第42回 フランスワイン概論

   

今日でひとまずフランスを終えることにします。まだまだ道半ばとはいえ、ここまでの道のりも平坦ではありませんでした。あれだけ苦労したボルドーの格付けについても半分以上忘れてしまった方も多いのではないでしょうか。

一次試験対策を登山に例えると、今は四合目くらいです。まだ山頂は見えませんがけっこう登ったとも言えます。→一次試験対策はあと60回ほど続きます。

大きな山に登ろうと”思うこと”は誰にでもできますが、最初の一歩を踏み出せるかどうか、そこが最初の大きなわかれ目です。

山を登り始めて間もなく、足が痛くなったり、慣れないせいかすぐに疲れてしまいます。ここであきらめる人がたくさんいるんです。人間の弱い部分が出てしまいます。ソムリエ試験対策は山登りのように来た道を引き返す必要がなく、その場ですぐにあきらめる事ができるのでなおさらです。

山登りは一歩、一歩着実に進むことで頂上にたどり着きます。ソムリエ試験対策も同じです。近道や必殺技があるかもしれませんが、私は知りません。であれば、一歩一歩ゆっくりとでも登り続けるしかないと思うのです。山を登っている最中は辛いものです。時には道を間違えることもあるでしょう。なかなか山の頂は姿を現しません。一瞬見えても遥か彼方にあります。

それでも目の前の道は頂上に続いています。

大丈夫です。道案内は任せてください。あとはしっかりと付いてきて欲しいのです。あきらめず、山頂まで登り切りましょう。

まだ本気モードで試験対策を始めていない方、そろそろ決めましょう。

ソムリエ試験は大学受験とは違い、定員が決まっているわけではありません。ある一定の基準をクリアすれば皆合格です。

今から本気になればまだぜんぜん間に合います。

※表紙はサヴォア側から見たモンブランです。

明日ではなく、今日少しだけでも頑張りましょう。疲れているのは皆同じです!
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第42回 フランスワイン概論

一般的に上記に分類される出題が毎年数問見られます。ワインの世界では常識ともいえる内容も多く、教本や参考書を読んで理解しておく必要があります。
→今は暗記するというよりも理解するために教本に目を通しましょう。そして、一通り一次試験対策を終えた後、過去問である程度傾向をつかんでから一気に暗記することをお勧めします。

A フランスワインの歴史

教本に記載されたフランスワインの歴史には目を通しておきましょう。その際、下記を意識して理解することをお勧めします。

・どのようにフランスにブドウ栽培、ワイン造りが広がったのか
・シャルルマーニュ大帝、シトー派について
・ガラス瓶とコルク栓の普及
・ウドンコ病などの病虫害被害とその対策
・AOC法の制定

B フランスの主要ブドウ品種

世界的な流れから、主要品種の移り変わりが見られます。教本で白ブドウ・黒ブドウともに生産量トップ3は確認しておきましょう。また、主要品種のシノニムは要注意です。

C フランスのワイン法

・1935年 AOC法制定
・2008年 EUの新しいワイン法により、AOCがAOPとして登録される。

現在の地理的表示付きワインはAOC(AOP)とIGP(Indication Geographique Protegeeの略←書けなくてもよいので選択できるように。昔のヴァン・ド・ペイ)です。

D AOC別ブドウ栽培面積と生産量

フランス各地方のAOC別ブドウ栽培面積と生産量を比べてみました。イメージできると役立つことがあるように思います。

AOCアルザスの15000ヘクタール/100万ヘクトリットルを基準に比べてみます。

地方 栽培面積 生産量
ボルドー 8倍 5倍
ブルゴーニュ 3倍 2倍
シャンパーニュ 2倍 2.5倍
ロワール 4倍 2倍
コート・デュ・ローヌ 5倍 3倍
アルザス 15000ha 100万hl
ジュラ・サボア 1/3 1/4
プロヴァンス・コルス 2倍 1.5倍
ラングドック・ルーシヨン 4倍 2倍
南西地方 2倍 1.5倍

