2024年度講座開講!12年の経験と実績で独学を徹底サポート!スクールに通わなくても合格できます!

マルケ、ラツィオ、アブルッツォ<D>「最後の審判」

2024/04/04
 
この記事を書いている人 - WRITER -

第56回

今日のテーマの一つラツィオ州にはイタリアの首都ローマがあります。
イタリアを旅行するとして、ワインを中心に考えるならトスカーナ州やピエモンテ州がまず上がってくるとおもいますが、(旅行ならやはりトスカーナのフィレンツェでしょうか。ピエモンテは行きずらいので)私はローマの街が好きです。
初めてローマを訪れた時、建造物や、ほぼすべてが石畳で整えられたその素晴らしい街並みに本当に感動しました。

街のいたるところにある教会にはそれはそれは傑作と呼ばれる絵画や彫刻が惜し気もなく並べられています。ただの街外れにも遺跡らしきものがちらほら。有名なコロッセオやフォロロマーノ以外にもあらゆる所で歴史を感じさせる空気が漂っているんです。

街が悠然と歴史を語ります。古きものと新しいものが渾然一体となり、街に強いエネルギーを感じます。

一方通行が多い街なので、私はタクシーは使わず歩いてローマを回りました。→タクシー運転手に細かく場所を伝える自信がないこともありましたが…
なんだかんだと結構な距離を歩くことになったのですが、それを忘れてしまうほど素晴らしかったんです。

圧巻はヴァチカン美術館です。

美術に疎い私ですが、まずはラファエロに圧倒され、かなりテンションが上がりました。その後、素晴らしい芸術の数々を鑑賞しながら進んでいくと、人が一際集まっていた大きな部屋にたどり着きました。順路的に最後にあるシスティーナ礼拝堂です。中に入ってしばらく天井や四方のフレスコ画(表紙の写真)を鑑賞していたのですが、全員が自分の背後上方を見ていることに気付きます。なんだろうと振り返り上を見上げるとミケランジェロの「最後の審判」が視界全体に飛び込んできました。→とても大きな壁一面が壁画になっています。

最後の審判

本当に圧倒されました。有名ですから写真で知ってはおりましたが、素人ながら本物が放つ圧倒的な何かを感じた瞬間でした。

ようやく旅行も行けるようになりました。もし機会があればぜひ訪れてみてください。→円安がもうちょっと落ち着いてほしいですが…。あまりワインと関係のない話ですみません。

それではワインのお勉強です。

にほんブログ村 酒ブログ ソムリエへ

◎ちょっとまじめにソムリエ試験対策こーざ 二次試験対策メルマガ 登録はこちらから
現在、ご登録いただいた方に、今からできる「二次試験合格をグッと引き寄せる3つのトレーニング」をお伝えしてます。
さらに続けて、
・ワインの酸とアルコールについて
・各ブドウ品種の特徴
・白ワイン・赤ワインの特徴
・二次試験で出題されたワインの分析
・二次試験対策用のワインについて
・ワインのヴィンテージについて
等をお伝えします。二次試験において重要なことばかりですので是非ご購読ください。
◎インスタグラムで日々の勉強をちょっとサポート。フォローはこちらから




マルケ、ラツィオ、アブルッツォ <D>

目次

 

K Marche マルケ州

西はアペニン山脈、東はアドリア海<2>に面しており、平野部はほとんど存在せず、ブドウ栽培は主に山地・丘陵地帯で行われています。白ワイン(46%)と赤ワインがバランスよく造られています。観光業、漁業が有名です。<1>→イタリアを足に例えると、ももの後ろ側。

主要ブドウ品種
白ブドウ
・ヴェルディッキオ:酸とミネラル。デイリーワインから長期熟成タイプまで幅広い。
・ペコリーノ:酸が堅固
・パッセリーナ:トロピカル

黒ブドウ
・モンテプルチャーノ:中部イタリアの重要品種。濃厚で力強いワインに。
・サンジョヴェーゼ
・ヴェルナッチャ・ネーラ:マルケ州の固有品種。スパイシーでフレッシュな赤ワインに。
・ラクリマ

