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ソムリエ試験二次のテイスティングを振り返る~2017年度編「テイスティングのお悩みに答えます」

 
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第84回

さて、今回は二次のテイスティングの振り返りです。

その前に次の読者からの質問について、お話ししたいと思います。
テイスティングついて同じような悩みを抱えている方がいらっしゃると思いますので。

ワインスクールに通っているのですが、二次のテイスティングに全く自信が持てません。

他の受講生はブドウ品種名の6、7割を正解していますが、私はようやく”ソーヴィニヨン・ブランのハーブ香がわかってきたかな”というレベルです。リースリングのペトロール香もよくわからないですし、シャルドネもシャブリなど樽香の弱いものは高頻度で間違えてしまいます。

赤ワインの基本ブドウ品種もピノ・ノワール以外の品種の判別はほとんど運任せといったレベルにあります。

圧倒的にワインの経験が不足しているように感じているのですが、現時点でこのレベルですと、今からテイスティグ対策を行っておいたほうが良いでしょうか?一次試験が終わってから毎日テイスティングをしようと思っていたのですが…。

一次試験を突破しないと二次試験に挑めませんから今の時期は何をおいても一次試験対策です。とはいえ、少しでもテイスティング対策を並行して行うべきです。

以前もどこかでふれましたが、テイスティングは結果が伴うまでに時間がかかります。ある程度経験を重ねた後に形として表れるという感じでしょうか。ある瞬間に”あっ、この香りは…””あれっ、このニュアンスはあの時の…”などと閃くことがあるという感じです。ただ、二次試験までに間に合うかどうかはわかりません。

現段階においてもお勧めできることはやはりワインを比べてテイスティングし、言葉にしてみることです。以前『テイスティング対策で最も大事な事』の時に力説しました。とても地味で大変な作業ですが、書いて記録することが一番力になります。

感じたことを言葉にしようと意識することでテイスティングに対する姿勢が変わります。すると感じ方も違ってくるんです。そして、ワインの言葉の蓄積によって過去に経験したワインと比べることができるようになり、ワインを理解し始めるという流れです。

はっきり言って、言葉にしないでただ漠然とテイスティングする(飲む)だけならやらない方が良いでしょう。
その時間を一次試験の勉強に充てた方が有効的です。

こうしてテイスティングして違いを感じ、言葉にして書き続けることで一回や二回のテイスティングでは気づかなかった傾向やご自身の癖がだんだんわかるようになってきます。そして、時折書き連ねた言葉(記録)を整理することによって、例えば”ソーヴィニヨン・ブランに〇〇のニュアンスを感じることが多い”と気づくようになるんです。→その〇〇が参考書や一般に言われていることとは違うかもしれません。また、個人によって感じやすい香り、感じ取りにくいニュアンスがあります。
また、比べてテイスティングすることはそれぞれの違い、特に果実味や酸・アルコールの強弱を感じて欲しい為で、その差を感じる中で自分なりの基準ができていきます。

二次のテイスティングではどうしてもブドウ品種を当てることに意識が集中してしまいがちです。

二次試験対策メルマガでは何度もお伝えしていますが、ブドウ品種は配点のほんの一部でしかありません。これまでにいただいた受験報告を見ても、ブドウ品種は一つしか正解しなかったけど合格された方がたくさんいらっしゃいます。受験当時、私もブドウ品種は一つしか正解しませんでしたが合格していました。

質問にあるリースリングに関してですが、

全てのリースリングからペトロール香を感じるわけではありませんが、ペトロール香は理解された方が良いと思います。ペトロール香は比較的とらえやすい香りです。ただ、世の中にはブショネを感知できない人がいるように、もしかすると苦手なタイプの香りなのかもしれません。

また、『シャルドネもシャブリなど樽香の弱いものは高頻度で間違えてしまいます』とありますが、これは本当に難しいんです。

ここをちゃんと判断できるのであればこのまま何もしなくても二次突破です。シャルドネはこれといった特徴の無い品種で反対に土地や環境によって様変わりします。

名誉管理人の松岡氏のような実力者でさえ、ソービニヨン・ブランとシャルドネと間違えます。←この時のシャルドネはシャブリではありませんでしたが。「ブラインドテイスティングに自信があってもこんなものだ」と言っておられました。

ただ、”樽香をあまり感じない”とわかるわけですから、それを生かさない手はありません。ソムリエ試験的に樽香の有無から判断できることがあります。また、このシャルドネ(シャブリ)を例えばソーヴィニヨン・ブラン(サンセール)と間違えたとしても、テイスティングコメントは似通ったものになりますからかなりの部分得点につながるはずです。→比較的冷涼な地域の色調の淡い柑橘系の白ワインというカテゴリーですから。

反対にシャルドネは正解であっても、シャブリをカリフォリニアのシャルドネと想定してテイスティングコメントを選んでしまうとほとんど得点にはなりません。ワインの強弱のところが全く違うからです。合格するためには圧倒的に前者で、ブドウ品種なんて間違えてもいいのでタイプ分けをしっかりとらえることです。テイスティングコメントが配点の7割を超えているんですから。

ソムリエ試験は大学入試のように定員が決まっているわけではないので、他の受験者と争う必要がありません。ですから、現段階での経験の無さを他の方と比べて嘆く必要はありません。確かに経験があったほうが有利ですが、経験が無いなら無いなりの方法があります。経験のある方はいろいろなワインを知ってしまっているが為に余計な深読みをしてしまったり、先入観に囚われ過ぎたり、迷った時により多くの選択肢が頭の中に並んだり。選択肢が多いということは外す可能性も高くなるとも考えられますから。→一方で、この”こーざ”には絞って絞って幅を狭めて合格された方の報告をたくさんいただいております。今日も含め順次ご紹介していきます。

この”こーざ”は、どちらかと言えばワインスクールに通えないそれほど経験の少ない方に向けて更新を続けています。テイスティングに関しても数ヶ月の経験と受験テクニックで合格できると考えており、実際に過去12年間、多くの方より合格しましたというご報告をいただいています。

この”こーざ”の二次のテイスティング対策は、テイスティング経験の少ない方でも何とか合格するために、ソムリエ協会が望む表現(模範テイスティングコメント)をブドウ品種・タイプごとに暗記し、協会の準備した選択肢から選ぶスタイルで進めます。その為の準備を今、しっかりとしておいてほしいと思っています。その準備がテイスティングして言葉で書き留めることです。 

二次試験までまだ四ヶ月以上時間があります。その前に一次試験が控えていますのでそちらの対策もおろそかにできませんが、週に一、二回でもテイスティングの時間を設け、一次試験が終わるまでは基本に忠実にテイスティングして感じたことを書くことをお勧めします。また、時間の合間を見つけて二次試験対策メルマガの内容に目を通しておいて下さい。

6月にはテイスティングの基礎をおさえるためのセミナーも実施しますので下記のリンクから是非ご覧ください。

さて、前置きが長くなりましたが、2017年度のテイスティング報告を見ていきます。

 

苦しいから逃げるのではない。逃げるから苦しくなるのだ。by ウィリアム・ジェームズ(アメリカの心理学者)
※表紙はこの年のリキュール類の選択肢に並んだドイツの薬草酒:ウンダーベルグ
私は合格します!

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※すみません。表示価格に間違いがあり修正しています。→(正:11,000円 税込)
・基礎大阪4 >> 日時 6月4日(火)14:30~17:00 →間もなく締め切ります。
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ソムリエ試験二次のテイスティングを振り返る~2017年度編

 

この頃からちょっとまじめ流の方法論がさらに一歩進んでいます。

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