※感覚的にとらえてください。このまま出題されることはないでしょうが、なんとなく大きさや生産量のイメージが頭の片隅にあればいいんです。

E プリムールについて

しばらく出題されていなかったのですが、近年また出題が見られます。

ひとまず一覧を。

・Beaujolais 赤・ロゼ
・Beaujolais+コミューン名 赤・ロゼ
・Beaujolais Village 赤・ロゼ
・Coteaux Bourquiqnons 白
・Bourgogne Aligote 白
・Macon 白・ロゼ
・Macon+コミューン名 白
・Macon Village 白
・Cotes du Rhone 赤・ロゼ
・Ventoux 赤・白・ロゼ
・Touraine 赤・ロゼ→赤はガメイのみ
・Rose d’Anjou ロゼ
・Cabernet d’Anjou ロゼ
・Cabernet de Saumur ロゼ
・Anjou Gammy 赤→ガメイ
・Muscadet 白
・Coteaux du Lyonnais 赤・白・ロゼ
・Gaillac 白・赤→赤はガメイのみ
・Languedoc 赤・ロゼ
・Cotes du Roussillon 赤・白・ロ

どのように整理するのか悩むところですが…、さて。

Beaujolaisの記載があれば白はない。(全てロゼのみ)

上記とは反対に
Bourgogne(Bourguignons)またはMaconとあれば白ワインのみが認められる。ただ、非常に残念なことに単独のAOC Maconのみの場合(Maconなんとかではないもの)ロゼも認められてしまいます。
・コート・デュ・ローヌ地方のAOCはCotes du Rhoneだけが白なし。あとは赤・白・ロゼ全て可。
・ロワールは基本白は認められない(ミュスカデは白しかないので出題されません)。赤はガメイのみ。ロゼのAOCはロゼしかないのでパスして、Touraine(赤・ロゼ)、Anjou Gamay(赤のみ)。

見方を変えて、
・Touraine、Cotes du Rhone、Languedoc とBeaujolais系はロゼ
・Anjou Gamayが唯一赤のみが認められています。
・Ventoux、Coteaux du Lyonnais、Cotes du Roussillonの3つが赤・白・ロゼ全て可。
・Gaillacは赤(ガメイ)と白。