DOCG

Conero<1>
→ブドウ品種はMontepulciano<1>です。古代ローマ時代より”アドリア海で最も優れたワイン”<1>と言われていたそうな。
Vernaccia di Serrapetrona
→ブドウ品種はVernaccia Nera<1>です。発泡性赤ワイン<1>辛口から甘口まであります。
Verdicchio di Matelica Riserva
→ブドウ品種は
Verdicchio<3>、RiservaのみがDOCGです。ちなみに山側のDOCGです。
Castelli di Jesi Verdicchio Riserva
→同じくVerdicchio<3>種から造られるこちらは、DOCの頃から有名で、こちらもRiservaのみがDOCG。こちらは海側のDOCGでワインに潮っぽい香りやミネラル感を伴います。
Offida<1>
→数少ない白・赤が認められてるDOCGです。
白:(ペコリーノ、パッセリーナ)<1>赤:(モンテプルチャーノ)

ここのDOCについては特にありません。

L Lazio ラツィオ州

イタリアの首都ローマがあるラツィオ州は、東のアペニン山脈、西のティレニア海に挟まれた丘陵地帯にブドウ畑が広がります。→足に例えると膝あたり。イタリアで三番目に長いテヴェレ川<1>が州の真ん中を横切り、ティレニア海に注いでいます。火山性土壌、温暖で雨の少ない典型的な地中海性気候。白ワインが71%を占めています。<2>→ローマでは別の州の赤ワインを頼む人も多いとか…。赤があまり有名ではない中、後述のチャサネーゼが2008年に赤のDOCGとして認定されました。あと日本でも有名なカルボナーラはここの地方料理です(Spaghetti alla Carbonara<1>)。

主要ブドウ品種
白ブドウ
・マルヴァジアなんとか…
・トレッビアーノなんとか…

黒ブドウ
・チャサネーゼ:ラツィオ州原産
・モンテプルチャーノ

・サンジョヴェーゼ

覚えておきたいDOC
Frascati<1>
→ブドウ品種はマルヴァジア・ビアンカ・ディ・カンディアなど。辛口から甘口まで造られます。
Est!Est!!Est!!! di Montefiascone
→白のみ辛~中甘。なんだかすごい名前ですが歴史的逸話も含めて有名です。<2>

DOCG

長らくDOCGのない州でしたが、2008年に赤ワインの
Cesanese del Piglio<3>
が認定されました。Cesaneseが黒ブドウです。イタリアの修道院発祥の地で古くから修道院により守られてきた歴史の古い産地です。<1>

さらに、Frascatiが条件を満たすとDOCGに認められるようになりました。

Frascati Superiore
Cannellino di Frascati 甘口<1>
→Cannellinoとはこの地域で甘口を指す言葉です。昔栽培されていた甘口用のブドウ品種の名前で、その名残のようです。

M Abruzzo アブルッツォ州

アドリア海からすぐに丘陵地から山岳地帯となり、日当たりの良い斜面で海と山の両方の影響を受け(沿岸部の地中海生気候から内陸になるにつれて標高が高くなり冷涼に)、ブドウがすくすくと育ちます。このように、努力しなくても良いブドウが取れたため、質より量を重視したブドウ栽培が行われてきました。現在は志の高い生産者が増えてきています。白ワインが42%で、赤ワインが6割弱を占めます。<2>足に例えると、膝の裏側あたりです。

主要ブドウ品種
白ブドウ
・トレッビアーノ・アブルッツェーゼ<3>
・ペコリーノ
・パッセリーナ

黒ブドウ
・モンテプルチャーノ<3>

DOCG(2つ<1>)

モンテプルチアーノ種の
Montepulciano d’Abruzzo Colline Teramane<1>
→テラモ丘陵地帯の特定区画のみがDOCGに昇格(だからコッリーネ:丘、テラマーネ:テラモ です)。熟成期間2年のうち、最低1年木樽熟成<1>、6ヶ月の瓶内熟成。→リゼルヴァは合計が3年熟成になります。
と2019年に昇格した白・赤・スプマンテが認められる
Terre Tollesi / Tollum
→2019年に認定。イタリアでは珍しく白赤泡が認められています。白赤共にこの州の主要品種(白:
ペコリーノ、パッセリーナ、赤:モンテプルチャーノ)泡はシャルドネ主体。海岸寄りの小さな呼称(トッロ村のみ)。

