒…。白胡椒?と思うも明らかに黒胡椒とは違う。加えてわずかにローズマリーのような香りも。とにかくスパイシー、そして荒々しい。

赤か黒かでいえばはっきりと黒だが、果実の香りうんぬんよりも、とにかく植物系の香りがドカンと来る。それが青さに繋がる香りでもなく、ここでカベルネが消えた。
スパイシーさと粘性だけでいけばシラーズ(豪)だけど、濃縮した果実が前面にくるあの感じとは対極なのでこれも違う。残るはシラー(仏)。スパイシーさと荒々しさだけで判断したらギリギリこの線は残っている。

頼む、濃いシラーであってくれ!と思いながら口に含むも、愕然。

シラー特有の酸がないばかりか、シラー/シラーズであれば確実に感じる「舌に刺さってくるスパイス」を全く感じない。このワインはタンニンだけが単品で強い感じ。

困った。選択肢が絞れない赤1とは逆に、選択肢が無くなってしまった、という状況。

何度か水で口をゆすぎ、何度も鼻を、そして気持ちをリセット。もう腹を決めるしかない。時間を、これ以上使えない。

シラーをベースに、感じるままのコメントを選ぶことする。ブドウ品種をシラーとすることに全く自信はないけど、シラーのコメントをそのまま当て込むのではなく、目の前のワインからコメントを取るのだから平均点はとれるだろう。そんなマインドで赤2終了。

残り20分。

再び白紙の赤ワイン1へ。
さっきよりも甘ったるい香りが強くなってきた。5分ほどスワリングを繰り返すも、やはり決め手になるまでの要素は拾えない。
もう書かなくては仕方がないので、ガメイとサンジョベーゼに共通で当てはまるコメントで埋めていくことに。

当然、指定選択数を埋め切ることはできず、あとは赤2同様感じるままのコメントで埋めていく。ブドウ品種と生産国は、もう一度保留。

残り10分のコール。
最終見直しで白1へ。

試験開始から時間が経ったせいか、最初よりも一層太さを感じる。OK。ここまで強ければ新世界確定。生産国をNZに書き換え、コメントも一気にNZへ寄せる。ただ、どうしても取れない麝香はマークできず。

白2、異常なし。

そして赤1。気づけばワインの量は最初の3分の1ほどに。そのせいか、若い紫の色調が強くなったように感じる。香りを取ると…はっきりとイチゴ!

ワインが開ききってくれたのか、あれほど取れなかった決定的な香りがやっと取れた。そうか、ついに仮面をはぎ取ったぞ、お前はガメイだな!コメントを一気にガメイに修正し、生産国と品種も記入。

しかし、赤2は印象変わらず。よって変えようがない。

その日の夕方のテイスティングアイテム発表にはいろんな驚きがありました。
ソーヴィニョン・ブランのチリ、想定してません(笑)!でも、なんか納得。ミュスカデ、ひねくれてるな~。そしてガメイの安堵。

ガメイの文字をを見て合格を確信できました。マルベックはもうね。ほぼ飲んだことないし。

重ね重ね、”こーざ”と必勝マニュアルに感謝申し上げます。ソムリエ協会の求める用語がわからなかった人間にとって、この存在は本当に大きかったです。

2017年度の報告は以上です。

何かございましたらこちらまで
info★majime2.com 牧野 重希





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