ここはさらっと流して、試験前に思いっきり暗記するのも手かもしれません。それでも今、どんな問題が出題されてきたかを見てみましょう。

ソムリエ試験 過去問

【過去問】
ボルドー地方およびブルゴーニュ地方にブドウがもたらされた時期として正しいものを 1 つ選んでください。

1. 紀元 1 世紀
2. 紀元 2 世紀
3. 紀元 3 世紀
4. 紀元 4 世紀

【過去問】
フランス政府が原産地統制名称(A.O.C.)法を制定した年を 1 つ選んでください。

1. 1855 年
2. 1863 年
3. 1935 年
4. 1945 年

【過去問】
フランスのワイン用ブドウ品種の中から栽培面積が最も大きい黒ブドウ品種を 1つ選んでください。

1. Syrah
2. Cabernet Sauvignon
3. Grenache
4. Merlot

【解説】
もちろん教本に記載がありますし、こちらでちょいと触れてました。

【過去問】
フランス北部ベネディクト派修道院で 1510 年に生まれたリキュールを 1 つ選んでください。

1. Suze
2. Chartreuse
3. Anises
4. Benedictine

【解説】
ワイン概論に分類されるかもしれません。知らなくても、ベネディクト派修道院と言ってますから…。

【過去問】
19 世紀に入りフランスワインが隆盛に向かうきっかけとなった歴史的事項を 1つ選んでください。

1. フランス革命
2. 原産地統制名称(A.O.C.)の制定
3. アキテーヌ公妃アリエノールと英国王の結婚
4. 産業革命

【解説】
19世紀というところで、ほとんど絞られると思うのですが…。

【過去問】
2009年ヴィンテージ以降のフランスの品質分類において、ヴァン・ド・ペイにかわる等級の略称を1つ選んでください。

1. I.G.T.
2. I.N.A.O.
3. .G.P.
4. I.S.O.

【解説】
ProtegeeでAOPと同じく末尾が”P”です。

【過去問】
次のA.O.C.の中からフランスの新酒Vin de Primeurの規定で、赤・ロゼ・白の生産が認められているものを1つ選んでください。

1. Beaujolais
2. Bourgogne
3. Macon
4. Cotes du Roussillon

【過去問】
フランスでは19世紀後半に3度にわたるぶどうの病禍に見舞われたが、次の中からフィロキセラの被害を受けた時期を1つ選んでください。

1. 1851年~19世紀にかけて
2. 1855年~19世紀にかけて
3. 1863年~19世紀にかけて
4. 1874年~19世紀にかけて

【解説】
私にはゴロあわせがいまいち馴染まなかったのですが、ここは覚えています。”いやなむしさん(1863)、フィロキセラ”。

【過去問】
次の中からフランスのシャンパーニュ、ブルゴーニュ、ロワール川上流地域の気候に共通するものを1つ選んでください。

1. 海洋性気候
2. 高山性気候
3. 地中海性気候
4. 大陸性気候

【過去問】
次の中から、フランスの原産地統制名称ワイン(A.O.C.)の記載義務事項を1つ選んでください。

1. ぶどう園の所有者の住所
2. ぶどう園で瓶詰めされたことを示す記載
3. 瓶詰め元の名前と住所
4. ヴィンテージの記載

【解説】
瓶詰め元の名前と住所は記載義務であり、反対に畑名や醸造者、ヴィンテージなどは任意記載事項です。

【過去問】
次のフランスのワイン用黒ぶどう品種の中から、栽培面積がフランス全体で最も多いものを1つ選んでください。

1. Merlot
2. Cabernet Sauvignon
3. Cabernet Franc
4. Malbec

【過去問】
次のフランスの歴史に関する記述の中から誤っているものを1つ選んでください。

1. ぶどうはメソポタミアからエジプト人、フェニキア人、ギリシャ人、ローマ人の手を経て、現在のマルセイユにもたらされた。
2. ぶどう栽培とワイン造りは、紀元1世紀にはローヌ川流域、その後、ブルゴーニュ、ボルドー、ロワール、シャンパーニュへと広がっていった。
3. 19世紀後半に、ウドンコ病、フィロキセラ、晩腐病と3度にわたるぶどうの病禍に見舞われた。
4. ガラス瓶とコルクの利用法が発見され、ワインの流通は拡大されていった。

【解説】
一見難解に見えますが、よく読んでみると明らかな間違いがあることに気づくでしょう。晩腐病とは日本のように雨が多く、湿度が高い地域で見られる病気です。

【過去問】
次の中からフランス政府により原産地統制名称(A.O.C.)法が制定された年号を1つ選んでください。

1. 1895年
2. 1925年
3. 1935年
4. 1940年

【過去問】
次の中からフランスワインの歴史の中で、イギリスや北欧にワインが輸出されるようになった世紀に該当するものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. 12 世紀
2. 13 世紀
3. 14 世紀
4. 15 世紀

【解説】
これは知らないと答えられません。知らなくても良いような気もしますが…。教本に記載があります。

【過去問】
次の中からフランスで最も栽培面積が大きい白ぶどう品種を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Chardonnay
2. Ugni Blanc
3. Sauvignon Blanc
4. Colombard

【過去問】
フランスでは19世紀半ばから後半にかけて、ぶどうの病禍に見舞われたが、次の中から1878年~1880年頃にかけて流行った病禍を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. ウドンコ病
2. 晩腐病
3. ベト病
4. フィロキセラ

【過去問】
次の中からフランスワインの法律に基づく品質等級で A.O.C.のラベルに表示が義務づけられていないものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. 原産地名称
2. ヴィンテージ
3. アルコール度
4. 瓶詰め元の名前と住所

【過去問】
次の1~4の文章の中から正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. フランスで最も北に位置するA.O.C.ワイン生産地域はアルザス地方である。
2. ボルドー地方のワインでは畑名のA.O.C.ワイン規定はない。
3. ボルドー地方で最も多く生産されている黒ぶどう品種はCabernet Sauvingnon である。
4. Chateau Pichon-Longueville Comtesse de Lalande のセカンドワインはLes Tourelles de Longuevilleである。