覚えておきたいDOC

Montepulciano d’Abruzzo、Trebbiano d’Abruzzoなどが有名ですが、名前を見ればブドウ品種も産地もわかるのでいいですね。

 

さて、どんな問題が出題されているか見てみましょう。

ソムリエ試験 過去問

【過去問】
Lazio 州産の白ワインを次の中から1つ選び、解答欄にマークしてください。

1. Cesanese del Piglio
2. Frascati Superiore
3. Fiano di Avellino
4. Pomino

【過去問】
次の中よりマルケ州で生産される銘柄を 1 つ選んでください。

1. Vermentino di Gallura
2. Cerasuolo di Vittoria
3. Valtellina Superiore
4. Offida

【過去問】
次のD.O.P.( D.O.C.G.)ワインの中から、主要ぶどう品種が他とは異なるものを1つ選んでください。

1. Morellino di Scansano
2. Carmignano
3. Montepulciano d’Abruzzo Colline Teramane
4. Vino Nobile di Montepulciano

【解説】
ソムリエ試験らしい問題ですね。

【過去問】
次の記述について正しい場合は1.を、誤っている場合は2.を選んでください。

「Abruzzo州は、65%が山岳地帯で、グランサッソとマイエッラの2つの高峰が聳えている。赤ワインはMontepulciano d’Abruzzo、白ワインはTrebbiano d’Abruzzoが有名である」

1. 正    2. 誤

【解説】
グランサッソとマイエッラって…。私ならそれ以外は正しいので1.を選ぶと思います。ちなみにグランサッソとマイエッラはアペニン山脈の最高峰とその次です。
正解: 1.

【過去問】
次の中から中部イタリアのローマ郊外の丘陵で造られているD.O.C.白ワインで、辛口(secco)、中甘口(amabile)および甘口(cannellino) の3タイプが造られているものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Orvieto
2. Vernaccia di San Gimignano
3. Est! Est!! Est!!! di Montefiascone
4. Frascati

【過去問】
次の1~4の文章の中から正しいものを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. ローマ近郊で造られるFrascatiはマルヴァジーア種などから造られ、辛口から甘口まである。
2. Asti Spumanteのアルコール度は6.5度~9.0度の既得アルコールで、潜在アルコールは12%である。
3. Montepulciano d’Abruzzoの赤は、Cerasuoloと呼ばれている。
4. Est!Est!!Est!!!di Montefiascone は、トレッビアーノ・トスカーノ種が主体で、辛口だけが造られている。

【過去問】
次の中から、主要品種がMontepulcianoで造られる赤ワインのD.O.P(D.O.C.G.)を1つ選んでください。

1. Conero
2. Taurasi
3. Vino Nobile di Montepulciano
4. Montefalco Sagrantino

【過去問】
次の 1-4 のイタリアワインの中からマルケ州の D.O.C.G.銘柄を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Rosso Canosa
2. Rosso Conero
3. Rosso Piceno
4. Conero

【過去問】
次の1-4のイタリアワインの中から赤のSpumanteの生産が認められているD.O.C.G.銘柄を1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Gavi
2. Fiano di Avellino
3. Vernaccia di Oristano
4. Vernaccia di Serrapetrona

【過去問】
次の中からラツィオ州で生産されているワインを1つ選び、解答用紙の解答欄にマークしてください。

1. Collio
2. Frascati
3. Verdicchio dei Castelli di Jesi
4. Castel del Monte

【過去問】
次の記述に該当するイタリアの州を1つ選んでください。

「アペニン山脈の東側にあり、西北がエミリア・ロマーニャ、トスカーナ、西がウンブリア、西南がラツィオ、南がアブルッツォの各州に接し、東はアドリア海に面した細長い州」

1. Friuli-Venezia Giulia
2. Campania
3. Marche
4. Trentino-Alto Adige

【過去問】
ウンブリア州のD.O.C.G.を1つ選んでください。

1. Montefalco Sagrantino
2. Colli Orientali del Friuli Picolit
3. Vernaccia di Serrapetrona
4. Montepulciano d’Abruzzo Colline Teramane

 

イタリアも終わりが見えてきました!
今日はここまでにします。

何かございましたらこちらまで
info@majime2.com 牧野 重希






この記事を書いている人 - WRITER -

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

Copyright© ちょっとまじめにソムリエ試験対策こーざ , 2024 All Rights Reserved.