【過去問】
次の1~4 の中から年代が最も古いものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Chateau Mouton Rothschildが第一級格付に昇格した。
2. A.O.V.D.Q.S.ワインの規定が法的に確立された。
3. Martinique がA.O.C.に認定された。
4. Beaujolais Primeur が法的に確立された。

【解説】
これは難しいですね。できなくてもよいですが、少なくとも3.が一番新しくて、1.が1973年であることはわかりますか?であれば、あとは残った選択肢二つを見て考えるのですが…。
覚えなくてもよいと思いますが、2.は1949年、4.は1967年です。

【過去問】
次の1~5 の文章の中から最も数字が大きいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Champagne のCru100%と呼ばれる畑の数。
2. Chablis Grand Cru を名乗れる畑の数。
3. Vin Jaune の木樽熟成義務の年数。
4. Languedoc-Roussillon を形成する県の数。
5. Alsace Grand Cru のlieux-dits の数。

【過去問】
次の 1-4 のフランスワインに関する文章の中から正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Chambertin は Chambertin-Clos-de-Beze を名乗り販売ができる。
2. Rose des Riceys は Pinot Meunier を 100% 使用しなくてはならない。
3. Champagne のグランクリュ Cramant は Montagne de Reims 地区に属している。
4. Crus Beaujolais で最も生産量が多いのは、Brouillyである。

【過去問】
次の 1-4 の A.O.C. ワインの中から Vin de Primeurとして販売が認められていないものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Bordeaux
2. Bourgogne Aligote
3. Macon-Villages
4. Cabernet d’Anjou

【過去問】
次の1~5 のワインの中から赤ワインだけが認められているA.O.C.ワインを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Cotes du Frontonnais
2. Gigondas
3. Les Baux de Provence
4. Pecharmant
5. Saint-Chinian

【過去問】
次の中から Melon d’Arboisと呼ばれるぶどう品種を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Riesling
2. Ugni Blanc
3. Aligote
4. Chardonnay

【過去問】
次の記述について正しい場合は1.を、誤っている場合は2.を選んでください。

「フランスで最も栽培面積が広い黒ぶどう品種はGrenacheであり、白ぶどうはUgni Blancである。」

1. 正   2. 誤

【過去問】
次の中から、フランスの原産地統制名称ワイン(A.O.C.)の記載義務事項を1つ選んでください。

1. ぶどう園の所有者の住所
2. ぶどう園で瓶詰めされたことを示す記載
3. 瓶詰め元の名前と住所
4. ヴィンテージの記載

【過去問】
フランスでは19世紀半ばから後半にかけて、ぶどうの病禍に見舞われたが、次の中から1855年~1856年頃にかけて流行った病禍を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. ウドンコ病
2. 晩腐病
3. フィロキセラ
4. ベト病

【過去問】
次のフランスのワイン用ぶどうの別名の組み合わせの中から正しいものを1つ選んでください。

1. Aligote = Gros Plant
2. Cinsault = Tibouren
3. Rolle = Vermentino
4. Grenache Blanc = Bourboulenc

【解説】
主要品種のシノニムはまとめるとよいのですが、このように出会ったときに一つ一つ確認することも記憶の定着を助けます。

【過去問】
フランスで2番目に栽培面積の広いワイン用黒ぶどう品種を1つ選んでください。

1. Merlot
2. Grenache
3. Pinot Noir
4. Syrah

【解説】
こうして二番目が出題されます。

【シニア過去問】
次の中からフランスでVin de Primeurとして販売する際、ガメイ種のみで製造が認められているA.O.C.に該当するものを1つ選んでください。

1. Macon Superieur
2. Touraine
3. Coteaux du Lyonnais
4. Bourgogne Grand Ordinaire

【解説】
ガメイ種のみですから、白はないということです。ですから、Macon、Bourgogneが付けば白なので、外します。Coteaux du Lyonnais赤・白・ロゼであることを覚えていれば、自ずと解答が見えてきます。ガメイに関する知識がなくても正解にたどり着きます。

ここは書物や教本を読んで、ある程度常識として知っておくべきこと、あとは練習問題や過去問などを通して、慣れることが大切だと思います。

フランスを終えひと段落です。お疲れ様でしたー!

何かございましたらこちらまで
koza★majime2.com 松岡 正浩
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